JPH06183862A - 化粧建材の製造方法 - Google Patents
化粧建材の製造方法Info
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- JPH06183862A JPH06183862A JP35283792A JP35283792A JPH06183862A JP H06183862 A JPH06183862 A JP H06183862A JP 35283792 A JP35283792 A JP 35283792A JP 35283792 A JP35283792 A JP 35283792A JP H06183862 A JPH06183862 A JP H06183862A
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Abstract
麗な化粧層を強固に形成する。同時に、ポットライフが
長く保存性に優れ、製造上の管理が容易で、連続生産に
適した化粧材を提供する。 【構成】 アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、熱架橋性樹
脂からなり、耐オートクレーブ性を有する樹脂60〜8
0重量%と、粉末硅石等の高純度シリカ20〜40重量
%とからなる化粧材を、オートクレーブ養生前のセメン
ト系建材基材に塗装し、塗装後該建材基材にオートクレ
ーブ養生を施して、化粧建材を得る。得られた化粧建材
は、エフロの発生も無く表面性に優れるとともに、化粧
材中のシリカと建材基材中のカルシウムとの間に強固な
結合が生じて、化粧層と基材との付着が非常に強固にな
る。
Description
関し、特にオートクレーブ養生が施されるセメント系建
材に化粧を施す方法に関するものである。
耐水性や耐候性の向上や、美観を高める目的で、建材表
面に樹脂やセメント等からなる化粧材を塗装している。
この化粧方法には種々の方法があるが、オートクレーブ
養生が施されるセメント系建材に化粧を施す方法とし
て、シリコン変性アクリル樹脂等の耐オートクレーブ性
を有する樹脂を用いて、建材基材に化粧材を塗装して、
オートクレーブ養生により建材基材と化粧材を硬化、一
体化することが行われている。
化粧方法には種々の欠点があり、化粧材が樹脂のみの場
合には、化粧材が柔らかく、建材基材に対する付着力が
不充分である。この付着性を高めるために、化粧材中に
セメントを混入させて塗装する方法も採られているが、
化粧材中のセメントが、その硬化に伴い遊離石灰分等を
放出して、所謂エフロを発生し、塗装面の表面性を劣化
させて、美観を損なう原因となっている。セメント添加
によるエフロ発生を防止するために、無定形シリカを加
えてエフロ成分と反応させる方法も採られているが、効
果は不充分である。
は、化粧材自体のポットライフを短くし、保存性を低下
させて製造上の管理を困難にしたり、連続生産を阻害す
る要因となり生産性を低下させる。以上のように、従来
の建材基材に対する化粧処理は、下地処理程度の作用、
効果しか得られておらず、完全な仕上げ化粧を施すまで
には至っていないのが実情である。
面に、基材との付着が強固で、エフロ発生による表面汚
染の無い、美観に優れた化粧層を形成することにある。
同時に、ポットライフが長く保存性に優れ、製造上の管
理が容易で、連続生産に適した化粧材を提供することに
ある。
題を解決することを目的として鋭意研究を重ねた結果、
耐オートクレーブ性を有する樹脂と、従来のセメントに
代えて純度の高いシリカを配合した化粧材を、セメント
系建材基材に塗装し、オートクレーブ養生することによ
り、基材との付着が強固で、エフロ発生による表面汚染
の無い、美観に優れた化粧層を形成することが出来るこ
とを見出し、本発明に至った。また、この化粧材は、ポ
ットライフが長く保存性に優れ、製造上の管理が容易
で、連続生産に適することも見出し、本発明に至った。
粧材とをオートクレーブ養生により硬化、一体化させて
化粧建材を製造する方法において、耐オートクレーブ性
樹脂とシリカとからなる化粧材を、セメント系建材基材
に塗装した後、オートクレーブ養生することを特徴とす
る化粧建材の製造方法により達成することができる。本
発明に係る化粧材と共にオートクレーブ養生処理される
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、白色ポ
ルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早
強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメン
ト、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、シ
リカセメント、フライアッシュセメントを挙げることが
できる。また、セメント以外の材料として、消石灰、生
石灰等の石灰系材料を挙げることができる。これらは、
材料中にカルシウム成分を含み、オートクレーブ養生処
理により、後述される化粧材中に含まれるシリカとの間
に強固な結合を得ることができる。
有する樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱架橋性樹脂を挙
げることができる。より具体的には、アクリル酸エステ
ル樹脂等のアクリル樹脂、フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、フェノール−フルフラール樹脂、レゾルシン−
ホルムアルデヒド樹脂、ベークライト等のフェノール樹
脂、ユリア−ホルムアルデヒド樹脂等のユリア樹脂、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂等のメラミン樹脂、エポ
キシ樹脂及びシリコン樹脂等の樹脂及びこれらが変性さ
れたタイプの樹脂を挙げることができ、これらを単独又
は配合して使用することができる。
は、より高純度なものが好ましいが、一般的には、Si
O2 (石英)含有量90重量%以上の粉末硅石が望まし
い。また、粒径については、特に限定はないが、平均粒
径が10μm以下が、反応性の点から考えて好ましい。
本発明の化粧材は、前記の耐オートクレーブ性を有する
樹脂と、平均粒径7〜10μmのシリカ微粉末とを、耐
オートクレーブ性を有する樹脂20〜50重量%、好ま
しくは30〜40重量%及び、シリカ15〜45重量
%、好ましくは20〜40重量%の割合で配合して構成
される。シリカの配合量が45重量%以上になると、樹
脂による耐水性の効果が低下し、逆に15重量%以下で
は、化粧層の機械的強度が低下するとともに、化粧層と
建材基材との付着力即ち、化粧材中のシリカと建材基材
であるセメント中に含まれるカルシウムとの間の結合力
が不充分となり、いずれの場合も化粧層としての実用性
に欠ける。
えば色素(顔料)や、硬化促進剤、結合剤、流動化剤、
炭酸カルシウム等のフィラー、砂等の骨材を、適量混和
することができる。化粧方法としては、一般的な塗料と
同様の方法により化粧が可能である。例えば、エアスプ
レイ、エアレススプレイ、フローコーター、ロールコー
ター等により化粧材を建材基材上に塗装することができ
る。また、化粧は基材の成形と同時の時点、もしくは基
材成形後オートクレーブ養生を行うまでの任意の時点を
選んで、塗装を行う。
する。尚、本発明は、これに限定されるものではなく、
種々の変更が可能である。 〔実施例1及び比較例1〜3〕耐オートクレーブ性を有
する樹脂として水性シリコン変性アクリル樹脂塗料(樹
脂分50重量%)70部と、シリカとしてSiO2 含有
量92重量%、平均粒径10μmの粉末硅石30部を配
合して本発明の化粧材を得た。比較のために、同樹脂7
0部に、白色セメント及びフィラー用炭酸カルシウムを
各々30部配合した化粧材、並びに同樹脂のみからなる
化粧材を作成した(表1参照)。
前の押出成形セメント板(普通ポルトランドセメント)
に、1m2当たり250gの割合になるように塗装し
て、150℃で5分間熱乾燥した後,9.0kg/cm
2の圧力で8時間オートクレーブ養生して、化粧建材を
得た。オートクレーブ養生後の化粧建材の仕上がり状
態、初期付着強度、耐水性及び耐候性を測定した。
り観察し、エフロの発生の有無を調べた。初期付着強度
は、引張剥離試験機により測定し、同時に基材、界面及
び塗膜の剥離状態を観察し、それぞれの部位からの剥離
面積を%表示した。耐水性に関しては、化粧建材を水中
に6ケ月浸漬後、その表面性を目視により観察するとと
もに、化粧層の付着状態を初期付着強度の測定と同様の
方法で測定した。
−メーター中に1000時間放置後、その表面性を目視
により観察するとともに、化粧層の付着状態を初期付着
強度の測定と同様の方法で測定した。各測定結果を、表
1に示す。
ブ性を有する樹脂とシリカとからなる化粧材を備える化
粧建材は、エフロの発生も無く表面性も良好で、建材基
材と化粧材との付着力も高く、また耐水性、耐候性に優
れていることがわかる。 〔実施例2〜4及び比較例4〜6〕次に、耐オートクレ
ーブ性を有する樹脂として水性シリコン変性アクリル樹
脂塗料(樹脂分45重量%)を、シリカとしてSiO2
含有量95%、平均粒径7μmの粉末硅石を用い、表2
に示される如く配合割合を変えて化粧材を作成し、実施
例1と同様にして、化粧建材を得た。比較のために、シ
リカの代わりに白色セメント、白色セメントと平均粒径
0.2μmのシリカヒュームの混合物を、表2に示され
る割合で耐オートクレーブ性を有する樹脂に配合して化
粧材を作成し、同様の方法で化粧建材を得た。
を行った。表面性の評価は、初期の仕上がり状態と、化
粧面に蒸留水5mlを滴下し、20℃、大気中で自然蒸
発させた後の滴下面の状態(2次エフロ発生試験)を、
目視により観察し、エフロの発生度を調べた。エフロ発
生度を、点数で表し、表2に併記する。
たものは、配合割合に関係無く、エフロの発生が観測さ
れず、表面状態が良好であることがわかる。また、化粧
材の安定性に関して、水性シリコン変性アクリル樹脂塗
料(樹脂分45重量%)70部と、SiO2 含有量95
%、平均粒径7μmの粉末硅石30部とを混合し、30
00cps程度の粘度になるように水で希釈して調整
後、20℃、湿度40%の雰囲気中に放置し、粘度変化
を測定した。比較のために、シリカの代わりにセメント
30部を混合して、同様の測定を行った。
本発明は、混合直後と時間経過後の粘度の差が小さく、
経時安定性が高く、ポットライフが長いことがわかる。
の製造方法によると、エフロ発生による表面汚染の無
い、美観に優れた化粧層を形成することができる。ま
た、オートクレーブ養生時に、化粧材中に配合された耐
オートクレーブ性を有する樹脂の架橋並びに、シリカと
基材セメントとの反応により、化粧層と基材との付着が
非常に強固になる。更に、化粧材自体の経時安定性も高
いため、ポットライフが長く、製造上の管理を容易にす
ることができる。
い、美麗で付着力の高い化粧層を備える化粧建材を、長
時間連続して製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 セメント系建材基材と化粧材とをオート
クレーブ養生により硬化、一体化させて化粧建材を製造
する方法において、耐オートクレーブ性を有する樹脂と
シリカとからなる化粧材を、セメント系建材基材に塗装
し、オートクレーブ養生することを特徴とする化粧建材
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35283792A JP2863051B2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | 化粧建材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35283792A JP2863051B2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | 化粧建材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06183862A true JPH06183862A (ja) | 1994-07-05 |
JP2863051B2 JP2863051B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=18426780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35283792A Expired - Fee Related JP2863051B2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | 化粧建材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2863051B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019150782A (ja) * | 2018-03-05 | 2019-09-12 | 株式会社リコー | 画像付き建材、画像付き建材の製造方法及び画像付き建材の製造装置 |
CN115521131A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-12-27 | 武汉利驰隆新型材料有限公司 | 一种耐老化新型墙体装饰材料及其制备方法 |
-
1992
- 1992-12-14 JP JP35283792A patent/JP2863051B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019150782A (ja) * | 2018-03-05 | 2019-09-12 | 株式会社リコー | 画像付き建材、画像付き建材の製造方法及び画像付き建材の製造装置 |
CN115521131A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-12-27 | 武汉利驰隆新型材料有限公司 | 一种耐老化新型墙体装饰材料及其制备方法 |
CN115521131B (zh) * | 2021-11-18 | 2023-11-03 | 武汉利驰隆新型材料有限公司 | 一种耐老化墙体装饰材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2863051B2 (ja) | 1999-03-03 |
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