JPH0243797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車の車体後部に配設される後方
車輌に対して警告を行なう通称ハイマウントスト
ツプランプと呼ばれている警告標識灯に関する。

〔従来の技術〕

自動車のリアウインド付近にドライバーの目の
高さ位置に配設されるこの種の警告標識灯は、ブ
レーキ時に制動灯と共に明るく点灯されることに
より後続車ドライバーに注意をより一層喚起せし
め、追突事故等を未然に防止し道路交通上の安全
を確保するためのもので、通常第４図乃至第６図
に示す如く構成されている。すなわち、これらの
図において１はリアウインド２の適宜箇所にガス
ケツト３を介して配設された前面が開放するハウ
ジング、４は車体６に止めねじ７とナツト８によ
つて固定され上面に前記ハウジング１が載置固定
された車体取付用台、９Ａ，９Ｂ，９Ｃは前記ハ
ウジング１の前面開口部を閉塞する如く該ハウジ
ング１内に適宜間隔をおいて配設された導光板、
１０はこれらの導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃをバツク
照明する警告表示用のバルブ、１１はバルブ１０
の光を前方に反射させる反射板、１２はホルダ、
１３はこのホルダ１２内に各導光板９Ａ，９Ｂ，
９Ｃに対して一対ずつ、合計６個収納配置された
メツセージ表示用のバルブ、１４はその裏面に多
数の小さな凸レンズからなる拡散レンズ１５が形
成され導光板９Ｃの後方に配設されたステツプレ
ンズである。

導光板９Ａはアクリル樹脂等の透光性に優れた
樹脂によつて形成され、その裏面には多数の点刻
（小さな円錐形の凹部）１６で構成された文字、
記号等からなる表示部、例えば「GOOD BY」
なる表示部１７が表示されている。また、導光板
９Ａの下端面には長溝状に形成された左右一対の
入光部１８Ａ，１８Ｂが設けられており、これら
の入光部１８Ａ，１８Ｂに前記メツセージ表示用
バルブ１３がそれぞれ挿入されている。バルブ１
３から出た光は各入光部１８Ａ，１８Ｂより導光
板９Ａ内に入射し、この入射光が導光板９Ａ内を
進行し点刻１６に当つて前方に反射されること
で、表示部１７の文字「GOOD BY」が明るく
照明される。したがつて、表示部１７の判読が可
能となり、後続車輌に対するメツセージ機能を果
す。

同様に導光板９Ｂ，９Ｃもその裏面に異なつた
文字、記号等からなる表示部、例えば「お先にど
うぞ」、「お先に失礼」等の表示部が点刻２０，２
１によつてそれぞれ表示されており、これらの表
示部は当該導光板９Ｂ，９Ｃに対応して配設され
たメツセージ表示用バルブ１３の点灯時に照明さ
れるように構成されている。すなわち、各導光板
９Ａ，９Ｂ，９Ｃの表示部は、当該導光板にそれ
ぞれ対応して配設されたメツセージ表示用バルブ
１３をスイツチ操作によつて択一的に点灯させる
ことにより、明るく表示され、その状況にあつた
メツセージを後続車に送るものである。なお、導
光板９Ｂ，９Ｃの下端面にもそれぞれ左右一対の
入光部２３，２４（２４は図示せず）が設けられ
ている。

一方、前記警告表示用バルブ１０は、ブレーキ
時に点灯されて導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃをその背
後より赤色もしくは黄色で照明し、これによつて
ストツプ警告（標識）を行なう。この時、各導光
板９Ａ，９Ｂ，９Ｃの表示部の文字は消され、判
読されることはない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

然るに、かかる従来の警告標識灯においては、
警告表示用バルブ１０はブレーキを踏んだときの
みしか点灯せず、したがつてメツセージ表示はバ
ツクが暗く（例えば黒色）、その中に点刻等によ
るメツセージが浮き上がつて表示されるが、この
メツセージ表示は文字、記号等のみの表示でそれ
以外の部分は暗いため、後続車から見た場合、目
立ちにくく、近距離でないと明瞭に判読できない
という問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係る警告標識灯は上述したような問題
点を解決すべくなされたもので、メツセージ表示
時に警告表示用バルブを、警告表示時よりも暗く
点灯させ導光板をバツク照明するように構成した
ものである。

〔作用〕 本考案においてはメツセージ表示時において警
告表示用バルブの明るさ（輝度）を落して導光板
をバツク照明するように構成したので、導光板の
発光面積が増加してメツセージ表示を目立たせる
ことができ、判読、視認を容易にする。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。

第１図は本考案に係る警告標識灯の一実施例を
示す断面図である。なお、図中第４図乃至第６図
と同一構成部品、部分に対しては同一符号を以つ
て示し、その説明を省略する。

同図において、本実施例は警告表示用バルブ１
０に該バルブの輝度を選択的に切換えるべく２つ
のフイラメント３０，３１を組込み、警告表示時
にフイラメント３０によつて明るく点灯させ、メ
ツセージ表示時にフイラメント３１によつて暗く
点灯させるように構成したものである。

つまり、本実施例は導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃに
よるメツセージ表示を目立ち易くするため、フイ
ラメント３１をメツセージ表示時のバツク照明用
として点灯使用するように構成したもので、該フ
イラメント３１による明るさはメツセージ表示を
かき消さない明るさとされる。

この場合、警告表示用バルブ１０とメツセージ
表示用バルブ１３とを異なつた色で照明点灯する
とよい。

かくしてこのような構成からなる警告標識灯に
おいては、メツセージ表示用バルブ１３の点灯に
よるメツセージ表示時においても、フイラメント
３１の点灯により導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃを警告
時よりは暗い明るさではあるがバツク照明してい
るので、導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃの発光面積が増
大し、メツセージ表示を目立たせることができ
る。したがつて、メツセージの判読が容易で、視
認性を向上させ、また、導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃ
の全面を発光させることで、メツセージ表示時の
フアツシヨン性もでてくる。

第２図は本考案の他の実施例を示す構成図であ
る。この実施例は明るさの異なつた２つの警告表
示用バルブ１０Ａ，１０Ｂを使用したものであ
る。また、警告表示色とメツセージ表示時のバツ
ク照明色とを異なつた色にするため、バルブ１０
Ａに赤色のフイルタ４１を被冠し、バルブ１０Ｂ
に緑色のフイルタ４２を、そしてメツセージ表示
用バルブ１３にはオレンジ色のフイルタ４３を被
冠している。そして、ステツプレンズ１４は透明
または白色とされる。

この場合、導光板９Ａ，９Ｂ，９Ｃは警告表示
時においてバルブ１０Ａの点灯により赤色でバツ
ク照明され、メツセージ表示時にバルブ１０Ｂ，
１３の点灯により緑色でバツク照明されメツセー
ジ文字がオレンジ色で照明される。したがつて、
このような構成においても上記実施例と同様の効
果が得られるものである。

なお、本考案は上記実施例に何ら特定されるも
のではなく、例えば第４図乃至第６図に示した従
来構造と同様、１つのフイラメントを有する１つ
の警告表示用バルブ１０を使用し、そのフイラメ
ントに印加される電圧を第３図ａに示すようにコ
ントローラによつて変化させることで、警告表示
とメツセージ表示を区別するようにしてもよい。
また、フイラメントは連続点灯のみならず第３図
ｂに示すようにある時間点滅してもよく、またす
べての時間に亘つて点滅させてもよく、点滅時に
は明るさが半減するためメツセージ表示が可能で
ある。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係る警告標識灯
は、警告表示用バルブをメツセージ表示時におい
て暗く点灯させ、メツセージ文字をかき消さない
明るさで導光板をバツク照明するように構成した
ので、メツセージ表示の視認性および標識灯とし
てのフアツシヨン性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る警告標識灯の断面図、第
２図は本考案の他の実施例を示す主要構成部材の
構成図、第３図ａ，ｂはそれぞれ本考案の他の実
施例を示す電圧と時間の関係を示す図、およびフ
イラメントのON，OFFと時間の関係を示す図、
第４図は従来の警告標識灯の斜視図、第５図は同
標識灯の断面図、第６図は導光板の斜視図であ
る。 １……ハウジング、２……リアウインド、９
Ａ，９Ｂ，９Ｃ……導光板、１０，１０Ａ，１０
Ｂ……警告表示用バルブ、１３……メツセージ表
示用バルブ、１６，２０，２１……点刻、１７…
…表示部、１８Ａ，１８Ｂ，２３……入光部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングと、裏面に設けられた反射特性を有
   する文字、記号等の表示部および端面に設けられ
   た入光部とを有して前記ハウジングの前面開口部
   に配設された導光板と、この導光板の後方に配設
   され警告表示時とメツセージ表示時に該導光板を
   バツク照明する警告表示用バルブと、前記導光板
   の入光部に配設されたメツセージ表示用バルブと
   を備え、前記警告表示用バルブはその輝度が切換
   えられることによりメツセージ表示時においては
   警告表示時よりも暗く点灯され、前記メツセージ
   表示用バルブはメツセージ表示時に点灯され、そ
   の光が前記入光部より導光板内に入射し、前記表
   示部によつて前方に反射されることを特徴とする
   警告標識灯。