JPH0246157Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は圧電フイルムを使用した圧電型電気音
響変換器の改良に関するものである。

（従来の技術） 圧電フイルムを使用した圧電型電気音響変換器
の一般的な構造は、第３図に示すように弧状（た
とえば半径400mm程度）の前枠１と後枠２の間に、
圧電フイルム３を挾持したものとなつている。

（考案が解決しようとする問題点） このような構造の圧電型電気音響変換器では、
圧電フイルム３を前枠１と後枠２の間に正しく位
置させ挾持させる組付作業が難かしく、作業に熟
練を要し、また不良品がでやすい問題があつた。
本考案はこの問題を解決することを目的として成
されたものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決するための手段とし
て、前後の支持枠を弧状にし、その間に圧電フイ
ルムを挾持してなる圧電型電気音響変換器におい
て、前後の支持枠の内面に凹部を設け、該凹部
に、柔軟材をその一部が凹部から突出するように
して装填したものである。

（作用） このような構成とすれば、前枠と後枠との間に
圧電フイルムを挾持する過程においてまず柔軟材
が圧電フイルムに接したところで圧電フイルムの
位置を合わせ、そのままの状態で前枠に後枠を押
し付ければ正しい状態で組立てが完了することに
なる。

（実施例） 次に、本考案の一実施例を第１図および第２図
について説明すると、本考案のものでは前枠１と
後枠２の内面にそれぞれ適当深さの凹部１ａ，２
ａが設けられている。そしてこの凹部１ａ，２ａ
に、スポンジ等の柔軟材４を、その一部が凹部１
ａ，２ａから突出するようにして装填してある
（第１図参照）。これをまず圧電フイルム３の両面
に柔軟材４が接したところで圧電フイルム３をそ
の面方向に適宜移動させ、位置決めしてから前枠
１に後枠２を押し付けて、従来同様の構造で固定
する。

（考案の効果） 本考案は以上の説明したように構成したもので
あるから、次のような効果がある。

圧電フイルムを挾持する部分に隙間が生じな
いので、隙間から生ずるビリ音の発生や空気も
れ等がない。

支持枠自体あるいは組付け時に生ずるゆがみ
等からくる歪がないので、圧電フイルムを正し
く挾持でき、周波数特性にすぐれ、またピーク
デイツプがでない圧電型電気音響変換器を得ら
れることになる。

支持枠に加工精度を高める必要がなく、また
作業も熟練を要せずにできるので、コスト的に
有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の要部の断面図、第
２図は第１図のものの組付け前の状態を示す断面
図、第３図は従来のものを組付け前の状態で示し
た斜視図である。 １……前枠、１ａ，２ａ……凹部、２……後
枠、３……圧電フイルム、４……柔軟材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後の支持枠を弧状にし、その間に圧電フイル
   ムを挾持してなる圧電型電気音響変換器におい
   て、前後の支持枠の内面に凹部を設け、該凹部
   に、柔軟材をその一部が凹部から突出するように
   して装填したことを特徴とする圧電型電気音響変
   換器。