JPH0253981A

JPH0253981A - スチールコードおよびタイヤ

Info

Publication number: JPH0253981A
Application number: JP63200942A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Miyauchi; 敏明宮内; Toshiaki Shimizu; 敏明清水; Fumio Kuromizu; 黒水　文雄; Haruo Kushibe; 櫛部　春雄
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1988-08-10
Filing date: 1988-08-10
Publication date: 1990-02-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明はタイヤやコンベアベルト等の補強材として使用
され、強度、耐腐食性およびゴムとの接着性に優れたス
チールコードおよび上記スチールコードを補強材として
用いたタイヤに関するものである。

従来の技術従来、一般にこの種のスチールコードは、熱間圧延後、
調整冷却した繊径が５．０〜６．４馴を有する線材を、
伸線加工およびパテンティング処理を繰り返して伸線し
、プラスメツキを施した後、最終伸線加工によってスチ
ールコード用素線を形成し、上記素線を複数本撚り合わ
せて形成されていた。

ソシて、上記スチールコードの複数本が平行ところで、
上記スチールコードをゴム補強材として使用したタイヤ
やコンベアベルト等の種々の製品が様々な使用環境下に
おいて十分な耐久性を有するためには、特にスチールコ
ードの各素線自体が耐腐食性に優れていること及び、ス
チールコード並びに各素線かゴム材とよく接着すること
か要求されている。すなわち、スチールコードが補強材
としての役割を充分に果すためには、いつでも完全なゴ
ムとの複合体に表っている必要がある。

例えば、タイヤの場合、スチールコードとゴムとの接着
状態が悪いと、走行中にスチールコードとゴム材が剥離
するいわゆるセパレーツ現象を起し、タイヤの機能を著
しく阻害するという問題が生じる。

か発生し、コードの強力が大巾に低下したリセパレーツ
現象を早め、タイヤの耐久性を著しく阻害するという問
題があった。

上記問題をなくすため第８図（イ）に示すように、ゴム
との接着性を良くするため表面にプラスメツキを施した
素線（７）を複数本撚り合わせたｌ×８、ＩＸ５のスチ
ールコード（８）が広く使用されていたか、上記スチー
ルコード（８）では各素線（マ）芯同士が互いに密着して撚り合わされているため、ゴム材
で被覆した時、ゴム材がスチールコード（８）の中心部
の空間Ａまで浸入せず、しかも各素線（７）自身が完全
にゴム材で被覆されず、ゴムとの接着が不充分であった
。

このため、スチールコード（８）の中心にできた空間Ａ
に、ゴム中の水分および外部より浸入した水分等が入り
込み、空間五の内部をスチールコード（８）の長手方向
に伝播し、錆の発生を早やめるという問題点があった。

この問題点を除くため、最近では第８図（ロ）に示すよ
うに、複数本の素線（７）を撚りのあまい部分Ｅと締っ
た部分Ｆとが交互に現われるよう撚り合わせ、撚りのあ
まい部分における素線（７）間に隙間Ｂを形成した、い
わゆるオープンコードと称されるスチールコード（９）
が考案され、使用されている。（実公昭５８−４８１３
９２号公報）発明が解決しようとする問題点しかし、上記従来のスチールコードにおいても、スチー
ルコードの長手方向全てにわたって完全にオープン構造
とすることは困難で、一部に完全クローズの撚り構造部
を含んだり、また隣接する素線間が相互に接触している
のが実情である。このため、上記スチールコードをゴム
材で被模した時、ゴムと接着していない緊線において、
錆が発生するという現象がみられ、最近のタイヤに要求
される高速性能、長寿命化に対し充分満足できないとい
う問題点があった。

線屑を解決するだめの手段本発明は上記問題点を除去するために々されたものであ
り、本発明者はスチールコードに用いられる素線の線材
組成およびスチールコードの撚り構成との組み合わせに
ついて研究を重ね、その結果、線材の組成にＶ又はＣ・
！の１種又は２種を添加することにより、スチールブー
ドの対腐食性に対し顕著な効果が現われ、しかもこの素
線をいわゆるオープン構造のスチールコード冗適用する
ことにより、さらに耐腐食性を高めることを見い出し、
この知見に基いて本発明がなされたものである。

すなわち、本発明の第１の発明はＩＩで、Ｃ：　０．６
０〜０．９０％、Ｓｉ　：　０．１５〜０．８５％、Ｍ
ｎ　：　０．８０〜０．９０％、Ｐ：０．０８％以下、
Ａ／？：０．００６％以下を含有し、カッｖ：　０．０
５〜１．０％、Ｃｕ　：　０．１　ＯＮＯ，５０％の１
種又は２種を含有すると共に、残部が鉄及び不可避的不
純物よりなる素線径０．１Ｏ〜α５０調の素線を、ゴム
の浸入が可能となるよう　８〜５本撚り合わせてなるス
チールコードであり、スチールコードの任意の断面にお
いて隣り合う素線間の少なくとも一ケ所に隙間を設けて
形成したが、各素線間に隙間がなく密着した部分が部分
的に現われるのを妨げるものではない。

また、上記スチールコードにおいてコード径の平均径（
１）＋）がクローズ撚りのコード径（１）２）の１、１
−１．５倍となるよう構成するのが好ましいものである
。

第２のえ明は上記のように構成されたスチールコードな
タイヤのベルト部、カーカス部、チェー７ＴＺ３の少な
くとも一部に設けたタイヤを提ｇするものである。

次に、各６ら加元素の化学成分を上記のように限定した
理由（・てついて詳述する。

Ｃはこの棟のスチールコードに要求される強度を確保す
るために重要であり、０．６０％以上か必要である。し
かし、Ｃ凌を高めるほど高強度のスチールコードか得ら
れるが、余ｂｃ量を高くしすぎると伸線時及び撚線時に
溶接部やＣ偏析部において断線が発生しやすく、また熱
処理においても初析セメンタイトが発生し、伸線、撚線
に悪影響をもたらすので、Ｃ含有量は０．６０〜０．９
０％とした。

５ｉｌｄ鋼の脱酸のため必要な元素であし、Ｓｉ量か０
，１５％より少ないと脱酸か十分に行なわれず、また十
分に脱酸を行なうには０．１５幅以上とすればよいが、
０．８５％を超えて過多に含有しているときは素線の靭
性及び延性を劣化するだけでなく、スチールコード製造
時に行なわれる溶接作業において、溶接性が劣り、伸線
時、撚線時の断線頻度が高くなるので、Ｓｉ含有量は０
．１５〜０．８５％とした。

ＭｎはＳｉと同様に脱酸のために必要であるか、同時に
焼入性を向上させ、引張り強さ分向上させるという効果
がある。

上記効果を有効に発揮きせるためにはａ８゜％以上含有
させることか必要であるが、０．９０％を越えると成分
の個所傾向か６Ｆｔｌｌ　＜なり、靭性及び延性を低下
させる。このため、Ｍ１１含有濾は０．８０〜０．９０
％とした。

Ｐは素線の靭性及び延性を向上させるためにその含有セ
ラ低減させることが好ましく、０．０８％以下とする。

これにより、撚線工程における断線を減少させることが
できるが、合わせて伸線加工時の引抜き応力な低下させ
、伸線加工時におけるミクロンクラックの進展を抑制す
ることにより、断線を防止できる。

Ａ１はスチールコード製造時に発生する断線の重要な原
因とナルＡ６Ｑ５　、　ＭｎＯＡ、１２０ｓ等）Ａ１２
０ｓ’を主成分とする非延性介在物を生成する元素であ
る。また、スチールコードの疲労特性をも劣化させる。

従って２この影響を避けるためＡ／含有殖はｏ、　ｏ　
ｏ　ａ％以下とした。

■は微細な炭窒化°吻として分散して、オーステナイト
粒度やノジュールサイズを粗大化させず、パーライトラ
メラ間隔も狭くする効果を有し、伸線加工性、を向上さ
せるとともに、各素線の耐腐食性を向上させる。

上記効果を発揮させるためには０．０５％以上含有させ
ることか必要であるが、１．０％を越えて過多に含有さ
せると靭性や延性を劣化させる。

従って、■含有量は０．０５〜１．０％の範囲とした。

Ｃｕは空気中で錆が発生しにくい性質があり、耐候性含
有している。また、上記性質を発揮させるためには０．
１０％以上が必要であるか、過多になると脆くなる。従
って、Ｃ１１含有書は０．１θ〜０．５０％の範囲とし
た。

なお、■及びＣｕは少なくとも一種を含有すればよいが
、Ｖ　、　Ｃｕの２柚を含有すれば耐腐食性を一層向上
することができる。

次に、スチールコードの構成についてみると、スチール
コードの隣り合うフィラメント間の隙間は、ゴムの浸入
が可能な範囲であればよく、スチールコードの長手方向
におけるスチールコード径の平均径（１）、）が命令ク
ローズ−撚りのスチールコード径（Ｄ２）の１．１〜Ｌ
５倍とするのか−〇　− −ｌ〇　− 好ましい。

１．１倍未満であるとゴムの浸入が不十分で、ゴムと素
線とが完全に接着せず、素線に錆を発生させる原因とな
りやすい。一方、１５倍を越えると撚りが長平方向で不
均一となり、ゴムか浸入したとしても、逆にその複合材
としてのモジュラスが低下し、圧縮曲げ疲労性が悪くな
るものである。また、スチールコードを構成する複数本
の素線が一体としての効果を発揮せず、特に応力を受は
易いｔ−ｇ本の素線が極端に早く切断する可能性がある
。

なお、上記スチールコードは、表面にプラスメツキ、ブ
ロンズメツキ等のメツキを施し、素線径が０．１０〜０
．５０　ｙｍを有する素線を撚りピッチ５．０−Ｂ　Ｏ
，Ｏｍｍで撚り合わせたものが一般的に使用される。

以下１本発明の一実施例を図面に基いて説明する。

実施例１第１図に示すように、化学成分が重ｔ％でＣ：０．７７
％、Ｓｉ：０．２２％％Ｍｎ　：　０．４８　％、ｐ　
：　０．００７％、ｓ：ｏ、ｏｉｏ％、Ａ／：０．００
２％、Ｖ　：　０．１６０％、Ｃｕ　：　０．０１５％
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物から成り、素線
径が０．９５　ｍｍを有し、かつ表面にプラスメツキを
施した素線（１）を、所要の撚りピッチで撚り合わせて
１×５の撚り構成で、コード径の平均径（１）１）が÷
啼りローズ撚りとした場合のコード径（Ｄ２）の１．１
５倍となるように形成して、ゴムの浸入可能な、いわゆ
るオープンコードのスチールコード（２）を得た。

上記スチールコード（２）は素線ｆｌ１間の隙間Ｃが、
第１図（イｋ（ロ）、Ｃ′９、に）、（ホ）、（へ）に
示すよりに、スチールコード（２）の長平方向における
各断面或いは任意断面において、少くとも１以上有する
もので、各隙間のパターンは一定で規則的に現われたり
不特定に現われることかあり、しかも、第２図（ト）Ｉ
ｌ′Ｉ：示される完全クローズ部が部分的に現われるこ
とを必ずしも妨げるものでは々く、コードの中心部Ｐに
ゴムが良好に浸入で断るものであればよいものである。

実施例２第２図（イ）及び（ロ）に示すように、上記実施例１で
得られたスチールコード（！）を複数本並列に配置して
ゴム材（３）によね被覆して補強材（４）を形成し、上
記補強材（４）をタイヤのベルト部（６）に配設してタ
イヤ（６）を構成する。

次に、本発明のスチールコードと従来のスチールコード
を用いた引抜き試験及びゴム接着性の比較テストの結果
につき説明する。

第１表は本発明のスチールコード用の数置線材と従来の
スチールコード用の従来線材との主要化学成分を示す。

第　　１　　表上記、線材番号１〜６を用いて第２表に示中撚り構成の
スチールコードＩ〜■を作り、これらのスチールコード
ｌ〜■をゴムに埋設して接着試験用サンプルを作り、引
抜試験および発錆度測定を行ったところ、第８表に示す
結果を得た。

第２表第８表において、引抜力保持率とは、食塩水中に浸漬す
る前にスチールコードをゴムから引き抜いた引抜力と、
２０％食塩水中に一週間浸漬した後にスチールコードを
ゴムから引き抜い第　　８表であり、数値が大きい程老化が少なく、良好であること
を示している。

また、接着劣化醍さとは、ゴムに埋設したスチールコー
ド即ちサンプルを長さ１５・肩に切断し、一方の端面を
腐食液か浸透しないように合成樹脂塗料で被覆して試料
を作製し、上記試料を室温下で濃度１０％の水酸化ナト
リウム水溶液に２４時間浸漬する。その後、スチールコ
ードの腐食によりスチールコードとゴム間の接着劣化し
た部分、すなわちスチールコードとゴムが接着していな
い部分の長さを測定し、その測定値を・雪で表わしたも
のである。１５０ｔ＃Ｉとは全長にわたって接着劣化し
ていることであり、数値が大きい程錆の拡散か著しいこ
とを示している。

上記第８表から明らかなように、従来のクローズ撚りの
スチールコード■、■では引抜力保持率が２２％、８１
％と極めて低く、また接着劣化長さも１２５朋、１０１
１りｍと長く、錆の拡散も著しいことがわかる。さらに
従来線材を用いた比較例のオープンコード■はクローズ
撚りのスチールコードに比べ、引抜力保持率及び接着劣
化長さとも優れているが１本発明の改良線材ｅ用！／に
たスチールコードに比べて大きく劣っている。

すなわち、本発明のスチールコードは素線の化学成分と
撚り構造との相乗効果により、著しい効果を有している
ものである。

次に、本発明のスチールコードをベルト部、カーカス部
、チェーファ部の全部又は一部に用いてタイヤを試作し
、耐久性及び運動性能を測定した。

耐久性の評価は長距離の実・ＩＬ走行テストを行い、タ
イヤを切断してスチールコードの破損状況を調査し、同
時にスチールコードの発錆状況を測定した。運動性能評
価はコーナーリングパワーと乗心地性を測定した。

この結果、スチールコードの破断及び発錆については本
発明スチールコードを使用したタイヤが、従来のスチー
ルコードを使用したタイヤに比し非常に効果があること
が確認され、運動性能については大差はなかった。

また、本発明のスチールコードをベルト部に埋設したタ
イヤについては、ベルト部に８枚のスチールコード層を
使用したタイヤ全試作し、走行前にタイヤのトレッド部
のグルーグ底に４ｔａｎＥ’８度のベルト部に達する穴
をあけ、長距離走行後、タイヤを切断し、錆の発生状況
を調査した。この結果、錆はその穴の部分のみで他への
拡散は全くみられず、本発明の効果が確認された。

発明の効果本発明は上記のように構成されているため、Ｖ　、　（
２ｕの効果によって伸線、撚線時における塑性加工性を
低下させず、また靭性や延性の劣化をともなわずに優れ
た耐腐食性を有するものである。Ｃ量を多く保ち、ｐ、
Ｓ及びム／ｌを低減することにより、スチールコードの
高強度、高靭性を得ることができた。

また、スチールコードの構造をゴムの浸入可能な構造と
したため、ゴム浸入に優れ、素線の表面がゴムにより完
全に被覆されるため、スチールコード内への水分の浸入
が々く、前記素線自身の耐腐食性と相俟って、スチール
コードの優れた耐腐食性を発暉するものである。

したがって、上記スチールコードをタイヤに用いた場合
、耐腐食性と耐久性が大巾に改善され、タイヤの耐久寿
命を大巾に延長することができるという優れた効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）、仲）、（・ジ、に）、←）、（へ）、（
ト）は夫々本発明のスチールコードの一実施例における
任意Ｕ　ｊｔの切断端面図、第２図（イ）はタイヤにｆ
Ｚ用する本発明のスチールコードを用いた補強材の一実
施例を示す一部破断拡犬断面図、同図（ロ）は（イ）を
ておける補強材をタイヤのベルト部に用いたタイヤの一
実施例を示す装部説明図、＠８図（イ）、（ロ）は夫々
従来の異なるスチールコードを示し、（イ）は切断端面
図、（ロ）は一部破断正面図である。＋り　、　＋７１−・・素線、［２１、＋７１　、　（
９）・・・スチールコード。（３）・・・ゴム材、（４）・・・補強材、（５）・・
・ベルト部、（６）・・・タイヤ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量％で、Ｃ：０．６０〜０．９０％、Ｓｉ：０
．１５〜０．３５％、Ｍｎ：０．３０〜０．９０％、Ｐ
：０．０３％以下、Ａｌ：０．００６％以下を含有し、
かつＶ：０．０５〜１．０％、Ｃｕ：０．１０〜０．５
０％の１種又は２種を含有すると共に、残部が鉄及び不
可避的不純物よりなる素線径０．１０〜０．５０ｍｍの
素線を、ゴムの浸入が可能となるよう３〜５本撚り合わ
せてなることを特徴とするスチールコード。
（２）コード径の平均径（Ｄ＿１）がクローズ撚りのコ
ード径（Ｄ＿２）の１．１〜１．５倍とした請求項第１
項記載のスチールコード。
（３）請求項第１項又は請求項第２項記載のスチールコ
ードをベルト部、カーカス部、チェーファ部の少なくと
も一部に設けてなることを特徴とするタイヤ。