JPH0250001A - 蒸気発生器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、Ｕ字形管束を内蔵した加圧木型原子炉の蒸気
発生器に関する。

（従来の技術） 加圧木型原子炉の蒸気発生器は、床に配置された管板に
自由端が溶接されているＵ字形管束から構成され、自然
循環方式で作動する。

管束は、管板のすぐ上に開口をもつ２円筒体で取り囲ま
れている。給水は管束の上側のリング状室に供給され、
気水分離器で分離された水と混合されてリング状室を下
方に向って流れ、円筒体の前記開口を通って管束に流入
する。

蒸気と水の混合体はその浮力により管束内を上方に向っ
て流れ、その上にある気水分離器において水と蒸気が分
離される。

蒸気発生器の直径を小さくするために、各管は非常に密
に分布して配置されている。外から管束の中に下方から
入りこむ水は主に外側管の間を上方に向って流れるので
、管板上面において管束の中央部の流れは非常に小さい
ものになる。

（発明が解決しようとする課題） 第４図に管板上の水の流線と腐食生成物（スラッジ）の
堆積状況を示す。又第５図に管板上のスラッジ堆積の分
布を示す・ 管束の中央部の流れの滞留部においては、循環水中に含
まれているスラッジが堆積しやすいことを示している。

スラッジが管板上に堆積すると、スラッジの中で乾湿作
用が繰返され、循環水に含まれる塩分等の不純物が高濃
度に濃縮される。

この不純物の濃縮は、スラッジ堆積領域にある管を腐食
させるおそれがある。

この管は、２つの重要な役目すなわち内側を貫流する圧
力水の熱を外側の水に伝えて気化する役目と放射能を含
んだ圧力水を用じこめる圧力障壁の役目を果す。

したがってこの管が腐食すると、原子炉の出力減少、運
転停止といった事態につながるため、この管の腐食は、
原子炉の信頼性、安全性、経済性に重大な影響を与える
。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、管板
上の管の腐食を防止するため、管束中央部にスラッジの
堆積しない構造の加圧水型原子炉の蒸気発生器を提供す
ることにある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明は、気化すべき水の自然循環路と、圧力水で貫流
されるＵ字形管束とを有し、Ｕ字形管束が、蒸気発生器
の床を形成しかつその下部に圧力水分配室と圧力水集合
室とをもつ管板に支持され、かつＵ字形管束が水案内筒
によって取り囲まれ。

水案内筒がその円周の最下端位置に気化すべき水を半径
方向に向って管束に流入させる入口開口を有するような
蒸気発生器において、管束のほぼ中央位置の管板上面に
凸形状のコブを設ける。

この場合コブは、管束を流れる水の流線に沿った形状が
望しい。すなわちコブは、管板上の水の滞留部の形状を
している。またコブは、蒸気発生器のスラッジ堆積特性
に応じ管束の圧力水流入側と圧力水流出側の両方もしく
はどちらか一方に設ける。

（作　用） 本発明によれば管束中央の管板上面に、管束を流れる水
の流線に沿ったコブを設けたので、管板上に堆積するス
ラッジの量を著しく減らすことが可能となる。したがっ
て従来スラッジ堆積部に発生するおそれのあった管の腐
食を防止することが期待される。

（実施例） 以下本発明の一実施例を第１図〜第５図を参照して説明
する。

（実施例の構成） 第１図において１は蒸気発生器であり、この下部はＵ字
形の管束３が溶接されている管板２により境界づけられ
ている。なお第１図において、管束３の最も内側の管と
最も外側の管の中心線だけが記入されている。４は圧力
水入口で、これは隔壁６で圧力水集合室７から分離され
た圧力水分配室５に開口している。圧力水は圧力水集合
室７から出口８を通って排出される。管束３は蒸気発生
器のケーシングと同心的に配置された水案内筒９によっ
て囲まれ、この水案内筒９の下端には、水案内筒９と蒸
気発生器のケーシングとの間を下方に流れる水を半径方
向に流入させるための入口開口が設けられている。

給水管１１は給水を供給するために使用され、−方蒸気
発生器の上部にある気水分離器１２には蒸気出口１３か
ら出る蒸気を乾燥するために使用される。

管板２の上面の管束中央部には、凸形状のコブ４が圧力
水流入側及び圧力水流出側に各１ケ設けられている。

また第２図は、第１図におけるＩ−Ｉ線に沿う断面図で
あり、コブ１４を破線で示している。

（実施例の作用） コブ１４は、第３図に示すように循環水の流線に沿った
形状をしており、先端には丸みを持たせている。管板を
この形状にすることにより、管板上の循環水の滞留部を
減少させ、管板上のスラッジ堆積を大幅に減らすことが
できる。またスラッジが管板上に堆積したとしても、す
ぐに循環水の流れに持ち去られ堆積量は少ない。

またこのコブ１４の高さＨは、第４図、第５図に示すよ
うに、管束外縁内接円の半径をＲとすると、０．０ＳＲ
≦Ｈ≦１．０ＯＲの範囲のものが、スラッジ堆積量の減
少に特に有効である。

このようにして管板上のスラッジ堆積量を減らすことに
よって、従来スラッジの中で発生していた循環水の乾湿
作用による不純物の濃縮を回避することができる。

したがって不純物の濃縮によるスラッジ中の管の腐食が
抑制される。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば従来の加圧水型原子
炉の蒸気発生器に発生するおそれのあった管板上の管の
腐食を回避することができ、より信頼性、安全性、経済
性の高い原子炉とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づく蒸気発生器の概略縦断面図、第
２図は第１図におけるＩ−Ｉ線に沿う断面図、第３図は
管板縦断面拡大図で循環水の流線も合せて記載している
。第４図、第５図は、管束外縁内接円の定義図、第６図
は従来の管板上の流線とスラッジの堆積状況を示した図
、第７図は従来の管板上のスラッジ堆積分布図を示す。 １・・・蒸気発生器 ３・・・Ｕ字形管束 ６・・・隔壁 ９・・・水案内筒 １１・・・給水管 １４・・・コブ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）気化すべき水の自然循環路と、圧力水で貫流される
   Ｕ字形管束とを有し、Ｕ字形管束が、蒸気発生器の床を
   形成しかつその下部に圧力水分配室と圧力水集合室とを
   もつ管板に支持され、かつＵ字形管束が水案内筒によっ
   て取り囲まれ、水案内筒がその円周の最下端位置に気化
   すべき水を半径方向に向って管束に流入させる入口開口
   を有するような蒸気発生器において、管束のほぼ中央位
   置の管板上面に凸形状の突起を形成したことを特徴とす
   る蒸気発生器。