JPH024304Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ガスの元栓側の口金に差し込み接続
されていて、ガスホースの先端に取付けられてい
るガス接続用ソケツトが差し込み接続されるガス
接続具のパツキン構造に関する。

［従来技術］ ガスの元栓側の口金に差し込み接続されている
ガス接続具のパツキンは、第３図に示すように、
環状のパツキン本体５の前後端面には夫々凹溝
６，７が形成され、このような凹溝６，７の形成
により、口金３への差し込み接続並びに口金３か
らの抜き出しを容易に行えるようにしてある。と
ころで上記凹溝６，７の直径は等しいものとなつ
ていた。

［考案が解決しようとする問題点］ ガスの元栓側の口金に差し込み接続されるガス
接続具は一旦接続を行うと口金から抜き出すこと
が殆どなく、その接続状態のまま使用されるのが
現状であり、従つてガス接続具の口金から容易に
外すようにする構成は現状では不要となつている
ものであり、むしろ外れ難くする方が安全上好ま
しいものである。かかる状況において従来では、
パツキン本体５の前後端面の凹溝６，７の直径は
等しいものとなつていたが故に、口金への差し込
み接続を容易に行なおうとして、凹溝６よりも内
方部分ａの肉厚を薄くする場合には、差し込み接
続が容易に行うことができるが、後端面側におい
ても凹溝７よりも内方部分ｂの肉厚が薄くなり、
口金からの抜き出しが容易になるが、シール性が
低下するという問題があつた。更に、凹溝６，７
の直径が等しい故、凹溝６，７の底部間にネツク
部分Ｎが生じ、このネツク部分Ｎが差し込み接続
及び外し時の荷重を受けて破損されやすいという
問題があつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案のガス接続具は、パツキン本体５の前後
端面に形成された凹溝６，７のうち口金３への差
し込み方向の前端面の凹溝６の直径ｄを後端面の
凹溝７の直径Ｄよりも小にすることによつて、上
記問題点を解決したものである。

［作用］ このように本考案においては、前端面の凹溝６
の直径ｄを後端面の凹溝７の直径Ｄよりも小にす
ることで、前端面の凹溝６よりも内方部分ａの肉
厚を小にし、口金３への差し込み接続に際して前
端側の内方部分ａが容易に弾性変形し、差し込み
接続を容易になし、そして接続後においては後端
側の凹溝７よりも内方部分ｂが厚肉となつてい
て、この厚肉部分が口金３に強く圧接して、高い
シールを行うのであり、更に、凹溝６，７の直径
ｄ，Ｄを異ならせて、ネツク部分Ｎを小に抑えた
ものである。

［実施例］ ガス接続具Ａは、第１図に示すように、ガスの
元栓側の口金３に差し込み接続されるものであ
り、ガスの元栓側の口金３に差し込み接続された
ガス接続具Ａにガスホース８の先端に取付けられ
ているガス接続用ソケツト９を差し込み接続する
ことで、接続用ソケツト９側に設けてある押棒１
０にてスプリング１１に抗して弁体１２を押し込
んで開弁し、元栓側からのガスをガス接続具Ａを
経てガスホース８内に導入することができるよう
にしてある。そしてガス接続具Ａからガス接続用
ソケツト９を外すことで、ガス接続具Ａ内の弁体
１２はスプリング１１によつて閉弁されるように
してある。このようなガス接続用ソケツト９並び
にガス接続具Ａの構成は周知の構成のものであ
る。

ガス接続具Ａ内には環状のパツキンＰが装填さ
れていて、このパツキンＰには筒状の接続具本体
１の内周面に圧接する外圧接面２とガスの元栓側
の口金３の外周面に圧接する内圧接面４とを有し
ている。そしてパツキン本体５の口金３への差し
込み接続方向の前後端面に夫々凹溝６，７を全周
に形成してある。これらの凹溝６，７のうち口金
３への差し込み方向の前端面の凹溝６の直径ｄを
後端面の凹溝７の直径Ｄよりも小にしてある。こ
のように前端面の凹溝６の直径ｄを後端面の凹溝
７の直径Ｄよりも小にすることで、前端面の凹溝
６よりも内方部分ａの肉厚を薄くして、このよう
に内方部分ａの肉厚を薄くすることで、内方部分
ａが容易に弾性変形し、口金３への差し込み接続
を容易に行え、それでいて後端側の凹溝７よりも
内方部分ｂは厚肉となつていて、口金３への差し
込み接続後においてはこの厚肉の内方部分ｂが口
金３に強く圧接して、高いシール性を得るもので
ある。しかも前後の凹溝６，７の直径を異ならせ
ることで、凹溝６，７の直径を一致させた従来の
ものに比べて、前後の凹溝６，７の底部間のネツ
ク部分Ｎを小に抑え、ガス接続具Ａの差し込み接
続及び抜き出し時にかかる荷重によりネツク部分
Ｎを損傷させるのを抑制するものである。ところ
でパツキン本体５の内圧接面４側の前後部分には
傾斜面１３，１３を形成してあり、口金３への挿
入及び抜き出しを抵抗少なく行えるようにしてあ
る。このような傾斜面１３，１３は先端側のもの
を緩傾斜にすることで一層口金３への挿入が容易
となるものである。そしてパツキンＡの材質はゴ
ムや弾性を有する合成樹脂等が採用できる。

接続具本体１にはキヤツプ１４をねじ込み装着
することができるようにしてあり、キヤツプ１４
をねじ込み装着することによつて、接続具本体１
に装着してある固定リング１７のひれ状の嵌入片
１５を押さえて口金３の凹所１６に圧入して抜け
止めを図つてある。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、パツキン本体の前後端
面に形成された凹溝のうち口金への差し込み方向
の前端面の凹溝の直径を後端面の凹溝の直径より
も小にしてあるから、前端面の凹溝よりも内方部
分の肉厚を薄くすることができ、このように内方
部分の肉厚を薄くすることで、口金への差し込み
接続を容易に行うことができながら、後端側の凹
溝よりも内方部分は厚肉となつている故、口金へ
の差し込み接続後においてはこの厚肉部分が口金
に強く圧接して、高いシール性を得ることができ
るという利点がある。しかも前後の凹溝の直径を
異ならせてあるから、凹溝の直径を一致させた従
来のものに比べて、前後の凹溝の底部間のネツク
部分を小に抑えることができ、ガス接続具の差し
込み接続及び抜き出し時にかかる荷重によりネツ
ク部分を損傷させるのを抑制することができ、長
期間にわたつて使用できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部破断した側面
図、第２図は同上のパツキンの断面図、第３図は
従来例のパツキンの断面図であり、 １は接続具本体、２は外圧接面、３は口金、４
は内圧接面、５はパツキン本体５、６は前端面の
凹溝、７は後端面の凹溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスの元栓側の口金に差し込み接続されてい
   て、ガスホースの先端に取付けられているガス接
   続用ソケツトが差し込み接続されるガス接続具の
   パツキン構造であつて、筒状の接続具本体の内周
   面に圧接する外圧接面とガスの元栓側の口金の外
   周面に圧接する内圧接面とを有する環状のパツキ
   ン本体の口金への差し込み接続方向の前後端面に
   夫々凹溝を全周に形成し、これらの凹溝のうち口
   金への差し込み方向の前端面の凹溝の直径を後端
   面の凹溝の直径よりも小にして成るガス接続具の
   パツキン構造。