JPH0252644B2 - - Google Patents

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JPH0252644B2
JPH0252644B2 JP57118492A JP11849282A JPH0252644B2 JP H0252644 B2 JPH0252644 B2 JP H0252644B2 JP 57118492 A JP57118492 A JP 57118492A JP 11849282 A JP11849282 A JP 11849282A JP H0252644 B2 JPH0252644 B2 JP H0252644B2
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JP
Japan
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molding material
polyol
molding
polyurethane
hydroxyl value
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JP57118492A
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Tsunehisa Sonobe
Hiroaki Kojima
Shigeyuki Narisawa
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は繊維強化ポリウレタンを製造するため
の成形材料に関するものであり、特にプレス成形
や射出成形に適した常温で固形の繊維強化ポリウ
レタン成形材料に関するものである。 繊維強化熱硬化性樹脂を製造するための成形材
料としてSMCやBMCと呼ばれる常温で固形の成
形材料が知られている。たとえば、不飽和ポリエ
ステルとスチレンを含むような液状不飽和ポリエ
ステル樹脂に強化繊維や充填剤を配合し、さらに
増粘剤を加えて増粘化して得られる成形材料が広
く使用されている。増粘剤としては、酸化マグネ
シウムや水酸化マグネシウムなどが使用される。
この成形材料はプレス成形に適したシート状成形
材料であるSMCと射出成形に適した塊状〜粒状
の成形材料であるBMCに分けられるが、それら
の組成はほぼ同一であり、配合手段が多少異るも
のである。 従来の不飽和ポリエステル系成形材料の問題点
の1つは、成形品の耐衝撃性が低い点にあつた。
この点を改良するために成形材料に耐衝撃性向上
剤、たとえば合成ゴムやエラストマーなどの重合
体、を配合する方法などが知られているが未だ充
分とはいえない現状にある。このため、不飽和ポ
リエステル樹脂以外の合成樹脂を用いて同様の成
形材料を得る試みが種々行なわれている。その1
つとして耐衝撃性の高い合成樹脂としてポリウレ
タンを用いる試みがある。この試みの1つは、不
飽和ポリエステルをポリオールとして用い、これ
とポリイソシアネートとを主成分として成形材料
を製造するものである。しかしこの成形材料は、
不飽和ポリエステルを使用する限り耐衝撃性を充
分改良し得ないものである。また、ヒドロキシア
ルキルアクリレートなどの水酸基を有する不飽和
化合物を用いて液状の不飽和ポリウレタンを製造
し、これを不飽和ポリエステルの代りに用いて成
形材料を製造する方法もある。しかし、これら不
飽和基の付加重合により硬化を行うタイプの合成
樹脂を用いる場合は、不飽和ポリエステルを用い
る従来の成形材料と大差なく、充分な耐衝撃性は
期待し得ない。 不飽和基の付加重合による硬化を利用しないポ
リウレタン系の成形材料としては、常温で固体の
ポリオールを利用するタイプのものがある。常温
で固体のポリオールはポリイソシアネートとその
固体表面では反応しても固体内部までは反応せ
ず、従つて成形材料は保存性を有する。成形時は
固体ポリオールが溶融しポリイソシアネートと反
応して成形品が得られる。この成形材料について
は、米国特許第4119594号明細書に記載されてい
る。この発明に記載されている成形材料中のポリ
ウレタン形成原料は、ポリイソシアネート、比較
的高分子量のポリオール、およびヒドロキノンジ
(β−ヒドロキシエチル)エーテルからなつてい
る。このヒドロキノンージ(β−ヒドロキシエチ
ル)エーテル(上記米国特許明細書の記載に従い
以下“HQEE”と呼ぶ)は固体の鎖延長剤であ
り、融点約103℃のジオールである。HQEEを使
用した繊維強化ポリウレタン成形材料は常温で固
形の成形材料とすることができるが、ポリウレタ
ンの物性の面で必ずしも充分とはいえない点があ
り、さらに改良を要することがわかつた。 HQEEは2官能性の鎖延長剤であるので、ポリ
ウレタンの硬さなどの物性を高めるには充分とい
えない場合がある。即ち、上記米国特許明細書に
は、ポリエーテルトリオール、あるいはスチレン
−アクリロニトリル共重合体を有するポリエーテ
ルトリオールとHQEEを組み合せたポリオールを
使用している。HQEEを使用してより硬いポリウ
レタンを得るには水酸基価の高い高分子量ポリオ
ールを使用する必要がある。しかし、これではポ
リウレタンがもろいものとなり、良好なポリウレ
タンは得られない。そこで本発明者はHQEEの代
りに3官能以上の鎖延長剤(3官能以上の場合架
橋剤と呼ぶ場合もあるが、本発明では鎖延長剤と
呼ぶ)を使用することを考えた。しかし、適当な
融点を有する3官能以上の固体鎖延長剤を見い出
すことは存外に困難であつた。鎖延長剤の融点は
成形材料の成形温度による制限のためおよそ200
℃以下でなくてはならない。しかも、成形材料の
製造時や保存時に融解しないためにはおよそ100
度以上の融点を有し、さらに変質し易いもの、た
とえば潮解性を有するものであつてはならず、ま
た成形材料中の成分に溶解し易いものであつては
ならない。これらの条件に適合する化合物を種々
研究検討した結果、実際に使用に耐えられるもの
としてメチルグルコシドを見い出した。本発明は
この特定の化合物を鎖延長剤として使用した繊維
強化ポリウレタン成形材料に関するものであり、
即ち、ポリウレタン形成原料、強化繊維、および
場合により充填剤を主成分として含む常温で固定
の成形材料において、ポリウレタン形成原料の一
成分であるメチルグルコシドが固体状態で成形材
料中に存在していることを特徴とする繊維強化ポ
リウレタン成形材料である。 メチルグルコシドはC7H14O6の分子式を有する
分子量194の化合物である。この化合物はピラノ
ース型の構造を有し、そのメチル基の位置により
α体とβ体がある。また、グルコシドは通常天然
物から得られるD体であるが、これに限られるも
のではない。好ましいメチルグルコシドはメチル
−α−D−グルコシドとメチル−β−D−グルコ
シドであり、その融点から特に好ましいものはメ
チル−α−D−グルコシドである。また、これら
両者の混合物も使用しうる。メチル−α−D−グ
ルコシドの融点は約165〜170℃、メチル−β−D
−グルコシドの融点は約105〜110℃である。これ
ら化合物を含む成形材料はその融点以上の温度で
硬化させることができる。特に低温で硬化させる
には、β体のメチルグルコシドが有利であるが、
通常の成形ではメチル−α−D−グルコシドが適
している。これらメチルグルコシドは4価の化合
物であるので硬さ等の物性の優れた成形品を得る
ことが可能となる。 本発明の成形材料は、常温で固形であり、従来
SMCあるいはBMCと呼ばれている不飽和ポリエ
ステル系の成形材料に類似した成形材料である。
本発明の成形材料は、ポリウレタン形成原料と強
化繊維の2成分、またはさらに充填剤を使用した
3成分を主成分として用い、従来のSMCやBMC
と同様あるいは類似の方法で製造することができ
る。たとえば、フイルム上に流延したポリウレタ
ン形成原料上に強化繊維を散布し、さらにその上
にフイルム上に流延したポリウレタン形成原料を
サンドイツチ状に載置して、その状態で熟成を行
いシート状の成形材料を製造する方法や、ポリウ
レタン形成原料と強化繊維とをニーダーで混練し
て塊状の成形材料を製造する方法などを採用する
ことができる。 ポリウレタン形成原料は後述するような比較的
高分子量のポリオールやポリイソシアネートなど
の成分の少くとも一部を反応させて得られる混合
物である。この混合物中にはこれら成分の未反応
物、特にポリイソシアネートを含んでいてもよ
い。メチルグルコシドはその固体表面を除いて、
その水酸基はイソシアネート基と未反応である。
通常液状である比較的高分子量のポリオールの大
部分はポリイソシアネートと反応し、固体状ない
しは高粘度液状のプレポリマー状重合体となつて
いると考えられる。従つて、成形材料の成形時に
は、未反応のイソシアネート基とメチルグルコシ
ドの水酸基が主として反応し、最終的な硬化物と
なる。なお、成形材料はポリウレタン形成原料と
強化繊維とを混合あるいは含浸などにより組み合
せて製造することができることは勿論、ポリウレ
タン形成原料の各成分を同時に、あるいは別々に
強化繊維と混合あるいは含浸などにより組み合
せ、その後各成分の反応を行つて製造することも
でき、ポリウレタン形成原料の生成と成形材料の
製造とは別々には勿論、同時に進行させることが
できるものである。 強化繊維としては従来SMCやBMCで使用され
ていた強化繊維を使用することができる。たとえ
ば、ガラス繊維、炭素繊維、セラミツクス繊維、
金属繊維、合成繊維などの1種または2種以上を
組み合せて使用できる。強化繊維の形状も限定さ
れるものではなく、たとえばガラス繊維を例にと
れば、チヨツプドストランド、ロービング、チヨ
ツプドストランドマツト、コンテイニユアススト
ランドマツト、サーフエ−シングマツト、ロービ
ングクロスなどの1種または2種以上を組み合せ
て使用することができる。従来のSMCやBMCと
同様、成形材料の主成分の1つとして充填剤を使
用することは好ましいことである。充填剤として
は、たとえば炭酸カルシウム、シリカ、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、炭酸
マグネシウなどがある。成形材料にはさらに他の
添加剤を加えることができ、たとえば着色剤、内
部離型剤、発泡剤、難燃剤、紫外線吸収剤などを
使用できる。強化繊維の使用量は特に限定される
ものではないが、成形材料に対して約5〜60重量
%が適当であり、充填剤の使用量も同様に0〜70
重量%、特に約10〜60重量%が適当である。ま
た、以下に説明するポリウレタン形成原料の割合
は、成形材料に対して約10〜60重量%が適当であ
る。 ポリウレタン形成原料は基本的に比較的高分子
量のポリオール、ポリイソシアネートおよび前記
鎖延長剤を主成分とし、その一部を反応させて得
られる混合物であり、通常さらに触媒が添加され
る。比較的高分子量のポリオールとポリイソシア
ネートとは、その一部ないし全部をあらかじめ反
応させてプレポリマーとし、それを使用して成形
材料を製造することができる。メチルグルコシド
はポリウレタン形成原料の1成分であるが、成形
材料中には少くともその一部が未反応の状態で存
在していなくてはならない。従つて、メチルグル
コシドとポリイソシアネートとが接触する可能性
のある状態となつた後には、成形材料中のメチル
グルコシドは固体状態で存在していなくてはなら
ない。固体状態のメチルグルコシドはその表面が
ポリイソシアネートと反応しても内部までは反応
しない。従つてまた、成形材料中の固体状態で存
在しているメチルグルコシドは成形までに溶融あ
るいは溶解状態になつてはならない。成形材料の
成形時、メチルグルコシドは熱により溶融して、
あるいは他の液状成分に溶解して、ポリイソシア
ネートと反応し鎖延長剤として作用する。 ポリイソシアネートとしては、芳香族、脂肪
族、脂環族、その他のポリイソシアネートを使用
しうる。代表的なポリイソシアネートとしては、
たとえば、トリレンジイソシアネート(TDI)、
ジフエニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポ
リメチレンポリフエニルイソシアネート
(PAPI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、メチレ
ン・ビス(シクロヘキシルイソシアネート)など
がある。これらは単独であるいは2種以上併用し
て使用しうる。また、ポリイソシアネートは、
種々の化合物あるいは処理で変性されたいわゆる
変性ポリイソシアネートであつてもよい。たとえ
ば、カルボジイミド変性ポレイソシアネートやプ
レポリマー型変性ポリイソシアネートなどがあ
る。また、ポリイソシアネートにおけるイソシア
ネート基は、一部がブロツク化されたイソシアネ
ート基であつてもよい。このブロツクは成形材料
の成形時に外れ、ブロツクされたイソシアネート
基はイソシアネート基となつて反応する。 比較的高分子量のポリオールは、水酸基価800
以下のポリオールであり、特に低水酸基価のポリ
オールと高水酸基価のポリオールを併用すること
が好ましいが、勿論、低水酸基価のポリオールの
みを使用することもできる。高水酸基価のポリオ
ールのみの使用は得られるポリウレタンの物性が
不充分となり易いのであまり好ましいとはいえな
い。高水酸基価のポリオールは、その水酸基価が
200以上、特に300〜800のものが適当である。低
水酸基価のポリオールはその水酸基価が200満、
特に20〜150のものが適当である。2つのポリオ
ールの水酸基価が近い場合、両者の差は50以上で
あることが好ましい。また、各ポリオールの少く
とも一方が水酸基価の異るポリオールの混合物の
場合、これら水酸基価は平均水酸基価を示すもの
とする。両ポリオールの割合は、全ポリオールに
対して低水酸基価のポリオール20〜95重量%、高
水酸基価のポリオール5〜80重量%であり、より
好ましくは低水酸基価のポリオール60〜90重量
%、高水酸基価のポリオール5〜40重量%であ
る。これら両ポリオールの割合は繊維強化ポリウ
レタンの物性、たとえば剛性や衝撃強度などの面
から特に好ましい割合である。 上記比較的高分子量のポリオールとしては、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、多価アルコール、その他種々のものを使用す
ることができるが、特にポリエーテルポリオール
が好ましい。このポリオールは実質的に飽和のポ
リオールが使用される。本発明の成形材料はポリ
オールあるいはポリウレタンにおける不飽和基の
付加重合を利用して硬化を行うタイプのものでは
ない。従つて、不飽和基を有しているポリオール
を使用しても特に支障はないものであるが、意図
的にポリオールに不飽和基を導入する必要もな
い。実質的に飽和のポリエーテルポリオールとし
ては、少くとも2個のエポキシドが付加しうる水
素原子(水酸基やアミノ基などの水素原子)を有
するイニシエーターにエポキシドを付加して得ら
れるポリエーテルポリオールや4員環以上の環状
エーテルの開環重合体などがある。イニシエータ
ーとしては、多価アルコール、多価フエノール、
ポリアミン、アルカノールアミン、その他の水酸
基、アミノ基、アミド基などを有するイニシエー
ターが適当である。イニシエーターとしては、た
とえば以下のものがある。 多価アルコール:エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリ
コール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ジグリセリン、ペンタ
エリスリトール、デキストロース、
ソルビトール、シユークロース 多価フエノール:ノボラツク、ビスフエノール
A、ビスフエノールS ポリアミン:エチレンジアミン、トリレンジア
ミン、ジアミノフフエニルメタン アルカノールアミン:モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミ
ン エポキシドとしてはアルキレンオキシド、ハロ
ゲン含有アルキレンオキシド、グリシジルエステ
ル、グリシジルエーテル、スチレンオキシド、そ
の他のエポキシドがあるが、特に炭素数2〜4の
アルキレンオキシドが適当である。特に、プロピ
レンオキシドおよび/またはエチレンオキシドが
エポキシドとして好ましい。イニシエーターにプ
ロピレンオキシド単独を、あるいはプロピレンオ
キシドと他のエポキシドとを付加して得られるポ
リエーテルポリオールは、プロピレンオキシド付
加反応の副反応により少量の不飽和基を含んだポ
リエーテルポリオールとなることが知られてい
る。本発明における実質的に飽和のポリオールと
は、この少量の不飽和基を含むポリエーテルポリ
オールを使用することができる。また、ポリエー
テルポリオールの末端水酸基を全部乃至部分的に
1級化した、即ちエチレンオキシドを末端に付加
した、ポリエーテルポリオールや、ポリエーテル
鎖内にオキシエチレン基を存在させたポリエーテ
ルポリオールを目的に応じて使用することもでき
る。ポリエーテルポリオール以外のポリオールと
しては、ポリエステルポリオール、ポリエーテル
エステルポリオール、2以上の水酸基を有する炭
化水素ポリマー、ポリカーボネートポリオールな
ども使用しうる。また、前記引用米国特許明細書
に記載されているような重合体成分含有ポルオー
ル(通常ポリマーポリオールと呼ばれている)も
同様に使用可能である。 ポリウレタン形成原料としては、上記メチルグ
ルコシド、ポリイソシアネート、および比較的高
分子量のポリオール以外に、種々のものを使用し
て製造しうるが、通常必須のものは触媒である。
他に、発泡剤を使用して発泡性の成形材料とする
こともでき、また、前記成形材料における添加剤
をあらかじめポリウレタン形成原料の成分に添加
しておくこともできる。触媒はイソシアネート基
と水酸基やアミノ基その他の活性水素を有する基
との反応を促進する触媒であり、場合によつては
イソシアネート基を多量化させる触媒(たとえば
三量化させてイソシアヌレート環を形成させる触
媒)を併用したり、それら二つの作用を同時に有
する触媒であつてもよい。触媒として好しいもの
は、固体触媒または固体触媒を含む触媒の組み合
せである。特に、その融点が80〜200℃、特に100
〜180℃である触媒が好ましい。固体触媒を使用
する理由は、前に固体の鎖延長剤を使用する理由
と同様、成形材料の成形時までは活性を低くし、
成形時に高い活性を発揮させるためである。固体
触媒としては脂肪酸の金属塩、たとえばステアリ
ン酸亜鉛(融点約140℃)、が好ましい。また、常
温で固体であつて、高温で分解により触媒活性を
発揮する化合物、たとえば三級アミン触媒の塩な
ども使用しうる。なお、ポリウレタン形成原料の
添加剤(成形材料の添加剤であつてもよい)とし
て、水、ハロゲン化炭化水素、分解型発泡剤など
を使用することにより発泡した成形品を得ること
ができる。さらに、場合により、鎖延長剤や架橋
剤として低分子量の多価アルコール、アルカノー
ルアミン、ポリアミンなどを添加剤として使用す
ることもできる。 ポリウレタン形成原料の各成分におけるイソシ
アネート基と反応しうる活性水素の数に対するイ
ソシアネート基の数(イソシアネートインデツク
スという)は80〜200、特に90〜140が好ましい。
イソシアネート基を三量化させる触媒を使用する
場合はイソシアネートインデツクスはさらに高く
てもよい。また、メチルグルコシドの使用量はポ
リウレタン形成原料中の比較的高分子量のポリオ
ール100重量部に対して2〜80重量部、特に5〜
50重量部であることが好ましい。また、全活性水
素含有化合物(ポリオールやメチルグルコシド等
の総量)100当量に対して、3〜98当量、特に25
〜90当量がメチルグルコシドであることが好まし
い。成形材料中ではメチルグルコシドを除いて多
くの活性水素含有化合物はポリイソシアネートと
反応していると考えられる。固体状態で存在して
いるメチルグルコシドはその表面を除いて多くの
部分は未反応のまま存在していると考えられる。
これにより、成形材料は固形であり、比較的長期
間保存可能であると考えられる。成形の際には未
反応のポリイソシアネートやプレポリマー状の重
合体のイソシアネート基が液状となつたメチルグ
ルコシドと反応し、最終的な硬化物になると考え
られる。 成形は従来のSMCやBMCと同様、プレス成
形、射出成形、押出成形など種々の方法で行いう
る。特に、プレス成形と射出成形が適当である。
プレス成形の場合、比較的長い強化繊維で強化さ
れた成形品を得ることができる。従つて、この特
徴を発揮させるために成形材料中の強化繊維は比
較的長いものであることが好ましく、平均長約1
mm以上、特に約5mm以上のものを使用することが
好ましい。その上限は特になく、たとえばガラス
繊維のロービングやコンテイニユアスストランド
マツトなど、ほぼ無限大の長さの連続繊維を使用
することができる。これに対し、射出成形に使用
される成形材料においては、あまり長い強化繊維
の使用は困難であり、通常1〜10mm程度の長さの
ものが適当である。たとえば、ガラス繊維の場
合、平均長がこの長さのチチヨツプドストランド
やミルドフアイバーが適当である。 以下に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例 (1) 原材料 ポリオールA:グリセリンにプロピレンオキシ
ドを付加して得られた分子量
3000、水酸基価56のポリエーテ
ルポリオール。 ポリオールB:ソルビトールにプロピレンオキ
シドとエチレンオキシドをこの
順で付加して得られた分子量
8000、水酸基価42のポリエーテ
ルポリオール。 ポリオールC:グリセリンにプロピレンオキシ
ドを付加して得られた分子量
5000、水酸基価34のポリエーテ
ルポリオール。 ポリオールD:グリセリンにプロピレンオキシ
ドとエチレンオキシドの混合物
を付加して得られた分子量
6500、水酸基価27のポリエーテ
ルポリオール。 ポリオールE:シユークローズにプロピレンオ
キシド付加して得られた分子量
670、水酸基価450のポリエーテ
ルポリオール。 ポリオールF:シユークローズとグリセリンの
混合イニシエーターにプロピレ
ンオキシドを付加して得られた
平均分子量780、水酸基価450の
ポリエーテルポリオール。 ポリイソシアネートA:NCO含量26%のプレ
ポリマー型変性ジジフエニルメ
タンジイソシアネート。 ポリイソシアネートB:NCO含量30%のプレ
ポリマー型変性トリレンジイソ
シアネート。 ポリイソシアネートC:NCO含量29%のプレ
ポリマー型変性ジフエニルメタ
ンジイソシアネート。 鎖延長剤A:メチル−α−D−グルコシド 鎖延長剤B:メチル−β−D−グルコシド 触 媒:ステアリン酸亜鉛 充 填 剤:炭酸カルシウム 強化繊維 :ガラス繊維のチヨツプドストラン
ド (2) 成形材料の製造法 シート状成形材料:ポリオール、ポリイソシア
ネート、粉末状の鎖延長剤、お
よび触媒を常温で混合したポリ
ウレタン形成原料に充填剤を加
え、得られた混合物をマツト状
の強化繊維に含浸し、それを2
枚のフイルム間の熟成して成形
材料とした。 塊状成形材料:上記と同じポリウレタン形成原
料、充填剤、および強化繊維を
ニーダーで混合し、混合物を密
閉容器内で熟成して成形材料と
した。 (3) 成形条件 シート状成形材料のプレス成形条件 型温:180℃ 型締時間:10分 チヤージ率:60% 成形圧力:100Kg/cm2 塊状成形材料の射出成形条件 型温:180℃ 型締め時間:10分 射出圧:300Kg/cm2 シリンダー温度:80℃ (4) 物性測定 JIS K 6911に準拠 上記原材料を使用して、シート状あるいは塊状
の成形材料を製造し、その成形材料を成形して物
性測定を行つた。第1表に配合組成と物性測定の
結果を示す。配合組成における「部」は重量部、
「インデツクス」はイソシアネートインデツクス、
「%」は最終配合量を重量%で示したものである。
比較例は通常の不飽和ポリエステル樹脂を使用し
たシート状成形材料(SMC)と塊状成形材料
(BMC)を上記と同様の条件で成形した成形物の
物性測定の結果を示すものである。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリウレタン形成原料、強化繊維、および場
    合により充填剤を主成分として含む常温で固定の
    成形材料において、ポリウレタン形成原料の一成
    分であるメチルグルコシドが固体状態で成形材料
    中に存在していることを特徴とする繊維強化ポリ
    ウレタン成形材料。 2 ポリウレタン形成原料が水酸基価800以下の
    比較的高分子量のポリオール、ポリイソシアネー
    ト、メチルグルコシド、および触媒の少くとも4
    成分を必須とする成分を混合し、比較的高分子量
    のポリオールの少なくとも一部をポリイソシアネ
    ートと反応させて得られる混合物である、特許請
    求の範囲第1項の成形材料。 3 比較的高分子量のポリオールが水酸基価200
    未満のポリオールと水酸基価200〜800のポリオー
    ルとの組み合せからなる、特許請求の範囲第2項
    の成形材料。 4 触媒が80〜200℃の融点を有する固体触媒で
    ある、特許請求の範囲第2項の成形材料。
JP57118492A 1982-07-09 1982-07-09 繊維強化ポリウレタン成形材料 Granted JPS5911316A (ja)

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JP57118492A JPS5911316A (ja) 1982-07-09 1982-07-09 繊維強化ポリウレタン成形材料

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ITMI20100440A1 (it) * 2010-03-18 2011-09-19 Dow Global Technologies Inc Processo per la preparazione di poliuretani rinforzati con fibre lunghe che contengono riempitivi particolati

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