JPH0242513B2 - - Google Patents
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- JPH0242513B2 JPH0242513B2 JP14355085A JP14355085A JPH0242513B2 JP H0242513 B2 JPH0242513 B2 JP H0242513B2 JP 14355085 A JP14355085 A JP 14355085A JP 14355085 A JP14355085 A JP 14355085A JP H0242513 B2 JPH0242513 B2 JP H0242513B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、加温療法用アプリケータに係り、と
くに電磁波を用いて生体の所定箇所を加温治療す
るための加温療法用アプリケータに関する。 〔従来の技術〕 近年、加温療法
くに電磁波を用いて生体の所定箇所を加温治療す
るための加温療法用アプリケータに関する。 〔従来の技術〕 近年、加温療法
しかしながら、かかる従来例においては、アプ
リケータ1の内部において電磁波のエネルギ損失
が比較的大きい。このため発明者らは、当該アプ
リケータ内に電磁波の減衰の少ないオイルを充填
することを既に提案している(特願昭59−8692
号)。 一方、このオイル充填のアプリケータにおいて
も、電波レンズ部および冷却機構さらには加温部
側とに対するインピーダンス不整合による電磁波
の反射が生じ、これがため電磁波給電部その他電
磁波伝送系に定在波が発生し、これに起因して電
磁波伝送系が過熱され著しいエネルギ損をきたす
という不都合がある。そして、かかる不都合を改
善するため、電波レンズ部と電磁波給電部との間
に整合部材を充填する試みが一部で成されてい
る。 しかしながら、この場合においても、かかる整
合部材は固定されたものであるため、複数箇所の
インピーダンス変化および電波レンズ部の選択使
用とともに生じる形状変化に伴うインピーダンス
変化等に対し、これに充分に対応してインピーダ
ンス整合を充分にとることができないという不都
合が生じている。 〔発明の目的〕 本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善
し、複数箇所にインピーダンス不整合が生じる場
合のとくに電磁波給電部側と電波レンズ部側との
間のインピーダンス整合を充分にとり、これによ
つて電磁波エネルギを効率よく生体内の所定箇所
に集束せしめて加温することのできる加温療法用
アプリケータを提供することを、その目的とす
る。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明では、一端部に電磁波給電部を
有し他端部に電波レンズ部および電磁波放射端部
を備えたケース本体と、このケース本体の前記電
磁波放射端部側に装備された加温部の表面側冷却
用の冷却機構とを有している。そして、電磁波給
電部と電波レンズ部との間のケース本体部分に、
防水構造のスタブ整合手段を装備するとともに、
このスタブ整合手段の装備箇所および電磁波給電
部部分の前記ケース本体内に、電磁波の減衰の少
ない絶縁油等の流体を充填し、ケース本体の側壁
の一部に流体収容手段を併設し、この流体収容手
段を、一端部がケース内に連通し他端部に開口部
を有する管状部材により形成するとともに、この
管状部材の他端部が上方に向けて配設可能とする
という構成を採つている。これによつて前述した
目的を達成しようとするものである。 〔作用〕 電磁波給電部から導波管としてのケース本体内
を伝播して電磁波放射端部から外部へ放射せしめ
る電磁波に対しては、まず電波レンズ部から、続
いて生体表面から、それぞれインピーダンス不整
合に基づく反射波rが生じる。この場合、本発明
では調整可能なスタブ整合手段によつて電磁波給
電部に対して反射波r′を形成せしめるとともに、
三本のスタブ整合手段を調整して、「r′=−r(振
幅が等しく逆位相)」に設定する。このようにす
ると、反射rとr′は相互に打ち消し合つて電磁波
給電部からみると無反射となり、負荷側に対する
インピーダンス整合が完全に成立する。従つて、
反射波がほとんどなくなり、それに伴うエネルギ
損も大幅に抑えられる。 また、スタブ整合手段を調整した場合は容積変
化に伴う充填オイルへの圧力の増減変化が生じる
が、かかる場合、直ちに流体収容手段が作用して
これを吸収する作用をなし、これによつてスタブ
整合手段の調整がより円滑化される。 〔発明の第1実施例〕 以下、本発明の第1実施例を、第1図ないし第
11図に基づいて説明する。 まず、第1図において、符号10は導波管とし
ての機能を備えたケース本体を示す。このケース
本体10は、第2図ないし第3図でも明らかのよ
うに箱形を成し、その一端部に電磁波給電部11
が設けられ、その他端部に電波レンズ部12が設
けられ、又その中間部には電磁波整合用のスタブ
整合手段としてのスタブチユナー機構13が装備
されている。さらに、電波レンズ部12の第1図
における右端部は、開口されて電磁波放射端部1
4を形成し、同時にこの電磁波放射端部14に
は、当該電磁波放射端部14を外側から覆うよう
にして生体表面冷却用の冷却機構15が装備され
ている。 電磁波給電部11は、ケース本体10の一部を
成す給電部導波管10Aと、この給電部導波管1
0Aの中央部に突出して配設された励振アンテナ
11Aと、この励振アンテナ11Aに接続された
防水形で電磁波用の同軸コネクタ11Bとにより
形成されている。そして、これにより、同軸コネ
クタ11Bを介して送り込まれる電磁波は効率よ
くケース本体10内へ導入されるようになつてい
る。 給電部導波管10A内には、スタブチユナー機
構13の装備箇所をも含めて、電磁波の減衰が小
さい絶縁油(以下、単に「オイル」という)10
Cが充填されている。10Dはオイル10Cを封
入するための誘電体部材から成るオイル封入仕切
板を示す。 スタブチユナー機構13は、本実施例では所定
間隔をおいて同一線上に配設された3本一組のス
タブチユナー機構が使用されている。これを更に
詳述すると、これら各スタブチユナー13A,1
3B,13Cの各々は、一端が開口されたシリン
ダ部21と、このシリンダ部21内を往復移動す
る防水形のピストン部材22と、このピストン部
材22に一体化され且つスタブ整合機能を備えた
ねじ部材23と、このねじ部材23を螺合貫挿せ
しめるねじ穴24と、ケース本体10内とシリン
ダ部21内とを連通する一又は2以上の貫孔25
とにより構成され、各ねじ部材23を回転せしめ
ることにより当該ねじ部材23がケース本体10
内に適当に突設されて必要な整合が採られるよう
になつている。 この場合、連通貫孔25は、ピストン部材22
の往復動に伴つて生じるオイル10Cの移動用の
流通口を示す。 また、かかるオイル10Cの流動すなわちピス
トン部材22の往復移動を円滑なさしめるため、
また連続使用によつて生じるケース本体の過熱に
伴う充填オイルの熱膨張を許容するため、給電部
導波管10Aの一部には流体収容手段16が設け
られている。 この流体収容手段16は、本実施例では給電部
導波管10Aの二箇所に所定間隔をおいて形成さ
れた貫孔16A,16Aと、この各貫孔16Aを
内側から覆うようにして配設され装備された比較
的目の細かい金網16Bと、各貫孔16Aに連結
されたガイド管16C,16Cと、この各ガイド
管16Cに連結され上方に延設された比較的軟質
のオイル逃げチユーブ16D,16Dとにより構
成されている。ここで、金網16Bは、電磁波給
電部11の側壁の一部を構成するものであり、従
つてこれと同等に機能するものであれば、例えば
電磁波給電部の内壁に直接複数の小孔を設けたも
のであつても又無数の貫通小孔を有する板状金属
部材で置き換えてもよい。 更に、ケース本体10の電磁波放射端部14に
装備された冷却機構15は、加温部の表面を効率
よく冷却するために偏平型に形成されている。 これを更に詳述すると、冷却機構15は、ケー
ス本体10に一体的に固着された係着基板30
と、この係着基板30の一端部に形成された矩形
状の冷却液流入口30Aと、これに対応して当該
係着基板30の他端部に形成された同じく矩形状
の冷却液流出口30Bと、これらの各冷却液流
入・流出口30A,30B及び電磁波放射端部1
4の開口10Eを取り囲むようにして刻設された
防水用の絶縁膜防止溝30Cと、これらの各冷却
液流入口30Aおよび冷却液流出口30Bに連結
固定された冷却液ガイド31,32と、電磁波放
射端部14の略全面を被覆するようにして配設さ
れ偏平形の絶縁膜部材33と、この絶縁膜部材3
3をその周囲を防水した状態で係着基板30に着
脱自在に装着する枠板34とにより形成されてい
る。この内、絶縁膜部材33は、外側に凸状で内
側が開口された皿状をなし、電磁波の減衰の少な
いフイルム状誘電体により形成されている。 そして、冷却液流入口30Aから流入した冷却
水は当該絶縁膜部材33の内側を流動して第1図
矢印fの如く冷却液流出口30Bへ送り出される
が、この間に当該絶縁膜部材33を介して生体表
面を効率よく冷却し得るようになつている。 ケース本体10の第1図における右端部に装備
された電波レンズ部12は、本実施例では第4図
ないし第8図に示すように対向する二面が開口さ
れた箱形状に形成され、その全体がケース本体1
0内に着脱自在に収納されるようになつている。
は、同一寸法から成る複数枚の金属板40,40
これを更に詳述すると、電波レンズ部12は、同
一寸法から成る複数枚の金属板40,40……
と、この各金属板40の第6図における上下端部
を係止する枠体41とにより形成されている。こ
の内、各金属板40は、その相互間が同図に示す
ように、その中央部の寸法幅α0を最大寸法とする
とともに、枠体41の側壁41Aに近づくに従つ
て小さくなるように設定されたα1、α2、α3の寸法
幅(但し、α0>α1>α2>α3)により配設され、こ
れによつて到来電磁波に対して第10図の点線で
示す如く各金属板40の全体で一方の方向に所定
のレンズ効果を発揮し得るように設定されてい
る。 また、各金属板40は、電磁波給電部11側の
端部中央が弓形状に切除された形状となつてお
り、これによつて、前述したものと同一の到来電
磁波に対して第9図に示すように他方の方向にも
所定のレンズ効果を発揮し得るように設定されて
いる。第11図は、このようにして形成された電
波レンズ部12をケース本体10に収納した場合
の第1図における右側面図を示す(但し絶縁膜部
材33を取り除いた状態)。この場合、電波レン
ズ部12は、その電磁波入射側と電磁波放射側と
がいづれも開放されており、これがため前述した
冷却機構15内の冷却液は極く容易に当該電波レ
ンズ部内に流入・流出し得る構造となつている。
また、第1図において42は電波レンズ部12を
係止するための止めねじを示す。 そして、上記の如く着脱自在に形成された箱型
の電波レンズ部12は実際には患部に応じて予め
数10個準備され、適宜選択使用されるようになつ
ている。 さらに、電波レンズ部12の電磁波給電部11
側には、冷却液流出用の冷却液ガイド32に連通
された気泡逃げ手段として比較的直径の小さい配
管39が装備され、治療中に生じた気泡が冷却液
の流動に伴う負圧によつて当該冷却液ガイド32
から直接外部へ吸い出されるようになつている。 そして、このようにして形成された本実施例に
おける加温療法用のアプリケータ50は、両側面
の支持部材10G,10H部分にて第11図に示
すように逆U字状のアプリケータ保持手段51に
よつて矢印C,Dの如く起伏回動自在に保持され
る。このアプリケータ保持手段51は図示しない
支持機構に支持され且つ矢印E,Fの如く回転自
在に構成され、これによつて必要とする加温部に
適合した任意の姿勢をとることができるようにな
つている。 次に、上記実施例の全体的な作用について説明
する。 まず、同軸コネクタ11Bを介して入力され且
つ励振アンテナ11Aからケース本体10内に向
けて出力された電磁波は、オイル10C中でほと
んど減衰することなくそのまま電波レンズ部12
へ送られる。そして、この電波レンズ部12を伝
播する過程で中央部よりも外側の方の位相が進
み、これがため当該電波レンズ部12から放射さ
れる時点で電磁波にレンズ効果が付され、放射及
び集束が同時になされる。このレンズ効果を付さ
れた電磁波は冷却機構15内を伝播したのち表面
から生体側へと伝播されるが、この間、まず生体
表面で一部反射し、次いで当該生体表面及び深部
の加熱に入る。この場合、生体表面は、前述した
冷却機構15により有効に冷却される。また、深
部については、とくに電波レンズによる全方向の
レンズ効果によつて集束されることから所定の深
さの焦点位置及びその周囲が能率よく加温され
る。 一方、生体表面での反射波は電磁波伝送系のイ
ンピーダンスの相違によるものであり、かかるイ
ンピーダンス変化は電波レンズ部12の入射側で
も生じている。このため励振アンテナ11A側か
らみると、前述した電波レンズ部12及び加温部
表面の両方からの電磁波の反射を検知し得る。こ
の場合、スタブチユナー機構13を適当に調整す
ることにより直ちに前述した電波レンズ部12及
び加温部側に対するインピーダンス整合を採るこ
とができ、これによつて反射電磁波の発生が押さ
えられることから電磁エネルギーは効率よく加温
部内へ送り込まれる。 すなわち、電磁波給電部12から導波管として
ケース本体10内を伝播して電磁波放射端部14
から外部へ放射せしめる電磁波に対しては、まず
電波レンズ部12から、続いて生体表面から、そ
れぞれインピーダンス不整合に基づく反射波rが
生じる。 この場合、本発明では調整可能な三本のスタブ
整合手段によつて電磁波給電部12に対して反射
波r′を形成せしめるとともに、三本のスタブチユ
ナー機構13を調整して、「r′=−r(振幅が等し
く逆位相)」に設定する。このようにすると、反
射rとr′は相互に打ち消し合つて電磁波給電部1
2からみると無反射となり、負荷側に対するイン
ピーダンス整合が完全に成立する。従つて反射波
がほとんどなくなり、それに伴うエネルギ損も大
幅に抑えられる。 ここで、スタブチユナー機構13によるインピ
ーダンス整合は、具体的には、同軸コネクタ11
Bに連結使用される方向性結合器の反射電磁波表
示手段(図示せず)に表示される反射の割合を確
認しながら、オペレータによつてとり行われる。 スタブチユナー機構13によるインピーダンス
整合とは別に、ケース本体10内では僅かながら
も電磁波伝送系のインピーダンスに伴うエネルギ
損が生じており、これがアプリケータの連続使用
によつてケース本体10及び充填オイル10Cを
常時加熱することから充填オイル10Cの熱膨張
が生じ、その対策が問題となる。 この場合、これを放置すると、例えばオイル封
入仕切板10Dを破損せしめるが、これに対して
は前述した流体収容手段16が作用し、熱膨張に
より増大した充填オイル10Cの増加分を外部へ
容易に送出し得るようになつている。この流体収
容手段16は、一方では充填オイル10Cの交換
に際しても、そつくりそのまま使用し得るという
機能をも備えている。 また、電波レンズ部12では、極く容易に交換
し得る構造となつていることから、深部の位置に
対応して集束度の異なる電波レンズ部12を選択
使用すると効率のよい加温療法をなし得る。 このため、本実施例においては、異なつた生体
深部に対する加温療法に際し、インピーダンス整
合の調整を含めてその切換え準備作業及び加温治
療中におけるインピーダンス整合をより迅速に成
し得ることができ、その分だけ加温時間を充分に
設定することができ、一方、多くのアプリケータ
を準備する必要がないことから装置全体を比較的
安価に入手し得るという利点がある。 〔第2実施例〕 次に、本発明の第2実施例を第12図ないし第
14図に基づいて説明する。 この実施例は、前述した第1実施例のスタブ整
合手段13(第1図参照)を改善するとともに充
填オイル10Cを完全密封方式とした点が前述し
た第1実施例と相違する。 すなわち、第12図ないし第14図において、
10は、前述した第1実施例の場合と同様に導波
管としての機能を備えたケース本体を示す。この
ケース本体10には、その一端部に電磁波給電部
11が設けられ、その他端部に電波レンズ部12
が設けられ、又その中間部に電磁波整合用のスタ
ブ整合手段としてのスタブチユナー機構63が装
備されている。 スタブチユナー機構63は、三本のスタブバー
66から成り、この各スタブバー66はケース本
体10内に対してその適当量が各別に突出可能に
形成されている。 これを更に詳述すると、スタブチユナー機構6
3の内の三本の各スタブチユナー機構は、一端部
が開口されたシリンダ部64と、このシリンダ部
64内を往復移動するピストン部材65のの一部
に固着されケース本体10に形成された所定の貫
孔10Sを遊挿して当該ケース本体内に突出され
るように装備されたスタブバー66と、シリンダ
部64の開口部分に回転自在に装備されピストン
部材に往復動を付勢するねじ機構67とにより構
成されている。この内、ねじ機構67は、駆動ね
じ部67Aを固着するとともに回転のみが許容さ
れてシリンダ部64に装着された駆動部材67B
と、この駆動部材67Bの外部への離脱を係止す
るスナツプピン67Cと、駆動部材67Bに装着
されたシール部材67Dとにより形成されてい
る。 そして、第14図に示すように、駆動部材67
Bに形成された2つの駆動用小孔部67E,67
Eを介して当該駆動部材Bを回転せしめると、こ
れと一体化されている駆動ねじ部67Aがその位
置を変えることなく回転し、このためその回転反
力によつて前記ピストン部材65がシリンダ部6
4内を往又は復移動し、これによつて当該ピスト
ン部材65に一体化されたスタブバー66のケー
ス本体10内への突出量が適当に調整されるよう
になつている。64A,65Aは、各々オイル流
動孔を示す。 また、ケース本体10の第12図における左端
部には、流体収容手段76が設けられている。こ
の流体収容手段76は、ケース本体10の第12
図における左端部に設けられた一定の空間領域を
有する流体収納部10Eと、この流体収納部10
Eと給電部導波管10A部分との間を仕切る目の
細かい金網76Aと、流体収納部10E内に外部
から挿入するようにしてその中央の凸部が配設さ
れた断面凹状のカツプ状軟質部材76Bと、この
カツプ状軟質部材76Bの中央部を外側から電磁
波給電部11側へゆるやかに常時押圧するコイル
ばね76Cと、このコイルばね76Cを係止する
とともにカツプ状軟質部材76Bをケース本体1
0に密封装着する蓋部材76Dとにより構成され
ている。符号76Eはコイルばね76Cを係止す
るねじを示し、符号76Fは蓋部材76Dに形成
された通気孔を示す。 ここで、金網76Aは、電磁波給電部11の側
壁の一部を構成するものであり、従つて、これと
同等に機能するものであれば、例えば電磁波給電
部11の内壁に直接複数の小孔を設けたものであ
つても又無数の貫通小孔を有する板状金属部材で
置き換えてもよい。 このため、スタブチユナー機構63によるイン
ピーダンス整合の場合はもとより例えば熱によつ
て充填オイル10Cが体積膨張した場合であつて
も直ちに流体収容手段76が作用し、充填オイル
10Cの増加分を収容し得るようになつている。
具体的には、オイル圧力に押されてカツプ状軟質
部材76Bの中央部が圧縮され、これによつて広
げられた流体収納部10Eの充填オイルの増加分
が収容される。 その他の構成は、第12図ないし第14図に示
すように、前述した第1実施例と全く同一となつ
ている。 このようにしても、前述した第1実施例と同一
の作用効果を有するほか、特にスタブチユナー機
構63の調整に際しても充填オイル10Cのケー
ス本体10内に押し出される量が僅かな量とな
り、従つて流体収容手段76を小形化することが
可能となり、且つ充填オイルを完全密封型として
全体的に取扱い易いアプリケータを得ることがで
きるという利点がある。 なお、上記各実施例は、三本のスタブチユナー
に基づくスタブチユナー機構の場合を例示した
が、本発明は必ずしもこれに限定されず、例えば
1本の防水型のスタブチユナー機構を用いたもの
についても、そつくりそのまま適用されるもので
ある。 〔発明の効果〕 本発明は以上のように構成され機能するので、
これによると、電磁波給電部側に向かつて複数箇
所からの反射電磁波が伝播してきても、これらを
スタブ整合手段により極く容易に整合をとること
が可能となり、また流体収容手段を設けたので、
加温治療中においても極く容易にインピーダンス
整合をとることができ、これがため、生体の深部
加温に際してもより効率よく電磁波エネルギを集
束しながら送り込むことができ、従つて温度変化
のはげしい悪条件においても深部加温を比較的能
率よく行うことができるという従来にない優れた
加温療法用アプリケータを提供することができ
る。
リケータ1の内部において電磁波のエネルギ損失
が比較的大きい。このため発明者らは、当該アプ
リケータ内に電磁波の減衰の少ないオイルを充填
することを既に提案している(特願昭59−8692
号)。 一方、このオイル充填のアプリケータにおいて
も、電波レンズ部および冷却機構さらには加温部
側とに対するインピーダンス不整合による電磁波
の反射が生じ、これがため電磁波給電部その他電
磁波伝送系に定在波が発生し、これに起因して電
磁波伝送系が過熱され著しいエネルギ損をきたす
という不都合がある。そして、かかる不都合を改
善するため、電波レンズ部と電磁波給電部との間
に整合部材を充填する試みが一部で成されてい
る。 しかしながら、この場合においても、かかる整
合部材は固定されたものであるため、複数箇所の
インピーダンス変化および電波レンズ部の選択使
用とともに生じる形状変化に伴うインピーダンス
変化等に対し、これに充分に対応してインピーダ
ンス整合を充分にとることができないという不都
合が生じている。 〔発明の目的〕 本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善
し、複数箇所にインピーダンス不整合が生じる場
合のとくに電磁波給電部側と電波レンズ部側との
間のインピーダンス整合を充分にとり、これによ
つて電磁波エネルギを効率よく生体内の所定箇所
に集束せしめて加温することのできる加温療法用
アプリケータを提供することを、その目的とす
る。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明では、一端部に電磁波給電部を
有し他端部に電波レンズ部および電磁波放射端部
を備えたケース本体と、このケース本体の前記電
磁波放射端部側に装備された加温部の表面側冷却
用の冷却機構とを有している。そして、電磁波給
電部と電波レンズ部との間のケース本体部分に、
防水構造のスタブ整合手段を装備するとともに、
このスタブ整合手段の装備箇所および電磁波給電
部部分の前記ケース本体内に、電磁波の減衰の少
ない絶縁油等の流体を充填し、ケース本体の側壁
の一部に流体収容手段を併設し、この流体収容手
段を、一端部がケース内に連通し他端部に開口部
を有する管状部材により形成するとともに、この
管状部材の他端部が上方に向けて配設可能とする
という構成を採つている。これによつて前述した
目的を達成しようとするものである。 〔作用〕 電磁波給電部から導波管としてのケース本体内
を伝播して電磁波放射端部から外部へ放射せしめ
る電磁波に対しては、まず電波レンズ部から、続
いて生体表面から、それぞれインピーダンス不整
合に基づく反射波rが生じる。この場合、本発明
では調整可能なスタブ整合手段によつて電磁波給
電部に対して反射波r′を形成せしめるとともに、
三本のスタブ整合手段を調整して、「r′=−r(振
幅が等しく逆位相)」に設定する。このようにす
ると、反射rとr′は相互に打ち消し合つて電磁波
給電部からみると無反射となり、負荷側に対する
インピーダンス整合が完全に成立する。従つて、
反射波がほとんどなくなり、それに伴うエネルギ
損も大幅に抑えられる。 また、スタブ整合手段を調整した場合は容積変
化に伴う充填オイルへの圧力の増減変化が生じる
が、かかる場合、直ちに流体収容手段が作用して
これを吸収する作用をなし、これによつてスタブ
整合手段の調整がより円滑化される。 〔発明の第1実施例〕 以下、本発明の第1実施例を、第1図ないし第
11図に基づいて説明する。 まず、第1図において、符号10は導波管とし
ての機能を備えたケース本体を示す。このケース
本体10は、第2図ないし第3図でも明らかのよ
うに箱形を成し、その一端部に電磁波給電部11
が設けられ、その他端部に電波レンズ部12が設
けられ、又その中間部には電磁波整合用のスタブ
整合手段としてのスタブチユナー機構13が装備
されている。さらに、電波レンズ部12の第1図
における右端部は、開口されて電磁波放射端部1
4を形成し、同時にこの電磁波放射端部14に
は、当該電磁波放射端部14を外側から覆うよう
にして生体表面冷却用の冷却機構15が装備され
ている。 電磁波給電部11は、ケース本体10の一部を
成す給電部導波管10Aと、この給電部導波管1
0Aの中央部に突出して配設された励振アンテナ
11Aと、この励振アンテナ11Aに接続された
防水形で電磁波用の同軸コネクタ11Bとにより
形成されている。そして、これにより、同軸コネ
クタ11Bを介して送り込まれる電磁波は効率よ
くケース本体10内へ導入されるようになつてい
る。 給電部導波管10A内には、スタブチユナー機
構13の装備箇所をも含めて、電磁波の減衰が小
さい絶縁油(以下、単に「オイル」という)10
Cが充填されている。10Dはオイル10Cを封
入するための誘電体部材から成るオイル封入仕切
板を示す。 スタブチユナー機構13は、本実施例では所定
間隔をおいて同一線上に配設された3本一組のス
タブチユナー機構が使用されている。これを更に
詳述すると、これら各スタブチユナー13A,1
3B,13Cの各々は、一端が開口されたシリン
ダ部21と、このシリンダ部21内を往復移動す
る防水形のピストン部材22と、このピストン部
材22に一体化され且つスタブ整合機能を備えた
ねじ部材23と、このねじ部材23を螺合貫挿せ
しめるねじ穴24と、ケース本体10内とシリン
ダ部21内とを連通する一又は2以上の貫孔25
とにより構成され、各ねじ部材23を回転せしめ
ることにより当該ねじ部材23がケース本体10
内に適当に突設されて必要な整合が採られるよう
になつている。 この場合、連通貫孔25は、ピストン部材22
の往復動に伴つて生じるオイル10Cの移動用の
流通口を示す。 また、かかるオイル10Cの流動すなわちピス
トン部材22の往復移動を円滑なさしめるため、
また連続使用によつて生じるケース本体の過熱に
伴う充填オイルの熱膨張を許容するため、給電部
導波管10Aの一部には流体収容手段16が設け
られている。 この流体収容手段16は、本実施例では給電部
導波管10Aの二箇所に所定間隔をおいて形成さ
れた貫孔16A,16Aと、この各貫孔16Aを
内側から覆うようにして配設され装備された比較
的目の細かい金網16Bと、各貫孔16Aに連結
されたガイド管16C,16Cと、この各ガイド
管16Cに連結され上方に延設された比較的軟質
のオイル逃げチユーブ16D,16Dとにより構
成されている。ここで、金網16Bは、電磁波給
電部11の側壁の一部を構成するものであり、従
つてこれと同等に機能するものであれば、例えば
電磁波給電部の内壁に直接複数の小孔を設けたも
のであつても又無数の貫通小孔を有する板状金属
部材で置き換えてもよい。 更に、ケース本体10の電磁波放射端部14に
装備された冷却機構15は、加温部の表面を効率
よく冷却するために偏平型に形成されている。 これを更に詳述すると、冷却機構15は、ケー
ス本体10に一体的に固着された係着基板30
と、この係着基板30の一端部に形成された矩形
状の冷却液流入口30Aと、これに対応して当該
係着基板30の他端部に形成された同じく矩形状
の冷却液流出口30Bと、これらの各冷却液流
入・流出口30A,30B及び電磁波放射端部1
4の開口10Eを取り囲むようにして刻設された
防水用の絶縁膜防止溝30Cと、これらの各冷却
液流入口30Aおよび冷却液流出口30Bに連結
固定された冷却液ガイド31,32と、電磁波放
射端部14の略全面を被覆するようにして配設さ
れ偏平形の絶縁膜部材33と、この絶縁膜部材3
3をその周囲を防水した状態で係着基板30に着
脱自在に装着する枠板34とにより形成されてい
る。この内、絶縁膜部材33は、外側に凸状で内
側が開口された皿状をなし、電磁波の減衰の少な
いフイルム状誘電体により形成されている。 そして、冷却液流入口30Aから流入した冷却
水は当該絶縁膜部材33の内側を流動して第1図
矢印fの如く冷却液流出口30Bへ送り出される
が、この間に当該絶縁膜部材33を介して生体表
面を効率よく冷却し得るようになつている。 ケース本体10の第1図における右端部に装備
された電波レンズ部12は、本実施例では第4図
ないし第8図に示すように対向する二面が開口さ
れた箱形状に形成され、その全体がケース本体1
0内に着脱自在に収納されるようになつている。
は、同一寸法から成る複数枚の金属板40,40
これを更に詳述すると、電波レンズ部12は、同
一寸法から成る複数枚の金属板40,40……
と、この各金属板40の第6図における上下端部
を係止する枠体41とにより形成されている。こ
の内、各金属板40は、その相互間が同図に示す
ように、その中央部の寸法幅α0を最大寸法とする
とともに、枠体41の側壁41Aに近づくに従つ
て小さくなるように設定されたα1、α2、α3の寸法
幅(但し、α0>α1>α2>α3)により配設され、こ
れによつて到来電磁波に対して第10図の点線で
示す如く各金属板40の全体で一方の方向に所定
のレンズ効果を発揮し得るように設定されてい
る。 また、各金属板40は、電磁波給電部11側の
端部中央が弓形状に切除された形状となつてお
り、これによつて、前述したものと同一の到来電
磁波に対して第9図に示すように他方の方向にも
所定のレンズ効果を発揮し得るように設定されて
いる。第11図は、このようにして形成された電
波レンズ部12をケース本体10に収納した場合
の第1図における右側面図を示す(但し絶縁膜部
材33を取り除いた状態)。この場合、電波レン
ズ部12は、その電磁波入射側と電磁波放射側と
がいづれも開放されており、これがため前述した
冷却機構15内の冷却液は極く容易に当該電波レ
ンズ部内に流入・流出し得る構造となつている。
また、第1図において42は電波レンズ部12を
係止するための止めねじを示す。 そして、上記の如く着脱自在に形成された箱型
の電波レンズ部12は実際には患部に応じて予め
数10個準備され、適宜選択使用されるようになつ
ている。 さらに、電波レンズ部12の電磁波給電部11
側には、冷却液流出用の冷却液ガイド32に連通
された気泡逃げ手段として比較的直径の小さい配
管39が装備され、治療中に生じた気泡が冷却液
の流動に伴う負圧によつて当該冷却液ガイド32
から直接外部へ吸い出されるようになつている。 そして、このようにして形成された本実施例に
おける加温療法用のアプリケータ50は、両側面
の支持部材10G,10H部分にて第11図に示
すように逆U字状のアプリケータ保持手段51に
よつて矢印C,Dの如く起伏回動自在に保持され
る。このアプリケータ保持手段51は図示しない
支持機構に支持され且つ矢印E,Fの如く回転自
在に構成され、これによつて必要とする加温部に
適合した任意の姿勢をとることができるようにな
つている。 次に、上記実施例の全体的な作用について説明
する。 まず、同軸コネクタ11Bを介して入力され且
つ励振アンテナ11Aからケース本体10内に向
けて出力された電磁波は、オイル10C中でほと
んど減衰することなくそのまま電波レンズ部12
へ送られる。そして、この電波レンズ部12を伝
播する過程で中央部よりも外側の方の位相が進
み、これがため当該電波レンズ部12から放射さ
れる時点で電磁波にレンズ効果が付され、放射及
び集束が同時になされる。このレンズ効果を付さ
れた電磁波は冷却機構15内を伝播したのち表面
から生体側へと伝播されるが、この間、まず生体
表面で一部反射し、次いで当該生体表面及び深部
の加熱に入る。この場合、生体表面は、前述した
冷却機構15により有効に冷却される。また、深
部については、とくに電波レンズによる全方向の
レンズ効果によつて集束されることから所定の深
さの焦点位置及びその周囲が能率よく加温され
る。 一方、生体表面での反射波は電磁波伝送系のイ
ンピーダンスの相違によるものであり、かかるイ
ンピーダンス変化は電波レンズ部12の入射側で
も生じている。このため励振アンテナ11A側か
らみると、前述した電波レンズ部12及び加温部
表面の両方からの電磁波の反射を検知し得る。こ
の場合、スタブチユナー機構13を適当に調整す
ることにより直ちに前述した電波レンズ部12及
び加温部側に対するインピーダンス整合を採るこ
とができ、これによつて反射電磁波の発生が押さ
えられることから電磁エネルギーは効率よく加温
部内へ送り込まれる。 すなわち、電磁波給電部12から導波管として
ケース本体10内を伝播して電磁波放射端部14
から外部へ放射せしめる電磁波に対しては、まず
電波レンズ部12から、続いて生体表面から、そ
れぞれインピーダンス不整合に基づく反射波rが
生じる。 この場合、本発明では調整可能な三本のスタブ
整合手段によつて電磁波給電部12に対して反射
波r′を形成せしめるとともに、三本のスタブチユ
ナー機構13を調整して、「r′=−r(振幅が等し
く逆位相)」に設定する。このようにすると、反
射rとr′は相互に打ち消し合つて電磁波給電部1
2からみると無反射となり、負荷側に対するイン
ピーダンス整合が完全に成立する。従つて反射波
がほとんどなくなり、それに伴うエネルギ損も大
幅に抑えられる。 ここで、スタブチユナー機構13によるインピ
ーダンス整合は、具体的には、同軸コネクタ11
Bに連結使用される方向性結合器の反射電磁波表
示手段(図示せず)に表示される反射の割合を確
認しながら、オペレータによつてとり行われる。 スタブチユナー機構13によるインピーダンス
整合とは別に、ケース本体10内では僅かながら
も電磁波伝送系のインピーダンスに伴うエネルギ
損が生じており、これがアプリケータの連続使用
によつてケース本体10及び充填オイル10Cを
常時加熱することから充填オイル10Cの熱膨張
が生じ、その対策が問題となる。 この場合、これを放置すると、例えばオイル封
入仕切板10Dを破損せしめるが、これに対して
は前述した流体収容手段16が作用し、熱膨張に
より増大した充填オイル10Cの増加分を外部へ
容易に送出し得るようになつている。この流体収
容手段16は、一方では充填オイル10Cの交換
に際しても、そつくりそのまま使用し得るという
機能をも備えている。 また、電波レンズ部12では、極く容易に交換
し得る構造となつていることから、深部の位置に
対応して集束度の異なる電波レンズ部12を選択
使用すると効率のよい加温療法をなし得る。 このため、本実施例においては、異なつた生体
深部に対する加温療法に際し、インピーダンス整
合の調整を含めてその切換え準備作業及び加温治
療中におけるインピーダンス整合をより迅速に成
し得ることができ、その分だけ加温時間を充分に
設定することができ、一方、多くのアプリケータ
を準備する必要がないことから装置全体を比較的
安価に入手し得るという利点がある。 〔第2実施例〕 次に、本発明の第2実施例を第12図ないし第
14図に基づいて説明する。 この実施例は、前述した第1実施例のスタブ整
合手段13(第1図参照)を改善するとともに充
填オイル10Cを完全密封方式とした点が前述し
た第1実施例と相違する。 すなわち、第12図ないし第14図において、
10は、前述した第1実施例の場合と同様に導波
管としての機能を備えたケース本体を示す。この
ケース本体10には、その一端部に電磁波給電部
11が設けられ、その他端部に電波レンズ部12
が設けられ、又その中間部に電磁波整合用のスタ
ブ整合手段としてのスタブチユナー機構63が装
備されている。 スタブチユナー機構63は、三本のスタブバー
66から成り、この各スタブバー66はケース本
体10内に対してその適当量が各別に突出可能に
形成されている。 これを更に詳述すると、スタブチユナー機構6
3の内の三本の各スタブチユナー機構は、一端部
が開口されたシリンダ部64と、このシリンダ部
64内を往復移動するピストン部材65のの一部
に固着されケース本体10に形成された所定の貫
孔10Sを遊挿して当該ケース本体内に突出され
るように装備されたスタブバー66と、シリンダ
部64の開口部分に回転自在に装備されピストン
部材に往復動を付勢するねじ機構67とにより構
成されている。この内、ねじ機構67は、駆動ね
じ部67Aを固着するとともに回転のみが許容さ
れてシリンダ部64に装着された駆動部材67B
と、この駆動部材67Bの外部への離脱を係止す
るスナツプピン67Cと、駆動部材67Bに装着
されたシール部材67Dとにより形成されてい
る。 そして、第14図に示すように、駆動部材67
Bに形成された2つの駆動用小孔部67E,67
Eを介して当該駆動部材Bを回転せしめると、こ
れと一体化されている駆動ねじ部67Aがその位
置を変えることなく回転し、このためその回転反
力によつて前記ピストン部材65がシリンダ部6
4内を往又は復移動し、これによつて当該ピスト
ン部材65に一体化されたスタブバー66のケー
ス本体10内への突出量が適当に調整されるよう
になつている。64A,65Aは、各々オイル流
動孔を示す。 また、ケース本体10の第12図における左端
部には、流体収容手段76が設けられている。こ
の流体収容手段76は、ケース本体10の第12
図における左端部に設けられた一定の空間領域を
有する流体収納部10Eと、この流体収納部10
Eと給電部導波管10A部分との間を仕切る目の
細かい金網76Aと、流体収納部10E内に外部
から挿入するようにしてその中央の凸部が配設さ
れた断面凹状のカツプ状軟質部材76Bと、この
カツプ状軟質部材76Bの中央部を外側から電磁
波給電部11側へゆるやかに常時押圧するコイル
ばね76Cと、このコイルばね76Cを係止する
とともにカツプ状軟質部材76Bをケース本体1
0に密封装着する蓋部材76Dとにより構成され
ている。符号76Eはコイルばね76Cを係止す
るねじを示し、符号76Fは蓋部材76Dに形成
された通気孔を示す。 ここで、金網76Aは、電磁波給電部11の側
壁の一部を構成するものであり、従つて、これと
同等に機能するものであれば、例えば電磁波給電
部11の内壁に直接複数の小孔を設けたものであ
つても又無数の貫通小孔を有する板状金属部材で
置き換えてもよい。 このため、スタブチユナー機構63によるイン
ピーダンス整合の場合はもとより例えば熱によつ
て充填オイル10Cが体積膨張した場合であつて
も直ちに流体収容手段76が作用し、充填オイル
10Cの増加分を収容し得るようになつている。
具体的には、オイル圧力に押されてカツプ状軟質
部材76Bの中央部が圧縮され、これによつて広
げられた流体収納部10Eの充填オイルの増加分
が収容される。 その他の構成は、第12図ないし第14図に示
すように、前述した第1実施例と全く同一となつ
ている。 このようにしても、前述した第1実施例と同一
の作用効果を有するほか、特にスタブチユナー機
構63の調整に際しても充填オイル10Cのケー
ス本体10内に押し出される量が僅かな量とな
り、従つて流体収容手段76を小形化することが
可能となり、且つ充填オイルを完全密封型として
全体的に取扱い易いアプリケータを得ることがで
きるという利点がある。 なお、上記各実施例は、三本のスタブチユナー
に基づくスタブチユナー機構の場合を例示した
が、本発明は必ずしもこれに限定されず、例えば
1本の防水型のスタブチユナー機構を用いたもの
についても、そつくりそのまま適用されるもので
ある。 〔発明の効果〕 本発明は以上のように構成され機能するので、
これによると、電磁波給電部側に向かつて複数箇
所からの反射電磁波が伝播してきても、これらを
スタブ整合手段により極く容易に整合をとること
が可能となり、また流体収容手段を設けたので、
加温治療中においても極く容易にインピーダンス
整合をとることができ、これがため、生体の深部
加温に際してもより効率よく電磁波エネルギを集
束しながら送り込むことができ、従つて温度変化
のはげしい悪条件においても深部加温を比較的能
率よく行うことができるという従来にない優れた
加温療法用アプリケータを提供することができ
る。
第1図は本発明の一実施例を示す冷却液ガイド
部分を含む断面図、第2図は第1図の右側面図、
第3図は第1図の平面図、第4図ないし第5図は
各々第1図中に使用されている電波レンズ部を示
す斜視図、第6図は第4図の矢印からみた正面
図、第7図は第6図の−線に沿つた断面図、
第8図は第7図の−線に沿つた断面図、第9
図ないし第10図は各々電波レンズ部の作用を示
す説明図、第11図は第1図のアプリケータの使
用時における取付状態を示す斜視図、第12図は
第2実施例を示す冷却液ガイド部分を含む断面
図、第13図は第12図の左側面図、第14図は
第12図の平面図、第15図は従来例を示す斜視
図である。 10……ケース本体、10C……絶縁油、11
……電磁波給電部、12……電波レンズ部、1
3,63……スタブ整合手段としてのスタブチユ
ナー機構、14……電磁波放射端部、16,76
……流体収容手段。
部分を含む断面図、第2図は第1図の右側面図、
第3図は第1図の平面図、第4図ないし第5図は
各々第1図中に使用されている電波レンズ部を示
す斜視図、第6図は第4図の矢印からみた正面
図、第7図は第6図の−線に沿つた断面図、
第8図は第7図の−線に沿つた断面図、第9
図ないし第10図は各々電波レンズ部の作用を示
す説明図、第11図は第1図のアプリケータの使
用時における取付状態を示す斜視図、第12図は
第2実施例を示す冷却液ガイド部分を含む断面
図、第13図は第12図の左側面図、第14図は
第12図の平面図、第15図は従来例を示す斜視
図である。 10……ケース本体、10C……絶縁油、11
……電磁波給電部、12……電波レンズ部、1
3,63……スタブ整合手段としてのスタブチユ
ナー機構、14……電磁波放射端部、16,76
……流体収容手段。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一端部に電磁波給電部を有し他端部に電波レ
ンズ部および電磁放射端部を備えたケース本体
と、このケース本体の前記電磁波放射端部側に装
備された加温部の表面側冷却用の冷却機構とを有
する加温療法用アプリケータにおいて、 前記電磁波給電部と電波レンズ部との間のケー
ス本体部分に、防水構造のスタブ整合手段を装備
するとともに、このスタブ整合手段の装備箇所お
よび前記電磁波給電部部分の前記ケース本体内
に、電磁波の減衰の少ない絶縁油等の流体を充填
し、 前記ケース本体の側壁の一部に流体収容手段を
併設し、 この流体収容手段を、一端部が前記本体ケース
内に連通し他端部に開口部を有する管状部材によ
り形成するとともに、この管状部材の他端部が上
方に向けて配設可能に構成されていることを特徴
とする加温療法用アプリケータ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14355085A JPS622962A (ja) | 1985-06-29 | 1985-06-29 | 加温療法用アプリケ−タ |
US06/878,329 US4841990A (en) | 1985-06-29 | 1986-06-25 | Applicator for use in hyperthermia |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14355085A JPS622962A (ja) | 1985-06-29 | 1985-06-29 | 加温療法用アプリケ−タ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS622962A JPS622962A (ja) | 1987-01-08 |
JPH0242513B2 true JPH0242513B2 (ja) | 1990-09-25 |
Family
ID=15341350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14355085A Granted JPS622962A (ja) | 1985-06-29 | 1985-06-29 | 加温療法用アプリケ−タ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS622962A (ja) |
-
1985
- 1985-06-29 JP JP14355085A patent/JPS622962A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS622962A (ja) | 1987-01-08 |
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