JPS5832388Y2 - リボン形スピ−カのリボンユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリボン形スピーカのリボンユニットに関する。

ノボン形スピーカは、磁気ギャップの磁束を有効に利用
する必要があるために、磁気回路と一体的に組込む方法
が従来から採られている。

しかし、この従来の方法によれば、振動板の前面と背面
との間の遮閉を、スピーカの完成段階に行なう必要があ
り、このため作業性が悪く、また不良品の修理の場合に
は磁気回路を含めて分解する必要があった。

本考案は斯る点に鑑みたもので、リボン形振動板をホル
ダにて保持し、このホルダを磁気回路に組み込むように
して、作業性が良く、また品質の安定化、チェックの容
易化、更に取扱性の良好化を図ったリボン形スピーカの
リボンユニットを提供せんとするものである。

以下、図を参照して本考案の一実施例を説明する。

第１図はリボン１を保持するためのリボンホルダ２，３
の斜視図を示す。

リボン１にはリング状の振動部１ａの１８０°間隔の両
側に挾持用耳片１ｂ、ｌｂが形成されている。

ノボンホルダ２は、リボン１の耳片１ｂを挾持する２ケ
の挟持片２ａ、及びその挟持片２ａよりは若手段低に形
成されたリボン１の振動部１ａの位置規制部２ｂとで戊
り、この位置規制部２ｂには放射音孔２ｂ１、及び磁気
回路のセッターポール位置孔２ｂ２が形成されている。

ノボンホルダ３はリボンホルダ２と全く同一形状・大き
さで成り、符号３ ａ 、３ ｂ 、３ ｂｌ、３ ｂ
２は２ａ 、２ ｂ 、２ ｂｌ、２ ｂ２に対応する
。

第２図はりボン１をリボンホルダ２，３によってサンド
イッチ状に組み込んだ状態の断面図で、リボン１の耳部
１ｂはリボンホルダ２の挾持片２ａと他のリボンホルダ
３の挾持片３ａとによって挟持固定され、振動部１ａは
位置規制部２ｂ、３ｂの間に無接触の状態で位置する。

なお、このリボン１の振動部１ａの片面と対向する位置
規制部２ｂあるいは３ｂとの間隙は０．３〜０．６ｍｍ
程度である。

そして、この間隙ｇにはダンプ材となるべき粘性塗料が
塗布され、これによってリボン１の振動部１ａの内周と
外周の保持、及び振動部１ａの表裏面の空気の遮閉が行
なわれる。

以上のようにして構成されたリボンユニットは、そのセ
ンターポール孔２ｂ２，３ｂ２に磁気回路のセンターポ
ールが位置し、プレートはリボンユニットの周辺に位置
する。

従って、磁束はリボンユニットの平面に平行な方向に与
えられる。

なお、ダンプ材には、粘性塗料の他に、ゴム等の弾性体
、他の粘性材、両面テープも使用できる。

以上から本考案によれば、リボンの両端部をリボンホル
ダにてサンドイッチ状に挾持して、そのノボンの両端部
の非振動部を上記リボンホルダに固定し、リボンホルダ
には上記リボンの振動部に対応する放射音孔を形成し、
上記振動部の側縁部を前記リボンホルダとの間に介在し
たダンプ材を介し支持してなるため、リボンをリボンユ
ニットの状態でスピーカの磁気回路に組み込むことがで
きるため、その組込作業が能率的となり、また修理等に
際してのその取りはずしも簡単となる。

またノボンをユニットの状態で保管ができるため品質の
安定化が図れ、またそのチェックも容易となるとともに
、リボンユニットとして取扱った際に振動板が位置ずれ
ることがなく確実に両端部で保持できる。

更に振動板の表裏面の空気をダンプ剤に完全に遮断する
ことにより、低音域における音圧−周波数特性の改善を
行えるものである。

またリボンスピーカにおいてはリボン周辺に塗布するダ
ンプ材としての粘性材の塗布状態等によって品質や性能
にばらつきが生ずるが、本考案においては、磁気回路に
組込む前のユニット形成の段階で粘性材を塗布していて
その塗布等が容易であるため均一塗布が可能となり、ば
らつきは生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図はリボンユニットの分解斜視図、第２図は第１図
のユニット組込の■■−■■線断面図である。 １・・・・・・リボン、２，３・・・・・・リボンホル
ダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リボンの両端部をリボンホルダにてサンドイッチ状に挾
   持して、そのリボンの両端部の非振動部を前記リボンホ
   ルダに固定し、前記リボンホルダには前記リボンの振動
   部に対応する放射音孔を形成し、前記振動部の側縁部を
   前記リボンホルダとの間に介在したダンプ材を介し支持
   し、このダンプ材により振動部の表裏面の空気を遮閉し
   てなるリボン形スピーカのリボンユニット。