JPH0247013A - 人工大理石成形品の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野　） 本発明は、表面に樹脂コーチイブされた人工大理石成形
品の製造法に関する。

（従来技術及びその聞題点　） アクリル樹脂等から成る人工大理石成形品は、強度や難
燃性簿の特性に優れており、しかも天然大理石に近似し
た外観を有しており、建築資材等として広く利用されて
いる。

また最近になって、キッチンシンクやバスタブなど、汚
染しやすいところを人工大理石で成形するようになって
きた。

このような人工大理石成形品は、耐汚染性を付！ｊする
ために、充填剤として硬度が大きいシリカを使用し、ま
たガラスやニッケル鍍金を使用した金型を用いて成形品
表面を鏡面状としている。

然しながら、上記人工大理石は、耐熱性等の表面特性が
不満足であるという欠点を有しており、この欠点を回避
するための手段として、人工大理石表面に後塗装により
樹脂コーティングを形成し、成形品表面を保護すること
が知られている。

然るに、この方法では、樹脂コーティングと人工大理石
成形品との密着性が弱いため、使用しているうちに剥が
れたり、ひび制れを生ずる等の不都合を生じ、またレベ
リング剤や消泡剤を用いたとしても、表面を鏡面にする
ことが困難となり。

この結果として汚れ易くなり、実際とは殆んど利用され
ていない。

（問題点を解決するための手段　） 本発明は、予じめ金型表面にシリコン樹脂又はアクリル
ウレタン樹脂を塗布しておき、この状態で人工大理石の
重合硬化成形を行なうことにより、成形品表面の鏡面状
態を損なうことなく、しかも密着性に優れた樹脂コーテ
ィングが形成され、人工大理石成形品の表面特性の改善
に成功したものである。

即ち本発明によれば、液状樹脂、無機充填剤及び硬化剤
から成るペースト状コンパウンドを金型内に注入し、該
金型を加熱して該コンパウンドを硬化させることから成
る人工大理石成形品の製造法において、 前記金型表面に予じめシリコン樹脂又はアクリルウレタ
ン樹脂を塗布し硬化させた後に、前記コンパウンドの注
入及び重合硬化を行なうことを特徴とする人工大理石成
形品の製造法が提供される。

（作用　） 本発明においては、人工大理石成形品の表面に、シリコ
ン樹脂又はアクリルウレタン樹脂ノ塗膜が形成されるた
め、耐熱性等の表面特性が顕著に向上する。

また用いるシリコン樹脂又はアクリルウレタン樹脂がそ
れ自体でベースのフンパウンドに対して優れた接着性を
示し、格別の接着剤樹脂を使用することなく、成形品表
面に樹脂コーティングを形成することができる。

しかもこれら樹脂コーティングは、前塗装により施され
るのではなく、樹脂コンパウンドの重合硬化に先立って
、予じめ金型表面に塗布しておくことによって形成され
るものであるから、成形品表面の鏡面性は有効に保持さ
れる。

（発明の好適態様　） 原料コンパウンド 本発明において、金型内に注入し重合硬化を行なうため
のペースト状コンパウンドは、重合硬化性の液状樹脂、
ラジカル重合開始剤及び無機充填剤とからなる。

熱硬化性の樹脂成分は、人工大理石成形品を製造するた
めに使用されるそれ自体公知の熱硬化性樹脂であり、ア
クリル系樹脂或は不飽和ポリエステル樹脂が好まし、く
、一般に部分重合物である所謂シロップの状態で使用さ
れる。

例えば、アクリル系樹脂シロップは、好適にはメタクリ
ル酸メチルを主成分とするＬＭｔ体に、少雀のラジカル
重合開始剤を添加し、予備重合釜中で加熱し、部分重合
率が１０乃至３０％になるように部分重合させることに
よって得られる。

この樹脂シロップは、無機充填剤その他成分との混合性
、成形材料の注型成形性、後重合硬化性などによって変
わるが、−船釣に５００乃至２０００センチボイズ（ｃ
ｐｓ）の粘度を有していることが望ましい。

単量体としては、メタクリル酸メチルのみから成ってい
てもよいが、全単量体中１乃至２５重量％の範囲内で、
メタクリル酸メチルと共重合可能な１個以上のエチレン
性不飽和二重結合を有する他の単量体とメタクリル酸メ
チルとの混合物であってもよい。

メタクリル酸メチルと共重合可能な単！よ体としては、
例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン等のスチレン系単量体、メタクリル酸、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチルメタクリル酸２−エチルヘ
キシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジ
ル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸２−エ
チルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ジメタクリル酸エ
チレングリコール、ジメタクリル酸１．３−ブチレング
リコール、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、
メタクリル酸アリル淳の（メタ）アクリル系ｍ１体、ジ
アリルフタレート、アリルグリコールカーボネート、Ｔ
を挙げることかでさる。

特に、成形品の耐熱性を向上させるために、２乃至３個
のエチレン性不飽和二重結合を有する屯ｒヨ体を、全単
量体の１乃至５重量％含有させることが好ましい。

また、不飽和ポリエステル樹脂シロップは、無水マレイ
ン酸などの不飽和酸とエチレングリコールなどのジオー
ルとの部分重縮合物にスチレンの如き前記エチレン性不
飽和二重結合を有する弔に体を添加したものである。

不飽和ポリエステル樹脂シロップの粘度は、前記アクリ
ル樹脂シロップの粘度と同様のものが好ましい。

本発明においては、上述した熱硬化性樹脂成分として、
特にアクリル系樹脂が好適に使用される。

本発明で使用される無機充填剤としては、従来人工大理
石成形品を製造するために使用されているものを全て使
用することができる。

無機充填剤の例としては、ケイ酸カルシウムタルク、シ
リカ、炭酸カルシウム、アルミナ３永和物等の微粉末品
（例えば、タイラー標準篩で、１５０メツシユ乃至３５
０メツシュ程度）が挙げられる。

本発明においては、耐汚染性を付午するために、大きな
表面硬度を有するシリカが好適に使用される。

無機充填剤の配合量は、熱硬化性樹脂成分と無機充填剤
との組成物中に３０乃至９０重量％含有されるような量
であることが好ましい、無機充填剤の量が３０重量％よ
りも少ないと人工大理石としての該充填剤の充填効果が
十分発揮されず、９０玉量％よりも多いと人工大理石成
形品の機械的強度が低下する。

本発明において、上記樹脂シロップを製造するため、及
び、上記熱硬化性樹脂成分と無機充填剤との組成物を重
合硬化させるために使用されるラジカル重合開始剤とし
ては、通常これら樹脂の重合のために使用されるそれ自
体公知のラジカル重合開始剤の全てを使用することがで
きる。

具体的には、ペンゾイルパーオギサイド、ラウリルパー
オキサイド、第３級プチルパーオギシネオデカノエート
、第３級ブチルパーオキシビパレート、第３級ブチルパ
ーオキシ−２−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化
物や、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物等
の単独または混合物を挙げることができる。

ラジカル重合開始剤の使用量は、樹脂シロップに対し少
量で十分であるが、例えば、アクリル系樹脂シロップ当
り、０．０５乃至３重量％、特に０．２乃至２重量％の
範囲である。

本発明においては、人工大理石成形品製造用材料として
、上記のような成分からなるベースト状コンパウンドが
使用されるが、このコンパウンドには、更に必要に応じ
て、シランカップリング剤や、有機カルボン酸塩等の分
散剤、離型剤、着色剤等の各種添加剤を配合することが
できる。

このコンパウンドは、Ｊ＆形に先立って予じめ脱泡して
おくことが望ましい。

裏腹菫五薯】 本発明の製造法においては、上記のペースト状コンパウ
ンドの重合硬化に先☆って、ｒじめ金ヤ１表面にシリコ
ン樹脂又はアクリルウレタン樹脂の塗膜を形成させてお
く。

シリコン樹脂は、シロ午サン結合（−３ｉ−０−）を繰
返し単位として成るものであり、−・般にこのＳｉ原子
にメチル基、フェニル基等の有機基が結合したものであ
る。

本発明において、このシリコン樹脂は、前記コンパウン
ド中に配合されている無機充填剤に対して優れた密着性
を示し、この結果として、成形品表面に強固に結合した
樹脂コーティングが形成される。

即ち、無機充填剤としてシリカを使用した場合において
、前記コンパウンドの重合硬化に際して、シリコン樹脂
のシラノール基とシリカのシラノール基との間に脱水縮
合反応が生じ、これによって両者が強固に結合するもの
と認められる。

このシリコン樹脂は、一般に耐熱性、耐湿性、耐食性、
耐候性、耐薬品性等に優れており１本発明によれば、か
かるシリコン樹脂の特性が、成形品表面に発現すること
になる。

またアクリルウレタン樹脂は、アクリルポリオールとジ
イソシアネートとを反応させて得られるものであり、特
にウレタン基の存在により、成形品表面との間に強固な
接着結合を形成することかり能となる。またアクリル成
分の存在により、前記コンパウンドの液状硬化樹脂成分
としてアクリル系樹脂を用いた場合には、該樹脂との親
和性が大であり、成形品表面に好適な塗膜が形成される
。

本発明において、このアクリルウレタン樹脂を用いた場
合には、成形品表面がラメラ状外観を呈するという極め
て特異な効果が発現する。この様なラメラ状の外観は、
成形品の表面にアクリルウレタン樹脂を後塗装すること
によっては発現せず、予じめ金型内にアクリルウレタン
樹脂の塗膜を形成しておき、この状態でコンパウンドの
重合硬化を行なうという１段を採用することによっては
じめてラメラ状の外観を有する成形品が得られるのであ
る。

この理由は明白ではないが、金型内にアクリルウレタン
樹脂の塗膜が形成されている状態で、コンパウンドの重
合硬化及び冷却が行なわれることにより、成形品の表面
上にアクリルウレタン樹脂の微小な結晶が成長するため
ではないかと思われる。

かかるアクリルウレタン樹脂を用いた場合にも、耐熱性
等の表面特性は向トする。

上述したシリコン樹脂或はアクリルウレタン樹脂の塗膜
を金型表面に形成させるには、これら樹脂を適当な溶媒
中に溶解乃至分散させたものを。

スプレー等の手段で金型表面に施し、次いで加熱により
溶媒の除去及び樹脂の硬化を行なえばよい。

尚、ｒ＆形品表面に強固に結合した樹脂コーティングを
形成させるためには、これら樹脂の硬化を完全に行なわ
ず、５０〜６０％程度の硬化としておくことが好適であ
る。

金型表面に施す上記樹脂の塗膜厚みは、−船釣に言って
、０．０５乃至０．２０℃腸の範囲とするのがよい。

尚、本発明においては、耐汚染性を付与するために、成
形品表面を鏡面とすることが必要であり、このために金
型表面にニッケル鍍金等を施したものを使用する。

本発明によれば、上記の如くしてシリコン樹脂或はアク
リルウレタン樹脂の塗膜が形成された金型内に、前述し
たペースト状コンパウンドを注入して重合硬化を行なう
。

この重合硬化は、それ自体公知の条件で行なわれ、例え
ば８０℃の温度に加熱することによって行なわれる。

硬化時間は、一般に４０乃至８０分間程度である。

硬化終了後、金型を冷却し、金型内から人工大理石成形
品を取り出す。

かくして得られた成形品は、シリコン樹脂又はアクリル
ウレタン樹脂の塗膜が、表面に強固に密着して形成され
ており、これら塗膜の存在により、耐熱水性、耐熱性等
の表面特性が顕著に改善される。

また１本発明において、シリコン樹脂又はアクリルウレ
タン樹脂の性質を妨げない範囲で公知の着色料等を配合
することができる。

（発明の効果　） 本発明によれば、成形品表面を鏡面状に保持しつつ、樹
脂コーティングを形成し、耐熱性等の表面特性を改Ｈす
ることがＯＴ濠となった。

また本発明においては、シリコン樹脂又はアクリルウレ
タン樹脂の塗膜を金型表面に施す際に。

該金型表面に型紙、ストリッパブルペイント等によりマ
スキングを形成しておき、前記樹脂を塗布した後に、該
マスキングを除去すれば、成形品表面に模様を形成する
ことができ、この場合にも。

成形品表面の鏡面性は有効に保持される。

本発明の優れた効果を次の例で説明する。

（実施例　） 実施例１ ニッケル鍍金により鏡面状とされた金型表面に、シリコ
ン樹脂塗料（イザム塗料株式会社製）をスプレー塗布し
、８０℃の温度で１時間硬化させた。このときの塗膜厚
みは、０．１ｓ■であった。

またメチルメタクリレートを部分重合させたアクリル系
樹脂シロップ３２重量％と、粒径が５〜１０μｍ程度の
シリカ粉末（竜森社製グリスタライト）６８重量％に、
ｔ−プチルバーオキシオクトエートを樹脂成分に対して
ｌｆｉ量％加え、均一分散させて、ペースト状コンパウ
ンドを調製した。

このコンパウンドを、前記金型内に注入し。

８０℃の温度で２時間用合硬化を行ない、人工大理石成
形品を得た。

この成形品を使用してサンシャイン・ウエザオ・メータ
で２０００蒔間実験を行なったが、なんら変化が認めら
れなかった。

また、ＪＩＳ　Ｋ−６９０２（油温１８０℃、２０分間
接触）に基ずいて、耐熱性試験を行なったところ、成形
品表面には、なんら変化が認められなかった。

実施例２ 実施例１において、シリコン樹脂の代わりにアクリルウ
レタン樹脂塗料（三井東圧社製）を用いた以外は、実施
例１と同様にして、表面が鏡面となっている人工大理石
成形品を得た。

この成形品表面は、ラメラ状の外観を呈していた。

またこの成形品を使用してサンシャイン・ウェザオーメ
ータで３０００時間実験を行なったが、変化は認められ
ず、耐熱性試験においても、成形品表面には、なんら変
化が認められなかった。

比較例１ 表面処理を行なわなかった人工大理石を使用して耐熱性
試験を行なったところ１表面に若干のふくれを生じ、艶
が消失した。

またこの成形品を使用してサンシャイン・ウエヂオ・メ
ータで１５００時Ｆ＋１実験を行なったところ、表面の
艶、光沢が失われた。

特許出願人　フクビ化学工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）液状樹脂、無機充填剤及び硬化剤から成るペース
   ト状コンパウンドを金型内に注入し、該金型を加熱して
   該コンパウンドを硬化させることから成る人工大理石成
   形品の製造法において、 前記金型表面に予じめシリコン樹脂又はアクリルウレタ
   ン樹脂を塗布し硬化させた後に、前記コンパウンドの注
   入及び重合硬化を行なうことを特徴とする人工大理石成
   形品の製造法。