JPH0243404B2

JPH0243404B2 -

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Publication number: JPH0243404B2
Application number: JP56078741A
Authority: JP
Priority date: 1981-05-26
Filing date: 1981-05-26
Publication date: 1990-09-28
Also published as: JPS57196808A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はガス絶縁開閉装置に関する。

最近の変電所においては、据付面積の縮小化の
要求に応じて、接地された密封容器内部にSF₆ガ
スのような絶縁ガスを封入し、この絶縁ガスとと
もにこの密封容器から絶縁して変電機器を収納
し、対地絶縁あるいは相間絶縁を行つたガス絶縁
開閉装置が採用されている。このガス絶縁開閉装
置は、例えばしや断器、断路器及び接地装置など
のガス絶縁電気機器を組合わせて構成され、絶縁
距離を大幅に縮小することができるようになつ
た。このガス絶縁開閉装置には系統保護上、各機
器間の接地事故の部位を適確に検出するために変
流器が設けられているものが特開昭51−35033号
公報「ガス絶縁開閉装置」で提案されている。し
かしこの変流器取付部の構造が適正でない場合、
接地事故でないにもかゝわらず、変流器及びそれ
に係属した保護継電器が接地事故と誤判断し、関
係したしや断器を操作してしまうという不具合な
点があつた。

このような従来のガス絶縁開閉装置は第１図に
示すように、接地されたしや断器容器１の内部に
はSF₆のような絶縁ガスが充てんされており、こ
の内部にしや断部２が配設されている。しや断部
２は絶縁筒３，４によつてしや断器容器１の内部
に絶縁支持されている。中央の絶縁筒４の内部を
貫通する絶縁ロツド５が設けられて、しや断部２
をしや断器容器１の外部に設けられた外部操作装
置６により操作するように構成されている。しや
断器容器１の上部には口出部７が設けられ、この
口出部７を取囲んで変流器１２が設けられてい
る。この変流器１２の外部にはその防水保護及び
組立、輸送などによる損傷がないように保護する
ために金属カバー１３が変流器１２を取囲むよう
に設けられ、金属カバー１３は防水保護のために
口出部７とボルト締結などにより変流器１２の上
方において機械的かつ電気的に結合され、変流器
１２の下方側は口出部７とは結合せず大気によつ
て絶縁されている。口出部７の上部には絶縁スペ
ーサ１５を介して断路器容器１６の口出部１７が
接続されている。断路器容器１６の内部には断路
部１８、線路側及びしや断部側の接地開閉装置１
９，２０が配設されている。ただし、その操作装
置は図示されていない。断路器容器１６の軸方向
の端部には断路部１８の可動接触子２１を操作す
る断路部操作装置２２が設けられている。断路部
１８の固定接触子２３の上部の断路器容器１６の
上部には口出部２５が設けられ、この口出部の上
部にブツシング２６が樹立されている。そして断
路器容器１６及びしや断器容器１は架台２７，２
８によつて支持されており、この架台２２，２８
を介して直接接地されている。又、この架台２
７，２８には各操作装置の操作のため、図示して
いない梯子が設けられている。絶縁スペーサ１５
はしや断器容器１と断路部容器１６の口出部７，
１７の間を電気的に絶縁している。これらは据付
面２９の上に設置され、接続線３１を介して埋設
された接地線３２により接地されている。

このように構成されたガス絶縁開閉装置におい
ては、断路部操作装置２２及び接地開閉装置１
９，２０の図示しない操作装置が上部にあるた
め、その操作のために作作業員が架台２７に取付
けられた図示しない梯子を登り、各操作装置を操
作することになる。かかる操作を行う場合に作業
員がその所持している金属工具を、万一金属カバ
ー１３と断路器容器１６、又は架台２７と接触
し、この間を橋絡させるとガス絶縁開閉装置が活
線の場合には次のような問題が生ずる。

第２図に示すように、金属工具などによつて橋
絡部３０が生ずると、断路器容器１６から架台２
７、接地線３２、しや断器容器１、しや断器の口
出部７、金属カバー１３、そして橋絡部３０を介
して断路器容器１６に至る閉回路が形成され、主
回路電流I₁によつて生ずる磁束と閉回路の鎖交磁
束Φにより、誘起される誘導電流I₂が発生する。
この誘導電流I₂はしや断器の口出部７を通るた
め、変流器１２中心導体の電流I₁と誘導電流I₂と
のベクトル和の電流を検出し、３相各相の他の変
流器によつて検出した電流と橋絡を生じた変流器
によつて検出した電流とのベクトル和から零相電
流を検出することになり変流器に係属した保護継
電器はガス絶縁開閉装置の接地事故と誤認するお
それがあつた。

本発明は上記の点を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、変流器及びそれに係属
した保護継電器が誤動作するおそれのない信頼性
の高いガス絶縁開閉装置を提供することにある。

以下本発明を第１図及び第２図と同一部分は同
符号を付した図面に示す一実施例を参照して説明
する。第３図において、接地されたしや断器容器
１の内部にはSF₆ガスのような絶縁ガスとともに
しや断部２が配設されている。しや断部２は絶縁
筒３，４によつてしや断器容器１の内部に絶縁支
持されている。中央の絶縁筒３の内部を貫通する
絶縁ロツド５が設けられて、しや断部２をしや断
器容器１の外部に設けられた操作装置６により操
作するように構成されている。

しや断器容器１の上部には口出部７が設けら
れ、この口出し部７はしや断器容器１の外フラン
ジである取付部９に後述するような断路器接合部
１０を介して接続される母線容器１１によつて構
成されている。この母線容器１１の外周に絶縁接
合部１０を覆うように変流器１２を挿着し、ま
た、この変流器１２の外部にはその防水保護及び
組立、輸送などによる損傷がないように保護する
ために、金属カバー１３が変流器１２を取囲むよ
うに設けられている。この金属カバー１３は防水
保護のため母線容器１１とボルト締結などにより
変流器１２の上方において機械的かつ電気的に結
合され、変流器１２の下方側は母線容器１１とは
接合することなく開放された状態に構成されてい
る。

口出部７の上部には絶縁スペーサ１５を介して
断路器容器１６の口出部１７が接続されている。
この断路器容器１６の内部には断路器１８が設け
られ、線路側及びしや断部側の接地開閉装置１
９，２０が配設され、その操作装置は図示されて
いない。断路器容器１６の軸方向端部には断路部
１８の可動接触子２１を操作する断路部操作装置
２２が設けられている。断路部１８の固定接触子
２３の上側の断路器容器１６の上部には口出部２
５が設けられ、この口出部２５の上部にブツシン
グ２６が取付けられている。そして断路器容器１
６は架台２７によつて支持され、またしや断器容
器１も架台２８によつて支持されて夫々据付面２
９に設置され、また架台２７，２８は夫々接続線
３１を介して埋設された接地線３２に接続接地さ
れている。またこの架台２７には各操作装置の操
作のため、図示しない梯子が設けられている。

上記の絶縁接合部１０は第４図に示すように、
母線容器１１の外フランジ３３としや断器容器１
の取付部９の外フランジ３５間に絶縁リング３６
と板状の絶縁リング３７と金属リング３８とが挿
着されて構成されている。絶縁リング３６は例え
ばエポキシ樹脂からなる成形部材からなり、外フ
ランジ３３，３５の内径側に例えばオーリング３
９を介して絶縁ガスが漏れぬよう気密に挿着され
ている。そして主として絶縁リング３６の外側に
外フランジ３３，３５の荷重を受けるように例え
ば強化プラスチツク、いわゆるFRPからなる板
状の絶縁リング３７と、この絶縁リング３７に重
ねて金属リング３８を挿着し、これら重ねられた
絶縁リング３７と金属リング３８を図示しないが
外フランジ３３，３５を貫通するボルトによつて
締付けている。また絶縁リング３７と金属リング
３８を重ねた厚さは、絶縁リング３６の厚さより
若干大きく形成され、外フランジ３３，３５を締
付けた際に大きい荷重を負担するとともに絶縁リ
ング３６に設けられたオーリング３９，３９の圧
縮代が考慮されている。このように構成すること
により、外フランジ３３，３５締付時の荷重は全
て絶縁リング３７及び金属リング３８に作用し、
オーリング３９，３９には好適な一定の圧縮応力
が作用する。このため、オーリング３９，３９は
劣化がなく、絶縁ガスの漏出による絶縁破壊を確
実に防止することができる。さらに、絶縁スペー
サ１５は従来のように特に口出部７，１７間を絶
縁するように考慮する必要がなく、通常のように
ボルト締付などによつて導通されている絶縁スペ
ース１５ａとしてもよい。

次に、上述のように構成された本発明の作用効
果について説明する。第５図に示すように、万一
変流器１２の金属カバー１３と架台２７もしくは
断路部容器１６との間に例えば作業工具などによ
つて橋絡部３０が生じた場合に、絶縁スペーサ１
５を介在した口出部７，１７間が導通状態にあつ
ても、絶縁接合部１０が構成されているので、第
２図に示した従来のように閉回路が形成されず、
したがつて点線矢印で示した誘導電流I₂は発生し
ない。

また、第６図に示すように金属カバー１３とし
や断器容器１との間に橋絡部４０が生じた場合
は、１点鎖線矢印に示すように誘導電流I₂は、金
属カバー１３、絶縁スペーサ１５ａ、断路部容器
１６、架台２７、接地線３２、しや断器容器１を
経て金属カバー１３にもどるという閉回路に流れ
る。このように誘導電流I₂が流れるが、この誘導
電流I₂は変流器１２の内側を流れていないので、
変流器１２は主回路電流I₁のみを検知しているの
で、これに係属した保護継電器が誤動作すること
がない。このように絶縁接合部１０が変流器１２
及び金属カバー１３によつて覆われているので、
絶縁接合部１０を過失によつて橋絡するようなこ
とは防止されている。

さらに、第１図に示したように構成した従来の
超高圧以上のガス絶縁開閉装置においては機器が
大形化するために、各機器を適切な輸送単位に分
割して輸送する必要があるが、その分割部分とし
て高さ方向の輸送制限から断路器容器１６としや
断器容器１との間の絶縁スペーサ１５の部分で分
割しなければならない場合には、従来のように絶
縁スペーサ１５の部分で両容器１６，１間の電気
的絶縁がなされていると、現地において再組立す
る際に、工場における組立条件に比し作業条件が
良くないため、絶縁部材の吸湿などの原因による
絶縁不良となり信頼性を損うおそれがある。また
絶縁スペーサ１５の部分で絶縁を行うために部品
数が多くなり、そのうえ断路部１８のしや断器側
に接続される可動接触子２１の芯出し作業が容易
に行えなくなるなどの不具合な点があつた。

しかし、本発明のように構成すれば、絶縁スペ
ーサ１２の部分は絶縁する必要がなく、絶縁接合
部１０は工場における組立のまゝ輸送できるの
で、特に絶縁を要する部分の現地組立は全くない
ので、絶縁上の信頼性を損うことがない。

また、しや断器容器１の口出部７の長さは、そ
こに収納される変流器の仕様によつて異なつたも
のになる。すなわち変流器の数、特性の違いによ
る変流器鉄心の断面積の相違などがある。従つて
口出部７をしや断器容器１と一体に形成している
第１図のような従来の方式では、想定される変流
器の取付に合わした口出部７の長さを備えたしや
断器容器１を標準化して、全ての仕様の変流器に
対し、取付可能にすることはできるが、ガス絶縁
開閉装置としては大形化するおそれがある。また
個々の客先仕様に合わせてガス絶縁開閉装置を小
形化すること、あるいは場所によつては全装備を
組立状態のまま輸送するケースも生じてくる。

このような時、本発明によればしや断器容器１
の口出部７の長さを母線容器１１を取付けに要す
る長さ、言いかえれば口出部７を構成する取付部
９のフランジと母線容器１１のフランジ同志をボ
ルトで締付けるだけの作業スペースのみあればよ
いので、変流器の各種仕様に対して母線容器１１
の長さを変更するのみで対応することができる。
また絶縁接合部１０の結合が外フランジ３３，３
５となつているので、組立が容易で母線との絶縁
距離を十分に電界状態を良好に確保できる。この
ように構成することによつて、ガス絶縁開閉装置
としてはしや断器容器１は口出部７の取付部９の
長さを短かくしたもので標準化し、母線容器１１
の長さだけを可変にすることによつて最適な小形
化を計ることが可能となり、客先の仕様によつて
は輸送単位をどのようにでも設定することができ
るので、トータルのコストミニマムを志向するこ
とが可能となる。

なおまた、本発明の他の実施例として水平に設
置したしや断器容器１のその口出しを容器１中心
の軸線延長上に設け、その軸線上に母線容器１
１，断路器容器１６などを設け、第３図に示すよ
うな構成と同一方法で変流器１２、金属カバー１
３及び絶縁接合部１０を設けることも可能であ
る。

以上説明したように本発明によれば、しや断器
容器の上部に設けられる口出部が、しや断器容器
の取付部に母線容器側の外フランジとしや断器容
器側の外フランジ間で内周に絶縁リングとオーリ
ングを、外周には別個の絶縁リングと金属リング
を重ねて挿着して互い絶縁した絶縁接合部を介し
て母線容器を接合して構成され、この絶縁接合部
を覆うように母線容器に変流器が挿着され、また
この変流器を覆う金属カバーを設け、この金属カ
バーは母線容器の上部においてのみ固着されるこ
とによつて、オーリングの劣化による絶縁ガスの
漏出を防止することができ、この金属カバーが橋
絡事故を起しても変流器に係属する保護継電器が
誤動作することなく、また分解輸送及び据付けコ
ストを低減することができ、さらに縮小化された
ガス絶縁開閉装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々従来のガス絶縁開閉装
置を示し、第１図は一部断面正面図、第２図は第
１図における誘導電流を示す電気回路図、第３図
ないし第６図は夫々本発明のガス絶縁開閉装置を
示し、第３図は一部断面正面図、第４図は絶縁接
合部を示す断面図、第５図及び第６図は夫々橋絡
事故時における電流の状態を示す電気回路図であ
る。１……しや断器容器、７……口出部、９……取
付部、１０……絶縁接合部、１１……母線容器、
１２……変流器、１３……金属カバー、１６……
断路器容器、２７，２８……架台、３１……接続
線、３２……接地線、３３，３５……外フラン
ジ、３６，３７……絶縁リング、３８……金属リ
ング、３９……オーリング。

Claims

【特許請求の範囲】１内部に絶縁ガスと共にしや断部を収納したし
や断器容器に内部に導体を挿通した母線容器の一
端を前記しや断部と同一ガス区画として接続し、
前記母線容器の他端に絶縁ガスを充てんした断路
器及び接地装置を形成する断路器容器を前記母線
容器とはガス区画して接続し、前記しや断器容器
と前記母線容器との接続部は母線容器側の外フラ
ンジとしや断器容器側の外フランジ間で内周に絶
縁リングとオーリングを、また外周には別個の絶
縁リングと金属リングを重ねて挿着して互に絶縁
した絶縁接合部を形成し、この絶縁接合部を取り
囲むようにして変流器を設けてさらにこの変流器
の外部にこの変流器を取り囲むように一端を前記
母線容器に機械的及び電気的に固着された金属カ
バーを設け、前記変流器又は前記金属カバーが前
記絶縁接合部の絶縁を保護するように構成したこ
とを特徴とするガス絶縁開閉装置。２しや断器容器が水平に配置され、このしや断
器容器の上部に母線容器の一端を接合し、この母
線容器の他端に断路器容器を水平に接続した特許
請求の範囲第１項記載のガス絶縁開閉装置。