JPH0247281A - ホスファゼン組成物 - Google Patents

ホスファゼン組成物

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JPH0247281A
JPH0247281A JP63197172A JP19717288A JPH0247281A JP H0247281 A JPH0247281 A JP H0247281A JP 63197172 A JP63197172 A JP 63197172A JP 19717288 A JP19717288 A JP 19717288A JP H0247281 A JPH0247281 A JP H0247281A
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JP
Japan
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group
powder
phosphazene
curable
formula
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Application number
JP63197172A
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English (en)
Inventor
Atsunori Yaguchi
矢口 敦則
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はホスファゼン組成物に関し、詳しくは空気中で
劣化され易い金属粉末等を安定に保存することができる
とともに、そのまま磁性膜、導電性膜等のコーティング
剤などとして有用なホスファゼン組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題]遷移金
属や遷移金属化合物、例えば、磁気記録材料として用い
られている鉄粉やフェライト(Fezes)あるいはフ
ァインセラミックスの材料として用いられる窒化アルミ
ニウム(AIN)等の中には、空気中で容易に酸化ある
いは劣化して変質するものがある。そのため、これらを
保管する際には、−aに石油エーテルやグリセリン、流
動パラフィン等の不活性液体あるいは窒素ガス。
ヘリウム アルゴン等の不活性ガスが用いられている。
しかしながら、不活性液体を用いた場合には、これらの
除去に手間が掛り、また不活性ガスを用いた場合には、
保管等に手間が掛かっていた。
さらに磁気記録材料であるフェライト等の金属化合物粉
末をプラスチックフィルム、ディスク。
カード等の支持体に塗布して各種の磁気記録体を製造す
る際、あるいは遷移金属粉末やその金属化合物粉末を含
む導電性塗料、電磁波シールド塗料。
帯電防止塗料等を各種の基体に塗布する際には、金属粉
末や金属化合物粉末の変質防止用の不活性液体やガスと
は別に塗布用の液体を用意し、この液体中に材料である
金属粉末や金属化合物粉末を分散させた後に塗布を行っ
ていた。
そこで、本発明者らは、酸化等の劣化を受は易い金属粉
末や金属化合物粉末を長期間安定に保存できるとともに
、そのままの状態で各種基体に塗布あるいは浸漬等を行
うことにより優れた被膜等の形成ができる組成物を開発
すべく鋭意研究を重ねた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、特定の硬化性ホスファゼン化合物を用いるこ
とによって、上記の目的を達成できることを見出した。
本発明は、かかる知見に基いて完成したものである。す
なわち本発明は、一般式%式%(] (式中、a、bはa>O,b≧0であり、かつa+b=
2を満たす実数を示し、Aは重合硬化性基を示し、Bは
非重合硬化性基を示す、)で表わされる繰返し単位を有
し、かつ重合度が3以上である硬化性ホスファゼン化合
物に、遷移金属粉末及び/又は遷移金属化合物粉末を配
合することを特徴とするホスファゼン組成物を提供する
ものである。
本発明の組成物は、上述の如く一般式(1)で表わされ
る繰返し単位を有するホスファゼン化合物を含むが、こ
こで一般式(1)は、単一の化合物を表示するものでは
なく、数種の化合物の混合物の平均値としての表示であ
る。したがって、各基の数を示すaおよびbは必ずしも
整数に限定されず、小数をも含む実数である。また、重
合度についても同様に3以上の範囲の整数のみならず、
小数をも含む実数である。
上記一般式(r)の繰返し単位をもつホスファゼン化合
物は、各置換基の種類により様々なものがある。
式中、Aは重合硬化性基を示すが、この重合硬化性基と
は、紫外線、可視光線や電子線の照射。
化学的硬化剤の使用あるいは加熱等により反応して硬化
する官能基を意味し、通常は反応性二重結合を有する基
である。この反応性二重結合を有する基としては、各種
のものがあるが、例えばアクリロイル基、メタクリロイ
ル基あるいはアリル基を含む官能基があげられる。
上記アクリロイル基を含む官能基あるいはメタクリロイ
ル基を含む官能基は、アクリロイルオキシ基やメタクリ
ロイルオキシ基、さらには一般式〔式中、R1は水素原
子またはメチル基を示し、R2は炭素数1〜12(好ま
しくは1〜5)のアルキレン基(分岐アルキレン基を含
む)を示す。〕 で表わされるものである。
この一般式(If)で表わされる基の具体例としては、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート 2−ヒドロキシブチルメタクリレート 3
−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブ
チルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリ
レート。
6−ヒドロキシ−3−メチルへキシルメタクリレート、
5−ヒドロキシへキシルメタクリレート。
3−ヒドロキシ−2−t−ブチルプロピルメタクリレ−
1,3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルへキシルメタク
リレート、3−ヒドロキシ−2−メチル−2−エチルプ
ロピルメタクリレートおよび12−ヒドロキシドデシル
メタクリレートなどのメタクリレートi中の水酸基から
水素原子を除いた残基、並びに2−ヒドロキシエチルア
クリレート 2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3
−ヒドロキシプロピルアクリレート 2−ヒドロキシブ
チルアクリレート 3−ヒドロキシブチルアクリレート
 4−ヒドロキシブチルアクリレート。
5−ヒドロキシペンチルアクリレート 6−ヒドロキシ
−3−メチルへキシルアクリレート、5−ヒドロキシへ
キシルアクリレート、3−ヒドロキシ−2−t−ブチル
プロピルアクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメ
チルへキシルアクリレ−ト 3−ヒドロキシ−2−メチ
ル−2−エチルプロピルアクリレートおよび12−ヒド
ロキシドデシルアクリレートなどのアクリレート類型の
水酸基から水素原子を除いた残基を挙げることができる
。特に好ましい基は、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート残基および2−ヒドロキシエチルアクリレート残基
である。
また、このアクリロイル基やメタクリロイル基を含む官
能基は、上述の一般式(II)のもののほかに、一般式 %式% 〔式中、R1及びR2は前記と同じである。〕で表わさ
れる官能基、すなわちヒドロキシアルキル置換(メタ)
アクリルアミドの水酸基から水素原子を除いた残基、さ
らに一般式 〔式中、R1は前記と同じである。] で表わされる官能基、即ちアクリルアミドやメタクリル
アミドのアミノ基から水素原子を一個除いた残基をあげ
ることができる。
さらに、アリル基を含む官能基としては、アリル基その
もののほか、例えばアリルオキシ基(CH2=CH−C
H,0−)があるが、このアリルオキシ基に限らず、広
く、一般式 〔式中、R1及びR2は前記と同じであり、R3及びR
4はそれぞれ独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
基を示す。〕 で表わされる官能基、即ち水酸基を一個有するアリル化
合物の水酸基から水素原子を除いた残基をあげることが
できる。この一般式(V)〜〔■〕で表わされる官能基
の具体例としては、CH2=CHCH20H,CHz=
CHCHOH。
CR3 CR3 CHz=CHCOH,CH2=CCHt  OHCR3
CH。
などのアリル化合物中の水酸基から水素原子を除いた残
基がある。
一方、一般式(1)中のBは、前述の如く一般式   
 R5M−・・・〔■〕 あるいは で表わされる基を示す。ここで、式〔■〕中Mは酸素原
子、硫黄原子又はイミノ基を示し、R5は炭素数1〜1
8のアルキル基あるいは炭素数1〜18のハロゲン化ア
ルキル基を示す。具体的には、メトキシ基、エトキシ基
、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキ
シルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基な
どのアルコキシ基、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭
素など)で置換された同様のアルコキシ基、メチルチオ
基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペ
ンチルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基などの
アルキルチオ基、ハロゲン(例えH3 ばフッ素、塩素、臭素など)で置換された同様のアルキ
ルチオ基、メチルイミノ基1エチルイミノ基2プロピル
イミノ基、ブチルイミノ基、ペンチルイミノ基、ヘキシ
ルイミノ基、ヘプチルイミノ基、オクチルイミノ基など
のアルキルイミノ基。
ハロゲン(例えばフッ素ミ塩素、臭素など)で置換され
た同様のアルキルイミノ基等をあげることができる。ま
た、式〔■〕中Mは前記と同じであり、R6〜RIOは
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4
のアルキル基又は炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基
を示す。式[IX3の基は、具体的には、フェノキシ基
、チオフェニル基、ハロゲン化フェノキシ基(2,4,
6−ドリブロモフエノキシ基、4−ブロモフェノキシ基
2−クロロフェノキシ基、2.4−ジクロロフェノキシ
基など)およびハロゲン化チオフェニル基(4−クロロ
フェニルチオ基など)、あるいはアニリンおよびハロゲ
ン化アニリン(2−クロロアニリン、2,4−ジクロロ
アニリン、2,4.6−トリブロモアニリンなど)のア
ミノ基より水素原子を取り除いた残基などをあげること
ができる。
また、前述の一般式(1)中のa、bについては、O<
a≦2.0≦b<2であり、かつa+b=2を満たす実
数であればよいが、好ましくは0.6≦a≦2. 0≦
b≦1.4である。
なお置換基Aは、一般式(I)のホスファゼン化合物を
含む組成物が硬化する際に作用する基であり、また置換
基Bは、その硬化体の物性を調節するとともに、重合性
能を調節する作用を示す基である。したがって、a、b
を適宜選定することにより、このホスファゼン化合物を
含む組成物の諸物性が規定されることとなる。
但し、a=Oのものは硬化性を有しないので、このよう
なホスファゼン化合物は、本発明の組成物の成分からは
除外される。しかし、a=2゜b=oのもの、即ち、 一般式  +NP(A)r)−−・・ (I’)で表わ
される繰返し単位を有するホスファゼン化合物は、本発
明の組成物の成分として利用できる。
本発明におけるホスファゼン化合物は、上述の一般式(
I)の繰返し単位を有するものであるが、その重合度は
3以上、好ましくは3〜10,000の範囲、さらに好
ましくは3〜18の範囲であり、とりわけ3あるいは4
もしくはそれらの混合物が最適である。また、一般式(
I)の繰返し単位が鎖状に結合(重合)したものもある
が、好ましくは環状に結合(重合)したものである。
このようなホスファゼン化合物の具体例をあげると、次
の如くである。
= で表わされる環状化合物。
式 %式%)) で表わされる環状化合物。
式 %式% で表わされる環状化合物。
で表わされる環状化合物。
。 Q O などがある。
このようなホスファゼン化合物は、様々な方法により製
造することができ、特に制限はない。例えば置換基Aと
して一般式(II)で表わされる基を導入したいときは
、この一般式[It]に対応するヒドロキシアルキル(
メタ)アクリレート、即ち一般式 %式% 〔式中、R’、R”は前記と同じ。] で表わされるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
を用い、また置換基Aとして一般式(I[I)で表わさ
れる基を導入したいときは、これに対応する一般式 〔式中、R1,R2は前記と同じ。〕 で表わされるヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミ
ドを用い、また置換基Aとして一般式(IV)で表わさ
れる基を導入したいときは、これに対応する一般式 %式% 〔式中、R1は前記と同じ。] で表わされる(メタ)アクリルアミドを用い、あるいは
置換基Aとして一般式(V)〜〔■〕で表わされる基を
導入したいときは、これに対応する一般式 〔式中、R1,R3,R4は前記と同じ。〕で表わされ
るアリルアルコール、アリルフェノール、ヒドロキシ安
息香酸のアリルエステルあるいはその誘導体を用いる。
一方、置換基Bとして導入する一般式(■)で表わされ
る基において、Mが酸素原子のときはR’OH 〔式中Rsは前記と同じ。〕 で表わされるアルカノール、ハロゲン化アルカノールあ
るいはその誘導体を用い、Mが硫黄原子のときは R’S H 〔式中R5は前記と同じ。〕 で表わされるアルキルメルカプタン、ハロゲン化アルキ
ルメルカプタンあるいはその誘導体を用い、Mがイミド
基のときは R5NH。
〔式中R5は前記と同じ。〕 で表わされるアルキルアミン、ハロゲン化アルキルアミ
ンあるいはその誘導体を用いる。
また、置換基Bとして導入する一般式(IX)で表わさ
れる基において、Mが酸素原子のときは一般式 〔式中、R6〜RIGは前記と同じ。〕で表わされるフ
ェノール類を用い、またMが硫黄原子のときは、 一般式 〔式中、R6〜RIGは前記と同じ。〕で表わされるチ
オフェノール類を用い、さらにMがイミノ基のときは、 一般式 〔式中、R6−R111は前記と同じ。〕で表わされる
アニリンあるいはその誘導体を用いる。
これらの置換基Aを形成する化合物と置換基Bを形成す
る化合物とを、クロロホスファゼン(式(N P Cl
 z)、、で表わされる環状化合物あるいは弐〇14P
・(N P C1g)−+、N P C41! 3で表
わされる鎖状化合物、nは3以上、好ましくは3〜18
)などと反応させれば、所望する一般式(I)のホスフ
ァゼン化合物が得られる。
なお、上記の置換基Bを形成する化合物が、アルコール
類、メルカプタン類、フェノール類やチオフェノール類
のときは、予め金属ナトリウムや金属カリウム等のアル
カリ金属を反応させてアルコラード類、フェノラート類
、メルカプチド、チオフェノラート類としておくことが
好ましい。
また、上述の置換基A、Bをそれぞれ形成する化合物と
クロロホスファゼンとの反応にあたっては、第三級アミ
ン等の脱ハロゲン化水素剤を用いることが好ましい。こ
の第三級アミンとしては、例えばトリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリーn−
プロピルアミン、トリーn−ブチルアミンお、よびピリ
ジンなどをあげることができ、このなかでもピリジンが
好適である。
さらに、この反応は通常有機溶媒中で行われる。
用いる有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン。
キシレン、クロロホルム、シクロヘキサン9塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、1.4−ジオキサンをあげる
ことができる。これらを単独であるいは組合せて使用す
ることができる。
なお、上記反応により得られる硬化性ホスファゼン化合
物は、原料であるクロロホスファゼンの塩素原子が、上
述した置換基で全てが置換されていることが好ましいが
、一部塩素が残留していてもよい。
以上の如き反応により、本発明の組成物に用いる硬化性
ホスファゼン化合物が得られる。
本発明の組成物は、上述の硬化性ホスファゼン化合物に
、遷移金属粉末や遷移金属化合物粉末を配合し、分散さ
せることによって得られる。また、本発明の組成物は、
必要に応じて有機溶剤等を加えて、所望の粘度に調整す
るとともに、金属粉末や金属化合物粉末を分散した分散
液の状態としておくことが有効である。
一方、本発明の組成物に用いる遷移金属粉末や遷移金属
化合物粉末は、空気中の酸素により酸化されたり、水分
により劣化されて変質するおそれのある金属あるいは金
属化合物(非酸化物、酸化物)であれば、各種のものが
あり、工業用、装飾用等の各種の用途により最適な性質
を有する粉末を適宜選定すればよい。代表的なものとし
ては、鉄、銅、アルミニウム等の金属単体あるいは各種
の合金や、磁気記録材料として広く使用されているフェ
ライト、ファインセラミックスの焼結材料である窒化ア
ルミニウム、酸化ホウ素等の化合物を挙げることができ
る。
本発明の組成物では、ホスファゼン化合物と上記遷移金
属粉末や遷移金属化合物粉末との配合割合は特に制限は
なく、要するに該粉末が組成物中に充分分散できる状態
であればよい。
本発明の組成物は、金属粉末や金属化合物粉末を酸化や
劣化から保護する作用を呈するものである。またこの組
成物は、使用にあたって余分な成分が混在しておらず(
あるいは容易に揮散する溶剤等しか混在しておらず)、
シかも容易に硬化させることができるため、そのままの
状態で基体等の表面に塗布あるいは浸漬することができ
、長期に亙る使用にも安定した性能を必要とする磁気記
録体、電磁波シールド材、帯電防止材等を製造すること
ができる。
このように、本発明の組成物は、磁気記録体。
電磁波シールド材、帯電防止材、導電材料等の製造に用
いられるが、具体的には磁性塗料、電磁波シールド塗料
、帯電防止塗料、導電性塗料等、さらには各種保護膜用
コーテイング材として用いられる。
一般に、ビデオ用磁気テープ、録音用磁気テープ、コン
ピューター用磁気テープ、磁気ディスク。
磁気ドラム、磁気カード等の磁気記録体は、γ−酸化鉄
等の微粉末状の磁性体を含む磁性組成物を塗布用の溶剤
中に分散させて、これをプラスチックフィルム、ディス
ク、カード等の支持体に塗布して硬化させることにより
、その表面に磁性層を形成し、必要に応じて磁性層の上
に更に保護層を設けることによって製造されている。
そこで、上記γ−酸化鉄等の磁性金属化合物粉末を、一
般式(1)の繰返し単位をもつホスファゼン化合物ある
いはこれに適当な希釈溶剤を加えたものに分散させて本
発明の組成物とし、これを各種の基体に塗布あるいは浸
漬すれば、劣化のない磁気記録体を容易に製造すること
ができる。即ち、各種の磁性粉末を前述のホスファゼン
化合物中に分散させて組成物とすることにより、磁性粉
末の長期保管や取扱いが容易に行えるとともに、この組
成物、あるいは必要に応じてこれに各種添加成分を加え
たものを基体上に塗布し、これを硬化させることにより
、上記各種の磁気記録体を製造することができる。また
本発明の組成物は、適宜手段で硬化させることにより、
耐油性、耐摩耗性、耐衝撃性等に優れたものとすること
ができるので、保護層を別に設けることなく長期の使用
にあたっても安定した性能を維持させることができる。
また本発明の組成物には、必要に応じて上述のホスファ
ゼン化合物と共重合可能な単官能性単量体および/また
は多官能性単量体を加えることもできる。ここで、ホス
ファゼン化合物と共重合可能な単官能性単量体、多官能
性単量体としては、アクリロイル基、メタクリロイル基
、ビニル基あるいはアリル基をもつ各種化合物など、反
応性二重結合を有する化合物をあげることができる。
また、本発明の目的を損なわない範囲で各種添加剤を配
合することができる。ここで添加剤としては、無機充填
剤、有機充填剤、潤滑剤などがあげられる。
無機充填剤としては、微粉末状のシリカ、アルミナ、ガ
ラス、セラミック等(溶剤分散型でもよい)を使用する
ことができる。
また、有機充填剤としては、微粉末状のアクリル樹脂な
どが挙げられる。
潤滑剤は、液体、固体、グリース状のいかなる性状のも
のでもよく、シリコーン系、フッ素系、その他合成潤滑
剤、あるいはテフロン微粒子、二硫化モリブデンなどを
用いることができる。
また、本発明の組成物は、作業性、膜厚制御などのうえ
から有機溶剤に希釈して使用することができる。かかる
有機溶剤として、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンなどのケトン類、2−プロパツール、■−ブタ
ノールなどのアルコール類、セロソルブ類、酢酸エステ
ル類、エーテル類、芳香族炭化水素などを単独あるいは
適宜混合して使用することができる。
本発明の組成物を硬化させるにあたっては、各種の方法
があるが、通常は活性エネルギー線(可視光線、紫外線
、電子線、X線、T線など)照射や加熱硬化、常温硬化
などの方法を利用する。
なお、可視光線、紫外線を用いた硬化方法を利用する場
合は、反応開始剤(光増感剤)を使用する。かかる反応
開始剤は保護剤中に添加しておけばよい。反応開始剤の
例としては、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケ
トン、ジベンゾイル。
ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイルエ
チルエーテル、p−クロロベンゾフェノン。
p−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイドおよびカンフアキノ
ンをあげることができ、これらを単独であるいは組合せ
て使用することができる。
また、加熱硬化あるいは常温硬化の方法による場合は、
重合開始剤として通常は過酸化物系の化合物およびアミ
ン系の化合物を単独あるいは組合せて使用する。過酸化
物系の化合物の例としては、ベンゾイルパーオキサイド
;p−クロロベンゾイルパーオキサイド;2,4−ジク
ロロベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルヒドロパー
オキサイド;ジ−t−ブチルパーオキサイド;ジクミル
パーオキサイド;t−ブチルパーオキシアセテート;t
−ブチルパーオキシベンゾエートなどを挙げることがで
きる。また、アミン系の化合物の例としては、N、N、
−ジェタノール−p−)ルイジン;ジメチル−p−)シ
イジン;p−1−ルイジン;メチルアミン;t−ブチル
アミン;メチルエチルアミン;ジフェニルアミン、4.
4′−ジニトロジフェニルアミン;0−ニトロアミン:
P−ブロモアニリン、2,4.6−)リブロモアニリン
などを挙げることができる。
なお本発明の組成物は、上記手段で硬化させることによ
り、耐油性、耐摩耗性、耐衝撃性等に優れたものとする
ことができるので、保護層を別に設けることなく長期の
使用にあたっても安定した性能を維持させることができ
る。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
製造例1 硬化性ホスファゼン化合物(A)の製造温度計、攪拌装
置1滴下漏斗およびコンデンサーを取り付けた11!、
容のフラスコに、ヘキサクロロシクロトリホスファゼン
(式(N P C42z)aの環状化合物)58.0g
(0,167モル)、トルエン50In1およびピリジ
ン158g(2,0モル)を投入し、攪拌を開始した。
次に2−ヒドロキシエチルメタクリレート14.3g(
1,1モル)を滴下漏斗から徐々に滴下した。
湯浴にて60°Cに加熱し、攪拌下に反応を8時間行っ
た。
次いで、析出した結晶および触媒を濾別し、得られた濾
液中の溶媒を減圧蒸留により除去し、残渣を充分乾燥さ
せて、黄色液状物138gを得た。
収率は91%であった。
分析の結果、このものは粘稠性の1.1,3゜3.5.
5−ヘキサ(メタクリロイルエチレンジオキシ)シクロ
トリホスファゼン  Hs (式 (N P (OCzHgOzCC= CHz)t
) 3で表わされる環状ホスファゼン化合物)であった
製造例2 硬化性ホスファゼン化合物(B)の製造温度計、撹拌装
置、滴下ロート及びコンデンサーを取り付けた1i!、
容のフラスコに、テトラヒドロフラン100成及び金属
ナトリウム11.5g(0,5モル)を投入した。この
反応液中に2.2゜2−トリフルオロエタノール55.
5 g(0,55モル)を滴下し、還流下にナトリウム
が消失するまで反応を行った。
次に、ヘキサクロロシクロトリホスファゼン39.6g
(0,111モル)をトルエン100dに溶解した溶液
を上記の反応液中に滴下し、還流下に2時間かけて反応
を進行させた。
次いで、反応液の温度を室温にまで冷却した。
さらに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート191 
g(1,23モル)を滴下漏斗から徐々に滴下した。
次いで、湯浴にて60℃に加熱し、攪拌しながら8時間
反応を行い、析出した結晶および触媒を濾別し、得られ
た濾液中の溶媒を減圧蒸留により除去し、残渣を充分乾
燥させて、黄色液状物88gを得た。収率は93%であ
った。
実施例1 製造例1で合成した硬化ホスファゼン化合物にメチルエ
チルケトンを加え、30ivt%の溶液とした。この溶
液に針状比2〜3の鉄粉を30重量部加え分散溶液を調
製した。
実施例2 製造例2で合成した硬化ホスファゼン化合物を用いた他
は、実施例1と同様の方法で分散溶液を調製した。
実施例3 実施例1で調製した鉄粉を含有する分散溶液にレシチン
を5重量部加え、ボールミルにより1時間振とうさせ、
鉄粉が分散した分散塗料とした。
得られた分散塗料をブリードアプリケ−クーを用いて樹
脂製の基体上に25μm厚にコーティングし、溶媒を除
去後、紫外線を1650mJ/c+fl照射して分散塗
料を硬化させたところ、耐摩耗性等の性能に優れた鉄含
有塗膜が得られた。また繰返し使用試験を行っても塗膜
の剥離や表面の異常等は観察されなかった。
実施例4 実施例2の分散溶液を用いた他は、実施例3と同様の方
法で実施したところ、実施例3と同様の性能を有する鉄
含有塗膜を得ることができた。
実施例5 実施例1における鉄粉の代わりに、針状比5〜6のFe
zOn粉末を30重量部加え、分散溶液を調製した。
実施例6 実施例1における鉄粉の代わりに、平均粒径1.1μm
の窒化アルミニウム微粉末を30重量部加え、分散溶液
を調製した。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のホスファゼン組成物は、
空気中で変質され易い金属粉末等を長期に亙って保護す
ることができ、これらの金属粉末等を安定した状態で保
管することができる。また同時に、本発明の組成物は、
金属粉末等の分散した分散液をそのまま用いて塗布し、
硬化させることが可能であり、各種用途の塗料、例えば
磁性塗料、電磁波シールド塗料、導電性塗料、帯電防止
塗料等として有効に利用することができる。そのほか、
組成物を硬化させた際に硬度が大きいので、各種機械的
性能に優れた保護被膜をも成形することができる。さら
に、これらの組成物のあるものは、被膜のみでなく、他
の成形体、さらには焼成することによりセラミック材料
にすることもできる。このように、本発明の組成物は、
各種用途に幅広く使用することが可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、a、bはa>0、b≧0であり、かつa+b=
    2を満たす実数を示し、Aは重合硬化性基を示し、Bは
    非重合硬化性基を示す。)で表わされる繰返し単位を有
    し、かつ重合度が3以上である硬化性ホスファゼン化合
    物に、遷移金属粉末及び/又は遷移金属化合物粉末を配
    合することを特徴とするホスファゼン組成物。
JP63197172A 1988-08-09 1988-08-09 ホスファゼン組成物 Pending JPH0247281A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0443626A2 (en) * 1990-02-23 1991-08-28 Idemitsu Petrochemical Co. Ltd. Electrophotographic photosensensitive member
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