JPH0246757Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車座席用アームレストに関するも
のである。

（従来の技術） アームレスト本体の下端を背凭に設けられたア
ームレスト収納部の下端に枢着して該アームレス
ト本体をアームレスト本来の状態とアームレスト
収納部に収納された状態のいずれをもとるように
した自動車座席用アームレストは業界において極
く一般的なものであるが、この種のものではアー
ムレスト本体を前方に張出させた状態で荷重が加
えられても充分に耐えるだけの耐圧強度が設計上
要求される。そこで、前端に凹段部が形成された
主体と、該凹段部に嵌合される副体と、両者を該
副体の下面が主体の下面に接触して支持脚を形成
するまで前記凹段部の下縁より折返しできるよう
に被覆する表皮材とよりなるアームレスト本体を
使用してアームレスト本来の前方に帳出された状
態をとるとき副体が支持脚として荷重を支えるよ
うにした自動車座席用アームレストも考えられる
ところである。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、このような自動車座席用アームレス
トはアームレスト本体を被覆している表皮材のう
ち凹段部の内角部に相当する部分に皺が生じたり
この部分からたるんで体裁が損われるものであつ
た。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記のような問題点を解決した自動車
座席用アームレストに関するもで、アームレスト
本体の下端を背凭に設けられれたアームレスト収
納部の下端に枢着して該アームレスト本体をアー
ムレスト本来の状態とアームレスト収納部に収納
された状態のいずれをもとれるようにした自動車
座席用アームレストにおいて、アームレスト本体
を前端下面に凹段部が形成された主体と、該凹段
部に嵌合される副体と、両者を該副体の下面が主
体の前方下面に接触して支持脚を形成する状態に
前記凹段部の下縁より折返しできるように被覆す
る表皮材とよりなるものとし、該主体内には前記
凹段部の内角部から主体内のアームレストベース
に向かう引き布挿通部を設け、該引き布挿通部に
挿通される引き布をもつて表皮材のうち前記内角
部に相当する位置をアームレストベースに引き込
んだことを特徴とするものである。

（作用） このような自動車座席用アームレストは、下面
が主体の下面に接触するまで折返された副体がシ
ートクツシヨンにアームレスト本体を支える支持
脚として作用した状態でアームレスト本来の機能
を発揮し、また、不使用時にはアームレスト本体
を枢動起立させて背凭に設けられたアームレスト
収納部に収納させるとともにその凹段部に副体を
嵌合させてアームレスト本体全体が背凭の一部を
構成するようにして従来のこの種自動車座席用ア
ームレストと同様使用すればよい。

（実施例） 次に、本考案を図示の実施例について詳細に説
明すれば、１は背凭２に設けられたアームレスト
収納部であつて、該アームレスト収納部１の下端
にはアームレスト本体３がその下端をもつて起伏
自在に枢着され、アームレスト本体３が前方に張
出されたアームレスト本来の状態とアームレスト
収納部１に収納されて背凭２の一部を構成する状
態の２態様をとれるものとしてある。アームレス
ト本体３は前端下面に凹段部４が形成された主体
５と、該凹段部４に嵌合できる大きさの副体６
と、両者を被覆する表皮材７とよりなるが、該表
皮材７は副体６の下面が主体５の下面に接触して
支持脚を形成する状態に凹段部４の下縁より折返
されるように主体被覆部７ａと副体被覆部７ｂと
が連繋部７ｃにおいて連繋されたものとしてあ
り、また、主体５内には凹段部４の内角部４ａか
ら主体５内のアームレストベース８に向かう引き
布挿通部９が形成されていて該引き布挿通部９に
挿通されている引き布１０はその一端が表皮材７
の裏面の前記内角部４ａに相当する位置に固着さ
れるとともに他端がアームレストベース８に連結
されていて表皮材７の前記内角部４ａに相当する
位置がアームレストベース８に引き込まれてい
る。なお、図中１１はアームレスト本体３のうち
主体５の前端に設けられる引き手、１２は副体６
を引き手１１に固定するためのフアスナである。

このように構成されたものは、常時は前方に張
出されているアームレスト本体３が凹段部４の下
縁にある連繋部７ｃより折返された副体６により
シートクツシヨン１３に支えられることとなるの
で、アームレスト本体３に加えられる相当な荷重
にも耐える充分な耐圧強度を有しているものであ
り、しかも、アームレスト本体３を被覆している
表皮材７は凹段部４の内角部４ａに相当する位置
がその裏側から主体５のアームレストベース８に
向け引き布挿通部９に挿通された引き布１０をも
つて引き込まれているので、凹段部４が形成され
ているにもかかわらず皺寄りがないうえ使用中に
たるみ易い凹段部４の内角部４ａに相当する部分
の表皮材７も常時緊張状態を保持することとなつ
て極めて体裁がよいものとなる。しかして、不使
用時には連繋部７ｃより折返されている副体６を
凹段部４内に嵌合してフアスナー１２をもつて引
き手１１に固定し、この状態でアームレスト本体
３を枢動起立させて背凭２のアームレスト収納部
１に収納し、このアームレスト本体３が背凭２の
一部を構成するようにすればよい。

（考案の効果） 本考案は前記説明から明らかなように、アーム
レストを構成する凹段部付きの主体と該凹段部に
嵌合できる副体とが皺寄りやたるみなく適確に表
皮材により被覆されることとなるので極めて体裁
のよい仕上りが得られ、しかも、この皺寄りやた
るみの防止を主体に設けた引き布挿通部に挿通さ
れる引き布により行うようにしたので構造が簡単
で製作が容易となる利点もあり、従来の自動車座
席用アームレストの問題点を解決したものとして
実用的価値極めて大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠側面
図、第２図は同じく要部の一部切欠斜視図であ
る。 １……アームレスト収納部、２……背凭、３…
…アームレスト本体、４……凹段部、４ａ……内
角部、５……主体、６……副体、７……表皮材、
８……アームレストベース、９……引き布挿通
部、１０……引き布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アームレスト本体３の下端を背凭２に設けられ
   たアームレスト収納部１の下端に枢着して該アー
   ムレスト本体３をアームレスト本来の状態とアー
   ムレスト収納部１に収納された状態のいずれをも
   とれるようにした自動車座席用アームレストにお
   いて、アームレスト本体３を前端下面に凹段部４
   が形成された主体５と、該凹段部４に嵌合される
   副体６と、両者を該副体６の下面が主体５の前方
   下面に接触して支持脚を形成する状態に前記凹段
   部４の下縁より折返しできるように被覆する表皮
   材７とよりなるものとし、該主体５内には前記凹
   段部４の内角部４ａから主体５内のアームレスト
   ベース８に向かう引き布挿通部９を設け、該引き
   布挿通部９に挿通される引き布１０をもつて表皮
   材７のうち前記内角部４ａに相当する位置をアー
   ムレストベース８に引き込んだことを特徴とする
   自動車座席用アームレスト。