JPH0246210B2 - - Google Patents

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JPH0246210B2
JPH0246210B2 JP63239486A JP23948688A JPH0246210B2 JP H0246210 B2 JPH0246210 B2 JP H0246210B2 JP 63239486 A JP63239486 A JP 63239486A JP 23948688 A JP23948688 A JP 23948688A JP H0246210 B2 JPH0246210 B2 JP H0246210B2
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coil
alternating current
sensor coil
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Eiichi Bando
Tetsuya Fujimura
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【発明の詳細な説明】 A 産業上の利用分野 本発明は、顎の動きを測定する装置に関し、特
に、上下の顎の動きを制動せずに高精度に測定で
きる装置に関する。
B 従来の技術 下顎に光源を装着し、光源の動きを光センサー
で受光して、下顎の動きを測定する装置は提案さ
れている(特開昭53−89296号公報)。
この装置は、下顎歯茎に、前方に向けて光を発
する光源を装着し、光源の前方に、レンズを介し
て光センサーを配設し、概光センサーからの信号
を増幅してXYレコーダとデータレコーダに記録
している。
更に別の顎運動測定装置として、下顎の動きを
3個のポテンシオメータで検出する装置も提案さ
れている(実開昭54−34290号公報)。
この装置は、患者の頭部にフレームを固定し、
3個のポテンシオメータでもつて下顎の前後、左
右、上下の運動を検出している。
C 従来の問題点 ところが、光センサーを使用した装置は、光の
受光位置に無数のCCDやフオトトランジスタ等
の受光センサーを配設し、この受光センサーで受
光位置を検出している。従つて、分解率を高くす
ると、原理的に、CCD等の受光センサーの数が
著しく増加し、装置全体が高価になる欠点があ
る。
又、光を利用したものは、顎が運動すると光の
照射位置と照射方向の両方が変わる為、受光セン
サーの出力信号で顎の動きを特定する演算処理が
難しく、演算処理回路も複雑になる欠点があつ
た。
又、光りで下顎の動きを測定する従来の装置
は、頭を下顎と一緒に動かすと、頭の動きが下顎
の動きとして検出され、顎の動きと頭の動きとを
判別できない。この為、測定中に患者が頭を動か
すと誤差の原因となるので、頭を固定して顎を運
動する必要がある。ところが、顎をいつぱいに下
げて口を大きく開いた状態は、頭を少し上向きに
動かさなければ、最大限に顎を下げて、口をいつ
ぱいに開くことができない。この為、測定中に、
患者の頭が動いて測定誤差を起こし易く、高精度
の測定ができ難い欠点があつた。
更に、ポテンシオメータを使用する下顎運動測
定装置は、顎の上下、前後、左右の動きを、ポテ
ンシオメータに伝達する機構が複雑で、しかも、
ポテンシオメータの駆動機構に多少遊びができて
測定誤差の原因となり、更に、ポテンシオメータ
を駆動するのに力が必要で、これによつて顎の動
きが制動されて動きが重くなる欠点があつた。
本発明は、従来のこれ等の欠点を除去すること
を目的に開発されたもので、本発明の重要な目的
は、測定装置が顎の動きを制約せず、顎の動きが
高精度に測定できる顎運動の測定装置を提供する
ことにある。
又、本発明の他の重要な目的は、上顎と下顎に
装着して、それぞれの相対運動を測定する為、測
定中に頭が動いても測定誤差の原因とならず簡単
かつ容易に、しかも正確に顎の動きが測定できる
顎運動の測定装置を提供することにある。
更に又、本発明の他の重要な目的は、測定精度
を高くしても装置全体が高価にならず、しかもセ
ンサーからの出力信号で下顎の動きが正確に特定
でき、測定された上顎と下顎の軌跡が電気信号で
得られる為、これをコンピユータに簡単に入力で
き、コンピユータで演算処理することによつて、
顎の動きが測定並びに分析ができる顎運動の測定
装置を提供することにある。
D 従来の問題点を解決する為の手段 顎の運動の測定装置は、上顎と下顎に別々に装
着される上顎運動部材と、下顎運動部材と、これ
等の上顎運動部材、下顎運動部材の相対的に変位
を検出するセンサーと、センサーに誘導される交
流の位相を検出する位相検出回路とからなる。
センサーはセンサーコイルと、このセンサーコ
イルの周囲に交流磁界を作る界磁コイルとからな
る。
界磁コイルとセンサーコイルとは非接触で、界
磁コイルは、センサーコイルを中心として相対向
する位置に配設され、更に、相対向して配設され
た両界磁コイルは位相が異なる交流で励磁されて
交流磁界が作られ、交流磁界によつてセンサーコ
イルに交流が誘導され、誘導された交流の位相を
位相検出回路で検出してセンサーコイルの位置を
測定する。
E 作用、効果 本発明の好ましい実施例を示す第1図の顎運動
の測定装置は、上顎と下顎とが相対運動すると、
上顎運動部材1と、下顎運動部材2とが相対運動
する。上顎運動部材1と下顎運動部材2との相対
運動は、センサー3で検出される。
センサー3は、センサーコイル5と、界磁コイ
ル6とからなる。
センサーコイル5は、移動する位置に対応して
位相が変わる交流が誘導される。従つて、センサ
ーコイル5に誘導される交流の位相を、位相検出
回路で測定して、センサーコイル5の位置を測定
する。
第1図に示すように、ひとつのセンサーコイル
5でもつて移動した位置を測定する場合、センサ
ーコイル5は、第2図に於て、X、Y、Z軸の位
置、並びにY軸まわりの回転角θを、順番に一定
周期で繰り返し測定し、各測定時間に対するセン
サーコイル5の位置を検出する。
X、Y、Z軸方向の位置、並びにY軸まわりの
回転角θ1回の測定時間は、顎の動きに対して充分
に短く、例えば10μ秒〜100m秒の範囲に決定され
る。
下顎運動部材2の両端の、X、Y、Z軸方向、
並びにY軸まわりの回転角θが測定されると、上
顎運動部材1の下顎運動部材2に対する相対位置
は特定できる。
ところで、図示しないが、上顎運動部材1の両
端ともうひとつの一点、例えば上顎運動部材1の
中央部分の合計3点の、X、Y、Z軸の変位を測
定するなら、回転角θの測定をすることなく、下
顎運動部材2の上顎運動部材1に対する相対位置
は特定できる。従つて、本発明は、センサー取付
位置、並びにセンサーの検出方向を特定するもの
でない。
センサーコイルが、移動した位置によつて誘導
される交流の位相が変わる状態を、第3図に基づ
いて説明する。
この図に於て、界磁コイル6BをEcosωtの交
流で励磁し、前方の界磁コイル6AをEsinωtの
交流で励磁するとき、即ち、両界磁コイル6A,
6Bを位相差が90度で同一周波数の交流で励磁す
ると、センサーコイル5が両界磁コイルの中央に
位置するとき、センサーコイル5には、両界磁コ
イル6A,6Bの中間の位相の交流、即ちcos
(sinωt+π/4)の交流が誘導される。
センサーコイル5が中央から矢印Aの方向に移
動する程、センサーコイル5に誘導される交流の
位相は、sinωtに近付き、中央から矢印Bの方向
に移動する程、cosωtの交流に近付く。従つて、
センサーコイル5に誘導される交流の位相を検出
して、センサーコイル5のX軸方向の位置が測定
できる。但し、センサーコイル5に誘導される交
流の位相と、X軸方向の変位量は、両界磁コイル
6A,6Bの中間全ての領域に渡つて直線的に変
化するものではない。従つて、検出された位相か
ら変位量を補正する。
センサーコイル5のY軸方向の変位測定は、第
4図に示すように、センサーコイル5の両側でY
軸方向に離して2組の界磁コイル6C,6Dを配
設し、図に於て右側の界磁コイル6CをEsinωt
の交流で励磁し、左側の界磁コイル6Dを
Ecosωtの交流で励磁する。このとき、センサー
コイル5が両磁界コイル6C,6Dの中間に位置
すると、X軸方向と同様に、センサーコイル5に
は両励磁コイルの中間の位相差、即ち、cos(ωt
+π/4)の交流が誘導される。センサーコイル
5が右に移動すると、センサーコイルに誘導され
る交流の位相はsinωtに近付き、反対に左に移動
すると、cosωtに近付く。
従つて、この場合も、センサーコイル5の位相
を測定してY軸方向の位置が測定できる。
同様にして、第5図に示すように、センサーコ
イル5の上下、即ちZ軸方向に2組の界磁コイル
6E,6Fを配設し、両界磁コイル6E,6Fに
位相差90度の交流を加え、センサーコイル5に誘
導される交流の位相を検出して、Z軸方向の位置
が検出できる。
更に、Y軸まわりの回転角θの測定は、第6図
に示すように、センサーコイル5の前後に同方向
に巻かれた1組の界磁コイル6A,6Bを、上下
に同方向に巻かれた別の1組の界磁コイル6G,
6Hを配設し、前後の界磁コイル6A,6Bを
Esinωtの交流で、上下の界磁コイル6G,6H
をEcosωt交流で励磁して測定する。
センサーコイル5の中心軸がX軸と平行のと
き、センサーコイル5には、これと同方向に巻か
れた前後の界磁コイル6A,6Bと同相、即ち、
sinωtの交流が誘導される。センサーコイル5が
Y軸を中心に回転するに従つて、誘導される交流
の位相がずれてcosωtに近付く。従つて、位相の
ずれを検出し、Y軸まわりの回転角θを測定す
る。
センサーコイル5に誘導される交流の位相差
は、位相検出回路で測定され、必要ならば、位相
検出回路の出力をコンピユーターで演算処理し
て、下顎運動部材と上顎運動部材の各点、並びに
上顎と下顎各点の相対運動曲線をモニターテレ
ビ、XYブロツタ、プリンタ等に表示させる。
位相検出回路の出力を演算処理する技術は、現
在既にこの分野で使用されている公知の技術が使
用される。
位相検出回路には、交流の位相が測定できる全
ての回路が使用でき、第7図にその実施例を示
す。
この回路は、位相差を有するふたつの交流入力
信号を、波形整形回路11で矩形波に整形し、こ
の矩形波をエクスクルーシブオア回路12に入力
して、両入力信号のいずれか片方が1のときにの
み1のパルス信号を作り、このパルス信号のパル
ス幅をカウンター13で計測している。
第8図に位相検出回路の動作波形を示す。
図の2に示す波形の交流がセンサーコイルに誘
導されると、この信号と界磁コイルの励磁電圧波
形とが3,4で示される矩形波に整形され、3,
4の矩形波がエクスクルーシブオア回路12で比
較されて5のパルス信号を得る。5のパルス幅t
は、1,2の入力信号の位相差に相当する。
両入力信号の位相差が大きい程、エクスクルー
シブオア回路12の出力パルスの時間幅が広くな
る。パルス幅tをカウンターで計測すると、位相
差が検出できる。これがカウンターで測定され
る。
E 好ましい実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図に示す顎運動装置は、上顎と下顎とに
別々に装着される上顎運動部材1と下顎運動部材
2と、これ等の上顎運動部材1と下顎運動部材2
の両端に設けられて変位を測定するセンサー3お
よび位相検出回路7とからなる。
上顎運動部材1と下顎運動部材2とは、全体形
状がU字状ないしコ字状に折曲され、両端が下顎
の運動枢軸、即ち、顎の付根部で顔の両側に位置
する。
下顎運動部材2と上顎運動部材1の両端であつ
て、センサー3の取り付け位置が、下顎の付根部
分に位置すると、下顎を大きく開く運動をして
も、センサー変位量が少なく、従つて、非接触セ
ンサーの外径、特に界磁コイルの外形をコンパク
トにでき、全体を軽くできる。
上顎運動部材1と下顎運動部材2は、通常、歯
に嵌着される取付部材4を介して上顎と下顎とに
固定される為、可能な限り軽量化するのがよい。
従つて、上顎運動部材1と下顎運動部材2とは、
アルミニウム等の軽金属、あるいは合金樹脂や木
等で作られる。
センサー3は、センサーコイル5と、界磁コイ
ル6とからなる。
センサーコイル5と界磁コイル6とが相対運動
してその変位が測定できる。センサーコイル5を
上顎運動部材1と下顎運動部材2のいずれか一方
に、界磁コイル6を他の一方に固定して上顎運動
部材1と下顎運動部材2の変位を測定できる。
第1図は、下顎運動部材2の両端にセンサーコ
イル5を、上顎運動部材1の両端に界磁コイル6
を固定している。
センサーコイル5は、下顎運動部材2の先端部
分に、下顎運動部材2の軸と同軸に巻かれてい
る。センサーコイル5は巻回数が多い程、誘導さ
せる電圧が大きくなるが、多すぎると、重くて応
答性が遅くなるので、通常数十〜数千回程度に決
定される。
界磁コイル6は、センサーコイル5の、X、
Y、Z軸方向の変位検出用、並びに回転角θ検出
用からなる。界磁コイル6は、センサーコイル5
の周囲に、センサーコイル5が移動してもこれと
接触しないように離されて配設されている。
センサーコイル5のX軸方向の変位を測定する
界磁コイル6A,6Bは、第3図に示すように、
センサーコイル5からX軸方向に離されて、即
ち、図に於て前後に離されて2組み設けられてい
る。2組の界磁コイル6A,6Bはセンサーコイ
ル5と同方向に巻かれている。
センサーコイル5のY軸方向の変位を測定する
界磁コイル6C,6Dは、第4図に示すように、
センサーコイル5からY軸方向に離されて、即
ち、図に於て左右に離されて2組み設けられてい
る。2組の界磁コイル6C,6Dはセンサーコイ
ル5と同方向に巻かれている。
Z軸変位測定用の界磁コイル6E,6Fは、第
5図に示すように、センサーコイル5からZ軸方
向に離されて、即ち、図に於て上下に離されて2
組み設けられている。2組の界磁コイル6E,6
Fはセンサーコイル5と同方向に巻かれている。
Y軸まわりの回転角θ測定用の界磁コイルは、
第6図に示すように、X軸変位測定用の界磁コイ
ル6A,6Bを1組の界磁コイルとして使用し、
センサーコイル5の上下に配設された界磁コイル
6G,6Hを1組の界磁コイルとして使用する。
界磁コイル6は、センサーコイル5が挿入され
る1面が開いた箱型のケース14内に固定され、
ケース14が上顎運動部材1の端に固定される。
各界磁コイル6は、位相差90度の交流出力を出
す発振器で励磁される。
発振器の一例を第9図に示す。この発振器は、
同一周波数で位相が90度異なる、Esinωtと
Ecosωtの2出力を出す発振回路8と、発振回路
8の出力を切り換えて、各界磁コイル6A,6
B,6C,6D,6E,6F,6G,6Hを励磁
する切換回路9と、切換回路9を一定の周期で制
御するタイマー10とからなる。
タイマー10で制御される切換回路9は、一定
時間毎に、発振回路8の出力の各界磁コイル6
A,6B……6Hに切り換える。切り換えのタイ
ミングチヤートを第10図に示す。この図に於
て、一定時間、センサーコイル5のX軸方向の変
位を測定する時間、即ち、第3図に於て、前後の
界磁コイル6A,6Bのみを励磁して、X軸方向
の変位を測定し、その後、Y軸方向の変位を測定
する時間、即ち、第4図に於てセンサーコイル5
左右の界磁コイル6C,6Dを励磁してY軸方向
の変位を測定する。その後、一定の周期で、Z軸
方向の変位と回転角θとを測定した後、再びX、
Y、Z軸の変位と回転角θとを測定する。
X、Y、Z軸並びに回転角θのそれぞれの測定
時間Tは、顎の動きに対して充分に早く、例えば
10μ秒〜100m秒の範囲に調整される。従つて、こ
の時間に、センサーコイル5に誘導される交流の
位相が検出できるように、界磁コイル6を励磁す
る交流の周波数は、100Hz〜数+KHzに調整され
る。
ところで、第9図および第10図に示すよう
に、順番にX、Y、Z軸とθ角の変位を測定する
場合、位相検出回路7も、これに同期して制御さ
れる。従つて、位相検出回路のカウンター13の
出力は、タイマー10で制御される。
即ち、X、Y、Z軸の変位を測定する状態で界
磁コイルが励磁されるとき、位相検出回路7は
X、Y、Z軸の変位に対応した位相差を検出す
る。従つて、位相検出回路は、第9図に示すよう
に、X、Y、Z軸並びにθ角の順番で、これと同
期してその変位に相当する位相差を検出する。
ただ図示しないが、上顎運動部材と下顎運動部
材とに、X、Y、Z軸並びにθ角測定用のセンサ
ーコイルと界磁コイルとを設け、各センサーコイ
ル位相差を連続的に検出して、下顎運動部材の上
顎運動部材に対するX、Y、Z軸並びにθ角の連
続測定は可能である。
但し、この場合、X、Y、Z軸とθ角測定用の
界磁コイルは、互いに磁力線が干渉しないように
上顎運動部材と下顎運動部材とに固定する必要が
ある。
位相検出回路7は、交流の位相が検出できる全
ての回路が使用できる。第7図の位相検出回路7
は、ふたつの入力サイン波を矩形波に整形する波
形整形回路11と、この波形整形回路11の出力
を比較するエクスクルーシブオア回路12と、こ
のエクスクルーシブオア回路12の出力パルスの
時間幅を測定するカウンター13とからなる。
一方の波形整形回路11には、界磁コイル6を
励磁するEsinωt又はEcosωtのいずれかの交流を
加え、別の波形整形回路11には、センサーコイ
ル5に誘導された交流を加える(第8図1,2の
入力波形)。
波形整形回路11は、両入力信号を、第8図の
3,4で示す矩形波に整形する。
エクスクルーシブオア回路12は、両入力信号
の位相差成分を取り、第8図5に示すように、位
相差に相当するパルス幅tの信号を出力する。出
力信号のパルス幅tがカウンター13で測定さ
れ、カウンター13の出力が位相差を表示する。
今仮に、波形整形回路11の一方に、Esinωt
の交流を入力し、この状態で、センサーコイル5
がEsinωtの交流で励磁される片方の界磁コイル
に接近すると、センサーコイル5に誘導される交
流の位相は、第8図2の矢印で示す方向に位相が
ずれてEsinωtに近付き、波形整形回路11の出
力信号の位相差が少なくなる。従つて、エクスク
ルーシブオア回路12の出力信号のパルス幅tは
短く、カウンター13の計測値は低くなる。反対
に、センサーコイル5がEsinωtの交流で励磁さ
れる界磁コイルから離れ、Ecosωtの交流で励磁
される界磁コイルに近付くと、センサーコイル5
に誘導される交流は、Esinωtの交流から位相の
ずれが大きくなり、エクスクルーシブオア回路1
2の出力パルス幅が広く、カウンター13の計測
値が高くなる。
前にも述べたようにカウンターの計測値は、第
11図に示すように、X、Y、Z軸並びにθ角の
変位量に対して、直線的に変化しない。従つて、
第11図に示す特性曲線をコンピユータに記憶さ
せ、これに基づいて、検出位相差から正確に移動
位置を演算することも可能である。
以上の実施例は、界磁コイル6を位相差90度の
交流で励磁したが、位相差は必ずしも90度にする
必要はなく、両界磁コイル6に流す交流に位相差
が有る限り使用できる。但し、界磁コイルの位相
差が少ないと、測定精度が低下する。
第1図に示す顎運動の測定装置は上顎運動部材
1と下顎運動部材2の両端にセンサー3を固定し
ているが、本発明はセンサーの固定位置を特定す
るものでない。例えば、図示しないが、上顎運動
部材1と下顎運動部材2の両端と中間の3点に、
X、Y、Z軸の変位を測定するセンサーを固定す
ることも、又、取付部材4の前方3点のX、Y、
Z軸の変位を測定することも可能である。センサ
ーは、立体的に相対運動する上顎運動部材1と下
顎運動部材2の位置が特定できる全ての取付状態
が採用できる。
F 効果 本発明の顎運動の測定装置は、互いに非接触の
センサーコイルと界磁コイルとで顎の動きを測定
する為、センサーが顎の動きを制動せず、両者が
著しく軽く動いて顎の動きを正確に測定できる。
又、センサーコイルに誘導される交流の位相差
を測定して、下顎運動部材の相対位置を測定する
為、下顎運動部材がゆつくり動いても、その位置
が正確に測定でき、又、センサーコイルでもつて
無段階に、しかも、高精度に変位量が測定でき、
光センサーのように無数の受光センサーを使用す
ることなく、安価なセンサーで正確に測定できる
特長をそ備える。
又、上顎と下顎とに別々に上顎運動部材と下顎
運動部材とを装着して、両者の相対運動を測定す
る為、測定中に頭が動いても誤差の原因となら
ず、簡単でしかも高精度に顎の動きが測定出来
る。
更に又、顎の動きが電気信号に変換される為、
コンピユータ等での後処理が簡単にできる特長も
備える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す顎運動の測定
装置の概略斜視図、第2図は頭に対するX、Y、
Z軸を示す斜視図、第3図ないし第6図はセンサ
ーコイルと界磁コイルの配列を示す概略斜視図、
第7図は位相検出回路の一例を示すブロツク線
図、第8図は波形整形回路の人出力並びにエクス
クルーシブオア回路の出力波形を示すグラフ、第
9図は発振器の一例を示すブロツク線図、第10
図はX、Y、Z軸とθ角を測定するタイミングチ
ヤート図、第11図は変位と位相差とを示すグラ
フである。 1……上顎運動部材、2……下顎運動部材、3
……センサー、4……取付部材、5……センサー
コイル、6……界磁コイル、7……位相検出回
路、8……発振回路、9……切換回路、10……
タイマー、11……波形整形回路、12……エク
スクルーシブオア回路、13……カウンター、1
4……ケース。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 上顎と下顎に別々に装着される上顎運動部材
    と、下顎運動部材と、これ等の上顎運動部材、下
    顎運動部材の相対的な変位を検出するセンサー
    と、センサーに誘導される交流の位相を検出する
    位相検出回路とからなり、センサーがセンサーコ
    イルと、このセンサーコイルの周囲に交流磁界を
    作る界磁コイルとからなり、界磁コイルはセンサ
    ーコイルに非接触で、センサーコイルを中心とし
    て相対向する位置に配設され、更に、相対向して
    配設された両界磁コイルは位相が異なる交流で励
    磁されて交流磁界が作られ、交流磁界によつてセ
    ンサーコイルに交流が誘導され、誘導された交流
    の位相を位相検出回路で検出してセンサーコイル
    の位置を測定するように、構成された顎運動の測
    定装置。 2 上顎運動部材に界磁コイルが装着され、下顎
    運動部材にセンサーコイルが装着されている特許
    請求の範囲第1項記載の顎運動の測定装置。 3 センサーコイルを中心に、相対抗して配設さ
    れたふたつの界磁コイルが、位相差90度の交流で
    励磁される特許請求の範囲第1項記載の顎運動の
    測定装置。 4 上顎運動部材と下顎運動部材の両端が顔の両
    側部分に延長されており、その両端にセンサーが
    設けられている特許請求の範囲第1項記載の顎運
    動の測定装置。
JP63239486A 1988-09-24 1988-09-24 顎運動の測定装置 Granted JPH01104248A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04149710A (ja) * 1990-10-15 1992-05-22 Yamatake Honeywell Co Ltd ポジシヨナ装置

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