JPH024536B2 - - Google Patents

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JPH024536B2
JPH024536B2 JP56111566A JP11156681A JPH024536B2 JP H024536 B2 JPH024536 B2 JP H024536B2 JP 56111566 A JP56111566 A JP 56111566A JP 11156681 A JP11156681 A JP 11156681A JP H024536 B2 JPH024536 B2 JP H024536B2
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JP
Japan
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magnetic
powder
particle size
hematite
ore
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JP56111566A
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Tadayoshi Karasawa
Katsumi Kono
Katsuji Uchama
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Magune Co Ltd
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Magune Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
酸化鉄を主成分とする鉱石は自然界に種々の形
態で存在する。 即ち、Fe2O3,Fe3O4,Fet-xS(x=0〜0.2),
FeTiO3等で、比較的純枠に、或いは各種元素が
複雑な比率で構成されている場合もある。 これら鉱石の成分を集約的に纒めたものの重量
%を次に示す。 Fe 61〜68 TiO2 0.05〜0.47 FeO 0.1〜26 P 0.003〜0.8 SiO2 0.4〜6.94 S 0.03〜0.26 Al2O3 0.52〜1.98 As 0.001〜0.5 CaO 0.03〜1.6 H2O 0.5〜7 MgO 0.03〜1.3 MnO 0.02〜0.6 (注)Fe,P,Asは元素重量で示す。 この成分は一般的なものであり、成分及び含有
量も地域的に異なり、且固定的ではない。 この成分表のFeOの存在は強磁性を示す代表的
なもので、26%の多量を含有するものはFe3O4
等軸晶に属する鉱石であり、これにはMgO,
CaO,SiO2の外TiO2も多く含み劈開は不完全な
ものが多い。この鉱石は明らかな強磁性を示す。 これに対し本発明で取扱う六方晶に属する赤鉄
鉱(Fe2O3)には微かに磁性を有するもの、若干
磁性を示すもの等があり、通常磁石を近接させて
その磁性を検知することは困難である。 一般に赤鉄鉱石は硬度が高いので粉砕が困難で
ある。従つてこの種の赤鉄鉱石系酸化鉄は、経済
的制約から4〜14μ程度まで粉砕し、そのまま販
売するか、更に他の副成分、例えばBaCO3など
を加えて混合、仮焼の工程を経て磁性材料として
いる。 以上述べた市販の赤鉄鉱石系酸化鉄及び副成酸
化鉄を用いて、例えば基本式BaO・XFe2O3(x
=5〜6)の組成となる量のBaCO3を加え十分
密混の後、仮焼する通常の工程を経て製造した磁
性体の磁気特性を次に示す。
【表】 表1からわかるように赤鉄鉱石系酸化鉄を用い
て合成したフエライトは副生酸化鉄を用いたそれ
の磁気特性より劣る。 本発明者は、この赤鉄鉱石を利用して強磁性酸
化鉄の製造方法について検討し、本発明に到達し
た。 即ち本発明は六方晶の結晶組織を有する赤鉄鉱
を予め2〜100μの範囲に粉砕し、磁気選鉱によ
つて不純物や析出物を除去し、次いで0.1〜5.0μ
の範囲の或る数値の平均粒径になるように分級を
頻繁に組合せて衝撃的に粉砕し、結晶組織の劈開
面の露出、閉磁気回路、岐磁気回路、磁気回路の
常磁性体形成組織を裂開破断することによる強磁
性鉱石粉の製造法である。 赤鉄鉱石は六方晶に属する結晶構造を持ち、或
程度の磁性を有する場合においても イ 不純物が多い ロ 硬度が高いため粉砕が困難 ハ 活性度が高い ニ 部分的に空格子点が存在する ホ 結晶組織に特異性が存在する 等のマイナス要因の物性を有する。 上記のイ,ニ,ホは弱磁性を示す一要因と考え
ることができる。又赤鉄鉱を硬磁性フエライトに
用いた場合の特性の劣る理由は、イ,ロ,ハ,ホ
の各項に起因するものと考えられる。上記項目中
の不純物の除去に関しては、磁気選鉱が考えられ
るが、微弱な磁性を示す鉱石の磁選は困難であ
り、又浮選も経費が嵩むので芳しくない。しかし
当然のことながら不純物の量が多いとフエライト
の特性も劣るので、不純物の脱処理は必要であ
る。これについては詳細後述する。次に空格子の
存在は僅少であると思われるが、反平行に接合し
た相隣れるC面内の磁気モーメントに相違が生じ
ていれば、自発磁化は顕在化して弱磁性が現れ
る。しかしその値は僅少である。 Fe3O4系鉱石はFeOと若干のTi,Si等を含み、
強磁性を示す。しかしFe2O3系鉱石(赤鉄鉱)に
は僅からFeOの外にMgO,MnO,TiO等を含有
しているが、その含有量から考えて強い磁性を示
すことはないと考えられる。即ち赤鉄鉱では一般
に知られる自発磁化の常温に於ける値は0.3〜
0.5e,m,n,/gである。しかして、この赤鉄
鉱は0.1μ以下の極微粉、特に300Å程度以下の微
粒子になると、磁化率は低温ほど、また粒子径が
小さくなるほど大きくなることは一般に見られる
現象である。しかして本発明者は、これを綜合し
て次のように考えた。 即ちその結晶状態は、自発磁化が閉磁路を形成
しているか、或いは結晶軸が相互に垂直に接合発
達しているか、更に上記状態が錯綜しており、こ
のような状態にある結晶体をその単位体まで解砕
すれば結晶境界面の析出物、閉錯的磁路の形成等
が裂開破断され、その結果不純物、狭雑物等の分
離が容易となり、磁性をより顕在化することがで
きるものと考えた。 特に六方晶系に属するこの鉱石は結晶軸の長さ
に相違を持ち、C軸の磁気異方性が大である筈で
あるから、結晶体の単位体まで粉砕すれば磁性を
顕在化することができ、その目標値は1μ程度で
ある。前述のように赤鉄鉱は一般に0.1μ以下、特
に300Å以下の微粒子に於いて始めて強磁性を示
すとされているが、このような微粒子に粉砕する
ことは実質的に不可能であるし、又微粉体を磁選
して不純物を除去することは全く不可能である。 即ち本発明は赤鉄鉱を粉砕するに際し、その粒
径を2〜100μの範囲の或る数値の平均粒径にな
るように粉砕し、結晶組織の劈開面の露出、閉磁
気回路、岐磁気回路、磁気回路の常磁性体形成組
織を裂開破断することにより強磁性を顕在化させ
て磁気選鉱を容易ならしめ、且活性を高めたもの
である。 次に赤鉄鉱の粉砕について説明する。一般に赤
鉄鉱系は高硬度の物質であるから、時間を掛けて
粉砕するか、粉砕を容易にするため事前に500〜
800℃程度に加熱し、水中または液化ガス中に投
入するか、或いは高周波電磁波中に暴露する粉砕
法が好ましい。 この衝撃波は無数のヒビ割れが目的とする相に
達するように処理し、既に述べた通り結晶の裂開
破断となるように粉砕する。粉砕は叩砕、既ち衝
撃的粉砕と分級を行なう方法を可とするも、意に
反して付髄する摩砕は極力避けるように工夫しな
ければならない。 ここで注意すべきことは粉砕の機構である。 既ち粉砕機には、それぞれ特長とする機能があ
り、それによつて粉砕過程において叩砕と摩砕が
併発する。この摩砕は分級によつて若干軽減され
るとはいうものの尚不完全である。本発明では事
前に鉱石が砕け易い状態に処理し、粉砕機は叩砕
が主となるように衝撃力の上昇、振幅の増大、粉
砕メジヤーの選択等で鉱石の結晶組織を裂開砕断
させる。これに使用する粉砕機としては、鉱石の
大きさに応じ大きな塊状から順次小径の粉砕にイ
ンペラブレーカー、粗砕ボールミル、ジヨークラ
ツシヤー、スタンプミル、衝撃柱又は衝撃槌粉砕
機、微粉砕ボールミル等を用いることができ、粉
砕機に送風機を付加して細分を分級できるものが
更に好ましい。これによつて劈開面が露出し、更
にこれを分断させて常磁性形成組織の解離まで進
行させる。この解離は粉砕目標の粒径が30μ前後
であるため一部分しか行なわれないが、磁性は増
加する効果がある。しかして、粒径の平均粒径が
0.1〜5.0μの範囲となれば磁性の増加は顕著であ
り、平均粒径の減少と共に磁性は増加し、平均粒
径が1.5〜2.5μの範囲のときには自発磁化の値が
0.65e,m,u,/g以上に、0.85〜1.5μの範囲の
ときは自発磁化の値が1.0e,m,u/g以上に、
又0.75〜0.85μの範囲のときには自発磁化の値が
5.0e,m,u,/g以上に達する。又分級を各粒
度毎に頻繁に行なうことによつて、実質的に摩砕
を少くすることができ、これら一連の処理は強磁
性劣化防止は勿論、強磁性の顕在化に役立つもの
である。 一般に粉砕時には当然粉砕機の摩耗によつて金
属粉が混入する。この金属粉は僅少ではあるが粉
砕機内の空気中及び液中の酸素によつて酸化され
るが、尚強磁性の増加に役立つものである。即ち
2〜50μの粒径の赤鉄鉱粉末に金属鉄粉、強磁性
を有する酸化物の粉末、強磁性のフエライトが1
〜10wt%混入するときには、その自発磁化は
0.65e,m,u,/g以上となる。 分級を行なう手法は、本発明の目的とする鉱石
の裂開砕断によつて劈開面の露出、不純物及び析
出物の剥離を行ない、更に粉砕を続行して集約的
な異方性の顕在化を計つて強磁性の増大、更に又
粒度分布の尖鋭化等を期するためには重要な手段
である。 以上の適切な粉砕法によつて得られた粉体は後
に述べる磁気選鉱に非常によい結果を与える。 ここに注意すべきことは、粉砕時に分級法を取
入れることは公知に属するが、この従来の分級の
目的は粉砕効率の上昇にある。従つて或粒径の粉
体を除去した後に更に分級を頻繁に行なつてもそ
の意味をなさない。 しかし本発明では磁気選鉱に係る強磁性に依存
する所が大であり、5〜50μの粒径に至る間に於
いて強磁性の劣化防止又は強磁性を積極的に付与
し、更にレイノイズ数を増して磁選効果を上げる
ことを目的として頻繁な分級を伴う粉砕を実施す
るので、頻繁に分級を行わない一般的分級の思想
とは全くその技術思想の異るものである。 この粉体の粉砕効果と磁性について考察する
と、一般に磁性体は粉砕によつて粉子径が小さく
なるに従い磁化の強さが低下する現象があり、磁
選作業に大きな影響を与え、磁気選鉱効率の臨界
粒径以下ではこの現象が顕著である。 即ち同じ強磁性体でも一つの製造工程の中では
粉砕の進行に伴い磁選効果が最高点に達した後は
急降下する。それは磁性粒子が粉砕の進行と共に
粒子の反磁界が大となり、又粉砕時の外圧による
歪等により磁性は急激に減少し、或粒径以下では
強磁性体でも弱磁性体として取扱わなければなら
ないことが生ずる。 更に又、その比重、粒径、粒子形状、粒度分
布、スラリー濃度、粘性率、動摩擦力、液流速
度、液体抵抗、液体引力、表面張力、毛細引力な
ど、レイノイズ数とそれに関連する要因が非磁性
的な効果を与え、更に磁選機の磁界強度及び補助
具などが錯綜して関与し、磁選効果に大きな影響
を与える。 以上の諸要因が複雑に作用する結果、磁選作業
は現場作業的に決定することが多い。しかし赤鉄
鉱は微弱な磁性を保有し、その常温における自発
磁化は0.3〜0.5e,m,u,/gである。この赤
鉄鉱は0.1μ以下の極微粉、特に300Å程度以下の
微粒子になると、磁化率は低温ほど、又粒子径が
小さくなるほど大きくなることは一般的に見られ
る現象である。しかし、このような極微粉になし
て磁選を行なうことは全く不可能である。そのた
め磁選の容易な2μ以上、好ましくは10〜50μの粗
粉粒体に於いて強磁性を発揮できるならば、作業
上好都合である。 そのため鉱石の裂開砕断によつて劈開面の露
出、不純物及び析出物の剥離を行ない、更に粉砕
を続行して集約的な異方性の顕在化を計つて強磁
性の増大、並びに粒度の調整を行つて磁選に好適
な粉粒体になす本発明の処理法は次の通りであ
る。 第一段階として2〜100μの或る数値の粒径に、
結晶面を考慮して頻繁な分級を伴う粉砕によつて
磁性を顕在化し且つ揃える。 第二段階として磁気選鉱法によつて不純物を除
去する。 第三段階として、○イ2μ前後に粉砕してフエラ
イト用酸化鉄として用いる。○ロ1μ前後に粉砕し
てフエライト用酸化鉄として用いる。○ハ0.5μ前後
に粉砕してフエライト用酸化鉄として用いる。 本発明のように処理すれば磁性が増し、諸要因
が固定的になり、第1図A,A′の如く磁選効果
が大きく向上し、安定化する効果がある。 通常の酸化鉄における磁選効果の臨界粒径は30
〜50μであるのに対し、本法のそれは粒径小の方
向に10μ台まで拡大する特長を持つものである。
しかし、この10〜30μ台の粒径の粉体は結晶の単
位体までは粉砕されていない。従つて磁界配向効
果は少ないので適切な強磁性を持つには至らない
場合がある。第2図に本発明による酸化鉄の粒径
と自発磁化の関係を示した。同図S曲線の10μ台
の粒径の粉体は0.6e,m,u,/g以上の磁性を
保有するが、この程度の磁性を持つ粉体の場合に
磁選補助具を最高磁界傾度となように選択する
か、第2図S′のように強磁性粉を添加、或いは混
入すると磁選は容易となる。 これを具体的に説明すると、磁気選鉱機は一般
的なものを用いる。 本発明の強磁性を持つ酸化鉄は弱磁選機でもよ
いので、その磁界強度は500〜5000Gaussが適当
である。 磁気選鉱は、通常磁界傾度を高めるためスチー
ルボール、エキスパンドメタル、スチールウール
等の補助具を用いる。これらの補助具は粉体の特
性に応じて選択すべきもので、本発明の場合は被
磁選物の粒径が揃い、磁性は一部顕在化している
ので補助具はエキスパンドメタルを用いて良好に
磁選ができる。 しかし、被磁選物の磁性をより大にするため、
強磁性物質の粉末を添加する場合がある。この粉
末は被磁選物と同粒径、又は10倍以上にも及ぶ粒
径の粉体を用いる場合がある。その量は約10%未
満で添加されるが、その粉体の特に大きな粒径の
場合は、磁選の際、磁極間にマトリツクス状に構
成吸着されて、磁選機用補助具の役割を果すこと
ができる。このような場合は勿論補助具を用いな
いでもよい。唯この粒経の大なる強磁性物は沈降
し易いので、撹伴は一層よく行なう注意が必要で
ある。 第1図に従来法と本発明による鉱石粉を磁選機
に掛けて精製した場合のケーキ回収率と不純物の
除去率を示した。同図B曲線は通常の粉砕方式に
よつて得られた粉体で、最も一般的な粒度分布の
広さをもつものであるが、磁選物の真比重は約5
の鉱石を各平均粒径に粉砕し、これをスラリー濃
度10%ケーキとして、補助具のエキスパンドメタ
ルを使用した磁選機に掛けた結果で、粒径30μの
物が最高の回収率を示し、不純物の除去率は
B′曲線で、粒径40μが最高値を示している。 この両曲線の最高値のズレは前述のように、粒
径が細かくなるに従つて不純物の剥離が進み、そ
の除去率を高め得る素地を持つが、レイノルズ数
と磁性及び粉体特性の綜合的作用が複雑に働き最
高値が決まるので、これらの各要因を吟味してス
ラリーを調整し、磁選機に掛けた結果である。 従つて、不純物の除去率は上記非磁性的各要因
と磁化の強さが影響し、不純物の抱き込み現象の
少ない臨界最高値が40μ付近として示されたもの
である。従つて回収率と除去率は必ずしも一致し
ないが、一般に除去率は回収率の最高値に至る直
前の値に最高値が位置する。 尚破線は除去率を無視した場合で回収率は最高
となるが、5μ台以下の粉末の場合はスラリーの
流速を下げないと磁極間に目詰りを生じ、2μ台
ではスラリー濃度、流速度が経済の限界線を越え
てしまう。 次にA曲線は本発明による結果である。試料は
赤鉄鉱粉末で、粒径20μ、これに粒径50μの補助
強磁性粉末10%を含有し、同粉末をスラリー濃度
10%液として磁選機に掛けて帰られた結果で、回
収率は20μに最高値を示し、除去率は60%に達す
る。 このような磁選効果の上昇は、各粒子群の粒度
分布の狭帯域化と磁性の顕在化及び強磁性粉体の
添加によるものである。又強磁性体化した粉末の
ため弱磁選機を用いることができたことにもよ
る。 不純物の除去された粉体は10〜30μの粒子を主
体とする強磁性を持つ酸化鉄である。このような
粗い粒径のままでフエライト磁性体に用いること
は、活性が悪く不適である。そのためこの粉体は
先ず硬磁性フエライト用として4μ又は2μ以下、
好ましくは1.8〜16μ程度の粒径に粉砕する。この
粒径の指定は主として粉砕費の経済性と特性から
決めた数値である。 粉砕方法は通常の粉砕法でも実用に耐えるが、
この粉体には鉱石の性情から勘案して30〜200μ
の間で適宜選択添加した強磁性粉が含まれている
ので、それを考慮の上粒度分布に留意して粉砕す
る。 以上の如く調整された強磁性を持つ酸化鉄は、
4μの粒径では通常の仮焼温度でよく、2μ以下で
は通常より約5℃低い温度で仮焼することができ
ることから知られるように活性が高く、硬磁性フ
エライト用として好適な原料となる。 次に軟磁性用酸化鉄の製法について述べる。 2〜1.6μの本発明の酸化鉄を更に粉砕を進め
1.2〜0.7μ程度を目標に粉砕する。 この粉砕は磁選の必要がないことから叩砕、摩
砕の併発するものでもよいが、なるべく叩砕に依
存する粉砕法を取るとフエライトの製造管理が容
易となる酸化鉄が得られる。 またこの粉体は既述の如く強磁性体化している
が、粉砕機、機壁などが摩耗して僅少の金属粉が
混入する。しかし、粉砕の過程に於いて既に空気
中、或いは液中の酸素によつて酸化されるが尚強
磁性を示し、又磁界配向のできる領域まで粉砕さ
れた粉体となつているので、この酸化鉄の自発磁
化の値は0.65e,m.u,/g以上、或いは30e,m,
u,/g以上にも達する。 この強磁性を示す酸化鉄を軟磁性用フエライト
に用いれば、その仮焼時に金属粉に属する物は更
に酸化させるので、その含有は差支えない。 以上の如く調整された酸化鉄は、軟磁性体のア
ンテナコア、偏向用コア等開磁路磁心に用いら
れ、高特性が得られる。 以下実施例により本発明を更に詳しく説明する
が、これに限定されるものではない。 実施例 1 数cmの鉱石をジヨウクラツシヤーで大豆大以下
の大きさに粉砕し、次いで衝撃槌粉砕機を用いて
粉砕する。粉砕途上に於いて発生する25μ以下の
粉体は、常時送入されている送風の風流に乗せて
分離する。ついで残余の組粉は引続き粉砕し、前
同様に25μ以下の粉体を分取しつつ、残部の粉砕
を続行する。この粉砕は衝撃的に粉砕し、結晶面
の露出、閉磁気回路、岐磁気回路、磁気回路の常
磁性体形成組織を裂開砕断することにより、強磁
性の増加とSiO2,Al2O3分の分離を計りつゝ粉砕
する。 このようにして分離した粉体は、通常の分級と
異なり25μの粒径を中心とした粉体で、且鉱石物
より剥離したSiO2も髄拌したものである。 この粉体を水中に分散撹拌しつつ磁選補助具付
磁選機に導入する。磁選機で精製された酸化鉄粉
を、更に振動ミルで粉砕した粒径4μの本発明の
酸化鉄に炭酸バリウムを添加し湿式で粉砕混合す
る。これを乾燥後1070℃で1時間仮焼した。次い
で平均粒径12μに再粉砕の後所望の形状に成形し
て焼結した。その特性は次の通りであつた。 Br 2460 BHc 1860 B×H×106 1.17 実施例 2 小豆大の鉱石物を送風機付ポールミルを用い、
15μ台に達した粉体を直ちに搬送風により搬出
し、残余の鉱石粉を引続き粉砕し、前同様に15μ
台の粉体を集める。この粉体を磁選機に掛けて
SiO2分を除去精製し、その精製酸化鉄粉をアト
マイザーで粉砕した粒径1.6μの本発明の酸化鉄に
炭酸バリウムを添加してよく密混し、これを1060
℃で1時間仮焼した。次いで平均粒径1.3μに再粉
砕の後所望の形状に成形して1180℃で焼結した。
その特性は次の通りであつた。 Br 2456 BHc 1865 B×H×106 1.18 実施例 3 実施例1と同様に鉱石粉を処理した4μ台の粉体
を、更に1μ台に粉砕した本発明の酸化鉄に炭酸
バリウムを添加し、湿式で混合粉砕し、これを乾
燥後1060℃で1時間仮焼した。次いで平均粒径
1.3μに再粉砕の後所望の形状に処形して1210℃で
焼結した。その特性は次の通りであつた。 Br 2200 BHc 1860 IHc 3600 (注)IHcは消滅保磁力を表わす。 実施例 4 実施例1と同様に六方晶の結晶組織を有する赤
鉄鉱を粉砕する工程に於いて耐摩耗性の弱いボー
ルを用いて粉砕し、同ボールの摩耗により発生し
た約1重量%の金属鉄粉並びにその酸化途上の粉
体を含む平均粒径5μの本発明の酸化鉄に炭酸バ
リウムを添加し、湿式で粉砕混合し、これを乾燥
後1080℃で1時間仮焼した。次いで平均粒径1.4μ
に再粉砕の後所望の形状に成形して焼結した。そ
の特性は次の通りであつた。 Br 2100 BHc 1870 IHc 3620
【図面の簡単な説明】
第1図は粒径と回収率及び除去率との関係、第
2図は粒径と自発磁化との関係を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 六方晶系の結晶組織を有する赤鉄鉱を、分級
    を頻繁に組合せて衝撃的に粉砕しつつ、予め2〜
    100μの範囲まで紛砕し、磁気選鉱によつて不純
    物や析出物を除去し、次いで同様の粉砕方法で
    0.1〜5.0μの範囲に在る数値の平均粒径になるま
    で粉砕を継続し、結晶組織の劈開面を露出させる
    とともに、閉磁気回路、岐磁気回路及び磁気回路
    の常磁性体形組織を破断させることを特徴とする
    強磁性鉱石粉の製造法。
JP56111566A 1981-07-18 1981-07-18 強磁性鉱石粉の製造法 Granted JPS5820730A (ja)

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