JPH0248096Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えば工業製品の製造ライン等に於
いて、一方のプレス装置から他方のプレス装置に
ワークを確実に搬送する時等に使用するリフト機
能を有する搬送装置に関するものである。

従来の技術 例えば数種類のプレス装置を組合せて一つの製
造ラインを形成し、この製造ラインを自動化する
場合には、通常第２図に示す如く、第１のプレス
装置イと第２のプレス装置ロとの間に搬送装置１
を設置してある。そして第１のプレス装置イによ
るプレス加工が終了し、搬出装置ハによつて第１
のプレス装置イから取出されたワークニは、搬送
装置１によつて第２のプレス装置ロの側方まで搬
送された後、搬入装置ホにより第２のプレス装置
ロ内にセツトされる。

上記したような目的に使用される搬送装置１
は、従来第２図及び第３図に示す如く、ワークニ
を支持するパレツト２を有するキヤリツジ３と、
キヤリツジ３の移動時のガイドとなるガイドレー
ル４と、アーム５を介してキヤリツジ３をガイド
レール４上で水平方向に移動させるためのモータ
６とによつて構成してある。又キヤリツジ３に
は、パレツト２をリフトさせるためのエアシリン
ダ７が取付けてある。そしてワークニのパレツト
２への搬入及び搬出時には、エアシリンダ７を伸
長させ、パレツト２を上昇させることにより、ワ
ークニの第１及び第２のプレス装置イ，ロへの搬
入及び搬出を容易にする。又パレツト２を支持す
るキヤリツジ３を水平移動させる時には、エアシ
リンダ７を短縮させ、パレツト２を下降させるこ
とにより、パレツト２上に載置したワークニが、
第１或いは第２のプレス装置イ，ロに装備された
搬出装置ハ或いは搬入装置ホに接触するのを防止
している。

考案が解決しようとする問題点 ところが、上記方法によつて第１のプレス装置
イからの第２のプレス装置ロにワークニを搬送す
ると、パレツト２を上下動させるためのエアシリ
ンダ７にエアを供給するためのホース８を接する
必要が生じる。しかし、水平方向に常時移動する
キヤリツジ３に取付けられたエアシリンダ７にホ
ース８を接続すると、キヤリツジ３の水平方向へ
の移動ストロークが長く、且つキヤリツジ３が高
速で移動する場合は、ホース８に常時激しい衝撃
が加わることになり、ホース８の損傷が激しいと
いつた欠点があつた。

問題点を解決するための手段 搬送装置を、ガイドレール上を水平方向に移動
するキヤリツジと、上記キヤリツジに上下方向に
スライド自在に支持され、かつ、上端にワーク支
持用のパレツトを固定し、下端に、両側面にフツ
クとの係合部を有するブラケツトを固定したリフ
ターと、キヤリツジ静止部分となる。キヤリツジ
の前進端及び後退端に別個に設置され、それぞれ
のピストンロツドの先端に、上記ブラケツトの係
合部と係合するフツクを有する第１及び第２のシ
リンダとによつて構成し、上記キヤリツジが前進
端及び後退端に達すると、ブラケツトの係合部が
フツクと係合し、リフターと第１及び第２のシリ
ンダとが連結し、キヤリツジが前進端及び後退端
から離れると、ブラケツトの係合部がフツクから
離脱し、リフターと第１及び第２のシリンダとが
分離することにより、パレツトリフト用のシリン
ダが、キヤリツジの移動に伴つて移動しないよう
にしたものである。

実施例 第１図は本考案に係る搬送装置２０を示す図面
であり、図中２１は搬送装置２０の基台、２２は
基台２１の上方に、水平方向に配置したガイドレ
ール、２３はガイドレール２２上を水平方向に移
動するキヤリツジである。２４はキヤリツジ２３
により上下方向にスライド自在に支持されたリフ
ター、２５はリフター２４の上端に固定したワー
ク支持用のパレツト、２６はリフター２４の下端
に固定したブラケツトであり、このブラケツト２
６の両側面には、後述するフツク３１，３２とそ
れぞれ係合する係合部となる凹溝２６ａ，２６ｂ
が設けてある。２７，２８は基台２１の両端に固
着した第１及び第２のエアシリンダ、２９，３０
は第１及び第２のエアシリンダ２７，２８にエア
を供給するためのエアホースであり、この第１及
び第２のエアシリンダ２７，２８の各ピストンロ
ツド２７ａ，２８ａの先端には、フツク３１，３
２がそれぞれ固着してある。このフツク３１，３
２は図示の如く、キヤリツジ２３が静止部分、即
ち前進端Ｂ或いは後退端Ａに位置した時、リフタ
ー２４に固定したブラケツト２６の凹溝２６ａ或
いは２６ｂと係合するようにしてあ。尚、上記キ
ヤリツジ２３のガイドレール２２上での水平方向
への移動は、従来と同様の方法によつて行われ
る。

上記構成に於いては、本考案に係る搬送装置２
０により、例えば第１のプレス装置から第２のプ
レス装置にワークを搬送するには、先ずキヤリツ
ジ２３を後退端Ａまで移動させ、リフター２４に
固定したブラケツト２６の凹溝２６ａを、エアシ
リンダ２７に取付けたフツク３１に係合させる。
この状態でエアシリンダ２７を伸長させれば、フ
ツク３１がブラケツト２６に係合しているため、
エアシリンダ２７の伸長に伴つてリフター２４が
上昇し、リフター２４の上端に固定したパレツト
２５も上昇する。そしてパレツト２５が上端まで
移動すると、パレツト２５上に、第１のプレス装
置によつてプレス加工されたワークを載置した
後、エアシリンダ２７を短縮させ、パレツト２５
を下降させる。このようにして、パレツト２５上
へのワークの載置が終了すると、キヤリツジ２３
を前進端Ｂに向けて水平移動させる。この時、ブ
ラケツト２６とフツク３１との係合は、ブラケツ
ト２６の凹溝２６ａにフツク３１が係合している
だけのため、ブラケツト２６はフツク３１から容
易に離脱する。そして、キヤリツジ２３が前進端
Ｂまで水平移動すると、リフター２４に固定した
ブラケツト２６の凹溝２６ｂが、第２のエアシリ
ンダ２８に取付けたフツク３２に係合する。従つ
てこの状態で第２のエアシリンダ２８を伸長させ
れば、リフター２４が上昇するため、ワークを載
置したパレツト２５も上昇する。そしてパレツト
２５が上端まで移動すると、パレツト２５上に載
置したワークを第２のプレス装置内に搬入する。
後は第２のエアシリンダ２８を短縮させてパレツ
ト２５を下降させた後、キヤリツジ２３を後退端
Ａに向けて水平移動させ、上記動作を繰り返す。

考案の効果 上記した如く、本考案に係る搬送装置は、水平
方向に移動するキヤリツジにより、上下方向にス
ライド自在に支持され、且つ上端にワーク支持用
のパレツトを固定したリフターの上下動を、キヤ
リツジの前進端及び後退端に別個に設置したエア
シリンダによつて行うようにしたから、キヤリツ
ジの移動に伴つてパレツト昇降用のエアシリンダ
を移動させる必要がなくなる。従つてエアシリン
ダにエアを供給するホースを固定した状態で使用
できるため、キヤリツジの移動に伴つてホースが
移動し、ホースが損傷するといつたトラブルを完
全に防止できる。又、本考案に係る搬送装置は、
キヤリツジに支持されたリフターと第１及び第２
のシリンダとの結合手段として、両側にフツクと
の係合部となる凹溝を有するブラケツトと、この
ブラケツトの凹溝と係合するフツクとを用い、か
つ、ブラケツトとフツクの係合、離脱を、リフタ
ーを支持しているキヤリツジの水平移動によつて
行えるようにしたから、リフターと第１及び第２
のシリンダとの結合、離脱にそれ専用の駆動手段
を設ける必要がなく、この部分の結合構造を簡略
化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る搬送装置の要部を示す図
面、第２図は搬送装置の使用例を示す図面、第３
図は従来の搬送装置の要部を示す図面である。 ２０……搬送装置、２２……ガイドレール、２
３……キヤリツジ、２４……リフター、２５……
パレツト、２６……ブラケツト、２７……第１の
エアシリンダ、２８……第２のエアシリンダ、２
９，３０……ホース、２７ａ，２８ａ……ピスト
ンロツド、３１，３２……フツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイドレール上を水平方向に移動するキヤリツ
   ジと、上記キヤリツジに上下方向にスライド自在
   に支持され、かつ、上端にワーク支持用のパレツ
   トを固定し、下端に、両側面にフツクとの係合部
   を有するブラケツトを固定したリフターと、キヤ
   リツジ静止部分となる、キヤリツジの前進端及び
   後退端に別個に設置され、それぞれのピストンロ
   ツドの先端に、上記ブラケツトの係合部と係合す
   るフツクを有する第１及び第２のシリンダとから
   なり、上記キヤリツジが前進端及び後退端に達す
   ると、ブラケツトの係合部がフツクと係合し、リ
   フターと第１及び第２のシリンダとが連結し、キ
   ヤリツジが前進端及び後退端から離れると、ブラ
   ケツトの係合部がフツクから離脱し、リフターと
   第１及び第２のシリンダとが分離するようにした
   ことを特徴とする搬送装置。