JPH0244553B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、麻酔液を貯蔵容器から麻酔装置の充
填室内で充填するための受容装置であつて、貯蔵
容器が、結合部材を用いて結合部材もしくは閉鎖
部材のための挿入口を備えた受容装置に接続可能
であり、静止位置において充填に必要な流路の挿
入口側の接続開口が閉鎖部材によつて閉鎖されて
おり、かつ受容装置が受容部を備えており、受容
部内に閉鎖部材が戻し力に抗して移動可能に配置
されている形式のものに関する。

従来技術 麻酔液をビンから麻酔装置の充填室内へ充填す
るための上記形式の装置は西ドイツ国特許出願公
開第1900271号明細書から公知である。該装置は
結合部材内に液供給導管と排気導管とを備えてお
り、これらの導管は開口でもつて接続流路内で終
つており、接続流路は充填室に接続されている。
充填中は結合部材は２つの、空気と液体用の導管
の開口でもつて接続流路に密着して当付いてい
る。充填室の充填が終了したら、挿入口は別体の
閉鎖部材でもつて密封閉鎖されなければならな
い。

ドイツ語：使用説明書5327.09、“ベイパー19.1
用の安全充填装置”（DE−Ｚ：
Betriebsanleitung5327.09
“Sicherheitsfu¨lleinrichtung zum Vapor19.1”）
〔Dra″gerwerk AG、第２版、1983年２月〕から
別の、麻酔液を麻酔装置の充填室内に充填するた
めの装置が公知である。該装置は受容部を有して
おり、この受容部内に充填室を充填するための液
体流路と空気流路用の２つの開口を有する結合部
材が導入される。流路の２つの開口は充填前に圧
縮ねじを用いて装置のケーシング内の、シールリ
ングを備えた対応する開口に対して押圧される。
充填終了後圧縮ねじを、結合部材を受容部から再
び引抜く前に完全に取外さなければならない。次
いでケーシング内の開口を閉鎖部材を用いて閉鎖
しなければならない。閉鎖部材は圧縮ねじを用い
てケーシングに設けられた充填室に通じる開口に
密着するように押圧しなければならない。

公知の装置を用いての充填過程は多数の互いに
調和せしめられた扱い方を必要とし、充填を行な
う人によつて慎重かつきちんと実施されなければ
ならない。特に充填時の漏れまたは麻酔吸気中の
麻酔剤蒸気の流出を回避するためには結合部材お
よび閉鎖部材を圧縮ねじによつて固く締める必要
がある。結合部材および閉鎖部材を導入するとき
には、結合部材および閉鎖部材を導入するための
十分な自由空間を用意するために圧縮ねじを完全
に外さなければならない。そうしないと、接続流
路のための接続開口に設けられたシール部材が傷
つけられるか、または結合部材がストツパまで導
入されず、その結果結合部材内の開口がケーシン
グ内の開口と一致せず、充填が不可能となる。

発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は、受容装置の挿入口が完全に開
放されたときにのみ結合部材の挿入を行なうこと
ができ、かつ結合部材が所定の長さだけ挿入口内
に完全に押込まれた場合にのみ静止位置を取るよ
うに、冒頭に記載の形式の受容装置を改善するこ
とである。

問題点を解決するための手段 上記の課題を解決するための本発明の手段は、
冒頭に記載の形式の受容装置において、挿入口を
少なくとも部分的に覆つたロツク部が挿入口から
取外され、かつ挿入口が結合部材の挿入のために
開放され、このようにして閉鎖部材も受容部内へ
挿入された結合部材も接続開口から空間的に離
れ、その結果接続範囲において一方の閉鎖部材な
いしは結合部材と他方の接続開口との間にスペー
スが生じるように、駆動装置が伝達部材を用いて
閉鎖部材を静止位置から引離すように構成されて
いることである。

実施態様 充填過程終了後結合部材を引抜くときにばね弾
性的な部材、有利にはコイルばねを用いて閉鎖部
材が受容部内を移動せしめられると有利であり、
その結果閉鎖部材は静止位置において流路の接続
開口を密封閉鎖する。

有利な実施態様によれば、結合部材の挿入実施
後に閉鎖部材が吸込み装置用の切換え機構を操作
するようになつている。吸込み装置は、流路の接
続開口および結合部材の開口が露出した操作位置
において万一漏れた場合に麻酔剤ガスの漏れた分
を接続範囲から除く。

充填室の充填のためには複数の流路が設けられ
ていると有利であり、その中の１つは充填路であ
り、他は排気路、更に溢流路である。すべての流
路はその機能に応じて異なる侵入深さで充填室中
に突入しており、かつ排気路は逆止弁を備えてい
て、そのため貯蔵容器が持上げられているときの
排気路の溢流が回避されるので有利である。

閉鎖部材が切欠きを有しており、切欠きは結合
部材が完全に押込まれた状態で溢流路の接続開口
に対抗するように配置されており、そのために欠
陥が存在した場合に過剰の麻酔液が流出し得る。

受容装置の、静止位置と操作位置との間との切
換えは行程駆動装置によつて行なうと有利であ
り、行程駆動装置は操作部材によつて操作するこ
とができる。操作部材は駆動装置に直接配置され
るかまたはリモートコントロールするために接続
導管を介して駆動装置と結合されている。駆動装
置としては公知の装置を使用する。かかる駆動装
置は油圧操作されるもの、機械式ないしは電気式
の装置から成つていてよく、これらは行程運動を
伝達部材によつて受容部に伝達するのに好適であ
る。

実施例 受容装置１が充填室２８の上面に取付けられて
いる。充填室２８は配量ポンプを介して麻酔装置
と接続されるタンクであつてよい。しかし充填室
は麻酔装置の新鮮なガス流内へ接続される気化器
の部屋であつてもよい。図示のようにカバーに取
付ける代わりに側方への取付けまたは他の有利な
箇所への取付けももちろん可能である。受容装置
１は接続部材２１を備えており、接続部材２１は
受容装置１を取付けための保持体３３内に続いて
いる。接続部材２１内に設けられた各接続開口９
ａ，９ｂ，９ｃには充填路２３、排気路２４およ
び溢流路２５が互いに並んで接続しており、これ
らは異なる侵入深さＨで充填室２８の内部空間内
に突入している。接続部材２１の端面はロツク部
７を構成していて、ロツク部７は切欠き３１を備
えている。保持体３３の曲げられた端部上に油圧
式の駆動装置２が取付けられている。駆動装置２
とはリモートコントロール用導管２９を介して操
作部材２０が結合されており、操作部材２０はボ
タン３５が押されたときに押しばね３４のばね力
に抗して伝達部材３の外側に見える長さを短縮す
ることを許す。ボタン３５が解除されると、押し
ばね３４は再び前の状態に戻る。伝達部材３の外
側の端部は受容部４と結合されており、受容部４
は押しばね３４によつて接続部材２１の方向へ押
圧され、かつ駆動装置２によつて接続開口９から
引離すことができる。受容部４は方形横断面の中
空室を備え、かつロツク部７に面した端部に全横
断面にわたる挿入口８を、かつ反対側の端部に壁
部分１２を有している。案内ピン１５が上方から
挿入口８内に突入していて、同時に閉鎖部材５の
ためのストツパを構成している。閉鎖部材５は受
容部４内をばね１１のばね力に抗して移動可能に
配置されている。受容部４は接続部材２１に向き
合う側に、接続開口９ａ，９ｂ，９ｃの範囲に切
欠きを有する接続範囲１０を備えており、そのた
めに閉鎖部材５はばね１１のばね力によつて接続
開口９ａ，９ｂ，９ｃに対してこれらの接続開口
９ａ，９ｂ，９ｃを密封するように当付けられ
る。この当付いた位置においてはロツク部７は挿
入口８の一部を覆つている。閉鎖部材５は操作片
１３を保持している。操作片１３は壁部分１２内
の切欠き１４を通つて外部へ突出し、かつ吸込み
弁１６のレバー６を操作することができる。吸込
み弁１６は接続部材２１の範囲内に配置されたフ
ード１７を吸込み導管１８と接続している。

静止位置において閉鎖部材５は接続開口９ａ，
９ｂ，９ｃに当付いており、かつ接続開口９ａ，
９ｂ，９ｃを密封閉鎖している。充填過程を導く
ためにはボタン３５を押すことによつて閉鎖部材
５を受容部４を介して接続開口９ａ，９ｂ，９ｃ
から引離す。同時に挿入口８全体がロツク部７後
方に現われる。したがつて可撓性の充填ホース３
２を介して麻酔剤のための貯蔵容器３６と接続さ
れた結合部材１９を挿入口８に挿入することが可
能になる。このときに案内みぞ３７は案内ピン１
５を受容する。閉鎖部材５が移動せしめられる
と、その操作片１３が吸込み弁１６のレバー６を
操作して、フード１７のための吸気にスイツチを
入れる。結合部材１９は充填路２３の接続開口９
ａと排気路２４の接続開口９ｂとにそれぞれ対応
する２つの開口を備えている。ボタン３５を解除
すると、結合部材１９は押しばね３４によつてこ
れらの接続開口へ密着するように押圧される。同
時にロツク部７が結合部材１９の端部を後方でつ
かんで、不都合な脱落を防止する。このようにし
て２つの同心的な導管から成る可撓性の充填ホー
ス３２を介して高位置へ持上げられた貯蔵容器３
６の内部は充填室２８の内部と結合され、かつ麻
酔液は充填路２３を介して充填室２８内に流入
し、他方ガス状の内容物は補償ために排気路２４
を介して貯蔵容器３６内に戻る。逆止弁２７は操
作中の排気導管の溢流を阻止する。液面が排気路
２４の開口２６ｂに達するともはやガスは貯蔵容
器３６内へ還流せず、したがつてまた麻酔液も貯
蔵容器３６から流出しない。充填過程な終了す
る。たとえばねじ込みが気密に行なわれなかつた
場合のような欠陥によつて貯蔵容器３６内に空気
が侵入した可能性がある場合には、溢流路２５の
開口２６ｃに達した後も更に流入する麻酔液２２
が閉鎖部材５内の切欠き３０を通つて外部へ流出
し、このようにして欠陥が指示される。充填過程
終了後貯蔵容器３６を下へ降ろし、かつボタン３
５を押して結合部材１９を接続開口から離し、か
つこれをばね１１の押圧ばね力で閉鎖部材５によ
つて押出す。ボタン３５の解除後閉鎖部材５が接
続開口を閉鎖する。

発明の効果 本発明による充填装置は、閉鎖部材が充填路の
接続開口にこれを不断に密封するように当付いて
いる状態の静止位置を持つ。閉鎖部材を結合部材
を用いて移動させることは、駆動装置の操作によ
つて挿入口が完全に開放されたときにのみ行なう
ことができ、そのために充填室を充填するための
結合部材は流路の接続開口におけるシール面が露
出しているときのみ挿入することができる。結合
部材が挿入された状態における受容装置は、ロツ
ク部が結合部材を、これが充填過程の間移動しな
いように固定する程の深さ位置へ結合部材が挿入
されたときに初めて操作位置から静止位置へ移行
せしめられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は操作位置にある受容装置の正面図、第
２図は第１図の−線に沿つた部分断面図、第
３図は操作位置にある受容装置を、部分断面して
示した平面図、第４図は受容装置を、部分断面し
て示した別の平面図である。 １……受容装置、２……駆動装置、３……伝達
部材、４……受容部、５……閉鎖部材、６……レ
バー、７……ロツク部、８……挿入口、９ａ，９
ｂ，９ｃ……接続開口、１０……接続範囲、１１
……ばね、１２……壁部分、１３……操作片、１
４……切欠き、１５……案内ピン、１６……吸込
み弁、１７……フード、１８……吸込み導管、１
９……結合部材、２０……操作部材、２１……接
続部材、２２……麻酔液、２３……充填路、２４
……排気路、２５……溢流路、２６ａ，２６ｂ，
２６ｃ……開口、２７……逆止弁、２８……充填
室、２９……リモートコントロール用導管、３０
……切欠き、３１……切欠き、３２……充填ホー
ス、３３……保持体、３４……押しばね、３５…
…ボタン、３６……貯蔵容器、３７……案内み
ぞ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 麻酔液を貯蔵容器から麻酔装置の充填室内へ
   充填するための受容装置であつて、貯蔵容器が、
   結合部材を用いて結合部材もしくは閉鎖部材のた
   めの挿入口を備えた受容装置に接続可能であり、
   静止位置において充填に必要な流路の挿入口側の
   接続開口が閉鎖部材によつて閉鎖されており、か
   つ受容装置１が受容部４を備えており、この受容
   部４内に閉鎖部材５が戻し力に抗して移動可能に
   配置されている形式のものにおいて、挿入口８を
   少なくとも部分的に覆つたロツク部７が挿入口８
   から取外され、かつ挿入口８が結合部材１９の挿
   入のために開放され、このようにして閉鎖部材５
   も受容部４内へ挿入された結合部材１９も接続開
   口から空間的に離れ、その結果接続範囲１０にお
   いて一方の閉鎖部材５ないしは結合部材１９と他
   方の接続開口との間にスペースが生じるように、
   駆動装置２が伝達部材３を用いて閉鎖部材５を静
   止位置から引離すように構成されていることを特
   徴とする、麻酔液を充填するための受容装置。 ２ 受容部４が壁部分１２と閉鎖部材５との間で
   作用するばね弾性的な部材１１を備えている、特
   許請求の範囲第１項記載の受容装置。 ３ ばね弾性的な部材１１がコイルばねである、
   特許請求の範囲第２項記載の受容装置。 ４ 受容装置１が、接続範囲１０内に配置された
   吸込み装置１７，１８のための切換え機構６，１
   ６を備えており、該切換え機構が閉鎖部材５によ
   つて解除可能である、特許請求の範囲第１項記載
   の受容装置。 ５ 挿入口８が案内部材１５を備えており、該案
   内部材１５が挿入口８内へ挿入するのに好適に構
   成された結合部材１９と協働する、特許請求の範
   囲第１項記載の受容装置。 ６ 接続部材２１が充填に必要な流路２３，２４
   の接続開口９ａ，９ｂの他に付加的な溢流路２５
   の接続開口９ｃを備えており、かつ流路２３，２
   ４，２５の開口２６ａ，２６ｂ，２６ｃが異なる
   侵入深さＨで充填室２８の内部室内に突入してお
   り、かつ排気用の流路２４が逆止弁２７を備えて
   いる、特許請求の範囲第１項記載の受容装置。 ７ 閉鎖部材５内に配置された、周囲と連通して
   いる切欠き３０が結合部材１９の挿入後に溢流路
   ２５の接続開口９ｃと接続されるようになつてい
   る、特許請求の範囲第６項記載の受容装置。 ８ 駆動装置２が行程駆動装置として構成されて
   おり、かつ行程運動を開始させるために操作部材
   ２０と結合されている、特許請求の範囲第１項記
   載の受容装置。