JPH0242724B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、パレツト上に荷積みされた品物の最
上部にトツプシートあるいはトツプフレームなど
の板状保護部材を移載し、かつ、パレツトととも
に品物及び保護部材を水平方向に回動しながらこ
れらの外周側に合成樹脂フイルムなどの帯状包装
素材を供給することにより包装素材を巻回して品
物をパレツト及び保護部材とともに一体的に包装
する際に保護部材を上方から押圧する板状保護部
材の移載押圧装置に関するものである。

〔発明の技術的背景〕

パレツト上に荷積みされた品物の包装として、
近年、ストレツチ包装が行なわれている。

このストレツチ包装とは、荷積みされた品物の
外周側に合成樹脂フイルムなどの帯状包装素材を
所定の張力を持たせて包帯状に巻回するものであ
るが、包装素材の巻回に先だつて、荷積みされた
品物の最上部にトツプシートあるいはトツプフレ
ームなどの板状保護部材を載置し、また、包装素
材の巻回時には、この保護部材を介して品物を上
方から押圧することが行なわれており、この保護
部材の載置と押圧は、従来、別の位置で行なわれ
ていた。

〔背景技術の問題点〕

上述したように、板状保護部材の移載と押圧を
別の位置で行なうと、スペース的に不利であり、
さらに、パレツト上に荷積みされた品物が包装前
の不安定な状態のまま長い距離を搬送されること
になり、荷姿が悪くなつたり、荷崩れを起こした
りする危険性が高くなつていた。

〔発明の目的〕 本発明は、上述したような点に鑑みなされたも
ので、パレツト上に荷積みされた品物の最上部に
対する板状保護部材の移載とこの板状保護部材を
介しての品物に対する押圧を同位置すなわち帯状
包装素材の巻回位置で行なおうとするものであ
る。

〔発明の概要〕

本発明は、パレツト上に荷積みされた品物の最
上部にトツプシートあるいはトツプフレームなど
の板状保護部材を移載し、かつ、パレツトととも
に品物及び保護部材を水平方向に回動しながらこ
れらの外周側に合成樹脂フイルムなどの帯状包装
素材を供給することにより包装素材を巻回して品
物をパレツト及び保護部材とともに一体的に包装
する際に保護部材を上方から押圧する板状保護部
材の移載押圧装置において、上記品物が包装され
る位置と上記板状保護部材が供給される位置の上
方に水平方向移動可能に設けられたキヤリヤと、
このキヤリヤに昇降可能に設けられ上記板状保護
部材の上面を吸着保持する吸着体と、上記キヤリ
ヤに昇降可能かつ水平方向回動可能に設けられ上
記板状保護部材の上面を押圧する押圧体とを具備
したことを特徴とするものである。

〔発明の実施例〕

次に、本発明による板状保護部材の移載押圧装
置を、図面に示す一実施例に基づいて具体的に説
明する。

第１図及び第２図は、箱状の品物Ｂをパレツト
Ｐ上に荷積みし、さらに、この品物を包装するパ
レツト荷積み・包装システムを示すもので、この
システムは荷積み装置１の部分と包装装置２の部
分とに大きく分けることができる。

上記荷積み装置１では、一側上方位置において
搬入コンベヤ３によつて順次搬入された品物Ｂ
が、必要に応じてその荷向を転換された上で、中
央上方の集合位置４において複数個たとえば７個
が１段分としてまとめられ、この１段分７個の品
物Ｂが他側部上方の積付け位置５において下方か
ら上昇したパレツトＰ上に積付けられ、さらに、
この積付けを行なう毎にパレツトＰを１段ずつ下
降することにより品物ＢがパレツトＰ上に複数段
に荷積みされるようになつている。そして、品物
Ｂが荷積みされたパレツトＰは他側下方のコンベ
ヤ６を介して上記包装装置２に搬送されるように
なつている。なお、パレツトＰは、パレツト収納
装置７から１枚ずつ供給され、パレツトコンベヤ
８を介して上記集合位置４の下方に搬送され、つ
いで、パレツトコンベヤ９により、上記積付け位
置５の下方に搬送され、ここで、図示しない昇降
台上に支持されて品物Ｂが積付けられるようにな
つている。

上記包装装置２では、水平方向回動可能に設け
られた回動コンベヤ１１で、上記コンベヤ６から
搬送されたパレツトＰを受取るようになつてお
り、この回動コンベヤ１１に支持されたパレツト
Ｐ上の品物Ｂの最上部に対して、本発明による板
状保護部材の移載押圧装置１２で板状保護部材と
してのトツプシートＳを移載し、ついで、上記移
載押圧装置１２でトツプシートＳを上方から押圧
し、この状態で、上記回動コンベヤ１１を回動し
てパレツトＰとともに品物Ｂ及びトツプシートＳ
を水平方向に回動しながら、これらの外周側に図
示しない合成樹脂フイルムなどの包装素材を包装
素材供給装置１３で供給し、これによつて、包装
素材を巻回して品物ＢをパレツトＰ及びトツプシ
ートＳとともに一体的に包装するようになつてい
る。そして、包装された品物Ｂは回動コンベヤ１
１からコンベヤ１４を介して搬出コンベヤ１５に
搬送されるようになつている。

次に、上記移載押圧装置１２を第３図及び第４
図に基づいて説明する。

図において、２１は４本の逆Ｌ字形の支柱２２
の上部に水平に支持された長い矩形状のフレーム
で、このフレーム２１の両側内部にはガイドレー
ル２３が設けられ、この両ガイドレール２３にキ
ヤリヤ２４が支持されている。

上記キヤリヤ２４は、１対の逆三角形状の側板
２５を１対の断面Ｌ字形の横つなぎ部材２６で連
結したもので、上記両側板２５の外側上部に設け
られた複数のローラ２７が上記ガイドレール２３
上に転動自在に支持され、ガイドレール２３に沿
つてフレーム２１の長さ方向に走行するようにな
つている。

すなわち、上記フレーム２１の両側内部の両端
部近くにそれぞれスプロケツト２８，２９が軸支
され、このスプロケツト２８，２９にチエン３０
が掛け回され、このチエン３０の両端部が上記キ
ヤリヤ２４の側板２５に取付けられ、さらに、一
端側の両スプロケツト２８は軸３１に固着され、
この軸３１に小径のスプロケツト３２がフレーム
２１の一側外径において固着されているととも
に、これに対してフレーム２１の一側外部の中央
部近くにスプロケツト３３が軸支され、これらの
各スプロケツト３２，３３にチエン３４が掛け回
され、このチエン３４の両端部が、フレーム２１
の一側外部に取付けられたエアシリンダ３５のロ
ツドに取付けられており、エアシリンダ３５を作
動してロツドを伸長させると上記キヤリヤ２４が
フレーム２１の一端部に移動し、ロツドを短縮さ
せるとキヤリヤ２４がフレーム２１の他端部に移
動するようになつている。

また、上記キヤリヤ２４の両側板２５の内側に
は複数のローラ３６が軸支され、このローラ３６
に昇降体４１が係合されている。

上記昇降体４１は、上部を開口した箱状に形成
され、その両側外面に設けられたレール４２が上
記ローラ３６に挾持され、さらに、その内部に横
つなぎ部材４３が設けられ、この部材４３に、上
記キヤリヤ２４の部材２６に取付けられたエヤシ
リンダ４４のロツドが取付けられており、エヤシ
リンダ４４を作動してロツドを伸長させると昇降
体４１が下降し、ロツドを短縮させると昇降体４
１が上昇するようになつている。

そして、上記昇降体４１の下部には円板状の押
圧体４５が水平方向回動自在に支持されている。

また、上記昇降体４１の下部には上記押圧体４
５の外方に位置して４個の吸着体としてのバキユ
ームカツプ５１が、２個１組となつて、昇降駆動
機構５２により上下動可能に設けられている。

そして、上記フレーム２１の一端部下方にはト
ツプシートＳの収納供給装置６１が設けられ、他
端部下方には上記包装装置２の回動コンベヤ１１
が配置されている。

上記収納供給装置６１は、上記支柱２２間に油
圧シリンダ６２を上方に向けて支持し、このシリ
ンダ６２に昇降台６３を設け、この昇降台６３の
外側に枠６４を設けたもので、昇降台６３上に多
数のトツプシートＳが積重状態で支持されるよう
になつている。

そうして、この移載押圧装置１２は、第４図に
示すように、シリンダ４４で昇降体４１を上昇さ
せるとともに、昇降駆動機構５２でバキユームカ
ツプ５１を昇降体４１下部の押圧体４５の下方に
下降させた状態で、シリンダ３５でキヤリヤ２４
をフレームの一端部すなわちトツプシートＳの収
納供給装置６１の上方に移動し、ついで、シリン
ダ４４で昇降体４１を下降して、バキユームカツ
プ５１をトツプシートＳの上面に当接し、この状
態で、バキユームカツプ５１を作動してトツプシ
ートＳを吸着し、ついで、昇降体４１を上昇し、
キヤリヤ２４をフレーム２１の他端部すなわち包
装装置２の回動コンベヤ１１の上方に移動し、つ
いで、昇降体４１を下降することにより、回動コ
ンベヤ１１に支持されたパレツトＰ上の品物Ｂの
最上部にトツプシートＳをおろし、この状態で、
バキユームカツプ５１の作動を解除してトツプシ
ートＳを離し、ついで、バキユームカツプ５１を
押圧体４５の上方に上昇した後、昇降体４１を下
降して、押圧体４５でトツプシートＳを介して品
物Ｂを下方に押圧するものである。そして、この
状態で、回動コンベヤ１１の回動及び包装素材の
供給を行なつて包装を行なうが、この際、押圧体
４５は回動コンベヤ１１の回動にともなつて従動
的に回動するので、これらの回動中心を一致させ
ておけば、品物Ｂの荷姿を崩すことなく、美しく
包装できる。

なお、収納供給装置６１において、トツプシー
トＳが少なくなつた場合には、シリンダ６２によ
つて昇降台６３を上昇して、バキユームカツプ５
１がトツプシートＳにとどくようにする。

なお、この実施例では、板状保護部材がトツプ
シートＳの場合を示したが、これに限らず、第５
図に示すように、品物Ｂの外側に係合する縁部を
備えたトツプフレームＦの場合でもよい。

また、この実施例では、押圧体４５は比較的小
形であるが、大形化する場合には、押圧体に孔を
形成し、この孔を介してバキユームカツプ５１を
昇降するようにしてもよく、さらに、バキユーム
カツプ５１も、必ずしも昇降体４１に取付ける必
要はなく、昇降体と押圧体を全く独立的に昇降す
るようにしてもよい。

〔発明の効果〕

上述したように、本発明によれば、パレツト上
に荷積みされた品物の最上部に対する板状保護部
材の移載と、この板状保護部材を介しての品物に
対する押圧を同位置すなわち帯状包装素材の巻回
位置で行なうことができるので、スペース的に有
利となり、さらに、パレツト上に荷積みたれた品
物が包装前の不安定な状態のまま長い距離を搬送
されることがなくなり、荷姿が悪くなつたり、荷
崩れを起こしたりする危険性を低くすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図は
パレツト荷積み・包装システムの平面図、第２図
はその側面図、第３図はその一部に設けられた本
発明の装置の平面図、第４図はその正面図、第５
図はパレツト上の品物と板状保護部材との関係を
示す斜視図である。 Ｐ……パレツト、Ｓ……板状保護部材としての
トツプシート、Ｆ……板状保護部材としてのトツ
プフレーム、１２……移動押圧装置、２４……キ
ヤリヤ、４５……押圧体、５１……吸着体として
のバキユームカツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パレツト上に荷積みされた品物の最上部に板
   状保護部材を移載し、かつ、パレツトとともに品
   物及び保護部材を水平方向に回動しながらこれら
   の外周側に帯状包装素材を供給することにより包
   装素材を巻回して品物をパレツト及び保護部材と
   ともに一体的に包装する際に保護部材を上方から
   押圧するものにおいて、 上記品物が包装される位置と上記板状保護部材
   が供給される位置の上方に水平方向移動可能に設
   けられたキヤリヤと、このキヤリヤに昇降可能に
   設けられ上記板状保護部材の上面を吸着保持する
   吸着体と、上記キヤリヤに昇降可能かつ水平方向
   回動可能に設けられ上記板状保護部材の上面を押
   圧する押圧体とを具備したことを特徴とする板状
   保護部材の移載押圧装置。