JPH0248095Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はプレスラインにトランスフアユニツト
で駆動されるフイードバーを通し、これに所要数
設けた複数の吸着具に１系統の吸着回路を接続し
た場合に、一方から材料を供給してプレスを順に
起動し、材料の供給を停止してプレスを順に停止
させるために用いる吸着１回路系統搬送ロボツト
を有するプレスラインの順次起動及び停止装置に
関するものである。

「従来の技術」 従来、吸着１回路系統搬送ロボツトを有するプ
レスラインではラインの起動及び停止に際して操
作盤によりラインの各プレスを単独で一工程ずつ
動作できるように切換え、一方のプレスから素材
を順に搬入しつつ作業者が１台ずつ起動し、全プ
レスに素材及び加工品が満杯されてからラインを
自動運転に切換えていた。停止に際は逆に素材の
供給を停止しプレスを１台ずつ順に停止させてい
た。

「考案が解決しようとする問題点」 上述の従来の装置ではラインの起動及び停止に
際して、作業者の作業が多くかつ煩雑であり、多
くの時間を要するため能率が低下する欠点があつ
た。本考案の目的はこの欠点を除き、操作盤でス
イツチを起動に切換えれば自動的にプレスが順に
作業を開始し、停止に切換えれば自動的にプレス
が順に作業を終了する吸着１回路系統搬送ロボツ
トを有するプレスラインの順次起動及び停止装置
を提供することにある。

「問題点を解決するための手段及び作用」 本考案の構成は、プレスラインの操作盤に起動
及び停止に切換えると材料供給装置を起動及び停
止させると共に、制御箱の起動用レジスタ又は停
止用レジスタを動作させる切換スイツチを設け、
制御箱は起動用レジスタ及び停止用レジスタの信
号を吸着具に送り、起動の際は素材の供給される
側から順に吸着具の吸着信号の無効を解き、停止
の際は素材の供給される側から順に吸着具の吸着
信号を無効とし、無効を解かれた吸着具の吸着信
号のうちプレスに対応するものはトランスフアユ
ニツトの１往復完了で発信される信号と共にその
対応するプレスに起動信号を発信し、無効を解か
れた吸着具がミスグリツプ信号を発信した場合は
この信号により制御箱からラインの非常停止信号
を発信するようにし、プレスラインの起動及び停
止を自動化しところに特徴がある。

「実施例」 第１図において、本考案によるプレスラインの
順次起動及び停止装置の構成を示している。１例
として６台のプレス１Ｐ〜６Ｐを列設、これらの
中間に受台２０を設け、左端に材料供給装置
MS、右端にトランスフアユニツトTHLを設けた
場合を示す。トランスフアユニツトTHLに連結
したフイードバー２１を各プレス１Ｐ〜６Ｐに通
し、所要の吸着具〜を等間隔に設けている。
吸着具〜にはバキユーム源２２から１本の共
通の配管２３により、バキユームエアを供給して
いる。

吸着具〜の吸着信号はミスグリツプ信号は
スイツチ１Ｓ〜１２Ｓに送られる。操作盤２４に
は停止及び起動に切換える切換スイツチ２５を設
け、制御箱２６には切換スイツチ２５の信号によ
り吸着具〜を順に１個ずつ無効を解き有効と
してゆく起動用レジスタ２７と、順に１個ずつ無
効としてゆく停止用レジスタ２８を含んでいる。
有効となつた吸着具〜は、材料を搬送する際
吸着信号又はミスグリツプ信号を発信し、スイツ
チ１Ｓ〜１２Ｓはこの信号を保持する。トランス
フアユニツトTHLはフイードバー２１の運動が
１サイクル終るごとに信号を制御箱２６に送り起
動用及び停止用レジスタ２７，２８を動作させる
と共に、有効となつている吸着具〜に対応す
るスイツチ１Ｓ〜１２Ｓに信号を送り、吸着信号
を保持しているスイツチ１Ｓ〜１２Ｓから対応す
るプレス１Ｐ〜６Ｐに起動信号を発信し、ミスグ
リツプ信号を保持しているスイツチ１Ｓ〜１２Ｓ
がある場合は制御箱２６からラインの非常停止信
号２９を発信する。

順次起動を行う場合は、操作盤２４の切換スイ
ツチ２５を起動に切換える。この順次起動信号で
材料供給装置MS、トランスフアユニツトTHLは
起動し、制御箱２６の起動用レジスタ２７はスイ
ツチ１Ｓに信号を送り吸着具を有効とする。吸
着具は材料供給装置MSまで行き材料を吸着し
てプレス１Ｐに搬送した後元の位置に戻る。吸着
具の吸着信号はスイツチ１Ｓに入力し保持され
る。フイードバー２１は１サイクル終るのでトラ
ンスフアユニツトTHLから信号を制御箱２６に
送り、制御箱２６はこの信号を有効となつている
スイツチ１Ｓに送る。スイツチ１Ｓはこの信号と
保持している吸着信号とによりプレス１Ｐを起動
させる。また制御箱２６の起動用レジスタ２７は
上述のトランスフアユニツトTHLの信号で次の
吸着具を有効とする。吸着具は材料をとに
りゆき、吸着具はMSから１Ｐに、吸着具は
１Ｐから受台２０に材料を搬送する。吸着具
の吸着信号は夫々スイツチ１Ｓ，２Ｓで保持さ
れ、トランスフアユニツトTHLの信号でスイツ
チ１Ｓはプレス１Ｐに起動信号を、スイツチ２Ｓ
は保持した吸着信号をリセツトされる。また起動
用レジスタ２７は次の吸着具を有効とする。こ
のように順に吸着具〜が有効となりプレスラ
インは連続運転にはいつてゆく。

順次停止を行う場合は、操作盤２４の切換えス
イツチ２５を停止に切換える。この順次停止信号
で材料供給装置MSは直ちに停止するがトランス
フアユニツトTHLは停止用レジスタ２８が吸着
具を無効とした時点で停止する。

操作箱２６の停止用レジスタ２８は吸着具を
無効とする。従つて吸着具はMSに材料をとり
に行つて吸着しないのでミスグリツプ信号を発信
するがこの信号はスイツチ１Ｓで中断され制御箱
２６には送られないから非常信号は発信されな
い。またTHLから１サイクル後の信号がスイツ
チ１Ｓに入力してもプレス１Ｐに起動信号は発信
されない。THLの１サイクルごとの信号で制御
箱２６の停止用レジスタ２８は吸着具〜を順
に無効にし、吸着具が無効となるとTHLが停
止してプレスラインの運転は完了する。

上述の運転中に有効となつている吸着具〜
のうち１個以上からミスグリツプ信号が発信され
た場合は、対応するスイツチ１Ｓ〜１２Ｓを介し
て制御箱２６に入力し、制御箱２６からプレスラ
インの非常停止信号２９が発信されプレスライン
は停止する。この復旧はプレスラインを寸動に切
換え、フイードバー２１を定位置に戻し、ミスし
た材料を定位置に置き起動する。なおスイツチ１
Ｓ〜１２Ｓは通常制御箱２６内に設けられる。

「考案の効果」 以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、プレスラインは順次起動及び順次停止される
ので、起動から停止まで全自動で運転でき作業が
容易となり能率が向上するなど、実用上の効果と
利点は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例によるプレスラインのブロツク
図である。 １Ｐ〜６Ｐはプレス、〜は吸着具、MSは
材料供給装置、THLはトランスフアユニツト、
１Ｓ〜１２Ｓはスイツチ、２０は受台、２１はフ
イードバー、２２はバキユーム源、２３は配管、
２４は操作盤、２５は切換えスイツチ、２６は制
御箱、２７は起動用レジスタ、２８は停止用レジ
スタ、２９は非常停止信号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 列設したプレスに通したフイードバーに所要数
   設けた吸着具に１回路のバキユームエアを供給し
   て材料をプレス間に搬送するプレスラインにおい
   て、順次起動信号又は順次停止信号とその後に、
   フイードバーの１サイクル運動ごとに発信される
   信号を受けて吸着具を材料供給側から１個ずつ順
   に有効又は無効とする信号を発信する手段と、該
   手段の信号を受けて前記有効となつた吸着具から
   発信される吸着信号を保持し、前記フイードバー
   の１サイクル運動ごとの信号により対応するプレ
   スに起動信号を発信すると共に、有効となつた吸
   着具から発信されるミスグリツプ信号によりプレ
   スラインの非常停止信号を発信させる手段とを具
   備することを特徴とする、吸着１回路系統搬送ロ
   ボツトを有するプレスラインの順次起動及び停止
   装置。