JPH02501553A - 高分子フィルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒートシール層を有する空隙構造のポリプロピレンフィルム（ｖｏｉｄ ｅｄ　ｐｏｌｙｐｒｏｐｙｌｅｎｅ　ｆｉｌｍｓ）に関する。

充填材の粒子を含み、配向性を有するポリプロピレンの単一単量体から作られる 重合体（以下単一重合体と言う）より製造される空隙構造を持つポリプロピレン フィルムは、包装用材料として広く用いられている。

しかしながら、空隙構造および非空隙構造のポリエチレン単一重合体の層は、そ れ自体がヒートシール性を有するとはいえ、接着に必要な温度にまで加熱すると フィルムの接合部分に縮みが生じ、接着効果が損なわれるという問題があった。

これまでに、低温度でのヒートシール性を保持し、フィルムの縮みを防止するよ うな空隙構造および非空隙構造のポリプロピレン単一重合体のフィルムとして種 々の重合体層の提案がなされている。特に、エチレン、プロピレンおよびブテン のうちから選ばれる少なくとも２種をベースとする構成単位を含む重合体層の提 案がある。また、ヒートシール層を形成するための高分子材の混合物９例えば低 温での接着強度を高めるような高分子材を混合して使用することも、また提案さ れている。

これまでに提案されたこのようなヒートシール層は。

フィルムの接合部に変形が生じることなく十分な接着性を保有してはいるが、ヒ ートシール性を有する空隙構造のポリプロピレンフィルムの総合特性を改善する ための努力は常に継続されている。

本発明によれば、空隙構造のポリプロピレン単一重合体の層に、２４０℃、　２ ９ｇ、２ｋＰａの条件下でＡＳＴＭ（アメリカ材料試験協会）　Ｄ１２３ｇ／７ ３の規定により測定されたメルトフローインデックスが４以上であるような線状 の低密度ポリエチレンよりなるヒートシール層を重ねることにより、ヒートシー ル性の良好なポリプロピレンフィルムが得られる。

本発明のヒートシール性を有するポリプロピレンフィルムは、接合部分に変形が 生じる′温度以下の温度で良好なヒートシール性を有する他にも、別の長所を持 つものである０例えば、フィルム表面を印刷可能とするために行うコロナ放電処 理を、温和な条件下で施すことが可能であるため、処理後のフィルムに臭いが強 く残らないことが挙げられる０本発明のヒートシール性ポリプロピレンフィルム を用いてヒートシールを行うと、加熱による接着が容易で、かつシール性も良好 である。さらに９本発明のポリプロピレンフィルムのヒートシール層は常温接合 用の接着剤とのなじみも良い、空隙構造のポリプロピレン単一重合体に添加する 。

例えばスリップ剤および帯電防止剤などがヒートシール層に与える影響も、これ までに提案された従来技術にくらべて著しく小さいことが判明している。

本発明のヒートシール性ポリプロピレンフィルムのヒートシール層に用いられる 線状の低密度ポリエチレンは、２４０℃、　２９８．２ｋＰａの条件下でＡＳＴ Ｍ　Ｄ１２３８／７３の規定により測定されたメルトフローインデックスが４以 上であることが好ましく、さらに５から７の範囲にあるのがより好ましい、この メルトフローインデックス値が高すぎると、ポリプロピレン単一重合体とヒート シール層を共に同時に押出し、ヒートシール層を形成させることが不可能ではな いにしても極めて困難になる場合がある。

線状の低密度ポリエチレンは１−オクテンベースの構成単位を含んでいることが 好ましい、このポリエチレンの密度は２通常０．９１７ｇ／ｃｍ”から０．９２ ４ｇ／ｃｍ”の範囲の値を示す。

線状の低密度ポリエチレンのみで本発明のポリエチレンフィルムのヒートシール 層を形成させることができるが、他の高分子材の１種または２種以上の混合物を 用いることも可能である。他の高分子材として適当なものは、イオン重合体で、 特にイオン共重合体あるいはターポリマが好適である。また、他の高分子材の具 体例としては、エチレンと、アクリル酸エステルおよび無水マレイン酸の一方も しくは両者をベースとする構成単位を含む高分子材が挙げられる。

線状の低密度ポリエチレンと、これに混合される他の高分子材との混合割合は９ 重量比で９５：５から３０ニア０の範囲が好ましく、そして重量比で７０　：　 ３０から３０ニア０の範囲がより好ましく、さらに重量比で約６０　：　４０の 範囲が最も好ましい。

本発明のヒートシール性ポリプロピレンフィルムに設けるヒートシール層の厚さ は、０．５４から５−の範囲が好ましく、より好ましい範囲は１−か２．５−で 。

特に約１．５−の厚さが最も好ましい、そして９本発明のヒートシール性ポリエ チレニンフィルム全体の厚さは３０〜６０４である。

本発明のヒートシール性を有するフィルムに、上述したヒートシール層と同じか 、またはこれらと異なるヒートシール層を、さらに重ねることも必要に応じて可 能である。このようにすることによって９本発明のヒートシール性を有するフィ ルムに特別な他の特性を与えることができる０例えば、接着剤の層を設けて。

他のフィルムとの積層フィルムを構成することも可能である。

本発明のヒートシール性を有するフィルムは、既に知られている従来の方法で製 造することが可能である。

例えば、空隙形成剤（ｖｏｉｄｉｎｇ　ａｇｅｎｔ）を含むポリプロピレン単一 重合体の層と線状の低密度ポリエチレンの層とを共に同時に押出し、そのあとポ リプロピレンの単一重合体の層に空隙構造が生ずるように配向して。

本発明のヒートシール性を有するフィルムを製造することができる。

次に述べる実施例は本発明の説明のためのみに示したものである。すべての成分 は、特記するもの以外は重量比で示す。

実施例 重量比で約６％のチョーク（ｃｈａｌｋ）を含むポリプロピレン単一重合体の基 材の両側に、線状の低密度ポリエチレンと、イオン重合体（エチレン、アクリル 酸エステルおよび無水マレイン酸の゛ターポリマ）とを６０：４０で混合した層 を重ね、２４０℃で共に同時に押出した後、型枠内で冷却しウェブ（ｗｅｂ）状 に成形した３層のフィルムを作製した。

このウェブは、押出した方向に１００℃の温度下で４．５：１の比で延伸し、押 出し方向に対して直角な方向に１６０℃の温度下で９．５：１の比で延伸した０ 作製したヒートシール性ポリプロピレンフィルムは、全体の厚さが４３．５−で 、空隙の構造のポリプロピレン単一重合体の基材の両側に、厚さ１．５−のヒー トシール層を有し。

低温で加熱接着が可能で、かつ優れた接着性が得られた。

国際調査報告 国際調査報告

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. １．空隙構造のポリプロピレンの単一単量体から作られる重合体の層上に，２４ ０℃，２９８．２ｋＰａの条件下で，ＡＳＴＭ（アメリカ材料試験協会規格）Ｄ １２３８／７３の規定により測定したメルトフローインデックスが４以上の線状 の低密度ポリエチレンよりなるヒートシール層を積層した構造のヒートシール性 を有するポリプロピレンフィルム。
2. ２．請求の範囲第１項記載のポリプロピレンフィルムであって，線状の低密度ポ リエチレンのメルトフローインデックスが５から７の範囲であるヒートシール性 を有するポリプロピレンフィルム。
3. ３．請求の範囲第１項または第２項記載のポリプロピレンフィルムであって，線 状の低密度ポリエチンレンが，１−オクテンベースの構成単位を含むものからな るヒートシール性を有するポリプロピレンフィルム。
4. ４．請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか１項記載のポリプロピレンフィル ムであって，線状の低密度ポリエチレンの密度が０．９１７〜０．９２４ｇ／ｃ ｍ３の範囲のものからなるヒートシール性を有するポリプロピレンフィルム。
5. ５．請求の範囲第１項ないし第４項のいずれか１項記載のポリプロピレンフィル ムであって，ヒートシール層が線状の低密度ポリエチレンと，該低密度ポリエチ レンとは異なる他の高分子材の１種または２種以上の混合物よりなるヒートシー ル性を有するポリプロピレンフィルム。
6. ６．請求の範囲第５項記載のポリプロピレンフィルムであって，他の高分子材が イオン重合体よりなるヒートシール性を有するポリプロピレンフィルム。
7. ７．請求の範囲第６項記載のポリプロピレンフィルムであって，イオン重合体が 共重合体またはターポリマよりなるヒートシール性を有するポリプロピレンフィ ルム。
8. ８．請求の範囲第６項または第７項記載のポリプロピレンフィルムであって，イ オン重合体がエチレンベースの構成単位と，アクリル酸エステルまたは無水マレ イン酸の一方もしくは両者をベースとする構成単位を含むものからなるヒートシ ール性を有するポリプロピレンフィルム。
9. ９．請求の範囲第５項ないし第８項のいずれか１項記載のポリプロピレンフィル ムであって，線状の低密度ポリエチレンと，該低密度ポリエチレンとは異なる他 の高分子材との混合割合が重量比で９５：５から３０：７０の範囲にある混合物 よりなるヒートシール性を有するポリプロピレンフィルム。
10. １０．請求の範囲第９項記載のポリプロピレンフィルムであって，他の高分子材 がターポリマであり，かつ線状の低密度・リエチレンとターポリマの混合割合が 重量比で３０：７０から７０：３０の範囲にある混合物よりなるヒートシール性 を有するポリプロピレンフィルム。
11. １１．請求の範囲第１０項記載のポリプロピレンフィルムであって，線状の低密 度ポリエチレンとターポリマの混合剤合が重量比で約６０：４０である混合物よ りなるヒートシール性を有するポリプロピレンフィルム。
12. １２．請求の範囲第１項ないし第１１項のいずれか１項記載のポリプロピレンフ ィルムであって，ヒートシール層の厚さが０．５〜５μｍの範囲であるヒートシ ール性を有するポリプロピレンフィルム。
13. １３．請求の範囲第１項ないし第１２項のいずれか１項記載のポリプロピレンフ ィルムであって，該ポリプロピレンフィルム上に，さらに別のヒートシール層を 積層した構造のヒートシール性を有するポリプロピレンフィルム。