JPH0243708B2 - - Google Patents

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JPH0243708B2
JPH0243708B2 JP58235619A JP23561983A JPH0243708B2 JP H0243708 B2 JPH0243708 B2 JP H0243708B2 JP 58235619 A JP58235619 A JP 58235619A JP 23561983 A JP23561983 A JP 23561983A JP H0243708 B2 JPH0243708 B2 JP H0243708B2
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magnesium
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phosphoric acid
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Kihachiro Kodama
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、苦土含有粒状複合肥料の製造法に関
するものである。特に本発明は、燐酸マグネシウ
ムアンモニウムを主成分とする苦土含有粒状複合
肥料を経済的に、かつ容易に製造する方法に関す
るものである。 従来、燐酸マグネシウムアンモニウムを主成分
とする粒状複合肥料は、燐酸液に水酸化マグネシ
ウムおよびアンモニアを添加反応させて燐酸マグ
ネシウムスラリーおよび燐酸マグネシウムアンモ
ニウムスラリーを生成させた後、このスラリーを
所望の銘柄に応じて配合された他の肥料原料に添
加して造粒させ、次いで乾燥する方法、あるいは
燐酸液にアンモニアを反応させて燐酸アンモニウ
ムスラリーを生成させた後、このスラリーを所望
の銘柄に応じて配合された水酸化マグネシウムお
よび他の肥料原料に添加して造粒させ乾燥する方
法等により製造されていることは知られている。 しかしながら、これら従来法は燐酸マグネシウ
ムアンモニウムを主成分とする粒状複合肥料を製
造するに当つて、造粒および乾燥操作上種々の問
題点を有している。 すなわち前者は造粒過程において良好な顆粒を
得るために、他の複合肥料に比べて極めて高い造
粒水分を必要とするために乾燥過程に過大の負荷
がかかり不経済であるばかりでなく、かつ得られ
た顆粒が十分な硬度も持つているとはいい難いと
いう問題点がある。 また後者は造粒過程において、高温(通常100
〜120℃)の燐酸アンモニウムスラリーと水酸化
マグネシウムによる発泡を伴つた激しい反応が起
こるために造粒操作が極めて困難であり、かつ良
好な顆粒を得ることが難しいという問題点があ
る。 本発明者等は、このような従来法における燐酸
マグネシウムアンモニウムを主成分とする苦土含
有粒状複合肥料のもつ製造上の問題点を解消する
方法として、先に特願昭56−143560号(特開昭58
−45181号)にて、水酸化マグネシウム、燐安、
カリウム源および/または窒素源等を含む肥料原
料に、P2O5濃度30〜40重量%の燐酸液およびア
ンモニアを混入し40〜57℃の温度条件下に造粒処
理した後、45〜57℃の温度条件下で乾燥してなる
苦土含有粒状複合肥料の製造方法を提案した。こ
の方法によれば製造上の問題ほぼ解決され製品の
顆粒も良好なものが得られる。しかしながら、得
られた製品の硬度が必ずしも十分でないために落
下等の衝撃を加えると一部において割れを生ずる
ものがあり、実際の輸送等の取り扱い時に若干の
問題点を残していた。 本発明者等はこのような問題点および従来法の
もつ製造上の問題点を一気に解消するために、さ
らに検討した結果、酸化マグネシウム、燐安、カ
リウム源および/または窒素源等を含む肥料原料
に、P2O5濃度25〜35重量%の燐酸液およびアン
モニアを添加しながら45〜75℃の温度条件下に反
応および造粒を行なわせると、酸化マグネシウム
との発泡を伴つた激しい反応も全くなく、燐酸マ
グネシウムアンモニウムが生成するとともに、造
粒後には燐酸液中の水分は殆んど全量燐酸マグネ
シウムアンモニウムの結合水に移行し、造粒物の
遊離水分は数%程度となり、造粒操作および状態
も容易かつ良好であり、さらに造粒物を45〜75℃
の温度条件下に保持して乾燥が行なわせることに
より、顆粒も良好で、固結現象も全くなく、かつ
落下等の衝撃に対しても改善された硬度を有する
製品が得られるという事実を知り本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、酸化マグネシウム、燐安、
カリウム源および/または窒素源等を含む肥料原
料に、P2O5濃度25〜35重量%の燐酸液およびア
ンモニアを添加しつつ45〜75℃の温度条件下に造
粒した後、45〜75℃の温度条件下で乾燥すること
を特徴とする苦土含有粒状複合肥料の製造法であ
る。 本発明方法において使用される燐酸液はP2O5
濃度で25〜35重量%の濃度範囲のものが使用さ
れ、通常湿式燐酸液が用いられるが、工業的に製
造されている湿式燐酸液には種々のP2O5濃度の
ものがあるため、使用に際しては種々のP2O5
度の湿式燐酸液を単独で、または混合して、また
は水を添加して燐酸液中のP2O5濃度を25〜35重
量%の範囲に予め調整しておくのが好ましい。 この際、燐酸液中のP2O5濃度が35重量%以上
に高い場合には、造粒時に酸化マグネシウムとの
発泡を伴つた激しい反応が起こると共に造粒系の
温度が短時間に75℃以上に昇温し、良好な品質お
よび収量の造粒物が得られ難くなる傾向を有す
る。 また25重%量以下に低い場合には、造粒過程で
行なわれる燐酸マグネシウムアンモニウムの生成
反応が遅くなり、製品品質上好ましい結果を生じ
難くなる。 本発明方法において使用される酸化マグネシウ
ムは純粋である必要はなく、例えば天然のマグネ
サイト鉱石(主成分は炭酸マグネシウム)を800
〜900℃程度に〓焼して得らMgO含有量80〜95重
量%程度の工業用軽焼マグネシアで充分であり、
その使用量は所望する肥料銘柄に応じて適宜調節
されるが、本発明の主旨が燐酸マグネシウムアン
モニウムを主成分とする苦土含有粒状複合肥料の
製造法にあるので、通常は製品中の枸溶性マグネ
シウム(C・MgO)が7〜16重量%、好ましく
は8〜4重量%になる範囲から選ばれる。 また燐安としては、燐酸1アンモニウム、燐酸
2アンモニウム等、カリウム源としては、塩化カ
リウム、硫酸カリウム等、窒素源としては、尿
素、硫安、硝安等の肥料原料が所望する肥料銘柄
に応じて、それらの種類および使用量が適宜選択
されながら用いられる。 本発明方法において、造粒物を得るための方法
としては、例えば通常採用されている回転式造粒
機あるいは皿型造粒機などの造粒機を用い、これ
らに所望する銘柄に応じて配合された肥料原料を
導入しながら、P2O5濃度25〜35重量%の燐酸液
およびアンモニアを添加しつつ45〜75℃、好まし
くは50〜65℃の造粒温度で造粒する方法が採られ
ている。この際の造粒機内に添加される燐酸液の
量は、所望する銘柄の造粒に必要な水分量および
造粒時に生成する燐酸マグネシウムアンモニウム
の結合水に必要な水分量に応じて適宜調節され
る。例えば、造粒を燐酸マグネシウムアンモニウ
ムの6水塩の形態となる温度条件下において行な
うとすれば、造粒時に生成する燐酸マグネシウム
アンモニウムを燐酸マグネシウムアンモニウムの
6水塩とするに必要な水分量が有する燐酸液量が
最少限度量として添加される。この燐酸液の添加
方法としては、特に制限されることはないが、肥
料原料と良く混合させて反応が均一に行なわれる
ようにスプレー添加するのが望ましい。また、ア
ンモニアの添加方法についても、肥料原料と良く
混合させて、反応が均一に行なわれるように、造
粒機の入口から出口までの間において分割添加す
るのが望ましい。この造粒機内に添加されるアン
モニアの形態については、ガス状、水溶液のいず
れでも良いが、水溶液の場合には造粒系の水のバ
ランスの調整に煩雑さを与え易いため、造粒操作
の面からはガス状の方が望ましい。 造粒時に酸化マグネシウムは燐酸およびアンモ
ニアおよび燐酸安と反応して燐酸マグネシウムア
ンモニウムを生成し、添加した燐酸液中の水分は
造粒後にはほとんど全量燐酸マグネシウムアンモ
ニウムの結合水に移行する。そして得られた造粒
物中の遊離水分は数%程度となる。一般に燐酸マ
グネシウムアンモニウムは結合水をとるものであ
るが、57℃以下では6水塩、57℃以上80℃以下で
は6水塩と1水塩の混合物、0℃では1水塩の形
態となることは良く知られている。本発明はこれ
らのうち6水塩ないし6水塩と1水塩の混合物の
高結合水の形態となる温度条件下において製造さ
れる。造粒を燐酸マグネシウムアンモニウムの6
水塩の形態となる温度条件下において行なうと
し、燐安として燐酸1アンモニウムを使用すると
して、これを化学式で示すと次の通りである。 MgO+H3PO4+NH3+XH2O →NH4MgPO4・6H2O+(X−5)H2O
………(1) MgO+NH4H2PO4+XH2O →NH4MgPO4・6H2O+(X−5)H2O
………(2) (1)、(2)式中のXは5以上を示す。 この際の造粒温度が75℃以上に高い場合には、
造粒時に燐酸マグネシウムアンモニウムの1水塩
が多量生成するために、遊離水分が上昇して水バ
ランスが取り難くなり、かつ酸化マグネシウムと
の発泡を伴つた激しい反応が生じ始めるので造粒
操作が困難となり好ましくない。また、45℃以下
に低い場合には反応が遅くなり、かつ製品品質上
からも好ましい結果を生じ難くなる。 造粒温度は燐酸とアンモニウムの反応熱を利用
して調整する。造粒機内の温度が低い場合には、
肥料原料の燐安の量を減し、その減した燐安の量
相当分だけ燐酸とアンモニウムの添加量を増加さ
せて反応熱を増し昇温する。造粒機の温度が高い
場合には逆の方法を採ればよい。添加量の調節は
連続的に又は段階的に変化させる。 次いで造粒物は、例えば回転式、あるいは棚式
などの乾燥機を用いて、温度を4〜75℃、好まし
くは50〜65℃に保持して乾燥される。乾燥過程に
おいては造粒物中の燐酸マグネシウムアンモニウ
ムの結合水含量を変化させることなく数%の遊離
水分のみが蒸発される。 一方、造粒物の温度を75℃を超えた温度に保持
して乾燥する場合には、乾燥過程において造粒物
中に燐酸マグネシウムアンモニウムの1水塩が多
量に生成するために水バランスが取り難くなるの
で好ましくない。また45℃よりも低い場合には乾
燥効率が低下するため工業的には好ましいことと
はいえない。 次いで乾燥物は、常法により篩別され製品粒子
は取り出される一方、篩上品は粉砕後篩下品と共
に循環粉として造粒過程に戻し入れされる。 本発明方法においては、P2O5濃度25〜35重量
%の低いP2O5濃度の燐酸液の使用により、造粒
時に酸化マグネシウムとの発泡を伴つた激しい反
応が起こらないので造粒操作が極めて容易であ
り、さらに造粒物を燐酸マグネシウムアンモニウ
ムの1水塩の形態となる温度よりさらに低い温度
で乾燥することにより造粒物中の燐酸マグネシウ
ムアンモニウムの結合水含量を変化させることな
く、遊離水分のみが蒸発除去されるので乾燥操作
が容易であり、かつ経済的である。そして本発明
方法によれば硬度および顆粒も良好な燐酸マグネ
シウムアンモニウムを主成分とする苦土含有粒状
複合肥料を得ることができる。なお本発明方法に
よる製品の硬度が向上する理由については、明ら
かでないが、本発明者等がアンモニア態窒素6重
量%、枸溶性燐酸36重量%、枸溶溶性マグネシウ
ム12重量%の成分を有する苦土含有粒状複合肥料
を次の各々の方法で製造した製品中のマグネシウ
ムの反応率を測定した所、本発明者等が先に提案
した特願昭56−143560号(特開昭58−45181号)
によるMg(OH)2を使用する方法のものは約82重
量%であるのに対し、本発明のMgOを使用する
方法のものは約90重量%と高いことが認められ
た。一般に、塩類はそれを構成するイオン間の結
合が強ければ水に溶けにくく、融点や硬度も高
い、イオン間の結合が弱いと、水によく溶け、吸
湿性が強く、融点や硬度は低い、と言われてい
る。マグネシウム化合物は一般に溶解度が小さ
く、融点や硬度も高いものが多い。従つて、マグ
ネシウムの反応率が高いということは、それだけ
溶解度の小さいマグネシウム化合物が多く生成し
たことになり、これにより硬度が向上したものと
推察される。 以下本発明を実施例により説明するが、本発明
はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。 また、実施例中に示した%、部は特記しない限
りすべて重量%、部である。 尚、製品中のマグネシウムの反応率は次の方法
で求める。 マグネシウムの反応率(%)=NH4MgPO4態のMgO量+
水溶性マグネシウム量/製品中の枸溶性マグネシウム量
この内NH4MgPO4態のMgO量は アンモニア態窒素量−水溶性窒素量 =不溶性窒素量 不溶性窒素量がすべてNH4MgPO4になつてい
ることでNH4MgPO4量:理論値に換算。 このNH4MgPO4を理論値でMgO量に換算す
る。他のマグネシウム量及び窒素量は前述の通り
分析値で求める。 実施例 1 直径0.6m、深さ0.15mの皿型造粒機を使用し
て下記成分を有する苦土含有粒状複合肥料を製造
した。
【表】 すなわち皿型造粒機に軽焼マグネシア〔枸溶性
マグネシウム(C・MgO):84%〕148部、燐酸
1アンモニウム〔N;9.7%、可溶性燐酸(S・
P2O5):48%〕394部、循環粉2000部を供給混合
し、この固体混合物に温度25℃、P2O5濃度30%
の燐酸液をスプレー添加しながらアンモニアガス
34部を供給して回転数24rpm、造粒時間5分間の
条件下で造粒した。造粒に要した燐酸液の添加量
は590部であつた。 造粒時に軽焼マグネシアとの発泡を伴つた激し
い反応は起こらず造粒状態は極めて良好であつ
た。そして造粒物の温度は57℃迄上昇し、得られ
た造粒物の全水分(燐酸マグネシウムアンモニウ
ム1水塩は含まず、以下同じ)は23.3%、遊離水
分は3.5%であつた。製品中のMgOの反応率は約
90%であつた。 次いで造粒物の温度を55〜60℃に保持して乾燥
した後、篩にて粒度3.36〜1.68mmのものを篩分け
して全水分19.8%、遊離水分1.1%の製品を得た。
得られた造粒品、製品の分析値および硬度等を第
1表に示す。 比較例 1 本発明者が先に提案した特願昭56−143560号
(特開昭58−45181号)による方法により、実施例
1と同一の皿型造粒機を使用して、実施例1と同
一の成分を有する苦土含有粒状複合肥料を製造し
た。すなわち皿型造粒機に水酸化マグネシウム
〔枸溶性マグネシウム(C・MgO):64%〕194
部、燐酸1アンモニウム〔N:9.7%、可溶性燐
酸(S・P2O5):48%〕359部、循環粉2000部を
供給混合部、この固体混合物に温度25℃、P2O5
濃度38%の燐酸液をスプレー添加しながらアンモ
ニアガス36部を供給して実施例1と同様の条件下
で造粒した。造粒に要した燐酸液の添加量は514
部であつた。 造粒時に水酸化マグネシウムとの発泡を伴つた
激しい反応は起こらず造粒状態は極めて良好であ
つた。 次いで造粒物の温度を50〜55℃に保持して乾燥
した後、篩にて粒度3.36〜1.68mmのものを篩分け
して全水分20.5%、遊離水分0.6%の製品を得た。
製品中のMg(OH)2の反応率が約82%であつた。
得られた造粒品、製品分析値および硬度等を第1
表に示す。 比較例 2 従来法による方法により、実施例1と同一の皿
型造粒機を使用して、実施例1と同一の成分を有
する苦土含有粒状複合肥料を製造した。すなわち
皿型造粒機に水酸化マグネシウム〔枸溶性マグネ
シウム(C・MgO):64%〕194部、成分調整剤
(石膏)209部、循環粉2000部を供給混合し、この
固体混合物を加熱して70℃迄上昇させた後、別途
湿式燐酸にアンモニアガスを供給して得たN/P
モル比0.5、P2O5濃度46%、温度105℃の燐安スラ
リーを上記固体混合物にスプレー添加しながらア
ンモニアガス36部を供給して実施例1と同様の条
件下で造粒したが、造粒時に水酸化マグネシウム
との発泡を伴つた激しい反応が起こり造粒状態は
極めて不良であつた。造粒に要した燐安スラリー
の添加量は798部であつた。そして造粒物の温度
は93℃迄上昇し、得られた造粒物中の水分は全水
分、遊離水分とともに10.9%であつた。 次いで造粒物の温度を100〜105℃に保持して乾
燥したが乾燥時に多量の粉塵が発生し乾燥状態は
極めて不良であつた。そして篩にて粒度3.36〜
1.68mmのものを篩分けして全水分、遊離水分とも
に4.3%の製品を得た。得られた造粒品、製品の
分析値および硬度等を第1表に示す。 第1表に示す如く、本発明方法は製品の硬度に
おいて比較例1の方法よりも、造粒性において比
較例2の方法よりも格段に向上できることが認め
られた。 また本発明方法によれば造粒および乾燥操作は
比較例2の方法よりも容易にしかも経済的に行な
えることが明らかである。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1に記載したと同一の皿型造粒機を使用
して下記成分を有する苦土含有粒状複合肥料を製
造した。
【表】 すなわち皿型造粒機に軽焼マグネシア〔枸溶性
マグネシウム(C・MgO):84%〕124部、燐酸
1アンモニウム〔N:9.7%、可溶性燐酸(S・
P2O5):48%〕308部、塩化カリウム(K2O:60
%)93部、成分調整剤(石膏)76部、循環粉2000
部を供給混合し、この固体混合物に温度25℃、
P2O5濃度33%の燐酸液をスプレー添加しながら
アンモニアガス29部を供給して回転数24rpm、造
粒時間5分間の条件下で造粒した。造粒に要した
燐酸液の添加量は479部であつた。造粒時に軽焼
マグネシアとの発泡を伴つた激しい反応は起こら
ず造粒状態は極めて良好であつた。そして造粒物
の温度は60℃迄上昇し、得られた造粒物の全水分
は21.1%、遊離水分は4.6%であつた。製品中の
MgOの反応率は約93%であつた。 次いで造粒物の温度を55〜60℃に保持して乾燥
した後、篩にて粒度3.36〜1.68mmのものを篩分け
し全水分18.2%、遊離水分1.7%の製品を得た。
得られた造粒品、製品の分析値および硬度等を第
2表に示す。 比較例 3 本発者等が先に提案した特願昭56−143560号に
よる方法により、実施例1と同一の皿型造粒機を
使用して、実施例2と同一の成分を有する苦土含
有粒状複合肥料を製造した。すなわち皿型造粒機
に水酸化マグネシウム〔枸溶性マグネシウム
(C・MgO):64%〕166部、燐酸1アンモニウム
〔N:9.7%、可溶性燐酸(S・P2O5):48%〕308
部、塩化カリウム(K2O:60%)93部、成分調整
剤(石膏)54部、循環粉2000部を供給混合部、こ
の固体混合物に温度30℃、P2O5濃度35%の燐酸
液をスプレー添加しながらアンモニアガス32部を
供給して実施例2と同様の条件下で造粒した。造
粒に要した燐酸液の添加量は461部であつた。 造粒時に水酸化マグネシウムとの発泡を伴つた
激しい反応はこらず造粒状態は極めて良好であつ
た。そして造粒物の温度は48℃迄上昇し、得られ
た造粒物の全水分は20.4%、遊離水分は3.6%で
あつた。製品中のMg(OH)2の反応率は85%であ
つた。 次いで造粒物の温度を50〜55℃に保持して乾燥
した後、篩にて粒度3.36〜1.68mmのものを篩分け
して全水分18.0%、遊離水分0.7%の製品を得た。
得られた造粒品、乾燥品の分析値および硬度等を
第2表に示す。 比較例 4 本発明方法によらざる方法により、実施例1と
同一の皿型造粒機を使用して、実施例2と同一の
成分を有す苦土含有粒状複合肥料を製造した。 すなわち皿型造粒機に軽焼マグネシア〔枸溶性
マグネシウム(C・MgO):84%〕124部、塩化
カリウム(K2O:60%)93部、成分調整剤(石
膏)215部、循環粉2000部を供給混合し、この固
体混合物を加熱して70℃迄上昇させた後、温度25
℃、P2O5濃度47%の燐酸液を上記固体混合物に
スプレー添加しながらアンモニアガス66部を供給
して比較例2と同様の条件下で造粒したが、造粒
時に軽焼マグネシアとの発泡を伴つた激しい反応
が起こり造粒状態は極めて不良であつた。造粒に
要した燐酸液の添加量は650部であつた。そして
造粒物の温度は95℃迄上昇し、得られた造粒物の
水分は全水分、遊離水分ともに8.1%であつた。 次いで造粒物の温度を100〜105℃に保持して乾
燥したが、乾燥時にに多量の粉塵を発生し乾燥状
態は極めて不良であつた。 この物を篩にて粒度3.36〜1.68mmのものを篩分
けして全水分、遊離水分ともに3.2%の製品を得
た。得られた造粒品、製品の分析値および硬度等
を第2表に示す。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸化マグネシウム、燐安、カリウム源およ
    び/または窒素源等を含む肥料原料にP2O5濃度
    25〜35重量%の燐酸液およびアンモニアを添加し
    つつ45〜75℃の温度条件下に造粒した後、45〜75
    ℃の温度条件下で乾燥することを特徴とする苦土
    含有粒状複合肥料の製造法。
JP23561983A 1983-12-13 1983-12-13 苦土含有粒状複合肥料の製造法 Granted JPS60127285A (ja)

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