JPH0246915B2 - - Google Patents

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JPH0246915B2
JPH0246915B2 JP59269598A JP26959884A JPH0246915B2 JP H0246915 B2 JPH0246915 B2 JP H0246915B2 JP 59269598 A JP59269598 A JP 59269598A JP 26959884 A JP26959884 A JP 26959884A JP H0246915 B2 JPH0246915 B2 JP H0246915B2
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gear
pinion
minute
shaft
wheel
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JPS60157069A (ja
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Gandaa Furantsu
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Publication of JPH0246915B2 publication Critical patent/JPH0246915B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04BMECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
    • G04B27/00Mechanical devices for setting the time indicating means
    • G04B27/005Mechanical devices for setting the time indicating means stepwise or on determined values

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、時計の指針を半時間ステツプで調整
し、かつ秒針の補正も行なう機械的装置を有する
時計用指針装置に係わる。
本願出願人のスイス特許出願第6151/82−4号
(日本特許公開第59−92379号)には、時針及び分
針の半時間ステツプでの調整を可能にし、その際
秒針の動きには影響を及ぼさない時計用指針装置
が示されている。この装置において、分歯車は針
合せ歯車の軸上に配置されている。摩擦抵抗によ
る分歯車との通常の結合に並んで、針合せ歯車の
段階式でかつ独立の半回転を可能にする第二の結
合が実現されている。そのために針合せ歯車と、
それ自体針合せ歯車に属して同一軸周囲に回転
し、分歯車に対して摩擦抵抗を生じる部材との間
に、例えば磁石やロール−溝−ばね板の組合せな
ど二つの段を持つた結合手段が配置されている。
従つて、この指針装置は時針の1時間ステツプで
の調整を実現する類似装置に比較して合理的であ
ることが指摘され得、なぜなら前記装置は二つの
調整段しか必要とせず、かつただ1個の針合せ歯
車によつて段階式並びに無段式の両調整法を実現
し得るからである。
スイス特許出願第6151/82−4号の指針装置は
確かに機能的に優れたものであるが、その二、三
の技術的問題点についてはほとんど考慮されなか
つた。また、上記特許出願の明細書に記載された
二重の竜頭も好ましいものではない。
技術的問題点の一つは回転子の駆動力が弱いこ
とで、該回転子は段階式指針調整の際結合手段
に、あまりに僅かな抵抗しか示さない。スイス特
許第617815号に開示された差動装置を本願出願人
のスイス特許出願第6151/82−4号の装置に用い
るとすると、合理的構成の有利さについては諦め
ざるを得ない。また更にバツクラツシの問題があ
り、分歯車がそれ自体の軸ではなく針合せ歯車の
軸上に配置されているため、この問題点について
考慮がなされなければならない。即ち上記配置に
よつて分針の調整が不精確となるおそれがある。
これらの技術的問題点にもかかわらず、半時間
ステツプを導入すれば秒針の補正とそれによる秒
針と分針との位置関係の拘束的調整が意味の有る
ものとなる。なぜなら、秒針も含めた無段式指針
調整において、半時間の範囲内で指針を適正位置
にもたらすのに最高でも15回の正回転または逆回
転しか必要でないからである。残りの大きい時間
差は、半時間ステツプで一気に調整され得る。超
高精度の時計では始動後の無段式指針調整は実際
上必要なく、せいぜい秒針の些細な補正が行なわ
れる程度であるので、半時間ステツプを導入すれ
ば無段式調整に秒針を含めても不利とはならな
い。
本発明は、スイス特許出願第6151/82−4号の
装置を改良して、該特許出願の明細書に記載され
た合理的手段の実現に際し段階式指針調整時に回
転子への反動作用が生起せず、またバツクラツシ
は減少され、竜頭の二重化も回避され、更に秒針
が無段式調整によつて補正され得るようにするこ
とを目的とする。
この目的は本発明により、特許請求の範囲第1
項、第7項、並びに前記2項から派生する各項の
特徴部によつて達成される。
本発明を、添付図面に基づき以下に詳述する。
第1図及び第2図は分歯車3を示し、この分歯
車3の構成は、段階式指針調整の際に生じる反動
力を近接する回転しないフレームへと逸すのに有
用である。歯車3は、2本のスポーク3.1及び
3.2間にプレート3.5及び3.6を有する。
スポークはとにかく1本存在すればよく、また複
数本存在してもよい。2本という数は、安定性の
うえから、また指針が調整されるべき時間の観点
から好ましいものである。プレート3.5及び
3.6はスポーク3.1及び3.2間の領域を完
全には満たさない。プレート3.5及び3.6は
少なくとも、分歯車3が段階式指針調整の間に回
転する角度と同じ角度の分だけ上記領域を満たさ
ずにおく。前記角度の選択に際しては、指針調整
の時間ステツプは可能な限り大きいことが望まし
く、かつプレート3.5及び3.6は安定である
ことが望ましいという点が考慮された最適値が存
在しよう。プレート3.5及び3.6の厚みは少
なくとも、スポークの厚みにスポークとフレーム
8との間隔を加えただけである。プレートは幾分
かより厚めでもよい。
スポーク3.1及び3.2の、歯車の中心に近
い方の端部には小環3.11及び3.21が具わ
つており、同様にプレート3.5及び3.6の歯
車外周側縁部の、スポークと相対する位置にも小
環3.51及び3.61が配置されている。小環
3.51/3.11並びに3.61/3.21そ
れぞれには、スポークとプレートとの各結合のた
めにはね棒3.3及び3.4が通されている。ば
ね棒3.3及び3.4は一方の小環内で固定され
得、これに対し他方の小環においては貫通して滑
動し得る。スポークあるいはプレートへの固定
は、小環を省略し直接溶着することによつても実
現可能である。図示された歯車はそれ自体で、機
能するのに十分であろう。しかし安定性を高める
ため、スポーク3.1及び3.2間のプレート
3.5及び3.6は、スポーク上方に架渡される
別のプレート3.7によつて互いに結合される。
プレート3.5〜3.7上に、調整車の第二の
部分4.2が位置する。この部分4.2は、摩擦
抵抗によつてプレート3.5〜3.7と共に回転
する。プレート3.5〜3.7はばね棒3.3及
び3.4を介して分歯車3の回転運動に従う。プ
レート3.5〜3.7はフレーム8に対して圧迫
され得る。プレート3.5〜3.7がその位置に
留まろうとする一方、分歯車3は更に回転し得
る。ばね棒3.3は、スポーク3.1において歯
車の中心近傍に配置されているので、分歯車3の
回転運動にきわめて僅かな抵抗しか示さない。こ
の抵抗は調整のなされるべき時間が増せば幾分大
きくなる。しかしこの抵抗は、ばね棒3.3及び
3.4が横方向変形に対して、プレート3.5〜
3.7の圧迫の際の変形に対してよりもはるかに
小さい力を対抗させることによつて減少され得
る。この場合プレートの牽引がそれでもなお間違
いなく実現されるように、プレートの小環3.5
1及び3.61はスポーク3.1及び3.2によ
つて引付けられるように容易に磁化され得る。そ
の際スポークとプレートとは、通常の牽引の間中
互いに結合される。プレートの圧迫の際、磁化さ
れた小環3.51及び3.61はスポーク3.1
及び3.2の引付け領域外へと押遣られ、分歯車
の回転への抵抗はごく僅かしか、もしくは実際上
全く示さない。
プレート3.5〜3.7がフレーム8へと圧迫
される間、プレート3.5〜3.7と調整車の第
二の部分4.2との間の摩擦抵抗も増大する。こ
の間、分針及び時針は調整されないままである。
竜図乃至針合せピニオン9.1を操作することに
よつて前記指針は調整のために回転され得、但し
その場合の回転は調整装置によつて予め与えられ
る半時間ステツプにおいてのみ、即ち分針の半回
転をステツプとして実現する。指針調整と該調整
の間に経過する時間との間に生じる時間差は、ば
ね棒3.3及び3.4による調整によつて補正さ
れる。段階式調整の際に生起し、停止結合部材を
制約する反動力は、プレート3.5〜3.7を経
て回転しないフレーム8へと完全に逸らされる。
それによつて時計の駆動装置が劣化することはな
い。反動力を上記のように逸らすことによつて、
磁石あるいはばねといつた段階式調整のための結
合手段をはるかに安定的に設置することが可能と
なり、このことは調整を精確に行なううえで有利
である。
第4図は、結合手段としてばねを用いた、2個
の部分から成る調整車によつて指針調整を行なう
際に精確さを向上させる構成を示す。一方の調整
車部分4.1には、ロール4.11あるいは球の
ための互いに180゜ずれて位置する2個の開口部を
具えた中空シリンダが有効であり、前記開口部内
でロールあるいは球は往復変位可能である。ばね
板4.12によつて、ロール4.11は中心即ち
回転軸の方へ圧迫されている。他方の調整車部分
4.2は、ロール4.11を受容する2個の凹部
もしくは溝4.23を有する。溝4.23と溝
4.23との間の表面4.22は、前記4.23
同士の対称面を90゜回転して得られる平面に関し
て対称の放物状凸面である。このことは、段階式
指針調整時第1の段階において調整作業への抵抗
が増し、一方第二の段階はばね荷重によつて自ず
から精確に実現することを意味する。
第3図は、分歯車3のプレート3.5〜3.7
がどのように圧迫されるかを示す。圧迫のために
必要なスライダ7は、スイス特許出願第6151/82
−4号から公知である。前記出願の場合に異な
り、本発明装置のスライダ7は、調整車4.1−
4.2の第二の部分4.2を上昇させるのではな
く下降させることを目的としている。そのために
スライダ7の、回転軸4.21の領域に位置する
方の端部7.1はスライダ7の他の部分に比べて
幾分厚くなつており、必要な傾斜面が、スライダ
7がその上を越えて伸長している回転軸4.2
1/8.1の竜頭9.7とは反対の側に位置す
る。段階式調整プロセスの実施中以外は、調整車
4.1−4.2の第二の部分4.2はその回転軸
4.21への圧迫を伴わずに或る高さに保持さ
れ、その高さにおいて分歯車3に対する、索引を
保証するのに十分な大きさの摩擦抵抗が有利に達
成される。
本発明装置のスライダ7は、スイス特許出願第
6151/82−4号によつて公知であるスライダに比
べて更に別の特徴を有する。上記スイス特許出願
ではスライダ7は、無段式調整に切替わつて初め
て引動かされたが、本明細書に記載されたスライ
ダ7は段階式調整のための操作時に既に引動かさ
れ、無段式調整の際にはその通常位置に戻され
る。スライダの適用効果のこの逆転には、スイス
特許出願第6151/82−4号に変形例として示され
ているような竜頭の二重化が省略され得るという
大きな利点がある。
スイス特許出願第6151/82−4号に記載されて
いるように、針合せピニオン9.1は滑りピニオ
ンではない。針合せピニオン9.1はまた、末端
にデイスク9.3を具備した軸部分9.2に設置
されて回転する。前記デイスク9.3を覆つて、
中空シリンダである部材9.4が位置する。フレ
ーム8中に固定されたばね棒8.4が上記中空シ
リンダを、このシリンダの溝9.41によつて二
つの機能位置に保持し得る。竜頭9.7と結合さ
れた軸部分9.6は中空シリンダ9.4ともはや
直接には結合されず、この針合せ軸9.6は軸
9.6自体が竜頭9.7の方向へ一時的に退くこ
とが可能となるようにして前記シリンダ9.4と
結合されている。針合せ軸9.6にデイスク9.
5が固定されており、このデイスク9.5は公知
手段によつて発生される圧力によつて、竜頭9.
7及び針合せ軸9.6により前記圧力と反対に作
用する力を加えられない限り中空シリンダ9.4
に対して常に一定の距離に保持される。第3図で
はこの圧力は、中空シリンダ9.4とデイスク
9.5とが磁石の作用で引合うことによつて発生
される。その際両部材は互いに対して著しく圧迫
され、その結果摩擦抵抗によつて中空シリンダダ
9.4はデイスク9.5及び竜頭9.7と共に回
転可能となる。上記圧力はまた、例えば中空シリ
ンダ9.4とデイスク9.5との間に配置された
渦巻ばねなどのばねによつてもたらされ得る。ス
ライダ7はその竜頭9.7に近い方の端部7.2
によつてデイスク9.5に係止している。この係
止は、デイスク9.5を中空シリンダ9.4に対
して常に一定である。その位置から一時的に引離
す圧力が該デイスク9.5に加わるとスライダ7
が外れるようにして実現されている。デイスク
9.5への係止が十分確実であり、かつ係止の外
れも確実に行なわれるように、フレーム8の領域
に傾斜面8.7が設けられ得、この傾斜面8.7
によつてスライダ7の係止が外れる。第3図によ
れば傾斜面8.7はスライダ7を、その係止が外
れるまで持上げる。持上げ過ぎを回避するにはス
ライダ7を横から外すこと、もしくは傾斜面8.
7の位置をそのように変更することが好ましい。
ばね棒8.5が係止の外れたスライダ7をその本
来の位置に引戻し、一方竜頭9.7は、中空シリ
ンダ9.4によつて針合せピニオン9.1を回転
させる位置まで戻る。スライダ7を跳ね戻らせる
ために特別のばね棒8.5を設置することは、そ
れ自体必須ではない。なぜなら、スライダ7が竜
頭の方へ引かれるとプレート3.5〜3.7がば
ね荷重を蒙り、これらのプレート3.5〜3.7
は回転軸4.21の円頂部並びにスライダ7の端
部7.1の傾斜面によつて自ずからスライダ7を
元の位置に戻し得るからである。しかしばね棒
8.5を設置すれば分歯車3に配置されるばね棒
3.3及び3.4の強度は多少ともより小さいも
のであることが可能となり、その結果、ばね棒
3.3及び3.4によつて惹起される、回転する
分歯車3へのごく僅かな抵抗が更に減じられる。
機能は容易に理解される。竜頭9.7に関し、
通常のように空転位置が存在する。竜頭9.7が
幅aだけ引出されると、デイスク9.3と中空シ
リンダ9.4との間に摩擦抵抗が生じる。そこで
竜頭9.7によつて、針合せピニオン9.1が回
転され得る。この段階においてはスライダも竜頭
と共に引かれ、引動かされたスライダは第二の調
整車部分4.2を押下げることによつてプレート
3.5〜3.7と前記車部分4.2との間の摩擦
抵抗を大きくし、かつフレーム8に結び付く抵抗
を創出するので、竜頭9.7の回転によつてただ
半時間ステツプでの段階式調整のみが実施され得
る。なぜなら、針合せ歯車4は、ばね板4.12
が撓み、それによつてロール4.11が静止状態
の面4.22上を滑動することによつてのみ回転
され得るからである。
ここで、針合せピニオン9.1の大きさが少な
からず重要である点に留意するべきである。第3
図、第5図及び第6図から、針合せピニオン9.
1は自身に属する針合せ歯車4の1/4の大きさし
かないと仮定される。この仮定によれば、針合せ
ピニオン9.1乃至竜頭9.7の1回転によつて
針合せ歯車4は1/4回転する。このことは第4図
に示された、溝4.23を具えた調整車部分4.
2の構成を顧慮した時目的に適つている。なぜな
ら、ほぼ1回転の後竜頭を離すことを条件とした
通常の竜頭操作において、竜頭9.7乃至針合せ
ピニオン9.1、針合せ歯車4、更に指針5.
2/6.2そのものも1/4回転し(指針及び針合
せ歯車)、あるいはまた完全に1回転する(針合
せピニオン及び竜頭)からである。
竜頭9.7は一時的に幅bだけ更に引出され得
る。その際、傾斜面8.7もしくは類似の構成に
よつてスライダ7の係止が外され、スライダ7
は、その本来の場所へばね棒8.5並びに3.3
及び3.4の作用によつて自然に戻り、一方竜頭
9.7は、デイスク9.5と部材9.4とを互い
に対して一定の位置に保持する圧力によつて回転
位置に戻される。今や、第二の調整車部分4.2
とプレート3.5〜3.7との間の摩擦抵抗がば
ね板4.12のロール4.11が溝4.23から
外れることに対する抵抗より僅かとなつたので、
無段回転が行なわれ得る。
上述のように竜頭9.7を一時的に幅bだけ引
出すことには、次のような優れた長所がある。即
ちこの一時的引出しは、竜頭の二重化に替わり、
使用者を混乱させる補助的な竜頭位置を必要とせ
ず、またしばしば用いられる掛金の導入も必要と
しない。同一の竜頭が同一位置で段階式にも無段
式にも指針調整を実現し得、その際竜頭は掛金の
機能も果たし得る。この竜頭は合理的であり(部
品の増加をもたらさない)、かつ取扱いが容易で
ある(竜頭位置が増えない)。
第7図は、第3図の機構の簡略化された変形例
を示す。しかし、第7図の変形例の理解を助ける
べく、まず本発明による時計用指針装置を示す第
5図及び第6図から説明する。スイス特許出願第
6151/82−4号では分歯車3は針合せ歯車の軸上
に配置され、更に前記針合せ歯車と共に、2個の
部分から成り、かつそれらの部分の一方が針合せ
歯車と重なつて位置する調整車の軸上に配置され
ている。上述の本発明具体例における分歯車のた
めの諸構成並びに竜頭の操作は、スイス特許出願
第6151/82−4号の時計用指針装置に適用され得
る。
冒頭に述べたように、上記スイス特許出願の指
針装置ではバツクラツシが重大問題となる。分歯
車が指針の軸上に配置されていないため、分針の
位置が精確さを失う危険が存在する。バツクラツ
シは、元来無数である円周上の点を有限個に、即
ち有限個の歯に還元した結果である。歯車の周上
に設けられた歯の数が少ないほど有効点間の間〓
即ちバツクラツシは増大する。
従つて、バツクラツシを低減する論理的方策は
歯の増加であり、歯数を増すにはより大型の歯車
が必要となる。歯数が多いほど個々の歯の満たす
角度領域が狭くなり、歯の牽引力は弱まる。時計
の場合は牽引される指針が軽量で、牽引にはごく
僅かな力しか必要とならないので歯車の歯は細く
かつ弱くともよく、即ち歯数が増加され得る。
歯数を増してバツクラツシを排除する別の方策
として歯車に二重の歯車リムを設け得、その際第
二のリムは第一のリムに対して、歯幅の1/2だけ
ずらして配置される。更に、2個の歯車リム間に
外周面の摩擦抵抗が大きい、歯車と同一半径のデ
イスクを配置してもよい。これら二つの方策につ
いては図示せず、特許請求も行なわない。
第5図及び第6図には、歯車の大型化が示され
ている。二つの図の特徴として、分針軸5.1が
固定された最大限に大きい分ピニオン5と分歯車
3の軸上に配置された最大限に大きい針合せ歯車
4とが直接噛合している。分ピニオン5と針合せ
歯車4との間に、変速歯車は接続されない。しか
しそれには針合せ歯車4、更に該歯車4と共に分
歯車3が反時計回りに回転することが前提条件
で、この回転は分歯車3と秒ピニオン1との間
に、各各1個のピニオン2.2/2.4を伴つた
2個の中間歯車2.1及び2.3を接続すること
によつて可能となる。中間歯車を二重に設置する
ことによつて、秒ピニオン1並びに個々のピニオ
ン及び歯車は比較的大型となつて多数の歯を具備
し得、即ちこの領域においてバツクラツシが低減
され得る。変速歯車が存在しないので、時歯車6
を駆動するピニオン4.3が針合せ歯車4の軸上
に配置され、かつ前記歯車4に固定されている。
このピニオン4.3は、時歯車6の1/12の大きさ
である。時歯車と前記ピニオンとの寸法比を別様
とするため、分ピニオン5あるいは針合せ歯車4
に、通常のように変速ピニオンを具備した本来の
変速歯車を噛合させること自体は可能であるが、
この処置は時歯車が相当大型である場合何らの成
果ももたらさない。
第6図は、本発明の別の重要な構成を示す。ス
イス特許出願第6151/82−4号の添付図面によれ
ば分歯車3上に位置し、また本明細書によればプ
レート3.5〜3.7上に位置し、摩擦抵抗によ
つて回転を促される調整車部分3.8が、この例
では分歯車3のプレート3.5〜3.7と一体に
形成されている。この場合車部分3.8は、無段
式指針調整の際プレート3.5〜3.7及び分歯
車3と無関係に回転することができない。そのか
わり、秒歯車1.0と秒ピニオン1との間に摩擦抵
抗による結合手段が配置されている。秒歯車1.
0と秒ピニオン1とは、2個の部材1.3及び
1.4の表面によつて互いに隣接している。
こうして、時計の組立て、並びにその際の3本
の指針の適用において、総ての指針の位置関係の
拘束的調整が実現され、調整された位置関係は以
後、バツクラツシが最小限に抑えられる限り決し
て失われることはない。更に、摩擦利用の結合手
段を秒歯車1.0の領域へ移すことによつて、無
段式指針調整の際秒針も共に回転され得ることに
なる。このことは、先に述べた諸考察からも好ま
しい。ここにおいて、第3図との係わりで述べた
針合せ歯車と針合せピニオンとの寸法比について
の考えに付加的な意味が生じる。即ち、秒針1.
2が無段式指針調整時に共に回転する場合、針合
せピニオン9.1が針合せ歯車4よりも小さけれ
ば有利である。先に述べた段階式調整に関する諸
考察について顧慮すれば1/4対1の比率が好まし
いと見做され得る。
無段式調整の際に回転子を止めるべきであるか
それとも回転するままにしておいてもよいかは、
秒針1.2が補正され得る場合、様々な局面を考
慮して判断するべき問題である。回転子を止める
と、場合によつては秒ピニオン1と秒歯車1.0
との間の摩擦結合が無効となるおそれがある。い
ずれにせよ、秒針に1秒当たり複数個のパルス、
例えば32KHzで4個または8個のパルスを付与す
ることは、微調整を行なううえでおそらく有利で
ある。上記の場合電子モジユールは、2個または
3個の除算器しか要しない。
第5図に、針合せピニオン91.1と共に別の
構成が認められる。針合せピニオン91.1は、
針合せ軸上に直接位置していない。針合せ軸上に
は別のピニオン91.3が配置されており、この
ピニオン91.3は本来の針合せピニオン91.
1と、横に並び合つて噛合している。この第二の
ピニオン91.3の導入には何よりもまず、針合
せピニオン91.1の回転方向を逆転するという
意味がある。針合せ軸が針合せピニオン91.1
の軸に一致していると、竜頭91.7を時計回り
に回転した場合指針は反時計回りに移動し、これ
では使用者にとつて不都合である。このような実
際的な意味に並んで、上記第二のピニオン91.
3の導入は、調整機構の構成に相当の合理化をも
たらし得る。
第7図において、第二のピニオン91.3が針
合せ軸91.6に、この軸91.6と無関係に回
転するように取付けられているのが知見される。
フレーム81に据付けられた2本のばね棒81.
2−あるいはピニオン91.3とケースとの間に
配置された渦巻ばねでもよい−がピニオン91.
3を適正位置に保持するが、これらのばね棒8
1.2はまた、スライダの係止を外すべくピニオ
ン91.3が一時的に幅bだけ移動することを許
す。ピニオン91.3の竜頭91.7とは反対の
側において、軸91.6上の竜頭91.7が引出
され得る幅aの分だけピニオン91.3から隔た
つた適正位置にデイスク91.4が固定されてい
る。竜頭が幅aだけ引出されると、ピニオン9
1.3は摩擦抵抗によつてデイスク91.4と共
に回転可能となる。竜頭91.7がこの位置に保
持されるように、デイスク91.4とピニオン9
1.3とは互いに引合うように容易に磁化され得
る。ばねによる位置決めも可能であろうが、ここ
には図示しない。針合せ軸91.6はデイスク9
1.4の更に先に、球形もしくは卵形に膨らんだ
末端部91.5をする。この膨張末端部91.5
は、ピンセツト形部材71.2と係合している。
ピンセツト形部材71.2はスライダ71(図示
せず)に属し、かつこのスライダ71と一体に形
成されている。竜頭が一時的に幅bだけ引出され
る際にピンセツト形部材71.2の係合が実際に
外れるように、フレーム81の領域に、スライダ
71が竜頭の方へ更に幅bだけ引動かされるのを
阻止する部材が有利に設置されている。
第7図は、更に別の有利な構成を示す。第二の
ピニオン91.3は針合せピニオン91.1の第
二の歯車リム91.2と噛合している。歯車リム
91.2の半径は針合せピニオン91.1の半径
並びに第二のピニオン91.3の半径よりも短い
ので、増速効果が生じる。この構成において、針
合せピニオン91.1の第二の歯車リム91.2
が第二のピニオン91.3の2/3の大きさを有す
るなら、例えば針合せ歯車4の1/6の大きさでし
かない針合せピニオン91.1が、竜頭91.7
がまる1回転する時針合せ歯車4を1/4回転させ
得る。第7図に関して述べられた効果は比較的小
型の針合せピニオンによつて達成され得、このこ
とは指針装置が多少ともより平坦となり得ること
を意味する。
本明細書に示された構成によつて、スイス特許
出願第6151/82−4号の装置は有利に改良され
る。段階式調整の際に分歯車3あるいは駆動装置
に及ぼされる反動力作用は、フレーム8へと逸さ
れる。竜頭9.7の二重化は回避される。バツク
ラツシは、比較的大型の歯車の使用によつて、ま
た針合せ歯車が大型の分ピニオンと直接噛合する
ことによつて低減される。合理的構成という、ス
イス特許出願第6151/82−4号の装置の持つ長所
は、本発明においても何ら狭められない。
【図面の簡単な説明】
第1図は分歯車の線−の高さにおける上面
図、第2図は分歯車の線−による断面図、第
3図は個々の部品の断面をも示す、指針調整装置
の操作機構の解析的側面図、第4図は2個の部分
から成る調整車の線の高さにおける断面図、第
5図は時計用指針装置の線の高さにおける上面
図、第6図は個々の歯車の断面をも示す、第5図
の指針装置の線に沿つた解析的側面図、第7図
は指針調整装置の操作機構の解析的側面図であ
る。 1……秒ピニオン、1.0……秒歯車、1.
2,5.2,6.2……指針、2.1,2.3…
…中間歯車、3……分歯車、3.1,3.2……
スポーク、3.3,3.4,8.4、……ばね
棒、3.5,3.6,3.7……プレート、3.
11,3.21、……小環、4……針合せ歯車、
3.8,4.1,4.2……調整車部分、5……
分ピニオン、5.1……分針軸、6……時歯車、
7,71……スライダ、8,81……フレーム、
8.7……傾斜面、9.1,91.1……針合せ
ピニオン、9.3,9.5……デイスク、9.6
……針合せ軸、9.7,91.7……竜頭。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 時計の指針を半時間ステツプで調整し、かつ
    秒針の補正も行なう機械的装置を有する時計用指
    針装置であつて、段階式の指針変位を実現する調
    整装置は、分針の速度で回転し、かつ180゜ずれた
    二つの回転位置において停止結合部材により結合
    され得る2個の車部分を含み、そのうち一方の車
    部分は変速歯車と噛合し、また他方の車部分は時
    間を保持する分歯車と結合されており、これら2
    個の車部分は共に、回転しないフレームの部分上
    に直接配置された時間を保持する分歯車の軸上に
    配置され、かつこれらの車部分並びに前記分歯車
    は、調整装置の変速歯車と噛合する方の車部分に
    重なつて位置する針合せ歯車の軸上に配置されて
    おり、該軸頂部の上では摩擦抵抗を調節するスラ
    イダが軸を越えて伸長しており、分歯車はその複
    数本のスポーク間に複数枚のプレートを有し、こ
    れらのプレートはスポーク間の領域を少なくとも
    分歯車が段階式指針調整の間に回転する角度と同
    じ角度の分だけ残して占め、またこれらのプレー
    トの厚みは少なくとも、スポークの厚みにスポー
    クの回転しないフレームからの距離を加えたもの
    に等しく、スポークの歯車中心側端部の、プレー
    トと相対する位置、並びにプレートの歯車外周側
    縁部の、スポークと相対する位置各々には小環が
    配置されており、各スポークとこのスポークに属
    するプレートにつき1本のばね棒が前記小環に通
    されていることを特徴とする時計用指針装置。 2 分歯車の複数本のスポーク間に位置する複数
    枚のプレートが前記スポークの上方に架渡される
    別のプレートによつて互いに結合されていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の装
    置。 3 プレートの分歯車外周側縁部に位置する小環
    が相対するスポークを引付けるように、あるいは
    該スポークによつて引付けられるように磁化され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項に記載の装置。 4 1本のばね棒に関する2個の小環の小なくと
    も一方の配置がばね棒をスポークあるいはプレー
    トに溶着することによつて代替されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のい
    ずれかに記載の装置。 5 スライダの、2個の部分から成る調整車ある
    いは分歯車の回転軸の領域に位置する方の端部が
    前記回転軸の竜頭とは反対の側において傾斜面を
    有し、この傾斜面に従つてスライダは竜頭から隔
    たつている部分ほど厚く、またスライダの他方の
    端部は竜頭の軸部分に固定されたデイスクに係止
    しており、前記デイスクは圧力発生手段によつ
    て、竜頭とその前記針合せ軸部分により圧力発生
    手段の力と反対に作用する力を加えられない限
    り、別の軸部分によつて針合せピニオンと結合さ
    れた別のデイスクを覆つて位置し、かつ前記針合
    せ軸と結合されている部材に対して常に一定の距
    離に保持されることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の装置。 6 調整車の、ロール用の溝を具えている方の車
    部分の表面が互いに180゜ずれて位置する2本の溝
    の間の領域において、前記溝同士の対称面を90゜
    回転して得られる面に関して対称の放物状凸面で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の装置。 7 秒ピニオンと分歯車との間に各々1個のピニ
    オンを伴つた2個の中間歯車が接続されており、
    分歯車と結合された針合せ歯車乃至この針合せ歯
    車と重なつている方の調整車部分は分針軸が固定
    された分ピニオンと直接噛合することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の装置。 8 調整車の、分歯車のプレート上に位置する方
    の車部分が前記プレートと一体に形成されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    装置。 9 秒ピニオンと秒歯車とがこれらの一方にそれ
    ぞれ属する2個の部材の表面を介して摩擦抵抗に
    より互いに結合されていることを特徴とする特許
    請求の範囲第8項に記載の装置。 10 フレーム中に据付けられた軸に関して回転
    可能な針合せピニオンが竜頭と結合された針合せ
    軸に該軸とは無関係に回転するように取付けられ
    た別のピニオンと噛合し、前記針合せ軸は前記別
    のピニオンの竜頭とは反対の側においてまずデイ
    スクを、竜頭が引出され得る幅の分だけ該ピニオ
    ンから隔てて具備し、更にこのデイスクの先に卵
    形に膨らんだ末端部を有しており、この未端部は
    スライダと結合されたピンセツト形部材と係合し
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第7項に
    記載の装置。
JP59269598A 1983-12-24 1984-12-20 時計の指針を半時間ステツプで調整し、かつ秒針の補正も行なう機械的装置を有する時計用指針装置 Granted JPS60157069A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH6871/83-1 1983-12-24
CH687183A CH651997GA3 (ja) 1983-12-24 1983-12-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60157069A JPS60157069A (ja) 1985-08-17
JPH0246915B2 true JPH0246915B2 (ja) 1990-10-17

Family

ID=4316349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59269598A Granted JPS60157069A (ja) 1983-12-24 1984-12-20 時計の指針を半時間ステツプで調整し、かつ秒針の補正も行なう機械的装置を有する時計用指針装置

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0147757A1 (ja)
JP (1) JPS60157069A (ja)
CH (1) CH651997GA3 (ja)

Families Citing this family (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH683055B5 (fr) * 1992-05-21 1994-07-15 Longines Montres Comp D Pièce d'horlogerie dont l'affichage des heures peut être modifié de façon indépendante, notamment lors du passage sur un autre fuseau horaire.
WO2009158018A1 (en) 2008-06-27 2009-12-30 Kreg Medical, Inc. Bed with modified foot deck
JP7029327B2 (ja) * 2018-03-20 2022-03-03 シチズン時計株式会社 携帯型電子機器

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Also Published As

Publication number Publication date
EP0147757A1 (de) 1985-07-10
JPS60157069A (ja) 1985-08-17
CH651997GA3 (ja) 1985-10-31

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