JPH0243932B2 - Hitaishojuseihagurumasochi - Google Patents

Hitaishojuseihagurumasochi

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JPH0243932B2
JPH0243932B2 JP10697684A JP10697684A JPH0243932B2 JP H0243932 B2 JPH0243932 B2 JP H0243932B2 JP 10697684 A JP10697684 A JP 10697684A JP 10697684 A JP10697684 A JP 10697684A JP H0243932 B2 JPH0243932 B2 JP H0243932B2
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planetary gear
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Description

【発明の詳細な説明】 (ア) 技術分野 この発明は、減速機、増速機として広い用途を
持つ遊星歯車装置に関する。
(イ) 従来技術とその問題点 遊星歯車装置は、太陽歯車と遊星歯車及び遊星
歯車と外殻内歯歯車との噛合点が多いため、同時
に各噛合点で均衡するようにするのは難しい。加
工精度を高めても、必ずしもよい結果が得られな
い。
歯車同士が過度に深く噛み込むと、騒音、振動
が発生し、エネルギーのロスも多くなる。
過度の噛込みを防ぐため、歯車と同軸に、ピツ
チ円板やピツチリングを取付けた遊星歯車装置が
ある。
ピツチ円径に等しい円板やリングを歯車側方に
取付けると、半径方向の力は円板やリングにより
伝達される。このため、太陽歯車軸の偏心や、遊
星軸の位置誤差があつても、歯車同士が過度に噛
込むということはない。
例えば、米国特許第3293928号(1966年12月27
日発行)明細書には、外歯歯車と内歯歯車とが噛
合うトルクコンバータに於て、両歯車の両側にピ
ツチ円に等しい直径の円板部、リング部を各歯車
と一体に加工成形した装置が示されている。
また、米国特許第3548673号(1970年12月22日
発行)明細書には、歯車の片側に、ピツチ円に等
しい直径の摩擦車を固着一体化した平歯車、ベベ
ルギヤが示されている。噛合点での歯車のバツク
ラツシユの設定が難しかつたので、バツクラツシ
ユの問題を除くため、半径方向の力を摩擦車同士
で伝達しあうようにしたものである。
これらの発明は、広く歯車一般につきピツチ円
板やピツチリングを歯車と同軸側方に設けたもの
である。
このような複合歯車を遊星歯車へ応用した発
明、考案もある。
実公昭30−16918号は、遊星歯車の側方と、こ
れに噛合う外殻内歯歯車の側方に、それぞれのピ
ツチ円に等しい外径、内径のコロ、円筒面を設け
たものである。
コロは、円筒面を転動する。半径方向の圧力
は、コロ、円筒面によつて伝達される。歯車同士
は回転力を伝達するだけで、過度の噛込みなどが
起らない。優れた考案であつた。
しかし、この考案では、長い1本の遊星軸の上
に互に離隔して、遊星歯車とコロを設けるように
なつている。遊星軸が長く、ケーシングも、軸方
向に長くなる。装置全体が嵩高くなり、また重く
なる。このため、製造コストが押上げられるし、
使いにくいという場合もあつた。
ピツチ円に等しい円板やリングを設ける、とい
う構成とは全く異つたアプローチで、遊星歯車装
置の固有の難点を克服しようとした考案もある。
遊星歯車などを弾力性に富む材質で作り、遊星
歯車の弾性変形によつて噛合い不整合を吸収しよ
うとするものである。
例えば、実公昭44−25692号考案があげられよ
う。これは、歯車ではなく、遊星ローラとしてお
り、ゴムなどの弾性体で遊星ローラを作つてい
る。
しかし、柔軟な弾性体で歯車を作成すると、ス
リツプがあるので、伝達トルクが低く抑えられて
しまう。繰返し伸縮し、摩擦損失もあるので、発
熱し、疲労し易いという欠点もある。歯車で噛合
わせるのではないから、軽荷重に対してしか使え
ない。
さらに、第3の解決法が提案された。
例えば、実公昭35−17538号、特公昭36−22661
号である。
これは、遊星歯車と、遊星軸とを直接組合わせ
るのではなく、間に中介輪を付加したものであ
る。中介輪と遊星歯車(リング状になつている)
とは相互回転できる。中介輪と遊星歯車の間には
十分な間隙がある。
間隙のため、遊星歯車リングは軸に対し任意の
方向へ僅かに相対変位できる。このため、噛合点
の不整合を均等化させることができる。ピツチ円
板、ピツチリングなどを必要としない。
このような間隙式の遊星歯車装置は、噛合点に
於ける力の等配分という点では未だ十分ではない
こともある。太陽歯車や、遊星歯車を支持するキ
ヤリヤが半径方向に或る程度自由に動きうるなら
ば、この方式は卓効がある。しかし、太陽軸が自
由に動きえない場合は、歯車自体のバツクラツシ
ユが大きくない限りこの方式は効果を発揮しえな
い。
しかし遊星歯車装置は噛合いを平均化させるた
めに、最も有効なのは、このような間隙式のもの
である、と本発明者は考えている。
(ウ) 3つの技術思想について 前節で詳しく説明したように、遊星歯車装置の
噛合点の同時不整合という難点を解決するために (1) ピツチ円板、リング方式 (2) 弾性歯車方式 (3) 間隙方式 の3つの異なる技術思想があつた。
(1)は非常に魅力的であるように見える。ピツチ
円板を遊星歯車に対し同軸に配置すると、円板
と、遊星歯車の回転数は同一であるから、円板と
ピツチリングの円周面との間には滑りがなく正し
く転動するはずである。
この内、(1)と(2)の構成を組合わせた遊星歯車装
置が提案された。特公昭54−17111号(昭和54年
6月27日公告)がこれである。
遊星歯車は撓みやすいよう薄いリング状となつ
ている。リング歯車を両側から、同心段部を有
し、ピツチ円に等しい外径のピツチ円板で挾み、
2枚のピツチ円板の軸穴に遊星軸を通すようにな
つている。
この発明で、歯車は、歯元に於て局所的に撓む
ようになつている。強いトルクの加わる遊星歯車
はより強く歯元が撓むので、トルクが緩和され
る。これによつて、各遊星歯車ごとの伝達トルク
が均等化される、という着想に基づく。
この発明はしかしながら、遊星歯車リングと、
円板の間隙が0であつて、両者が固定されている
ため、(3)の長所を兼備することができなかつた。
しかも、この発明で、最大の利点とされる歯元
の撓みが、実は殆ど起り得ない、という事を本発
明者は知つている。
3つ又は4つの遊星歯車に於て、もしも伝達ト
ルクが異なつたとする。大きいトルクの加わつた
遊星歯車リングは歯元に於て、大きく撓むことで
あろう。撓むことにより、この遊星歯車の位相が
遅れ、トルクが僅かに減少するということにな
る。しかし、撓み量が各遊星歯車について異なる
とすれば、伝達トルクは異なるわけである。
そうすると、遊星歯車と太陽歯車の噛合点に於
て、伝達トルクが異なる。このため、太陽歯車に
は、不均一な半径方向の圧力が加わる。そうする
と、太陽歯車と遊星歯車の間で、過度の噛込みが
起る。
本発明者は、長年、遊星歯車装置の研究、開発
及び製造、販売に携つている。以上に述べた様々
な遊星歯車装置を実際に製作、検討した。
本発明者の経験によれば、遊星歯車装置に於
て、力を等配分するには、(3)の間隙方式が最も有
力であると考えられる。
そこで、本発明者は、(1)と(3)とを組合せた遊星
歯車装置を発明した(特願昭56−114824、特開昭
58−17244、58.2.1公開)。
弾性歯車方式がなぜ無力であるかということは
既に述べた。弾性変形が不均等に起つて、噛合い
力を均等化させる、というが、弾性変形はフツク
の法則により加えられた力に比例する。弾性変形
が不均等に発生する、ということは、噛合い力が
不均等だ、ということである。
噛合い力が不均等であると、噛込みに強弱の差
が生じるから、不整合が緩和されたことにはなら
ない。
むしろバツクラツシユを十分にとつて、常に伝
達トルクを同一にする方が望ましいのである。
さらに本発明者は(1)のピツチ円板、ピツチリン
グ方式に対しても疑問を感じている。
ピツチリング、円板が完全に真円であれば、円
板とリングとは常時接触できることであろう。し
かし、ピツチリングは真円であることはできな
い。加工誤差があるからである。従つて、ピツチ
リングの内径は、ピツチ円より僅かに大きくし、
ピツチ円板の外径は、そのピツチ円より僅かに小
さくする。このように加工上は、ピツチ円板と、
リングとが密着せず、空隙ができるように公差を
つけておく。
そうすると、外殻内歯歯車両側のピツチリング
と、遊星歯車の両側のピツチ円板とは、常に接触
するのではない。むしろ、接触しない時間の方が
多い。
接触する場合は、なんらかの寸法誤差があつ
て、ピツチリングが真円でなく、楕円に近くて、
その短円辺に遊星歯車が位置するときとか、遠心
力が著しくて、ピツチ円板が、ピツチリングに押
しつけられる場合などである。
また、遊星歯車装置が水平ではなく、垂直に立
ててあつて、太陽歯車とその軸の間に遊びがある
場合、キヤリヤの重みで、最下点にある遊星歯車
のピツチ円板が、ピツチリングに接触することも
ある。
しかし、普通は、ピツチ円板と、ピツチリング
は多くの場合離隔している。
そこで、本発明者は、ピツチ円に於て、円板、
リングを接触させる必要性は薄いのではないか?
と考えた。
むしろ、円板、リングを歯先、歯底で接触させ
る方が良い、と思いついた。
ピツチ円板、ピツチリングがあると、外殻内歯
歯車と、遊星歯車は横方向へ抜けないのである。
しかし、歯先の1モジユールであるから、円
板、リングとの接触によつて摩耗しやすい。ま
た、スラスト力を十分に伝達できない、という欠
点がある。
そこで本発明者は、遊星歯車の両側の円板の外
径を歯先円より大きくし、外殻内歯歯車の両側の
円筒面の内径を歯底円より大きくした遊星歯車装
置を発明した(特願昭56−193113、特開昭58−
94656、58.6.4公開)。
この装置は、外殻内歯歯車が一部材で作られる
ので、部品点数が減る、という長所があつた。
このようなものは、太陽歯車が、ユニツトの中
に一体に組込まれてしまつていて、ここから抜く
ことができない。
しかし、入力軸の先端を太陽歯車に差込むので
はなくて、入力軸の先端に歯車を切り、これを太
陽歯車とすることもある。こういう使い方は、円
板のない従来の遊星歯車装置の場合は、常に可能
であつた。
ところが、一連の円板付きの遊星歯車を持つも
のは、太陽歯車を、ユニツト製作後に、これへ装
入することができない。
そこで、本発明者は、一方だけに、歯底円以下
の直径を有する円板を設けた非対称の遊星歯車装
置を発明した(特願昭58−143466、昭和58年8月
5日出願)。
しかし、これは、遊星歯車、外殻内歯歯車の一
方だけに、転動面を有するのであるから、やは
り、騒音などのレベルを低下させるのに未だ十分
でない、という事があつた。
(エ) 発明の構成 本発明は、遊星歯車、外殻内歯歯車の両側に円
板を設けるが、同一のものではなく、一方は歯先
円より大きくし、他方は歯底円より小さくなるよ
う非対称にしている。
遊星歯車についていえば、一方の円板は、歯底
円より小さい外径としている。これは、こちらの
方向から、太陽歯車を差入れることができるため
である。
他方の円板は、歯先円より大きい外径としてい
る。これは、対応する外殻内歯歯車の円筒面が、
外殻内歯歯車の歯底円より広くなり、外殻内歯歯
車を一体のものとして成形することができるため
である。
本発明の遊星歯車装置は、 (1) 遊星歯車が、 (a) リング状の遊星歯車リングと、 (b) 遊星歯車の歯底円より小さい外径の小円板
部と遊星歯車リングに遊嵌される内円筒部と
軸通し穴を有する第1遊星円板と、 (c) 歯先円より大きい外径の大円板部と遊星歯
車リングに遊嵌される内円筒部と軸通し穴を
有する第2遊星円板と、 よりなつており、これに対応して、 (2) 外殻内歯歯車が、 (a) 遊星歯車リングに噛合うギヤ部と、 (b) その片側において第1遊星円板の小円板部
に対向接触し外殻内歯歯車の歯先円以下の内
径を有する小円筒面と、 (c) 反対の側において第2遊星円板の大円板部
に対向接触し外殻内歯歯車の歯底円以上の内
径を有する大円筒面と を備えている。
遊星歯車の小円板部の外径の歯先円外径との差
は0〜2モジユールである。
遊星歯車の大円板部の外径の歯先円外径との差
は0〜2モジユールである。
外殻歯車の小円筒面、大円筒面の歯先円、歯底
円の差も、0〜2モジユール程度でよい。
(オ) 実施例 実施例を示す図面によつて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る遊星歯車装置の
一部切欠き正面図である。第2図は一部切欠き背
面図で、第3図は第1図中の―断面図を示し
ている。
遊星歯車装置は中心に太陽歯車をもつが、この
発明の装置は、太陽歯車を、後になつて差込むこ
とができる。太陽歯車がなくても、ひとつのまと
まつたユニツトになつている。
これが、先述の(特公昭54−17111号、特開昭
58−17244号、特開昭58−94656号)と異なる点の
ひとつである。
これらの遊星歯車装置は、太陽歯車の入るべき
空間を、遊星歯車両側の円板が僅かであるが塞ぐ
ようになつており、ユニツト組立後に、太陽歯車
を挿入することができない。
しかし、本発明は遊星歯車側方の円板部の外径
が歯底円の径より小さいので、太陽歯車は後にな
つて挿入できる。
こういう理由で、ここでは太陽歯車が挿入され
る以前の状態を示した。太陽歯車は図に現われて
いない。
実際には、太陽歯車をことさら使わず、モータ
の出力軸に歯車を切り、これを太陽歯車とすると
便利である。太陽歯車の分だけ部材を減すことが
できるからである。
本発明の遊星歯車装置1は、中心の太陽歯車に
噛合すべき適数の(この例では4個)遊星歯車2
と、遊星歯車2を囲みこれらに噛合する外殻内歯
歯車3と、遊星歯車2を回転対称位置に軸支する
キヤリヤ4とより成る。
遊星軸5は、遊星歯車2を、キヤリヤ4に対し
て、回転自在に支承する。
遊星歯車2は、リング状で歯車を外周に切つて
ある遊星歯車リング8と、非対称な第1、第2遊
星円板6,7とを緩かに組合せたものである。
キヤリヤ4は、主キヤリヤ盤4aと副キヤリヤ
盤4bとを組合わせて固結したものである。
主キヤリヤ盤4aの内側面には、回転対称位置
に凸部10と、この上に差込突起11とを形成し
ておく。
副キヤリヤ盤4bの内側面の対応する位置に、
凸部12と、この中へ差込穴13とを設けてあ
る。
副キヤリヤ盤4bの差込穴部13へ、主キヤリ
ヤ盤4aの差込突起11を差込んで、両キヤリヤ
盤4a,4bを合体する。キヤリヤはプラスチツ
クでも金属でも製作できる。
プラスチツクの場合は、さらに接着剤で接着し
ても良い。プラスチツクの場合、又は、差込突起
11を凸部12の外側へ突出させて、超音波溶着
することもできる。
この例は、両キヤリヤ盤4a,4bがアルミダ
イキヤスト製であるものを示す。差込突起11の
先端を差込穴13から突出させて、かしめ28で
固結している。
キヤリヤ盤は、もちろん、鉄製とする事もでき
る。この場合、両キヤリヤ盤は、連結棒を通して
溶接し、或は、リベツトによりかしめ固着する。
主キヤリヤ盤4aの中央は外方へ高く隆起した
中央隆起部14となつている。この中心に、キヤ
リヤ軸孔15が設けられる。これにはスプライ
ン、又はセレーシヨンなどが切つてある。出力軸
(減速機とする場合)がキヤリヤ軸孔15に装着
される。
キヤリヤ盤4a,4bには、前記凸部10,1
2の中間位置に遊星軸止め穴16,16があり、
ここへ遊星軸5の両端が差込まれ固定されてい
る。
副キヤリヤ盤4bの中心には開口17があり、
ここから太陽歯車又は太陽歯車を先端に切つたモ
ータ軸を挿入できるようになつている。
遊星歯車2のピツチ円18を一点鎖線で示す。
歯底円19はこれよりもより小さい。第3図、第
4図に於て、歯車断面を示すハツチンが引かれて
いる領域との境界が歯底円である。これは、ピツ
チ円より、半径にして、通常、1.25モジユール小
さい。
歯先円20は、ピツチ円より半円にして、通
常、1モジユール大きい。
第4図は、遊星歯車2と外殻内歯歯車3の噛合
部近傍のみの拡大断面図である。
遊星歯車2は、3つの部材を組合わせたもので
ある。それは、ギヤを切つた遊星歯車リング8
と、これを左右から支え遊星軸5によつて回転自
在に支持される第1遊星円板6、第2遊星円板7
とである。
第5図、第6図は第1、第2遊星円板6,7の
斜視図である。
第1遊星円板6は、遊星歯車の歯底円19より
小さい外径の小円板部22と、内円筒部21とよ
りなる。内円筒部21は遊星歯車リング8の中へ
遊嵌され、これを支持するものである。この空間
のクリヤランスは、この例で、直径にして0.18〜
0.32mmである。
第2遊星円板7は、遊星歯車の歯先円20より
大きい外径の大円板部23と、内円筒部21とよ
りなる。この内円筒部21は、先ほどのものと同
様の機能を持つ。
遊星円板6,7は、円板部の寸法が異なり、一
方は歯底円以下、他方は歯先円以上の外径となつ
ているが、その他は同じで、いずれも、軸通し穴
24が穿つてあり、ここへ遊星軸5が挿通する。
軸通し穴24と遊星軸5のクリヤランスは、こ
の例で、0.05〜0.118mmである。
外殻内歯歯車3は、このような、3つの異なる
遊星歯車の構造に対応した3段階の構成をとつて
いるが、これはプラスチツクの場合は、一体のも
のとして成形できる。
中間がギヤを有するギヤ部25で、これは遊星
歯車リング8に噛合する。噛合いは、実効的にピ
ツチ円18上で行われる、と言える。
ギヤ部25の左右が、歯先円、歯底円の近傍で
遊星歯車2の円板6,7と転動接触するための円
筒面26,27となつている。
小円筒部26は、第1遊星円板6の小円板部2
2に対向接触する内円筒面である。歯先円以下の
内径を有する。この接触面の寸法公差として、例
えば−0.09〜+0.2mmとする。
反対側の大円筒面27は、第2遊星円板7の大
円板部23に対向接触する内円筒面である。歯底
円以上の内径を有する。この接触面の寸法公差と
して、例えば、−0.09〜+0.2mmとする。
ここで、寸法公差がマイナスというのは、実際
にそうなる、ということではなく、円板6,7の
中心が遊星軸5の中心と、一致する場合の寸法公
差の代数和のことである。
円板6,7と遊星軸5のクリヤランスは、0.05
mm以上であるので、直径方向で合計0.1mm内外へ
動きうる。このため、円板6,7と円筒面26,
27の転動接触面の公差が−0.09mmであつても、
動きが停止する、という事はない。
外殻内歯歯車3のその他の形状は任意である。
この例では、入力軸が入る側の面に、窪み3
2,33を設け、さらに外周に廻り止め溝31を
設けている。これらは、適当なケーシングに嵌み
込んで、廻り止め固定するためのものである。
この例のように、前後方向に非対称にせず、通
常の遊星歯車装置のように対称にしてもよい。
(カ) 効果 (1) 遊星歯車と外殻内歯歯車の噛合いに於て、ギ
ヤ部の両側に転動接触する円板、円筒面を設け
たので、ギヤ同士の強い噛込み、歯先干渉を防
ぐことができる。
(2) 歯先干渉が抑えられるから、騒音が少なく、
動力の伝達効率もよい。
(3) 入力軸を差込む方の円板は、歯定円以下の外
径としているので、こちらから、太陽歯車を刻
んだ入力軸を差込むことができる。
モータ軸やその他の入力軸の先端に直接歯を
切ることとすれば、太陽歯車ひとつを省くこと
ができる。
(4) 外殻内歯歯車はプラスチツク射出成形する場
合は一体のものとして成形できる。ギヤ部25
の片側が歯底円より内径の大きい大円筒面27
となつており、金型から抜ける形状になつてい
るからである。
ピツチ円板方式の場合は、外殻内歯歯車は3
部材になつたが、これに比較して、部品点数が
減る。
(キ) 材質 (1) 遊星歯車リング8は、プラスチツク、金属い
ずれでもよい。
(2) 遊星円板6,7はプラスチツク、焼結合金、
鋼板いずれでもよい。
(3) キヤリヤは、プラスチツク、焼結合金、鋼
板、アルミダイキヤストなどである。
(4) 外殻内歯歯車はプラスチツク又はアルミダイ
キヤストなどによる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の遊星歯車装置の一部切欠き正
面図。第2図は同じものの一部切欠き背面図。第
3図は第1図中の―断面図。第4図は遊星歯
車と外殻内歯歯車の噛合部の拡大断面図。第5図
は第1遊星円板の斜視図。第6図は第2遊星円板
の斜視図。 1……遊星歯車装置、2……遊星歯車、3……
外殻内歯歯車、4……キヤリヤ、4a……主キヤ
リヤ盤、4b……副キヤリヤ盤、5……遊星軸、
6……第1遊星円板、7……第2遊星円板、8…
…遊星歯車リング、10……凸部、11……差込
突起、12……凸部、13……差込穴、14……
中央隆起部、15……キヤリヤ軸孔、16……遊
星軸止め穴、17……開口、18……ピツチ円、
19……歯底円、20……歯先円、21……内円
筒部、22……小円板部、23……大円板部、2
4……軸通し穴、25……ギヤ部、26……小円
筒面、27……大円筒面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 太陽歯車に噛合うべき適数個の遊星歯車2
    と、これに噛合する外殻内歯歯車3と、遊星歯車
    2を遊星軸5によつて軸支し回転自在に設けられ
    たキヤリヤ4とよりなる遊星歯車装置において、
    遊星歯車2は、リング状の遊星歯車リング8と、
    遊星歯車の歯底円より小さい外径の小円板部22
    と遊星歯車リング8に遊嵌される内円筒部21と
    軸通し穴24を有する第1遊星円板6と、歯先円
    より大きい外径の大円板部23と遊星歯車リング
    8に遊嵌される内円筒部21と軸通し穴24を有
    する第2遊星円板7とよりなり、外殻内歯歯車3
    は、遊星歯車リング8に噛合うギヤ部25とその
    片側において第1遊星円板6の小円板部22に対
    向接触し外殻内歯歯車の歯先円以下の内径を有す
    る小円筒面26と反対の側において第2遊星円板
    7の大円板部23に対向接触し外殻内歯歯車の歯
    底円以上の内径を有する大円筒面27とを備える
    事を特徴とする非対称遊星歯車装置。
JP10697684A 1984-05-26 1984-05-26 Hitaishojuseihagurumasochi Expired - Lifetime JPH0243932B2 (ja)

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