JPH0242459Y2

JPH0242459Y2 -

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Publication number: JPH0242459Y2
Application number: JP1980012254U
Authority: JP
Priority date: 1980-02-01
Filing date: 1980-02-01
Publication date: 1990-11-13
Also published as: AU6676581A; US4411192A; AU539160B2; JPS56113850U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は回転印の改良に関するものである。

（従来の技術）枠体の下端部間に橋架片を架設するとともに中
間部間に適当数の回転子を回転自在に設けて該回
転子と前記橋架片との間にゴムなどの可撓性材よ
りなる無端帯印を懸装した回転印は実公昭53−
7790号公報にも見られる外、日付印などに広く使
用されているが、回転子の回転操作によつて無端
帯印を回転させる際に無端帯印への回転伝達力が
不足勝ちとなり、特に、科目回転印のように無端
帯印が広幅で且つ無数の連続気孔を有する可撓性
材よりなるものの場合には、回転子の一端に設け
られている有歯円板などの操作子による回転操作
では無端帯印の摩擦抵抗によつて回転子の操作子
側に比でその反対側の回転量が不足して歪みが生
じる。そこで、回転子の両端に操作子を設けて両
端の操作子を操作することにより歪みを防止する
ことも考えられるが、２個の操作子を同時に同量
だけ操作することは困難であり、また、実公昭40
−9142号公報に開示されているように、回転子の
外周面に適数個の隆条を所要間隔をおいて設ける
一方、無端帯印の内周面にも前記隆条と係合する
条溝を設けた歪み防止手段を構じても橋架片に複
雑な機構のストツパ機構を付設しない限り印字面
が被捺印面と平行な位置に保持させておくことが
困難なうえ回転子の回転操作も円滑に行われ難
く、とても実用化できるものは得られなかつた。

（考案が解決しようとする課題）本考案は前記のような広幅の無端帯印を用いた
回転印の問題点を解決し、広幅で且つ無数の連続
気孔を有する可撓性材よりなる無端帯印を用いて
も回転子の回転操作を円滑に行えるうえに印字面
が被捺印面と平行な位置に整列保持させるのに便
利な体裁のよい回転印を提供することにある。

（課題を解決するための手段）前記のような課題を解決しようとする本考案の
回転印は、枠体の下端部間に橋架片を架設すると
ともに中間部間に１個の広幅の回転子を回転自在
に設けて該回転子と前記橋架片との間に無数の連
続気孔を有する可撓性材よりなる１個の広幅の無
端帯印を懸装してなる回転印であつて、前記回転
子は枠体より外側に突出する両軸端の一方にロー
レツト付の円蓋状操作子を取付けるとともに他方
に円蓋を取付けた軸芯と、前記枠体内において該
軸芯１０と同一回転するよう囲装された主筒部と
よりなるものとして該主筒部にはその両端に多数
のローレツト刻みが周囲に形成された短鍔部を張
設するとともに両短鍔部間の外周面に適数個の隆
条を所要間隔をおいて軸線方向に配設したものと
する一方、前記無端帯印にはその内面に前記隆条
と係合される条溝が印字部の中心線上に位置させ
て配設されており、さらに、枠体の天板部下面に
は枠体の前後開口を覆うフレームカバーのカバー
止め板をその両側に張設された弾性爪片が前記両
短鍔部のローレツト刻みに係脱自在に係合される
ように固定して該弾性爪片とローレツト刻みとを
もつて前記回転子の回転とこれに伴う無端帯印の
回転を少量宛間歇的に行わせて印字面を被捺印面
と平行な位置に保持させる回転規制機構を構成し
たことを特徴とするものである。

（実施例）次に、本考案を図示の実施例について詳細に説
明する。

１は下端を開口させた金属板材よりなる枠体
で、その先端部間には橋架片２を架設するととも
に中間部間には枠体１の両側板部に設けた軸受孔
９，９に軸芯１０の両端に軸支させて広幅の回転
子３を１個だけ回転自在に設けてあり、前記軸芯
１０に嵌装されて回転子３を構成している２分割
式の主筒部１１の外周面には適数個の断面山形を
した隆条５が所要間隔をおいて軸線方向に均斉に
配設されている。４は回転子３と橋架片２との間
に１個だけ懸装された多孔性ゴムなどの無数の連
続気孔を有する可撓性材よりなる広幅の無端帯印
で、該無端帯印４の表面には10個の細長い科目別
の印字部７を所要間隔をおいて配設するとともに
該印字部７の中心線上に位置させて無端帯印４の
内面には前記隆条５に係合される条溝６が該隆条
５，５間の間隔と略等間隔をおいて配設されてい
る。また、回転子３は軸芯１０とこれに一体回転
されるように囲装された主筒部１１とよりなるも
ので、その軸芯１０の両端を前記した軸受孔９，
９を通じ僅かに枠体１の外側に突出させてその一
端には周囲に滑り止め用のローレツト１２が形成
されている円蓋状操作子８を取付けてその内面を
枠体１の外側に添わせるとともに、他端にも周囲
に多数のローレツトを形成した円蓋１３をその内
面が枠体１の外側に添つたものとして取付けら
れ、さらに、回転子３の前記主筒部１１の両端に
は短鍔部１４，１４が張設されたものとして各短
鍔部１４の周囲にも多数の細かいローレツト刻み
１５を連続的に形成し、枠体１の前後開口を覆う
フレームカバー１６，１６の上端を枠体１の天板
部下面に固定する不錆鋼板製のカバー止め板１７
より張設された弾性爪片１８を前記ローレツト刻
み１５に係合させ、回転子３の回転に伴い弾性爪
片１８がローレツト刻み１５に係脱されて１ピツ
チ毎に軽快な音を発すると同時に無端帯印４の回
転が少量宛間歇的に行われるように規制して印字
面を被捺印面と平行な位置に保持させる回転規制
機構を構成している。また、図示の無端帯印４は
多孔性ゴムのような無数の連続気孔を有する可撓
性材よりなるものとしているため、橋架片２は逆
函状としてその内部にインク吸蔵体２０を内蔵さ
せるとともに、枠体１の一方の側板部と橋架片２
の側板部にわたつて止栓２１により開閉できるイ
ンク補給孔２２を設けて前記インク吸蔵体２０を
通じ常時無端帯印４のうち橋架片２の直下に位置
する印字部７にインクを供給し、これによりスタ
ンプ台を使用することなく連続捺印ができるよう
になつている。なお、図中２３は橋架片２の直下
にある印字部７の印字面が捺印面に常時は接する
ことがないようにするため、スプリング２４の弾
発下に枠体１の下端方部に昇降動自在に装着した
鞘体、２５は枠体１の天板部に取付けた把手であ
る。

（作用）このように構成されたものは、枠体１の下端部
間に橋架片２を架設するとともに中間部間に回転
子３を回転自在に設けて該回転子３と前記橋架片
２との間にゴムなどの可撓性材よりなる無端帯印
４を懸装した在来のこの種回転印と同様、枠体１
の把手２５などを把持して回転子３を所要の印字
部７が橋架片２の直下に位置するまで回転させ、
この状態で捺印操作を行うものであるが、本考案
では回転子３の外周面に適数個の隆条５が所要間
隔をおいて軸線方向に配設されており、しかも、
この回転子３と橋架片２との間に懸装されている
無端帯印４の内面にも回転子３の隆条５に係合さ
れる条溝６が該隆条５，５間の間隔と略等間隔を
おいて配設されているから、回転子３を回転させ
た際に回転子３の回転がそのまま無端帯印４に伝
達され、従来のこの種回転印において無端帯印４
の緊張力が適確でない場合に起つていたスリツプ
現象は全く見られず、また、無端帯印４および回
転子３を広幅として広幅の枠体１内に夫々１個宛
使用した科目回転印などの広幅回転印であるにも
かかわらず回転子３の回転量は操作子８に近い一
端方部でも反対側の他端方部でも殆んど変ること
なく、無端帯印４の回転を歪みなく適確容易に行
うことができることとなり、特に、無端帯印４が
無気孔の無端帯印に比べ強度が弱い多孔性ゴムな
どの無数の連続気孔を有する可撓性材を使用して
いても回転子３の回転操作時に無端帯印４に対し
無理な力が加わらないことによつて前記した効果
は大きいものである。さらに、回転子３の短鍔部
１４，１４の周面に設けたローレツト刻み１５に
は枠体１のカバー止め板１７の両側に張設された
弾性爪片１８，１８が係脱自在に係合して該弾性
爪片１８とローレツト刻み１５とをもつて前記回
転子３の回転とこれに伴う無端帯印４の回転を少
量宛間歇的に行わせて印字面を被捺印面と平行な
位置に保持させる回転規制機構を構成しているの
で、回転子３はその回転操作を止めた時点におい
て該ローレツト刻み１５に係合した弾性爪片１８
によつて仮固定されることとなり、その結果、無
端帯印４の間歇的な少量宛の回転が常に適確に行
われるうえに印字面を被捺印面と平行に保持させ
ておくことができるものである。しかも、回転子
３を両軸端が枠体１の外側に突出する軸芯１０と
これに囲装されて一体的に回転する主筒部１１と
よりなるものとして前記軸芯１０の両端部にロー
レツト１２付の円蓋状操作子８と円蓋１３を取付
けたものとしたことにより、前記弾性爪片１８と
ローレツト刻み１５との係脱作用と相俟つて少量
宛適確に印字部７を駒送りでき、また、体裁のよ
い円蓋状操作子８と円蓋１３を除き弾性爪片１８
などは枠体１とフレームカバー１６，１６により
覆われているので極めて体裁がよいうえ回転子３
の主筒部１１の両端のローレツト１５付の短鍔部
１５，１５は無端帯印４に含浸されているインク
が軸芯１０と軸受孔９，９を通じ外部に漏出する
ことを防ぐので、事務用品や卓上を汚すこともな
い。さらにまた、無端帯印４の内面に配設した各
条溝６を無端帯印４の表面に形成される印字部７
の中心線上に位置させてあるので、印字部７の肉
厚が他の部分に比べ厚いために強度上問題がな
い。また、回転子３をその一端に設けられて枠体
１の外側に添わせた円蓋状操作子８の操作により
回転されるものとしてあるので、回転操作を行い
易いうえに組付作業上或いはデザイン上も最適な
ものとなる。

（考案の効果）本考案は前記実施例による説明から明らかなよ
うに、無端帯印が広幅で且つ無数の連続気孔を有
する可撓性材よりなるものであつても、回転子の
回転に伴い無端帯印が歪みなく適確に回転される
うえに必要な印字面を被捺印面と平行に整列保持
できるようにしたもので、回転操作も円滑なうえ
に体裁がよい利点と相俟ち実用的価値極めて大な
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠正面
図、第２図は同じく一部切欠側面図である。１：枠体、２：橋架片、３：回転子、４：無端
帯印、５：隆条、６：条溝、７：印字部、８：円
蓋状操作子、１０：軸芯、１１：主筒部、１２：
ローレツト、１３：円蓋、１４：短鍔部、１５：
ローレツト刻み、１６：フレームカバー、１７：
カバー止め板、１８：弾性爪片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

枠体１の下端部間に橋架片２を架設するととも
に中間部間に１個の広幅の回転子３を回転自在に
設けて該回転子３と前記橋架片２との間に無数の
連続気孔を有する可撓性材よりなる１個の広幅の
無端帯印４を懸装してなる回転印であつて、前記
回転子３は枠体１より外側に突出する両軸端の一
方にローレツト１２付の円蓋状操作子８を取付け
るとともに他方に円蓋１３を取付けた軸芯１０
と、前記枠体１内において該軸芯１０と同一回転
するよう囲装された主筒部１１とよりなるものと
して該主筒部１１にはその両端に多数のローレツ
ト刻み１５が周面に形成された短鍔部１４，１４
を張設するとともに両短鍔部１４，１４間の外周
面に適数個の隆条５を所要間隔をおいて軸線方向
に配設したものとする一方、前記無端帯印４には
その内面に前記隆条５と係合される条溝６が印字
部７の中心線上に位置させて配設されており、さ
らに、枠体１の天板部下面には枠体１の前後開口
を覆うフレームカバー１６，１６のカバー止め板
１７をその両側に張設された弾性爪片１８が前記
両短鍔部１４のローレツト刻み１５に係脱自在に
係合されるように固定して該弾性爪片１８とロー
レツト刻み１５とをもつて前記回転子３の回転と
これに伴う無端帯印４の回転を少量宛間歇的に行
わせて印字面を被捺印画と平行な位置に保持させ
る回転規制機構を構成したことを特徴とする回転
印。