JPH05116153A - 建材の製造方法 - Google Patents
建材の製造方法Info
- Publication number
- JPH05116153A JPH05116153A JP30552191A JP30552191A JPH05116153A JP H05116153 A JPH05116153 A JP H05116153A JP 30552191 A JP30552191 A JP 30552191A JP 30552191 A JP30552191 A JP 30552191A JP H05116153 A JPH05116153 A JP H05116153A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- moon
- resin
- regolith
- building material
- anaerobic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 月面に存在する物質や環境条件を有効に利用
し、宇宙開発に有用で合理的な建材の製造法を提供す
る。 【構成】 レゴリス1を嫌気性樹脂2、または熱硬化性
樹脂4で混練し、この混練物を型枠3に流し込み、月面
の環境下で硬化させ、ブロック体Aの建材を形成する。 【効果】 樹脂以外はすべて月に存在する物質や環境条
件を利用したものであるため、合理的で余分な工程がな
く、省力化がはかられる。
し、宇宙開発に有用で合理的な建材の製造法を提供す
る。 【構成】 レゴリス1を嫌気性樹脂2、または熱硬化性
樹脂4で混練し、この混練物を型枠3に流し込み、月面
の環境下で硬化させ、ブロック体Aの建材を形成する。 【効果】 樹脂以外はすべて月に存在する物質や環境条
件を利用したものであるため、合理的で余分な工程がな
く、省力化がはかられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建材の製造方法
に関するもので、より詳細には月に豊富に存在するレゴ
リスを骨材として使用し、嫌気性樹脂をバインダーとし
て建材を製造する方法に関する。
に関するもので、より詳細には月に豊富に存在するレゴ
リスを骨材として使用し、嫌気性樹脂をバインダーとし
て建材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、種々な宇宙基地の開発構想が提案
されており、かつ建築材料の研究も数多くなされてい
る。具体的には、月の岩石からセメントを精製する方法
や、酸素と水素から水を製造する方法が提案されてい
る。
されており、かつ建築材料の研究も数多くなされてい
る。具体的には、月の岩石からセメントを精製する方法
や、酸素と水素から水を製造する方法が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の提案は、技術的な現実性や具体性に欠けるものが多
い。本発明は、かかる従来の提案のように現実性や具体
性に欠けるといった問題点を解消するためになされたも
ので、月面に存在する物質や環境条件を有効に利用し、
宇宙開発に有用で合理的な建材の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
の提案は、技術的な現実性や具体性に欠けるものが多
い。本発明は、かかる従来の提案のように現実性や具体
性に欠けるといった問題点を解消するためになされたも
ので、月面に存在する物質や環境条件を有効に利用し、
宇宙開発に有用で合理的な建材の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明では、レゴリスを嫌気性樹脂で混練し、レゴ
リスと嫌気性樹脂との混練物を型枠に流し込み、月面の
環境下で硬化させ、ブロック体の建材を形成するもので
ある。
めに本発明では、レゴリスを嫌気性樹脂で混練し、レゴ
リスと嫌気性樹脂との混練物を型枠に流し込み、月面の
環境下で硬化させ、ブロック体の建材を形成するもので
ある。
【0005】また、レゴリスを熱硬化性樹脂で混練し、
レゴリスと熱硬化性樹脂との混練物を型枠に流し込み、
月面の環境下で硬化させ、ブロック体の建材を形成する
ものである。
レゴリスと熱硬化性樹脂との混練物を型枠に流し込み、
月面の環境下で硬化させ、ブロック体の建材を形成する
ものである。
【0006】
【作用】月の大気には酸素が殆ど存在せず、その環境下
ではレゴリスを混練した嫌気性樹脂を型枠に流し込み、
そのまま屋外へ放置することにより、酸素の極めて少な
い月面の環境下では嫌気性樹脂の反応が促進され、硬化
がすすんでブロック体の建材を形成することができる。
ではレゴリスを混練した嫌気性樹脂を型枠に流し込み、
そのまま屋外へ放置することにより、酸素の極めて少な
い月面の環境下では嫌気性樹脂の反応が促進され、硬化
がすすんでブロック体の建材を形成することができる。
【0007】また、月面では、昼夜の温度差が300℃
程度あり、月の赤道上での最高温度は125℃にまで達
する。このような月の環境下でレゴリスを混練した熱硬
化性樹脂を型枠に流し込み、そのまま屋外へ放置し、月
面の温度が上昇することにより、熱硬化性樹脂の反応が
進んでブロック体の建材を形成することができる。
程度あり、月の赤道上での最高温度は125℃にまで達
する。このような月の環境下でレゴリスを混練した熱硬
化性樹脂を型枠に流し込み、そのまま屋外へ放置し、月
面の温度が上昇することにより、熱硬化性樹脂の反応が
進んでブロック体の建材を形成することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図1は、第1の発明の好適な実施例に関する
建材の製造方法を示す。レゴリス1は、隕石・微小隕石
の衝撃で形成され、化学組成はSiO2 が主成分で、そ
の他FeO,MgO,Al2 O3 といった成分を多く含
む岩石または砂状の物質であり、月の海部で3〜5m、
高地部で10〜20mの厚さで月面全体に分布する物質
である。
説明する。図1は、第1の発明の好適な実施例に関する
建材の製造方法を示す。レゴリス1は、隕石・微小隕石
の衝撃で形成され、化学組成はSiO2 が主成分で、そ
の他FeO,MgO,Al2 O3 といった成分を多く含
む岩石または砂状の物質であり、月の海部で3〜5m、
高地部で10〜20mの厚さで月面全体に分布する物質
である。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】 表1に月の代表的高地のレゴリスの化学成分を、表2に
月の代表的な海のレゴリスの化学成分を示す。このレゴ
リス1を骨材として使用し、建材として利用できるブロ
ック体Aを作成するには、まず、レゴリス1に嫌気性樹
脂2、すなわち、酸素を遮蔽することで反応が促進さ
れ、硬化が進行する性質の樹脂を混練し、このレゴリス
1と嫌気性樹脂2との混練物を型枠3に流し込み、月面
の環境下で硬化させる。月の大気には酸素が極めて少な
く、嫌気性樹脂の反応が促進され硬化する。したがっ
て、嫌気性樹脂2が混練されたレゴリス1をそのまま屋
外へ放置するだけで、レゴリス1と嫌気性樹脂2の混練
物の硬化がすすむので、ブロック体Aの建材を形成する
ことが容易である。そして、硬化が終了したら、型枠3
をはずし、ブロック体Aが完成する。
月の代表的な海のレゴリスの化学成分を示す。このレゴ
リス1を骨材として使用し、建材として利用できるブロ
ック体Aを作成するには、まず、レゴリス1に嫌気性樹
脂2、すなわち、酸素を遮蔽することで反応が促進さ
れ、硬化が進行する性質の樹脂を混練し、このレゴリス
1と嫌気性樹脂2との混練物を型枠3に流し込み、月面
の環境下で硬化させる。月の大気には酸素が極めて少な
く、嫌気性樹脂の反応が促進され硬化する。したがっ
て、嫌気性樹脂2が混練されたレゴリス1をそのまま屋
外へ放置するだけで、レゴリス1と嫌気性樹脂2の混練
物の硬化がすすむので、ブロック体Aの建材を形成する
ことが容易である。そして、硬化が終了したら、型枠3
をはずし、ブロック体Aが完成する。
【0011】図2は第1の発明の他の実施例で第1の実
施例と同様に型枠3に流されたレゴリス1と嫌気性樹脂
2の混練物の表面に感光性樹脂5を厚く塗る。感光性樹
脂5は、可視光及び紫外線などの短波長の光が当たる
と、塗った部分のみが硬化する。月面では紫外線や宇宙
線が地球よりも大量に降り注ぐため、短時間のうちに感
光性樹脂5が硬化し、内部の嫌気性樹脂2が酸素と遮断
されて嫌気性樹脂2の硬化が促進され、型枠3からの早
期脱型が可能となり、省力化を計ることができる。
施例と同様に型枠3に流されたレゴリス1と嫌気性樹脂
2の混練物の表面に感光性樹脂5を厚く塗る。感光性樹
脂5は、可視光及び紫外線などの短波長の光が当たる
と、塗った部分のみが硬化する。月面では紫外線や宇宙
線が地球よりも大量に降り注ぐため、短時間のうちに感
光性樹脂5が硬化し、内部の嫌気性樹脂2が酸素と遮断
されて嫌気性樹脂2の硬化が促進され、型枠3からの早
期脱型が可能となり、省力化を計ることができる。
【0012】図3は、第2の発明に関する熱硬化性樹脂
4をバインダーとして建材を製造する方法を示す。
4をバインダーとして建材を製造する方法を示す。
【0013】本実施例では、レゴリス1を混練する樹脂
として熱硬化性樹脂4を用いる。月では昼と夜の温度差
は300℃程度あり、月の赤道上での最高温度は125
℃にまで達する。したがって、レゴリス1と熱硬化性樹
脂4との混連物を型枠3に流し込み、月面の環境下で熱
硬化性樹脂4が混練されたレゴリス1を屋外へ放置する
と、月面の温度が上昇して熱硬化性樹脂4の反応が進
み、硬化して、ブロック体Aの建材を形成することがで
きる。
として熱硬化性樹脂4を用いる。月では昼と夜の温度差
は300℃程度あり、月の赤道上での最高温度は125
℃にまで達する。したがって、レゴリス1と熱硬化性樹
脂4との混連物を型枠3に流し込み、月面の環境下で熱
硬化性樹脂4が混練されたレゴリス1を屋外へ放置する
と、月面の温度が上昇して熱硬化性樹脂4の反応が進
み、硬化して、ブロック体Aの建材を形成することがで
きる。
【0014】なお、発明は上記実施例のものに限定され
ず、例えば月面以外の惑星その他の天体または地球上に
おいて再現される月面と同様な或いは類似した環境下で
嫌気性樹脂2或いは熱硬化性樹脂4を硬化させることが
本発明に含まれることはいうまでもない。
ず、例えば月面以外の惑星その他の天体または地球上に
おいて再現される月面と同様な或いは類似した環境下で
嫌気性樹脂2或いは熱硬化性樹脂4を硬化させることが
本発明に含まれることはいうまでもない。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る嫌気性樹脂
をバインダーとして建材を製造する方法では、レゴリス
を嫌気性樹脂で混練し、レゴリスと嫌気性樹脂との混練
物を型枠に流し込み、月面の環境下で硬化させ、ブロッ
ク体の建材を形成するので、樹脂以外はすべて月に存在
する物質や環境条件を利用したものであるため、合理的
で余分な工程がなく、省力化がはかられる。
をバインダーとして建材を製造する方法では、レゴリス
を嫌気性樹脂で混練し、レゴリスと嫌気性樹脂との混練
物を型枠に流し込み、月面の環境下で硬化させ、ブロッ
ク体の建材を形成するので、樹脂以外はすべて月に存在
する物質や環境条件を利用したものであるため、合理的
で余分な工程がなく、省力化がはかられる。
【0016】また、熱硬化性樹脂をバインダーとして建
材を製造する方法においても、嫌気性樹脂をバインダー
として用いる場合と同様の効果を奏することができる。
材を製造する方法においても、嫌気性樹脂をバインダー
として用いる場合と同様の効果を奏することができる。
【図1】第1の発明の実施例に関する型枠に流されたレ
ゴリスと嫌気性樹脂の混練物の断面図である。
ゴリスと嫌気性樹脂の混練物の断面図である。
【図2】第1の発明の他の実施例の断面図である。
【図3】第2の発明の実施例に関する型枠に流されたレ
ゴリスと熱硬化性樹脂の混練物の断面図である。
ゴリスと熱硬化性樹脂の混練物の断面図である。
1 レゴリス 2 嫌気性樹脂 3 型枠 4 熱硬化性樹脂 5 感光性樹脂 A ブロック体
Claims (2)
- 【請求項1】 レゴリスを嫌気性樹脂で混練し、該レゴ
リスと嫌気性樹脂との混練物を型枠に流し込み、月面の
環境下で硬化させ、ブロック体の建材を形成することを
特徴とする建材の製造方法。 - 【請求項2】 レゴリスを熱硬化性樹脂で混練し、該レ
ゴリスと熱硬化性樹脂との混練物を型枠に流し込み、月
面の環境下で硬化させ、ブロック体の建材を形成するこ
とを特徴とする建材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30552191A JPH05116153A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 建材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30552191A JPH05116153A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 建材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05116153A true JPH05116153A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17946153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30552191A Pending JPH05116153A (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 建材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05116153A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4959866A (ja) * | 1972-10-11 | 1974-06-11 | ||
JPH0247013A (ja) * | 1988-08-08 | 1990-02-16 | Fukuvi Chem Ind Co Ltd | 人工大理石成形品の製造法 |
-
1991
- 1991-10-25 JP JP30552191A patent/JPH05116153A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4959866A (ja) * | 1972-10-11 | 1974-06-11 | ||
JPH0247013A (ja) * | 1988-08-08 | 1990-02-16 | Fukuvi Chem Ind Co Ltd | 人工大理石成形品の製造法 |
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