JPH0247400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） 本考案は、深夜電力通電時間帯の電力によつて
湯を沸き上げて、貯えておく貯湯式電気温水器の
改良に関するものである。

（考案の背景） 第６図に示されるように、通常の電気温水器の
ヒータ回路１には、深夜電力用タイムスイツチ
２、電力量計３及び配線用しや断器４を経て深夜
電力が供給される。即ち、深夜電力通電時間帯が
始まると、深夜電力用タイムスイツチ２のオンに
より深夜電力が投入され、深夜電力通電時間帯が
終わると、深夜電力用タイムスイツチ２のオフに
より深夜電力がしや断される。ところが、深夜電
力用タイムスイツチ２が故障すると、24時間経過
しても深夜電力は再投入されないことになり、湯
が沸き上がらなくなる。そして、湯の沸かない原
因を見つけるのに非常に時間がかかつてしまう。
従来では、これに対する対策がなされていなかつ
た。

（考案の目的） 本考案の目的は、上述した問題点を解決し、深
夜電力通電時間帯の電力供給停止を使用者に知ら
せることができる貯湯式電気温水器を提供するこ
とである。

（考案の特徴） 上記目的を達成するために、本考案は、深夜電
力通電時間帯の電力の投入、しや断を検出する第
１の検出手段と、前記電力の投入、しや断から次
の深夜電力通電時間帯までの時間間隔に基づいて
予め定められた時間以内に、次の深夜電力通電時
間帯の電力が投入或いはしや断されないことを検
出する第２の検出手段と、該第２の検出手段の検
出により電力供給停止を警報する警報手段とを設
け、以て、深夜電力通電時間帯の電力の投入、し
や断を、電力供給停止検出のための時間の起点と
して、次の深夜電力通電時間帯の電力供給停止を
検出するようにしたことを特徴とする。

（考案の実施例） 第１図は本考案の一実施例を示す。サーミスタ
などが用いられる温度センサ５は、給水口付近の
タンクの外壁面に接着され、水温検知及び沸き上
がり温度検知に兼用される。温度センサ５からの
情報はＡ／Ｄ変換器６によりデイジタル値に変換
されて、マイクロプロセツサなどの演算手段７に
送られる。時間帯検出手段８は、例えば、第２図
に示されるように、フオトカプラから構成される
もので、深夜電力通電時間帯に入つて深夜電力用
タイムスイツチ２のオンによりヒータ電源端子９
に深夜電力が投入されると、漏電しや断器１０を
経て電圧が印加され、動作を開始して、深夜電力
投入情報を演算手段７に送る。深夜電力用タイム
スイツチ２のオフにより深夜電力がしや断される
と、時間帯検出手段８は動作を停止し、深夜電力
しや断情報を演算手段７に送る。タイマー１１
は、深夜電力用タイムスイツチ２の故障などによ
る深夜電力供給停止を検出するための一定時間を
設定する。メモリ１２は、演算手段７の各種動作
指令、過去７日の水温値、給水温度に対応する沸
き上がり温度などを記憶する。出力手段１３は、
第２図に示されるように、ヒータ１４の通電を制
御するリレー１５を駆動するものである。表示手
段１６は、第３図に示されるように、ヒータ１４
の通電中を点灯により、深夜電力供給停止を点滅
により、それぞれ表示する発光ダイオードなどの
表示素子１６ａから成り、表示制御手段１７によ
り制御される。なお、図示していないが、制御電
源には常時生きている電源が用いられるのは言う
までもない。

タイマー１１の設定時限について更に説明す
る。第４図にその設定方法(1)〜(5)として示される
ように、次の深夜電力投入を検出するために投入
を起点に24時間＋α時間（例えば１時間）を設定
してもよいし、次の深夜電力しや断を検出するた
めにしや断を起点として24時間＋α時間を設定し
てもよいし、次の投入を検出するためにしや断を
起点に24時間−深夜電力通電時間帯＋α時間を設
定してもよいし、次のしや断を検出するために投
入を起点に24時間＋深夜電力通電時間帯＋α時間
を設定してもよい。また、二つのタイマーを用
い、投入を起点に第１タイマー時限を24時間より
短い所定時間に、第２タイマー時限を第１タイマ
ー時限終了を起点に次の投入が予想される時点を
含む所定時間に、それぞれ設定する。そして、第
１タイマー時限では深夜電力供給停止の検出動作
を行わず、第２タイマー時限でのみその検出動作
を行うようにしてもよい。

次に動作について説明する。演算手段７は、温
度センサ５からの水温情報をＡ／Ｄ変換器６を介
して取り込み、その水温値に基づいて演算により
当日の給水温度を決定する。演算手段７は、給水
温度に対応する沸き上がり温度をメモリ１２から
読み出し、それに基づいて出力手段１３へ信号を
送り、ヒータ１４の通電制御を行う。タンク内部
は湯の循環により一様な温度になるので、温度セ
ンサ５により湯の温度が検知され、浮き上がり温
度に湯が沸き上げられると、ヒータ１４への通電
がしや断される。ヒータ１４への通電中は表示素
子１６ａが点灯される。

深夜電力供給停止の検出動作を第５図を参照し
ながら説明する、この動作は、第４図の設定方法
(3)によるもので、α時間を深夜電力通電時間帯に
等しくした場合のものである。

演算手段７は、時間帯検出手段８から深夜電力
しや断情報を受けると、タイマー１１を起動す
る。タイマー１１により設定された一定時間、即
ち24時間以内に時間帯検出手段８から深夜電力投
入情報を受ければ、正常と判定し、タイマー１１
をリセツトする。

深夜電力用タイムスイツチ２や電力量計３の故
障又は配線用しや断器４の不用意なしや断などが
あつた場合には、深夜電力がヒータ電源端子９に
供給されないので、24時間経過しても、時間帯検
出手段８は深夜電力投入情報を演算手段７に送ら
ない。これにより、演算手段７は警報を指示する
信号を表示制御手段１７へ送り、表示制御手段１
７は表示素子１６ａを点滅させる。

本実施例によれば、表示素子１６ａの点滅によ
り使用者は深夜電力供給停止を知ることができる
ので、直ちにその原因を取り除く処置を取ること
ができる。

（考案の実施例の対応） 図示実施例において、時間帯検出手段８が本考
案の第１の検出手段に相当し、演算手段６が第２
の検出手段に相当し、表示素子１６ａが警報手段
に相当する。

（変形例） 図示実施例では、警報手段に表示素子１６ａを
用いているが、ブザーでもよい。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、深夜電
力通電時間帯の電力の投入、しや断を検出する第
１の検出手段と、前記電力の投入、しや断から次
の深夜電力通電時間帯までの時間間隔に基づいて
予め定められた時間以内に、次の深夜電力通電時
間帯の電力が投入或いはしや断されないことを検
出する第２の検出手段と、該第２の検出手段の検
出により電力供給停止を響報する警報手段とを設
け、以て、深夜電力通電時間帯の電力の投入、し
や断を、電力供給停止検出のための時間の起点と
して、次の深夜電力通電時間帯の電力供給停止を
検出するようにしたから、深夜電力通電時間帯の
電力供給停止を使用者に知らせることができる。

したがつて、使用者は、貯湯式電気温水器の故
障ではないことが直ちに分り、その後の正しい処
置を取ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図はそのヒータ回路を示す回路図、第３図は
その表示手段を示す正面図、第４図はそのタイマ
ーの設定方法を説明する図、第５図はその深夜電
力供給停止の検出動作を示すフローチヤート、第
６図は通常の電気温水器のヒータ回路への電力供
給経路を示すブロツク図である。 ５……温度センサ、７……演算手段、８……時
間帯検出手段、１１……タイマー、１２……メモ
リ、１３……出力手段、１４……ヒータ、１６…
…表示手段、１６ａ……表示素子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 深夜電力通電時間帯に電力がヒータへ供給され
   る貯湯式電気温水器において、前記深夜電力通電
   時間帯の電力の投入、しや断を検出する第１の検
   出手段と、前記電力の投入、しや断から次の深夜
   電力通電時間帯までの時間間隔に基づいて予め定
   められた時間以内に、次の深夜電力通電時間帯の
   電力が投入或いはしや断されないことを検出する
   第２の検出手段と、該第２の検出手段の検出によ
   り電力供給停止を警報する警報手段とを設けたこ
   とを特徴とする貯湯式電気温水器。