JPH025029Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、部屋の間仕切りなどとして使用され
る折り畳み扉に関するものである。

〔背景技術〕

折り畳み扉Ａは一対のドアパネル４，４を第２
図のようにヒンジ１０で折り畳み自在に連結して
形成され、周知のようなランナーやピボツトを上
レール１２や下レール１３に走行自在に取付ける
ことによつて第１図に示すようにして使用され
る。そして第２図のように一対のドアパネル４，
４をヒンジ１０で連結するにあたつて、強度上の
問題よりしてヒンジ１０はアルミニウムなど金属
材で形成されると共に、ヒンジ１０の軸突部１１
に回動自在に被嵌させるヒンジ受け片６を有する
ヒンジ受け具７も金属材で形成されるが、従来に
おいては第２図に示すようにヒンジ受け具７の背
面中央に嵌合突片１４を突設すると共にヒンジ受
け具７の背面の両側端に側片１５，１５を延設
し、ドアパネル４の側端面に形成した嵌合凹所１
８に嵌合突片１４を圧入すると共に両側片１５，
１５間にドアパネル４の側端を嵌合させることに
より、ドアパネル４の側端にヒンジ受け具７を取
付けるようにしていた。しかしながらこのものに
あつては、ドアパネル４の表面に壁紙や樹脂化粧
シートなど表面材５が貼付けてある場合に、ドア
パネル４の側端にヒンジ受け具７を嵌着すると
き、ヒンジ受け具７は金属製で硬いために、第３
図ａのイ矢印部分において側片１５によつて表面
材５に傷が付いたり表面材５が押しつぶされたり
するおそれがある。また第３図ｂのように予じめ
ドアパネル４にヒンジ受け具７を取付けておいて
あとからドアパネル４の表面に表面材５を貼付
け、ヒンジ受け具７の側片１５に設けた凹段部１
６内に表面材５の端部を押し込むようにしたもの
もあるが、このものでは表面材５を押し込む作業
に手間がかかると共に、上記と同様に押し込む際
に金属製のヒンジ受け具７の側片１５で表面材５
に傷が付くという問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記の点に鑑みてなされたものであ
つて、ドアパネルの表面材に傷を付けたりするよ
うなおそれなくドアパネルに金属製のヒンジ受け
具を取付けることができる折り畳み扉を提供する
ことを目的とするものである。

〔考案の開示〕

しかして本考案に係る折り畳み扉は、端面板１
の両側端に側片２，２を延出して横断面略コ字形
のパネルキヤツプ３を合成樹脂材にて形成し、ド
アパネル４の側端にこのパネルキヤツプ３を嵌合
取着してドアパネル４の表面に貼付けた表面材５
の側端縁を側片２，２の内面側に納め、横断面略
Ｃ字状のヒンジ受け片６を設けた金属製のヒンジ
受け具７の両側端に略平行に外側側片８，８を延
設すると共に各外側側片８，８の先端より相対向
する方向に係止片９，９を延設し、ヒンジ受け具
７の両外側側片８，８間にパネルキヤツプ３を被
挿してパネルキヤツプ３の各側片２，２の先端に
ヒンジ受け具７の各係止片９，９内面を係止さ
せ、ヒンジ１０の両側端にそれぞれ設けた軸突部
１１，１１にヒンジ受け具７のヒンジ受け片６を
回動自在に被嵌して一対のドアパネル４，４をヒ
ンジ１０で折り畳み自在に連結して成ることを特
徴とするものであり、かかる構成によつて上記目
的を達成したものであつて以下本考案を実施例に
より詳述する。

パネルキヤツプ３は端面板１の両側端に側片
２，２を上下全長に亘つて延設して上下長尺の横
断面略コ字形に硬質ポリ塩化ビニルなど合成樹脂
材で第４図のように形成されるもので、端面板１
の背面中央部には鋸刃状突起１７を形成した嵌合
突片１４が上下全長に亘つて突設してある。第４
図の実施例では集成材の芯材１９の表面に壁紙や
樹脂化粧シートなど表面材５を貼付けた合板２０
を取付けることによりドアパネル４が形成してあ
り、このドアパネル４の側端面には上下全長に亘
つて嵌合凹所１８が凹設してある。ドアパネル４
の側端にパネルキヤツプ３を取付けるにあたつて
は、嵌合凹所１８にパネルキヤツプ３の嵌合突片
１４を圧入すると共に、パネルキヤツプ３の両側
片２，２間にドアパネル４の側端部を嵌合させる
ことによつて行なうが、このときパネルキヤツプ
３は合成樹脂材で形成されており適度な弾性や柔
かさを有しているため、パネルキヤツプ３の側片
２で表面材５が傷付いたり押しつぶされたりする
ようなおそれはない。また、ヒンジ受け具７はア
ルミニウムなど金属材で上下長尺に形成されるも
ので、横断面略Ｃ字状のヒンジ受け片６が上下全
長に亘つて一体に設けてあり、ヒンジ受け具７の
背面側両側端には外側側片８，８を上下全長に亘
つて平行に背方へ延設し、各外側側片８，８の先
端内面には係止片９，９が上下全長に亘つて相対
向して突設してある。ヒンジ受け片６の反対側の
外側側片８の基部内面には押え片２１が一体に突
設してある。このヒンジ受け具７はドアパネル４
に取付けたパネルキヤツプ３に取着するもので、
パネルキヤツプ３の外側にパネルキヤツプ３の上
端又は下端よりヒンジ受け具７を被挿させること
により、ヒンジ受け具７の両外側側片８，８間に
パネルキヤツプ３を被嵌させて両外側側片８，８
間にパネルキヤツプ３を挾持すると共に、ヒンジ
受け具７の係止片９，９をパネルキヤツプ３の側
片２，２の先端に係止させて係止片９と押え片２
１及び係止片９とヒンジ受け片６との間にパネル
キヤツプ３を挾持するようにしてパネルキヤツプ
３にヒンジ受け具７を取着するものである。この
ようにしてパネルキヤツプ３を介してドアパネル
４に金属製のヒンジ受け具７を取付けるものであ
るが、ドアパネル４へのヒンジ受け具７の取付け
にあたつてヒンジ受け具７は直接ドアパネル４に
作用しないためにドアパネル４の表面の表面材５
に金属製のヒンジ受け具７によつて傷が付くよう
なおそれはない。尚、ヒンジ受け具７の係止片
９，９の先端間の間隔寸法は表面材５を貼つた状
態のドアパネル４の厚み寸法よりも大きく設定し
て表面材５に係止片９の先端が接触しないように
してある。上記のようにドアパネル４にヒンジ受
け具７を取付けたのち、ヒンジ１０の両側端の軸
突部１１，１１にヒンジ受け具７のヒンジ受け片
６を回動自在に被嵌させることにより、ヒンジ１
０によつて一対のドアパネル４，４を折り畳み自
在に連結して折り畳み扉Ａを形成するものであ
る。

〔考案の効果〕

上述のように本考案によれば、表面材を貼付け
たドアパネルの側端に合成樹脂材で形成したパネ
ルキヤツプを嵌着し、パネルキヤツプに金属製の
ヒンジ受け具を嵌め込みで取着することによつて
パネルキヤツプを介してドアパネルにヒンジ受け
具を取付けるようにしたので、パネルキヤツプを
ドアパネルに取付ける際にパネルキヤツプは合成
樹脂製であるため表面材に傷が付くおそれはない
と共に金属製のヒンジ受け具はパネルキヤツプに
取着するためにヒンジ受け具で表面材を傷付ける
おそれがなく、もつて表面材に傷を付けるような
おそれなくヒンジ受け具をドアパネルに取付ける
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は折り畳み扉の概略図、第２図は従来例
の一部の平断面図、第３図ａ，ｂは同上の一部の
拡大平断面図、第４図は本考案の一実施例の一部
を示す拡大平断面図である。 １は端面板、２は側片、３はパネルキヤツプ、
４はドアパネル、５は表面材、６はヒンジ受け
片、７はヒンジ受け具、８は外側側片、９は係止
片、１０はヒンジ、１１は軸突部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端面板の両側端に側片を延出して横断面略コ字
   形のパネルキヤツプを合成樹脂材にて形成し、ド
   アパネルの側端にこのパネルキヤツプを嵌合取着
   してドアパネルの表面に貼付けた表面材の側端縁
   を側片の内面側に納め、横断面略Ｃ字状のヒンジ
   受け片を設けた金属製のヒンジ受け具の両側端に
   略平行に外側側片を延設すると共に各外側側片の
   先端より相対向する方向に係止片を延設し、ヒン
   ジ受け具の両外側側片間にパネルキヤツプを被挿
   してパネルキヤツプの各側片の先端にヒンジ受け
   具の各係止片内面を係止させ、ヒンジの両側端に
   それぞれ設けた軸突部にヒンジ受け具のヒンジ受
   け片を回動自在に被嵌して一対のドアパネルをヒ
   ンジで折り畳み自在に連結して成る折り畳み扉。