JPH0248105Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はパネル部の全周に周壁部を垂下した状
態に連設した缶蓋を筒状の缶胴に冠着させて缶容
器を製造するための缶蓋冠着装置に関する。

（従来の技術） 従来、第５図示のように缶胴Ａの開口端部にパ
ネル部ａの全周に垂下状態に周壁部ｂを連設した
缶蓋Ｂを外嵌して閉蓋した缶容器が知られてい
る。

このような構造の缶容器にあつては閉蓋したと
き缶蓋Ｂの周壁部ｂ内面と缶胴Ａの開口端部の外
面とは密接して嵌合されるものであるため缶胴Ａ
に缶蓋Ｂを冠着させる作業は手作業によらざるを
得なかつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案はかかる構造の缶容器の製造の過程で缶
蓋を缶胴の開口端部に自動的に冠着する装置を提
供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかるために創案されたものでその要
旨とするところはパネル部の全周に周壁部を垂下
した状態に連設した缶蓋を筒状の缶胴に冠着させ
るものにおいて、支持フレームと、支持フレーム
に対して垂直に昇降自在に設けた缶蓋の周壁部を
嵌入して缶蓋を嵌着する凹部を備えた嵌着筒と、
該嵌着筒を昇降する第１昇降装置と、該嵌着筒の
凹部中に昇降自在に設けた缶蓋を吸着により保持
した吸着装置と、該吸着装置を昇降する第２昇降
装置と、該嵌着筒の下方位置で缶蓋のパネル部を
上法として缶蓋の下方から支持すると共に嵌着筒
の昇降位置と該昇降位置の外方との間に進退自在
に設けた缶蓋保持装置とから成る。

（実施例） 以下、図示した実施例に即して更に詳細に説明
する。

第１図は中央縦断側面図、第２図は正面図、第
３図は第１図の−線截断面図、第４図は第１
図の−線截断面図である。

図中、１は基台上に立設された支持フレームで
ある。２は該支持フレーム１に垂直に固定され
た、後記嵌着筒の第１昇降装置である駆動用シリ
ンダである。３は前記支持フレーム１上に垂直に
固定されたガイド筒である。４は開口部を下側に
して前記第１昇降装置２をもつて昇降せしめられ
る嵌着筒であり、立上り部４′は前記ガイド筒３
に摺動自在に嵌合している。また、該嵌着筒４の
開口部内面には缶蓋の周壁部が嵌入する凹部４ａ
が設けられている。５は該嵌着筒４の立上り部
４′の上端部と前記昇降装置２のピストンロツド
２ａを連結する連結部材である。６は該連結部材
５に垂直に固定された、後記吸着装置を昇降する
第２昇降装置としての駆動用シリンダである。７
は前記嵌着筒４の中心部において垂直方向に移動
する吸着パツドを備えた吸着装置であり、連結部
材８をもつて前記第２昇降装置６のピストンロツ
ド６ａに連結されている。また、該吸着装置７は
通気孔７ａを介して空気の出し入れを行うことが
できるようになされており、通気孔７ａは図示し
ない吸引装置に接続されている。９は缶蓋供給台
であり、基台上に所要の角度に傾斜させて配設さ
れその底面には缶蓋Ｂの周壁部ｂ下縁に設けたタ
ブｄを嵌挿して案内する案内溝９ａを備えてい
る。また、該缶蓋供給台９の先端部は後記缶蓋保
持装置の位置決め台上に近接させている。１０は
該缶蓋供給台９に取り付けられたシリンダであ
り、そのピストンロツド１０ａをもつて缶蓋Ｂを
順次１個宛供給するものである。１１は缶蓋保持
装置であり、缶蓋位置決め台１１ａを前記支持フ
レーム１から水平に張り出したガイドレール１
２，１２に沿つて水平方向に移動自在に備える。
また該缶蓋位置決め台１１ａの上面における前記
缶蓋供給台９の先端部と反対側の端部には垂直面
に多数の吸引口１３，１３…を有する円弧状の受
け板１４が固着されている。また、該吸引口１
３，１３…は受け板１４の中心部の通気孔１５に
連通し、該通気孔１５は図示しない吸引装置に接
続されている。１６は基台上に立設した支持フレ
ーム１７に水平に固定された缶蓋保持装置１１を
進退するためのシリンダであり、そのピストンロ
ツド１６ａを前記缶蓋位置決め台１１ａに連結
し、該缶蓋位置決め台１１ａを水平に移動させる
ものである。

また、その他１８は基台、１９は缶胴Ａの移送
レーンである。２０は移送レーン１９と平行に配
設された駆動軸２１に取りつけられた缶胴挾持枠
であり、駆動軸２１の移送レーン１９に沿つた往
復運動によつて缶胴を順次次行程の処理を行う装
置に移送するものである。２２は移送レーン１９
上の、該移送レーン１９の側縁部に沿つて配設さ
れた当て板である。

次に前記実施装置の作動について説明する。

先ず、缶蓋供給台９上にパネル部ａ内方へ凹入
された状態とされて周壁部ｂの開口端を外方に拡
開して並んでいる缶蓋Ｂを１個宛缶蓋保持装置１
１の缶蓋位置決め台１１ａ上に落下させる。これ
はシリンダ１０を作動してそのピストンロツド１
０ａを退入させることによつて行う。缶蓋Ｂが缶
蓋位置決め台１１ａ上に落下すると、該缶蓋Ｂは
受け板１４に衝接し、その吸引口１３，１３…の
吸引作用によつて受け板１４に吸着される。この
ようにして缶蓋Ｂが受け板１４に吸着されて位置
決めされると、吸引口１３，１３…の吸着を停止
する。次に第２昇降装置６が作動して吸着装置７
を降下させる。缶蓋保持装置１１上の缶蓋Ｂを吸
着装置７で吸着する。その後、吸着装置７を第２
昇降装置６で上昇させ、缶蓋Ｂを嵌着筒４中に嵌
入させる。このとき、吸着された缶蓋Ｂの中心位
置がずれていても嵌着筒４に嵌入するときに修正
される。次に缶蓋保持装置１１のシリンダ１６が
作動して缶蓋位置決め台１１ａを引つ張つて側方
に外す。次に第１昇降装置２が作動して連結部材
５を降下させ、これによつて缶蓋Ｂの周壁部が嵌
着筒４の凹部４ａに嵌合した状態で嵌着筒４と吸
着装置７とを同時に降下させる。そして、これに
よつて降下した缶蓋Ｂの開口部が缶胴Ａの開口端
部に被され、次いで嵌着筒４の内面で確実に缶胴
Ａの開口端部に缶蓋Ｂのパネル部ａに当接するま
で押し込まれる。

その後、吸着装置７の吸引を解除すると共に、
第２昇降装置６を作動して缶蓋Ｂと冠着した缶胴
Ａを嵌着筒４から押し出すと同時に嵌着筒４は第
１昇降装置２により上動して退去する。

（変形例） 前記実施装置では缶蓋Ｂを吸着装置７に吸着す
る際に吸着装置７のみを缶蓋Ｂに対して接近する
ように構成したが、嵌着筒４と吸着装置７とを同
時に接近させて構成であつてもよい。また、吸着
装置７に吸着する缶蓋Ｂは、そのパネル部ａが予
め内方へ凹入した状態としたが、吸着装置７が缶
蓋Ｂを吸着するときに、パネル部ａに圧接して凹
入させるようにしてもよい。

（考案の効果） 本考案によるときは、缶胴に缶蓋を冠着させる
際に缶蓋保持装置にパネル部を上方として保持さ
れた缶蓋に対して吸着装置を下降してこれに吸着
した際、缶蓋の中心の位置がずれることがあつて
も吸着装置を収設する嵌着筒中に缶蓋を嵌入する
ときにこの位置ずれが矯正でき、缶蓋保持装置を
嵌着筒の昇降位置の外方に退去できるようにした
ので、前記した缶蓋を嵌入した嵌着筒を下降させ
るだけで缶胴に確実に冠着することができる缶蓋
冠着装置を提供するの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の中央縦断側面図、
第２図は正面図、第３図は第１図の−線截断
面図、第４図は第１図の−線截断面図、第５
図は紙缶の斜視図である。 １……支持フレーム、２……第１昇降装置、４
……嵌着筒、４ａ……凹部、６……第２昇降装
置、７……吸着装置、１１……缶蓋保持装置、Ａ
……缶胴、Ｂ……缶蓋、ａ……パネル部。ｂ……
周壁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル部の全周に周壁部を垂下した状態に連設
   した缶蓋を筒状の缶胴に冠着させるものにおい
   て、支持フレームと、支持フレームに対して垂直
   に昇降自在に設けた缶蓋の周壁部を嵌入して缶蓋
   を嵌着する凹部を備えた嵌着筒と、該嵌着筒を昇
   降する第１昇降装置と、該嵌着筒の凹部中に昇降
   自在に設けた缶蓋を吸着により保持した吸着装置
   と、該吸着装置を昇降する第２昇降装置と、該嵌
   着筒の下方位置で缶蓋のパネル部を上方として缶
   蓋の下方から支持すると共に嵌着筒の昇降位置と
   該昇降位置の外方との間に進退自在に設けた缶蓋
   保持装置とから成ることを特徴とする缶蓋冠着装
   置。