JPH0245916B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、洗浄液の透明度を光学的に検出して
洗濯或いはすすぎ動作を制御する全自動洗濯機に
関するものである。

（従来技術） 最近、洗浄液の透明度変化を光学的に検出する
ことにより洗濯或いはすすぎ動作を制御する全自
動洗濯機が種々開発されているが、その実用化に
あたつて特に測定部における検知窓の汚れが問題
となつていた。即ち、洗浄液の透明度を光学的に
検出するものにあつてその検知窓に汚れが付着す
ると、検知窓の汚れによつて光の透過度が大きく
左右され、洗浄液の透明度を正確に検出できない
ことになり、正常な制御を実行することが困難に
なつていた。

（目 的） 本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、測
定部の検知窓を効果的な洗浄によつて常に清浄な
状態に保ち、検知窓の光透過度を一定させること
により、洗浄液の透明度を正確に検出できるよう
にしたものである。

（実施例） 以下図面に示した本発明の実施例について詳細
に説明する。

先ず、第１図において、１は水槽、２は洗濯兼
脱水槽、３はパルセータ、４は開閉口部６を有す
る弁ケース５、該弁ケース５の開口を閉塞する弁
蓋７、開閉口部６を開閉する弁体８、該弁体８を
常時閉方向に付勢するスプリング９及び弁体８を
開放動作させるソレノイド１０等により構成した
排水弁である。上記弁ケース５は例えば合成樹脂
の成型品よりなり、開閉口部６と連続して管路部
１１を一体に成形する。この管路部１１は先端及
び開閉口部６近傍で接続口１２，１３を有し、こ
の両接続口１２，１３間にて測定部１４を設け、
さらに測定部１４と接続口１２間にて今一つの接
続口１５を設けており、上記接続口１２を水槽１
の底部にある排水口１６に直接接続しかつ接続口
１３を水槽１の下部側壁にある循環口１７に配管
１８を介して接続することによつて水槽１内部と
連通する。

上記測定部１４は第２図に拡大して示すよう
に、一対の相対向する取付口１９，２０を有し、
この取付口１９，２０を透明カバー２１，２２に
より密閉した構造であり、透明カバー２１，２２
の相対向する部位を検知窓２１ａ，２２ａとす
る。２３は透明カバー２１に圧入保持した光源
（赤外線発光ダイオード）、２４は他方の透明カバ
ー２２に圧入保持した光感応素子（ホトトランジ
スタ）である。

２５は水道の蛇口等に接続した給水電磁弁で、
水槽１への給水を制御する。２６は給水電磁弁２
５の後段に接続した分流管で、水槽１への給水時
にその水の一部を分流させ、貯水タンク２７に貯
える。２８は貯水タンク２７の底部に接続した洗
浄電磁弁、２９は洗浄電磁弁２８と接続口１５と
を接続するホースであり、貯水タンク２７、洗浄
電磁弁２８及びホース２９は測定部１４内に清水
を供給するための給水手段を構成する。３０は排
水ホースである。

本発明実施例の全自動洗濯機は上記の構成であ
り、従来周知の全自動洗濯機と同様に、給水、洗
濯、すすぎ、脱水等の各動作を所定のプログラム
に従つて順次実行するようになつており、その一
例を第３図に示す。そして、洗濯及びすすぎ動作
は後段で述べるように洗浄液の透明度の変化を検
出することにより制御される。又、中間脱水及び
最終脱水動作は前期と後期とに分けられ、前期は
モータ（図示せず）により洗濯兼脱水槽２を回転
させて脱水を行ない、後期はモータへの通電を停
止して洗濯兼脱水槽２の慣性回転により脱水を行
なうものであり、本発明の特徴とする測定部１４
の洗浄は後期の慣性回転時に行なうべく構成す
る。即ち、洗濯兼脱水槽２を回彫させるモータへ
の通電を停止すると同時に、洗浄電磁弁２８に通
電して該弁２８を開放する。

上記構成において、洗濯或いはすすぎ動作時パ
ルセータ３の回転により水槽１内の洗浄液は洗濯
兼脱水槽２の孔を通して該槽２の内外を循環する
ことになり、その一部の液は循環口１７、配管１
８、測定部１４を含む管路部１１及び排水口１６
を経て循環する。而して、測定部１４内を流通す
る洗浄液の透明度の変化を光源２３と光感応素子
２４とにより検知し、洗濯或いはすすぎ等の動作
を制御する。

第４図は洗濯時における洗浄液の透明度の変化
を示す図であり、実線イは清水、実線ロは液の透
明度を示す。洗濯時、水槽１内の液は洗濯物から
出る汚れ等により透明度が徐々に低下して行き、
透明度に変化がなくなつた時点で洗濯終了を判定
して洗濯動作を完了し、次段の排水動作に移行す
る。

第５図はすすぎ時における洗浄液の透明度の変
化を示す図であり、実線イは清水、実線ハは液の
透明度を示す。すすぎ時、水槽１内の液は汚れが
徐々に希釈されて行くに従つて透明度を増し、透
明度に変化がなくなり所定の透明度まで回復した
時点ですすぎ終了を判定する。

一方、測定部１４の洗浄は、脱水動作後期の慣
性脱水に移行した時に洗浄電磁弁２８が開放さ
れ、貯水タンク２７内の清水が電磁弁２８、ホー
ス２９を経て測定部１４内に流れ込み、検知窓２
１ａ，２２ａの表面に付着している汚れを洗い流
すことにより行なわれる。そして、この時、洗濯
兼脱水槽２が慣性回転している為、測定部１４を
含め各部が細かく振動しており、その上供給され
た清水にも振動が加わることによつて、たたき洗
浄作用が発揮されることになり、検知窓２１ａ，
２２ａの表面を静かに流れる場合に比較して汚れ
を効率よく落すことができ、極めて効果的な洗浄
が行なわれる。従つて、検知窓２１ａ，２２ａは
常に清浄な状態に保たれ、光透過度が一定するこ
とになり、洗濯或いはすすぎ動作時において洗浄
液の透明度の変化を正確に検出することができ
る。

尚、上記実施例において、分流管２６及び貯水
タンク２７を省略し洗浄電磁弁２８を直接水源側
に接続するようにしてもよい。

（効 果） 以上の如く本発明にあつては、脱水動作時に清
水を供給して測定部の効果的な洗浄を行ない、汚
れを効率よく落すことができ、汚れの残存による
従来の如き不都合を解消し、常に正常な制御を実
行することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明全自動洗濯機の実施例を示す主
要部縦断面図、第２図は同上測定部の拡大断面
図、第３図は同上洗濯工程のチヤート図、第４図
は洗濯動作時における洗浄液の透明度の変化を示
す図、第５図はすすぎ動作時における洗浄液の透
明度の変化を示す図である。 １：水槽、２：洗濯兼脱水槽、１４：測定部、
２３：光源、２４：光感応素子、２７：貯水タン
ク、２８：洗浄電磁弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 水槽に連通状態にあつて内部を洗浄液が流動
   する測定部を設け、この測定部にて光源と光感応
   素子との組合せにより洗浄液の透明度を検出し洗
   濯或いはすすぎ動作を制御するものにおいて、上
   記測定部内に清水を供給する給水手段を設け、脱
   水動作時に給水手段を動作させ清水を測定部内を
   通して外方に排出させるべく構成したことを特徴
   とする全自動洗濯機。 ２ 脱水動作後期に洗濯兼脱水槽の慣性回転によ
   る脱水を実行させ、この慣性回転時に給水手段を
   動作させてなる特許請求の範囲第１項記載の全自
   動洗濯機。