JPH0248002Y2 - - Google Patents

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JPH0248002Y2
JPH0248002Y2 JP9485785U JP9485785U JPH0248002Y2 JP H0248002 Y2 JPH0248002 Y2 JP H0248002Y2 JP 9485785 U JP9485785 U JP 9485785U JP 9485785 U JP9485785 U JP 9485785U JP H0248002 Y2 JPH0248002 Y2 JP H0248002Y2
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oil
bilge
chamber
separation chamber
separation
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、船舶におけるビルジを油水分離器に
供給して油分を分離除去するに際して、このビル
ジ用油水分離器に供給されるビルジに対する前処
理装置に関するものである。
〔従来の技術〕
船舶の機関室におけるビルジに混入する各種漏
油がビルジと共に船外に排出されることによつて
生じる油汚染を防止するために、船舶には法令の
定めるところによりビルジ中の油分を分離除去す
るための油水分離器を設置することが義務付けら
れ、且つ、船外に排出される油分の濃度も法令に
よつて厳格に定められている。
そして、このビルジ用油水分離器には、水と油
との比重差を利用した重力分離方式のものと、油
分をフイルター型コアレツサーまたは吸着用のフ
イルター等に吸着させるようにした濾過方式のも
のとがあるが、船舶における油水分離器には、法
令による排出規制値を達成するために、例えば特
公昭55−38165号公報に記載されているように重
力分離方式と濾過方式とを組み合せたものが多
い。
しかし、船舶におけるビルジには、鉄錆又はカ
ーボン等のスラツジを可成り含み、このスラツジ
が油滴に付着することによつて油滴と水との見掛
け比重差が小さくなるから、重力分離に際しての
浮上分離性能を悪化し、また、濾過分離に際して
は、スラツジがフイルターの目を詰めて、フイル
ターの流動抵抗の増加や分離性能を早期に低下さ
せることになる。
そこで、ビルジ用の油水分離器では、当該油水
分離器へのビルジの供給経路中に前処理としての
セツトリングタンクを設け、ビルジを先づ該セツ
トリングタンクに供給して、このセツトリングタ
ンク内においてビルジ中のスラツジを沈降分離さ
せると共に大きい油滴を浮上分離させたのち、油
水分離器に供給するようにしている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところが、このスラツジを沈降するためのセツ
トリングタンクの容積は、処理するビルジの量が
2m3/日である場合約3m3以上となるから、この
セツトリングタンクの設置に多大のスペースを必
要とするのであり、しかも、このセツトリングタ
ンクの構造は一般的に静置分離方式であるので、
重質スラツジは或る程度沈降捕捉できても軽質の
浮遊スラツジは十分に捕捉除去できず、可成りの
量のスラツジがビルジと共に油水分離器に送られ
て、油水分離器の分離性能を低下したり、フイル
ターの劣化を早めたりして油水分離器の運転をし
ばしば休止しなければならないのであつた。
本考案は、このようにビルジ用油水分離器に供
給される前のビルジに対する前処理として、比重
差による重力分離と微小気泡による浮上分離とを
適切に組合せることにより、重質スラツジは勿論
軽質の浮遊スラツジも確実に分離除去できるよう
にすると共に、同時に油分をも出来る丈多く分離
できるようにして、前記の問題を解消したもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
このため本考案は、ビルジにおける油分を分離
するようにしたビルジ用油水分離器において、該
油水分離器へのビルジの供給経路中に、上部に油
排出管を有する前処理槽を設け、該前処理槽内の
下部を、垂直状隔壁にて前記ビルジが最初に入る
スラツジ沈降分離室と重力分離室とに区成する一
方、前処理槽内には、前記スラツジ沈降分離室と
重力分離室の上部に散気管を有する気泡分離室を
形成し、この気泡分離室に前記スラツジ沈降分離
室を連通し、前記重力分離室内には、捕集板を多
数枚垂直状に積層して成る捕集部を、当該捕集部
によつて前記気泡分離室に連通する重力分離入口
室と重力分離出口室とに区成するように設けて、
重力分離出口室に、前記ビルジ用油水分離器への
ビルジ出口管を設け、且つ、前処理槽内には前記
気泡分離室の上部に漏斗状の邪魔板によつて区成
された浮上油静置室を設け、該浮上油静置室内
に、前記重力分離出口室を油上昇管を介して連通
した構成にしたものである。
〔考案の作用・効果〕
この構成においてビルジは、当該ビルジに対す
る油水分離器に供給される前に前処理槽において
スラツジ及び可成りの量の油分を分離除去でき
る。
すなわち、ビルジは先ず前処理槽内のスラツジ
沈降分離室に入つて該スラツジ沈降分離室内を気
泡分離室内に向つて上昇する途次において、当該
ビルジ中のスラツジで重質な沈澱スラツジは、ス
ラツジ沈降分離室の底部に沈降分離する一方、油
分のうち大きい油滴が浮上分離し、次いで気泡分
離室に入り、ここで散気管より吹き込まれる無数
の微小気泡に小さい油滴と軽質スラツジを接触付
着させ、その粗粒化を図つて浮上分離し、そし
て、重力分離室においてその重力分離入口室から
捕集部を経て重力分離出口室に流入するとき、捕
集部において前記気泡分離室で浮上分離できなか
つた浮上性の悪いスラツジ抱含の粗粒化された油
滴が更に効率よく捕集分離されたのち、重力分離
出口室から油水分離器に送出されるのである。こ
の場合、前記捕集部において相互に結着して捕集
された油滴は、重力分離出口室から油上昇管を介
して浮上油静置室に浮上するから、気泡分離室に
おけるビルジに再び混合することによつて油分の
分離効率が低下することを回避できるのである。
このように、ビルジ中のスラツジは、スラツジ
沈降分離室における重質スラツジの沈降分離、及
び気泡分離室における微小気泡による軽質スラツ
ジの浮上分離の二度にわたつて分離作用を受ける
一方、ビルジ中の油分は、スラツジ沈降分離室で
の大きい油滴の浮上分離、気泡分離室における微
小気泡に捕捉携行する小さい油滴の浮上分離、及
び重力分離室における捕集部への捕集粗大化分離
の三度にわたつて分離作用を受け、捕集部におい
て捕集分離された油分が浮上する途次においてビ
ルジ中に再び混合することがないから、ビルジ中
のスラツジ及び油分を確実に分離除去できるので
ある。
従つて本考案によると、ビルジ用油水分離器に
供給されるビルジに含まれるスラツジ及び油分
を、これ以前の前処理槽において分離除去でき
て、ビルジ用油水分離器に入るスラツジ及び油分
の量を確実に低減できるから、ビルジ用油水分離
器における分離性能を向上できると共に、油水分
離器におけるフイルターの劣化を防止して、その
耐久性を向上できるなど、ビルジ用油水分離器の
負荷を著しく軽減させるのであり、しかも前処理
槽を、従来のセツトリングタンクよりも可成り小
型化ができるから、前処理槽の設置に要するスペ
ースを縮小できる効果を有する。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を図面について説明する
と、図において1は前処理槽で、該前処理槽1内
の下部は、垂直状の隔壁2にてスラツジ沈降分離
室3と重力分離室4とに区成され、且つ前処理槽
1内には、これらスラツジ沈降分離室3及び重力
分離室4の上部に気泡分離室5が形成されてい
る。
前記スラツジ沈降分離室3内には、その中部に
下面に複数個の流出孔7を有するビルジ供給管6
を挿入すると共に、底部にスラツジ排出管8を備
え、且つ、スラツジ沈降分離室3と気泡分離室5
との連通部は、前記隔壁2から前処理槽1におけ
る左右両内壁面1a,1bのうち一方の内壁面1
aに向つて横向きに突出する延設板9にて比較的
狭い通路10に絞られている。
一方、前記重力分離室4内に、ハニカム状の傾
斜平行捕集板12を多数枚垂直状に積層して成る
捕集部11を、当該捕集部11によつて重力分離
室4内を重力分離入口室13と重力分離出口室1
4とに区成するように設けて、重力分離入口室1
3の上部を前記気泡分離室5に連通する一方、重
力分離出口室14の底部には、ビルジ出口管15
を設けて、このビルジ出口管15を、従来公知の
ビルジ用油水分離器(図示せず)に接続する。
前記前処理槽1内の上部には、断面漏斗状に形
成した邪魔板16を設けて、該邪魔板16と前処
理槽1における両内壁面1a,1bとの間に浮上
通路17,17を形成する一方、邪魔板16内を
浮上油静置室18に形成し、この浮上油静置室1
8内に、前記重力分離出口室14を油上昇管19
を介して連通する。
更に、前記前処理槽1には、前記漏斗状邪魔板
16の上端16aと略同じ高さ位置から少し高い
位置に油排出管20を接続する一方、前記気泡分
離室5内には、焼結合金等のように多孔質材料で
形成した複数本(本実施例では3本)の散気管2
1を挿入する。
なお、図中符号22は、前記各散気管21内に
圧搾空気を供給するためのコンプレツサーを示
す。
この構成において、ビルジ供給管6からスラツ
ジ沈降分離室3内に下向きに供給されたビルジは
方向転換し、該スラツジ沈降分離室3内を遅い速
度で上昇する。このときビルジ中の重質スラツジ
等の沈澱物は、スラツジ沈降分離室3内の底部に
沈降分離してスラツジ排出管8から器外に排出さ
れる一方、ビルジ中の油水のうち比較的に大きい
粒子の油滴は、水との比重差により水よりも早い
速度で上昇し、狭い通路10から前処理槽1にお
ける一方の内壁面1aに沿つて気泡分離室5を上
昇して浮上通路17を介して油排出管20の高さ
位置に形成される油面23に浮上分離する。
次いでスラツジ沈降分離室3を上昇したビルジ
は、狭い通路10から気泡分離室5内に入る。こ
の気泡分離室5内においては、ビルジ中に散気管
21から微小の気泡が吹き込まれる。このように
してビルジ中に吹き込まれた微小気泡は、ビルジ
中における細かい油滴同志の集合を促進して油滴
を粗粒化すると共に、油滴を吸着して油泡化して
浮上通路17,17を通つて油面23に急速に浮
上するのであり、しかも、微小気泡には、ビルジ
中の浮遊する軽質スラツジも吸着して油面23に
浮上するのである。
このようにして気泡分離室5内ので処理を終え
たビルジは、重力分離室4における重力分離入口
室13からハニカム状の傾斜捕集板12を多数枚
垂直状に積層して成る捕集部11を経て重力分離
出口室14に流入するとき、ビルジ中の油分が捕
集部11における多数枚の捕集板12の下面に付
着するようにして捕集されたのち、重力分離出口
室14の底部におけるビルジ出口管15より出
て、ビルジ用油水分離器(図示せず)に送出され
る一方、捕集部11における間隔の狭い多数の平
行捕集板12の下面に浮上捕集された油分は、傾
斜面に沿つて上昇する間に相互に結着して次第に
大きい油滴に成長して捕集板12における重力分
離出口室14内側の端部から離れ、重力分離出口
室14内から油上昇管19を経て、浮上油静置室
18内から油面23に浮上するのである。
この場合において、重力分離出口室14内から
浮上する油滴は、油上昇管19を経て浮上油静置
室18内から油面23に浮上することにより、気
泡分離室5内のビルジに再び混合することがない
のである。また、スラツジ沈降分離室3から浮上
する比較的大きい粒子の油滴は、前処理槽1にお
ける一方の内壁面1aに沿つて上昇したのち浮上
通路17から油面23に浮上する一方、気泡分離
室5からの浮上物も前記浮上通路17,17より
油面23に浮上することにより、気泡分離室5内
での気泡の噴出に伴つて対流するビルジに、前記
スラツジ沈降分離室3からの浮上物が混合した
り、油面23に浮上した浮上物が再びビルジに混
合したりするのを回避できるのである。
なお、前記のようにして、油面23に浮上した
スラツジ及び油分は、その油面23の近傍に設け
た油面検出器24による油面検出に応じて油排出
弁25が開くことにより、油排出管20から器外
に排出される。
また、図中符号26は空気抜き管である。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は縦断正
面図、第2図は第1図の−視断面図、第3図
は第1図の−視断面図、第4図は第1図の
−視拡大断面図である。 1……前処理槽、2……隔壁、3……スラツジ
沈降分離室、4……重力分離室、5……気泡分離
室、6……ビルジ供給管、8……スラツジ排出
管、11……捕集部、12……捕集板、13……
重力分離入口室、14……重力分離出口室、15
……ビルジ出口管、16……邪魔板、18……浮
上油静置室、19……油上昇管、21……散気
管、20……油排出管。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ビルジにおける油分を分離するようにしたビル
    ジ用油水分離器において、該油水分離器へのビル
    ジの供給経路中に、上部に油排出管を有する前処
    理槽を設け、該前処理槽内の下部を、垂直状隔壁
    にて前記ビルジが最初に入るスラツジ沈降分離室
    と重力分離室とに区成する一方、前処理槽内に
    は、前記スラツジ沈降分離室と重力分離室の上部
    に散気管を有する気泡分離室を形成し、この気泡
    分離室に前記スラツジ沈降分離室を連通し、前記
    重力分離室内には、捕集板を多数枚垂直状に積層
    して成る捕集部を、当該捕集部によつて前記気泡
    分離室に連通する重力分離入口室と重力分離出口
    室とに区成するように設けて、重力分離出口室
    に、前記ビルジ用油水分離器へのビルジ出口管を
    設け、且つ、前処理槽内には前記気泡分離室の上
    部に漏斗状の邪魔板によつて区成された浮上油静
    置室を設け、該浮上油静置室内に、前記重力分離
    出口室を油上昇管を介して連通したことを特徴と
    するビルジ用油水分離器における前処理装置。
JP9485785U 1985-06-21 1985-06-21 Expired JPH0248002Y2 (ja)

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JPS625802U JPS625802U (ja) 1987-01-14
JPH0248002Y2 true JPH0248002Y2 (ja) 1990-12-17

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