JPH0244033B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は免疫学的血液凝集反応を利用して多数
の個別の検体の複数の所定検査項目の反応状態を
連続的に測定するため、互いに分離してマトリツ
クス状に配列した複数個の反応容器列を有するマ
イクロプレートに試薬を分注する分注装置と、分
注済みのマイクロプレートを保持するとともに所
定時間反応を行わせる反応ラインと、反応結果を
測定する測定装置と、マイクロプレートを移送す
る移送装置とを具える自動血液検査装置に関する
ものである。

このような免疫学的凝集反応を利用した分析装
置としては、特願昭55−155021があり、この中で
マイクロプレート移送装置について一部述べられ
てある。

この先願の中では反応に必要な時間にわたりプ
レートを保持する反応ラインはプレートを平面的
に配置し、又水平方向にベルト移送している。こ
のために装置は大型となり、又、平面的配置の為
にプレート上にゴミ等が落ち、判定に悪影響を及
ぼすことがある。又、本来反応パターン作成の為
にはプレートは静かに置いておく必要があるが、
保持中でも順次移送をする為に、その都度ベルト
から振動を受け、反応パターン作成に悪影響を及
ぼす欠点がある。

従つて本発明の目的はマイクロプレートを分析
手順に従つて供給、試薬、サンプルの分注位置の
停止、反応に必要な時間にわたる保持、測定位置
の停止、目視部の送り、マイクロプレートの搬出
等の工程を自動的に行ない、しかも反応ラインの
占有面積が少なく、かつ塵埃および振動の問題の
ないプレート移送装置を具える自動血液検査装置
を得るにある。

この目的を達成するため本発明自動血液検査装
置は、前記移送装置を、マイクロプレートの各容
器を分注ステーシヨンに供給するため、垂直方向
に多数のマイクロプレートを積重ねて保持収容す
る収容手段と、最下側のマイクロプレートの後面
に掛合する爪を有し、間欠駆動されるマイクロプ
レート押出し手段と、マイクロプレートの一方の
一側面に形成した溝に一端が掛合し、他端がセン
サに対向するアームを具え、前記マイクロプレー
ト押出し手段に近接して固定配置されたマイクロ
プレート向き検出手段と、前記マイクロプレート
押出し手段の爪がマイクロプレートの押出しを終
了した位置に移動してきた時点を検出し、前記マ
イクロプレート押出し手段の前記間欠駆動の停止
のタイミングを前記プレート押出し手段に与える
間欠駆動検出手段とを有するプレート供給手段
と、前記分注ステーシヨンに配置し、マイクロプ
レートの反応容器の各列を前記分注ステーシヨン
における特定の分注位置に移送する分注移送手段
と、分注済のマイクロプレートを反応ラインに送
出する第１送出手段と、反応ラインを構成し、分
注済みのマイクロプレートを水平状態で順次受け
取り垂直方向下方に間欠的に移送する反応ライン
移送手段と、反応ラインから測定位置にマイクロ
プレートを移送する測定移送手段と、測定済のマ
イクロプレートを垂直方向上方の送出位置に送出
する第２送出手段と、前記第２送出手段の送出位
置にマイクロプレートを目視観察する目視観察装
置とにより構成したことを特徴とする。

次に図面につき、本発明自動血液検査装置の実
施例を説明する。

第１図に本発明自動血液検査装置の実施例の全
体の構成を示す。

本発明自動血液検査装置は、第１図に示すよう
に、マイクロプレートに試薬分注装置Ａと、分注
済みのマイクロプレートを保持して反応を行わせ
る反応ラインＢと、反応結果を測定する測定装置
Ｃと、更にモニタチエツクのための目視観察部Ｄ
とを設ける。

更にこの自動検査装置のマイクロプレート移送
装置を、プレート供給手段１と、分注移送手段２
と、マイクロプレートを反応ラインに送出する第
１送出手段３と、反応ライン移送手段４と、測定
移送手段５と、マイクロプレートを搬出装置に送
出する第２送出手段６とにより構成する。

プレート供給手段１には、マイクロプレートを
積重ねて保持収容する収容手段として、プレート
の四隅を包囲する案内ガイド７をを装置のカバー
上板８（第２図参照）に取付ける。更に単一のベ
ルト９の外面に突設した爪１０を有し、回転ドラ
ム１１によりベルトを間欠駆動するマイクロプレ
ート押出し手段を設ける。第２図は第１図の側面
とは反対側の側面を示し、この第２図に示すよう
に、プレート供給手段にはマイクロプレート１２
のこの側面に形成した溝１３に突入する作用アー
ム１４を有する向き検出手段を設ける。アーム１
４の溝１３に突入する側とは反対側の他端部を向
き検出手段のセンサ１５が平素検知するようアー
ムを偏倚させておく。マイクロプレートの向きが
180゜ずれている場合、第１図に示すような溝１３
とは異なる小さい切欠列が向き検出手段側に存在
することになり、この場合アーム１４は切欠の壁
に衝合して回動し、他端部はセンサ１５から外れ
これにより異常信号を発生してオペレータに知ら
せる。更にマイクロプレート押出し手段を間欠駆
動させるため、第２図に示すように半回転検出ス
イツチ１６を設ける。ベルト９の回転により爪１
０が正常向きのマイクロプレートの後面に掛合し
て、分注移送手段２の停止機構の爪１７に衝合す
るまでマイクロプレート１２の両側のプレート案
内壁１８および底面のの両側のベルト１９に沿つ
てマイクロプレートを押出すことによつて（第３
図参照）、次のマイクロプレートがベルト９上に
セツトされる。即ち、半回転検出スイツチ１６
は、爪１０がマイクロプレートの押出しを終了し
た位置に移動してきた時点を検出し、マイクロプ
レート押出し手段に間欠駆動の停止のタイミング
をマイクロプレート押出し手段に与える作用を行
う。

第３図に示すように、分注移送装置のベルト駆
動手段はマイクロプレートの底面の両側を支持す
る２個のベルト１９を有し、互いに同期してプレ
ーを案内壁１８に沿つて反応容器列の１ピツチ毎
に前進させる。分注移送手段にはマイクロプレー
トを１ピツチ毎に確実に停止させるよう停止機構
を設け、例えば第１図に見えるマイクロプレート
の側面（進行方向に向つて左側）に形成した一連
の切欠２０に交互に突入して切欠壁に掛合する停
止爪１７，１７′と、作用レバー２１と、作用レ
バーの一端に連結したソレノイド２２と、作用レ
バーの他端に連結した復帰ばね２３とによりこの
停止機構を構成し、各停止爪をプレートの進行方
向に直交して切欠内に突入することができる摺動
案内２４を一方のプレート案内壁１８に形成す
る。停止爪１７，１７′をレバー２１の支点２５
の両側に配置する。このことによりソレノイドの
１回の付勢および減勢により切欠２０内に停止爪
１７′および１７を交互に突入し、この間のベル
ト駆動によりプレートが１ピツチ進む。このベル
ト駆動およびソレノイドの付、減勢によるピツチ
送りは、分注装置Ａによつて分注位置にある反応
容器列のすべてに試料および試薬の分注を完了し
た後に行う。

停止爪は１個のみでもよいが、１個の場合に
は、ソレノイドを付勢したときにプレートは阻止
するものが全くなくなるため不慮の衝撃がプレー
トに加つた場合１ピツチ分よりも大きく移動する
ことがある。このことを防止するため２個の停止
爪を設け、ソレノイドの付勢時または減勢時のい
ずれでも、常にどちらかの爪が突入しているよう
にする。

分注済のマイクロプレートを案内壁１８および
１９に沿つて反応ラインに送出する第１送出手段
３として、マイクロプレートの後面に掛合する第
１アーム２６′および第２アーム２６″を有する２
肢部材２６を支持台２７に枢着し、ススクリユー
送り機構２８にこの支持台を装着する（第４図参
照）。第１アーム２６′のプレート後面との掛合お
よび離脱を行わせるため、第２アーム２６″の遊
端に設けた滑動部材、図示の実施例では玉軸受２
６″ａが掛合する案内面を有する案内手段２９を
設ける（第５図参照）。

この案内手段２９にはＣ字状断面のの案内レー
ル３０を設け、この案内レールの平担部の内面に
往路案内面および復路案内面を有する案内部材３
１と、この案内部材の端部に隣接して一端を回動
自在に案内レールの平担部に転向部材３２を枢着
する。この転向部材には案内部材と同様の案内面
を設け、ばね３３により上方に偏倚する。第２ア
ーム２６″の玉軸受２６″をａを案内部材の案内面
と案内レール３０の内方突出端縁との間に保持す
る。

また第１アーム２６′の端部にばね３４を取付
け、平素２肢部材２６を第４図で見て反時計方向
に回動させ、玉軸受２６″ａが上側の上方傾斜往
路案内面に掛合するようにする。このとき第１ア
ーム２６′はマイクロプレートの後面に掛合する。
スクリユユー送り機構２８の時計方向の回転によ
り玉軸受２６″ａを往路案内面に沿つて滑動させ
ると往路行程の最動の部分で転向部材３２の案内
面に接触してばね３３の力に抗して転向部材を反
時計方向に回後させるが、転向部材３２の傾斜面
３２′に沿つて案内部材の下側の下方傾斜復路案
内面に案内される（第５ａ図参照）。これにより
２肢部材はばね３４の力に抗して時計方向に回後
してプレートの掛合から離脱する位置をとつてス
クリユー送り機構の逆回転により復路案内面に沿
つて初期位置に戻る（第５ａ図参照）。

この初期位置において案内部材は案内レールの
内面にないためばね３により２肢部材はプレート
の後面に掛合する状態に復帰する。

次にマイクロプレートは反応ラインＢに進む
が、本発明によればこの反応ラインの移送手段４
を２個の循環ベルト駆動手段３５により構成する
（第６図参照）。各循環ベルトの駆動方向に直交し
て駆動面から直立する複数個の仕切り部材３６を
プレートの厚さより僅かに大きい間隔毎に駆動面
に配列し、またこれら循環ベルト駆動手段の両側
の駆動軸線が水平かつ同一垂直平面上に延在する
よう配置する。各循環ベルト駆動手段の駆動軸線
を含む垂直平面を互いに平行に対向させ、互いに
対向する側の駆動両間の間隔をマイクロプレート
の幅にほぼ等しくする。更に対向側側の駆動面が
垂直方向下向きに移動するよう、かつ双方の各仕
切り部材３６が順次同一平面上に整列して移動す
るよう間欠駆動する。互いに同期して間欠的に
除々に下降する仕切り部材上に順次のマイクロプ
レートを第１送出手段により送り込み、所定反応
時間後に測定移送手段に達するようにする。

この循環ベルト駆動手段により最下側に送られ
るとき、マイクロプレートは測定移送手段５のベ
ルト駆動手段３７上に移し替えられ、次の下降を
生ずる前に測定位置に送られる。この測定移送手
段５の構成は分注移送手段の構成とほぼ同一であ
る（第３図参照）。測定位置において測定装置Ｃ
により反応容器列毎に測定を行う（第１図参照）。

測定済のマイクロプレートを第２送出手段６に
より搬出位置に移送する。この第２送出手段６に
は、第１図に示すように、マイクロプレートの底
面を支持する支持アーーム３８および支持アーム
を垂直方向に駆動するスクリユー送り機構３９を
有する第１駆動手段と、垂直上方位置においてマ
イクロプレートの前面に掛合する掛合アーム４０
およびこの掛合アームを水平方向に駆動するスク
リユー送り機構４１を有する第２駆動手段と、水
平方向に送られたマイクロプレートの底面を下方
から押上げる押上げ手段４２と、押上げられたマ
イクロプレートの下降を阻止する戻止め手段４６
とにより構成する（第１図参照）。

押上げ手段４２はマイクロプレートの底面を支
持する支持板４３の下面にラツク付き押上げ棒４
４を取付け、このラツクに噛合するピニオン４５
の回転により支持板４３およびマイクロプレート
を押上げる。戻止め手段４６の弾性部材（図示せ
ず）の内方押圧力に抗してプレートを押上げたと
き、戻止めが弾性力により内方に復帰し、プレー
ト底面の切欠に突入し、戻止めの上面によりプレ
ートを支持し、測定済みのプレートを下から順次
積上げていく。或る程度堆積された後オペレータ
が搬出する。

また第７図に明示するように、第１駆動手段に
より垂直方向に送つた位置において目視観察装置
Ｄによりモニタチエツクすると都合がよい。この
ため支持アーム３８を半透明の部材により形成
し、観察を容易にする。

上述の構成により本発明自動血液検査装置は、
プレートの供給を第２図に示すような案内ガイド
により行うため、任意に追加することができ残数
の確認も容易であり、向きも目で確認することが
できる。更に反応ラインにおけるプレート保持が
仕切り部材により垂直方向に互いに分離して積重
ねることによつて行うため、反応ラインの占有面
積を小さくすることができ、従つて装置を小型に
よることができるとともに、間欠移送中に受ける
振動はほとんど問題とならず、反応結果が良好と
なる。またプレートの供給および搬出はフアスト
イン―フアストアウトのため、最終チエツクにお
いて並べ変える必要がなく、順次にチエツクする
だけでよい。

上述したところは本発明の実施例を示したに過
ぎず、特許請求の範囲において種々の変更を加え
ることができること勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明自動血液検査装置の全体の構成
を示す線図、第２図は本発明装置のプレート供給
手段を示す第１図とは反対側面の線図、第３図は
本発明装置の分注移送手段を示す平面図、第４図
は本発明装置の分注済マイクロプレートを反応ラ
インに送り込む第１送出手段の平面図、第５図は
第４図の５―５線上から見た断面図、第５ａ図は
第５図のａ―ａ線上の断面図、第６図は反応ライ
ン移送装置の線図的斜視図、第７図は測定済みの
マイクロプレートを搬出位置に送出する第２送出
手段の線図である。 １…マイクロプレート供給手段、２…分注移送
手段、３…第１送出手段、４…反応ライン移送手
段、５…測定移送手段、６…第２送出手段、７…
案内ガイド、９…ベルト、１０…爪、１２…マイ
クロプレート、１７…停止爪、１８…プレート案
内壁、１９…ベルト、２０…切欠、２１…レバ
ー、２２…ソレノイド、２６…２肢部材、２７…
支持台、２９…案内手段、３０…案内レール、３
１…案内部材、３２…転向部材、３５，３７…ベ
ルト駆動手段、３６…仕切り部材、３８…支持ア
ーム、３９，４１…スクリユー送り機構、４０…
掛止アーム、４２…押上げ手段、４３…支持板、
４６…戻止め手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 免疫学的血液凝集反応を利用して多数の個別
   の検体の複数の所定検査項目の反応状態を連続的
   に測定するため、 互いに分離してマトリツクス状に配列した複数
   個の反応容器別を有するマイクロプレートに試薬
   を分注する分注装置と、 分注済みのマイクロプレートを保持するととも
   に所定時間反応を行わせる反応ラインと、 反応結果を測定する測定装置と、 マイクロプレートを移送する移送装置と を具える自動血液検査装置において、前記移送装
   置を、 マイクロプレートの各容器を分注ステーシヨン
   に供給するため、垂直方向に多数のマイクロプレ
   ートを積重ねて保持収容する収容手段と、最下側
   のマイクロプレートの後面に掛合する爪を有し、
   間欠駆動されるマイクロプレート押出し手段と、
   マイクロプレートの一方の一側面に形成した溝に
   一端が掛合し、他端がセンサに対向するアームを
   具え、前記マイクロプレート押出し手段に近接し
   て固定配置されたマイクロプレート向き検出手段
   と、前記マイクロプレート押出し手段の爪がマイ
   クロプレートの押出しを終了した位置に移動して
   きた時点を検出し、前記マイクロプレート押出し
   手段の前記間欠駆動の停止のタイミングを前記プ
   レート押出し手段に与える間欠駆動検出手段とを
   有するプレート供給手段と、 前記分注ステーシヨンに配置し、マイクロプレ
   ートの反応容器の各列を前記分注ステーシヨンに
   おける特定の分注位置に移送する分注移送手段
   と、 分注済のマイクロプレートを反応ラインに送出
   する第１送出手段と、 反応ラインを構成し、分注済みのマイクロプレ
   ートを水平状態で順次受け取り垂直方向下方に間
   欠的に移送する反応ライン移送手段と、 反応ラインから測定位置にマイクロプレートを
   移送する測定移送手段と、 測定済のマイロプレートを垂直方向上方の送出
   位置に送出する第２送出手段と、 前記第２送出手段の送出位置にマイクロプレー
   トを目視観察する目視観察装置と により構成したことを特徴とする自動血液検査装
   置。