JPH024353B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH024353B2
JPH024353B2 JP3448682A JP3448682A JPH024353B2 JP H024353 B2 JPH024353 B2 JP H024353B2 JP 3448682 A JP3448682 A JP 3448682A JP 3448682 A JP3448682 A JP 3448682A JP H024353 B2 JPH024353 B2 JP H024353B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heavy metal
metal ions
pah
ppm
aqueous solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP3448682A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58150491A (ja
Inventor
Masahiro Kobayashi
Hidetoshi Kume
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP3448682A priority Critical patent/JPS58150491A/ja
Publication of JPS58150491A publication Critical patent/JPS58150491A/ja
Publication of JPH024353B2 publication Critical patent/JPH024353B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水中(水溶液中)から重金属イオンを
除去する方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は重金属イオンを水溶性ポリアクリル酸ヒドラジ
ドとキレート形成させ、さらに水溶性ポリカルボ
ニル化合物を添加することにより、その重金属キ
レート化物を不溶化して析出させ、除去すること
からなる水中の重金属イオン除去方法に関する。
工場(とくにメツキ工場など)や鉱山では公害
防止のため、産業廃水中の重金属イオン濃度を特
定基準以下にまで低めることが義務づけられてお
り、そのため効率のよい重金属イオン除去方法の
開発が望まれている。かかる技術分野における重
金属イオン除去方法としては、たとえばつぎにあ
げる(1)〜(4)の方法などが提案されてきている。
(1) 金属水酸化物(たとえば水酸化第一鉄、水酸
化マグネシウムなど)で重金属イオンを沈殿吸
着させる方法。
(2) キレート樹脂で重金属イオンを脱着させる方
法。
(3) 水溶性キレート樹脂により重金属イオンを析
出させる方法。
(4) 水溶性キレート樹脂と重金属イオンをキレー
ト形成させてカチオン化させ、それをアニオン
性の媒体に付着させて除去する方法。
しかしこれら従来の方法にはそれぞれ欠点があ
る。すなわち、(1)の方法では多量の金属水酸化物
を必要とし、処理操作が煩雑であり、また微量の
重金属イオンの除去が困難である。(2)の方法で
は、キレート樹脂の交換容量が小さいため、多量
の重金属イオンを含む廃液を処理するばあいには
高価なキレート樹脂を多量に使用する必要があ
る。また通常の産業廃液は重金属イオンのほかに
各種の不純物を含有しているが、それらの不純物
が該キレート樹脂に付着してその再生を困難とす
ることがあり、そのばあい高価なキレート樹脂が
むだに消耗されることとなり、経済的に不利であ
る。(3)の方法では、微量の重金属イオンの除去が
できず、規制排水基準を達成することができな
い。(4)の方法では多量のアニオン性付着媒体を必
要とする。
本発明はかかる従来の問題に鑑みなされたもの
であり、高濃度域から低濃度域にいたる広濃度範
囲での重金属イオンの除去が可能でかつ効率のよ
い重金属イオンの除去方法を提供することを目的
とする。
本発明者らはかかる目的を達成すべく鋭意研究
を重ねた結果、重金属イオンを含む水溶液に水溶
性キレート化剤としてポリアクリル酸ヒドラジド
(以下、PAHという)を加えて重金属イオンとの
キレート化物を形成させ、水溶液から沈殿とちて
析出しやすい状態としたのち、さらに水溶性のポ
リカルボニル化合物を添加して未反応ヒドラジド
基と反応させ、該キレート化物を水に不溶性とす
ることにより、重金属イオンを微量の範囲まで効
率的に除去しうることを見出し、本発明を完成す
るにいたつた。
すなわち、本発明は重金属イオンを含有する水
溶液に水溶性ポリアクリル酸ヒドラジドを添加
し、ついで水溶性のポリカルボニル化合物を添加
することにより重金属イオンを不溶化せられたポ
リアクリル酸ヒドラジド−重金属キレートとして
水溶液から析出させることを特徴とする水中の重
金属イオン除去方法である。
本発明は、 (i) ppmオーダーの低濃度範囲にある重金属イオ
ンに対してもPAHのヒドラジド基が容易に反
応して重金属イオン−PAHキレートを形成し、
水中から析出しやすい状態になること、および (ii) 生成したキレート化物が未反応ヒドラジド基
を分子内に有するため、ポリカルボニル化合物
とも容易に反応して不溶性の巨大分子となり、
水溶液から析出すること の2つの新事業を応用したものであり、高濃度域
から低濃度域にいたる広範囲での重金属イオンの
除去が可能なきわめて有用な方法であるといえ
る。
本発明において使用されうるPAHとしては、
たとえば一般式(): (式中、Xは水素原子またはカルボキシル基、Y
は水素原子またはメチル基、Aはアクリルアミ
ド、メタクリアミド、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エエステルまたはマレイン酸のモノマー
単位、Bはアクリルアミド、メタクリアミド、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたは
マレイン酸と共重合可能なモノマーのモノマー単
位であり、かつl、mおよびnは 10モル%≦l≦100モル% 0モル%≦m+n≦90モル% l+m+n=100モル% の関係にある)で表わされるヒドラジド基含有水
溶性ポリマーがあげられる。前記一般式式()
において、アクリル酸エステルまたはメタクリル
酸エステルのモノマー単位としては、たとえばア
クリル酸またはメタクリル酸のメチルエステル、
エチルエステル、ブチルエステル、2−エチルヘ
キシルエステルなどのモノマー単位があげらられ
る。またアクリルアミド、メタクリアミド、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはマ
レイン酸と共重合可能なほかのモノマーのモノマ
ー単位としては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、酢酸ビニル、ブタジエン、スチレン、ア
クリロニトリルなどのモノマー単位があげられ
る。
本発明に使用されるPAHは、そのヒドラジド
基含有率が低いばあい、たとえば一般式()で
表わされるポリマーにおいてlが10モル%未満で
あるばあい、重金属イオンとの反応やポリカルボ
ニル化合物との反応が不充分となるためか、沈殿
の析出が困難となるので、好ましくない。また
PAHは、固有粘度(水溶媒において、25℃で測
定した固有粘度)が0.1〜28、好ましくは0.2〜18
の範囲内にあるものが適当である。すなわち、該
範囲内にあるものは、製造や取り扱いが容易であ
り、好ましく使用される。
通常、PAHは水溶液として使用され、鉄、銅、
水銀、亜鉛、鉛、銀、スズ、コバルト、カドミウ
ム、クロムなどの重金属イオンとキレート形成す
る。またPAHの使用量は、とくに限定されるも
のではないが、通常水溶液中に含まれる重金属イ
オンのモル数に対し、PAHの含有されるヒドラ
ジド基が約1〜20モル倍量、好ましくは約2〜6
モル倍量で使用される。1モル倍量未満のばあい
には、キレート化されない重金属イオンが存在す
るため除去が不完全であり、また20モル倍量より
も多く用いるばあいには、重金属イオンの除去効
果はより完全となるが、経済的に不利となるた
め、いずれのばあいにも好ましくない。
本発明において、重金属イオン−PAHキレー
トを水に不溶な沈殿物とするための反応剤として
用いられるポリカルボニル化合物は、カルボキシ
ル基を分子内に含有する水水溶性ポリマーであれ
ばよく、その具体例としては、たとえばジアルデ
ヒドスターチ、ペクチン酸、ポリアクリル酸、ポ
リビニルピロリドン、ポリマレイン酸、アクリル
酸−アクリルアミド共重合体などがあげられる。
また本発明に用にいられるこれら水溶溶性のポリ
カルボニル化合物の使用量は、カルボニル基の含
量がPAHのヒドラジド基の含量に対して0.02〜
10モル倍量、好ましくは0.2〜1モル倍量が採用
される。カルボニル基の含量が0.モル倍量未満の
ばあいは、重金属イオン−PAHキレート化物を
不溶性とすることが困難となり、また10モリ倍量
よりも多いと経済的に不利となるため、いずれの
ばあいも好ましくない。
PAHと重金属イオンとのキレート生成反応お
よび重金属イオン−PAHキレートとポリカルボ
ニル化合物との不溶物生成反応の各反応時間は、
いずれも撹拌速度などによつて多少影響される
が、通常は数秒ないし数分の短時間で行なわれ
る。
またPAHとポリカルボニル化合物の添加順序
は、PAHを添加したのちポリカルボニル化合物
を添加する順序が好ましいが、同時に添加するか
または逆の添加順序とすることも可能である。
つぎに参考例、実施例および比較例をあげて本
発明の方法をより具体的に説明するが、本発明は
それらの実施例のみに限定されるものではない。
参考例 1 300ml容の4ツ口フラスコに平均分子量約
210000のポリアクリルアミドの20%水溶液100g
と80%ヒドラジンヒドラート水溶液100gを加え、
撹拌しながら55℃で5時間反応させた。えられた
反応液を約1のメタノール中に撹拌しながら注
入するとPAHの白色沈殿が生成した。このもの
を水およびメタノールを用いる再沈殿法によつて
精製したのち、約60℃で減圧乾燥した。えられた
PAHは、そのヒドラジド基含有率が50モル%で
あり、またその固有粘度は1.8であつた。
実施例 1〜3 銅イオンをそれぞれ500ppm、100ppm、10ppm
含有する水溶液100ml中に、参考例1でえたPAH
の1%水溶液をPAHの濃度がそれぞれ2000ppm、
400ppm、40ppmとなるように添加し、10秒間撹
拌した。そののちただちに、25%水溶液が
12000cPの粘度(30℃において)を有するポリア
クリル酸の1%水溶液をポリアクリル酸濃度がそ
れぞれ500ppm、100ppm、10ppmとなるように添
加し、さらに30秒間撹拌したところ過の容易な
沈殿物(水色)がえられた。このものを定性用
紙CM−1で過したのち、液を原子吸光分析
に供してそれぞれの銅イオン濃度を分析した。そ
の結果、各液中の銅イオン濃度はそれぞれ
0.6ppm、0.4ppm、0.2ppmであつた。
比較例 1〜3 銅イオンをそれぞれ500ppm、100ppm、10ppm
含有する水溶液100ml中に参考例1でえたPAHの
1%水溶液をPAHの濃度がそれぞれ2000ppm、
400ppm、40ppmとなるように添加し、10秒間撹
拌した。そののち定性用紙CM−1で過し、
液を原子吸光分析に供してそれぞれの銅イオン
濃度を分析した。その結果、各液中の銅イオン
濃度はそれぞれ45ppm、40ppm、10ppmであつ
た。
参考例 2 300ml容の4ツ口フラスコに平均分子量約
900000のポリアクリル酸メチル10gと80%ヒドラ
ジンヒドラート水溶液200gを加え、チツ素気流
下で撹拌しながら80℃で8時間反応させた。えら
れた反応液を参考例1を同様に処理して白色の
PAHをえた。えられたPAHは、そのヒドラジド
基含有率が95モル%であり、またその固有粘度は
12であつた。
実施例 4および5 亜鉛イオンをそれぞれ10ppm、5ppm含有する
水溶液100ml中に参考例でえられたPAHの1%水
溶液をPAHの濃度がそれぞれ40ppmとなるよう
に添加し、10秒間撹拌した。そののち、ただちに
実施例1〜3で使用したものと同じ1%ポリアク
リル酸水溶液をポリアクリル酸濃度がそれぞれ
20pmとなるように添加し、さらに30秒間撹拌し
たところ、白色の沈殿物がえられた。このものを
定性紙CM−1で過したのち、液を原子吸
光分析に供してそれぞれの亜鉛イオン濃度を分析
した。その結果、各液中の亜鉛イオン濃度はい
ずれも0.2ppmであつた。
比較例 4および5 亜鉛イオンをそれぞれ10ppm、5ppm含有する
水溶液100ml中に参考例2でえられたPAHの1%
水溶液をPAHの濃度がそれぞれ40ppmとなるよ
うに添加し、10秒間撹拌した。そののち定性用
紙CM−1で過し、液を原子吸光分析に供し
てそれぞれの亜鉛イオン濃度を分析した。その結
果、各液中の亜鉛イオン濃度はそれぞれ
10ppm、5ppmであつた。
実施例 6 水銀イオンを10ppm、亜鉛イオンを10ppm、カ
オリンを2000ppm含有する懸濁液中に、参考例1
でえたPAHの1%水溶液をPAHの濃度が80ppm
となるように添加し、10秒間撹拌ししたところ、
カオリンの凝集が生じた。さらに実施例1〜3で
使用したものと同じ1%ポリアクリル酸水溶液を
ポリアクリル酸濃度が40ppmとなるように添加
し、30秒間撹拌したところ、前記凝集物はさに大
きくなつた。このものを定性紙CM−1で過
し、液を原子吸光分析に供してその水銀イオン
濃度および亜鉛イオン濃度を分析した。その結
果、水銀イオン濃度は0.1ppm以下であり、亜鉛
イオン濃度は0.1ppmであつた。
比較例 6 水銀イオンを10ppm、亜鉛イオンを10ppm、カ
オリンを2000ppm含有する懸濁液中に、参考例1
でえたPAHの1%水溶液をPAHの濃度が80ppm
となるように添加し、10贅間撹拌したところ、カ
オリンの凝集が生じた。このものを定性用紙
CM−1で過したのち、液を原子吸光分析に
供してその水銀イオン濃度および亜鉛イオン濃度
を分析した。その結果、水銀イオン濃度は3ppm
であり、亜鉛イオン濃度は4ppmであつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重金属イオンを含有する水溶液に、水溶性ポ
    リアクリル酸ヒドラジドを添加し、ついで水溶性
    のポリカルボニル化合物を添加することにより、
    重金属イオンを不溶化せられたポリアクリル酸ヒ
    ドラジド−重金属キレートとして水溶液から析出
    させることを特徴とする水中の重金属イオンの除
    去方法。
JP3448682A 1982-03-03 1982-03-03 重金属イオン除去方法 Granted JPS58150491A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3448682A JPS58150491A (ja) 1982-03-03 1982-03-03 重金属イオン除去方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3448682A JPS58150491A (ja) 1982-03-03 1982-03-03 重金属イオン除去方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58150491A JPS58150491A (ja) 1983-09-07
JPH024353B2 true JPH024353B2 (ja) 1990-01-26

Family

ID=12415569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3448682A Granted JPS58150491A (ja) 1982-03-03 1982-03-03 重金属イオン除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58150491A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106145396A (zh) * 2016-08-09 2016-11-23 丁玉琴 一种无磷环保阻垢分散剂的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58150491A (ja) 1983-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU646763B2 (en) Dithiocarbamate polymers
JP3264348B2 (ja) 高分子重金属捕集剤、ジチオカルバミン酸アルカリ金属塩化重合体、及びそれらの製造方法
CN116531953A (zh) 一种膜用阻垢剂及其制备方法和应用
Walsh et al. Metal specific hydroxyoxime ion-exchange resins
US6114484A (en) Polymers for chemical treatment and precipitation of soluble metal cyanide and oxoanion compounds from waste water
CN109970165B (zh) 一种重金属捕集剂及其制备方法
JPH024353B2 (ja)
JPS61153193A (ja) ホウ素含有廃水の処理方法
Jellinek et al. A novel method of metal ion removal and recovery from water by complex formation with polyelectrolytes
JP3334786B2 (ja) 不溶性及び溶解性の鉛、クロム、亜鉛含有排水の処理方法
JP2911506B2 (ja) フッ素含有排水の処理方法
JPH05239133A (ja) ジチオカルバミン酸ポリマー
JP3840656B2 (ja) 水溶液の精製方法及び精製水溶液
JP2001179266A (ja) セレン含有水の処理方法
JP4019889B2 (ja) 重金属含有廃液の処理方法及びそれに用いる処理剤
JP2002233882A (ja) 重金属を含む水溶液から重金属を回収する方法
Hosseinzadeh et al. Novel Tetrazole-Functionalized Absorbent based on poly (2, 2, 3, 3-tetracyanocyclo-propyl) phenylacrylate to remove heavy metal ions from aqueous solution
JPS5834193B2 (ja) ホウフツ素化合物含有廃水の処理方法
JPS5834194B2 (ja) スイギンイオンノ ジヨキヨホウホウ
JP2885692B2 (ja) 塩化鉄溶液中のニッケルの分離方法
Inoue et al. Chitosan: A versatile biopolymer for separation, purification, and concentration of metal ions
CN1348020A (zh) 氯化铁刻蚀或酸洗废液中镍与重金属离子的去除方法
JPH0880490A (ja) アンチモン含有排水の処理方法
JPS649076B2 (ja)
US3235493A (en) Process for clarifying suspensions