JPH024110Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH024110Y2
JPH024110Y2 JP1985052813U JP5281385U JPH024110Y2 JP H024110 Y2 JPH024110 Y2 JP H024110Y2 JP 1985052813 U JP1985052813 U JP 1985052813U JP 5281385 U JP5281385 U JP 5281385U JP H024110 Y2 JPH024110 Y2 JP H024110Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
adhesive
polypropylene
weight
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1985052813U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61172140U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1985052813U priority Critical patent/JPH024110Y2/ja
Publication of JPS61172140U publication Critical patent/JPS61172140U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH024110Y2 publication Critical patent/JPH024110Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
〔考案の技術分野〕 本考案は粘着テープカツター適性および手切れ
性に優れ、かつ描画性が良好なポリプロピレン系
マツト化粘着テープに関する。 〔従来技術〕 ポリプロピレン系粘着テープのカツター適性お
よび手切れ性を改善するために、ポリプロピレン
に石油樹脂を25〜35重量%添加する方法が提案さ
れている(特開昭58−74774号など)。 しかしながら、かかる従来の粘着テープではポ
リプロピレンに石油樹脂を25重量%以上も多量に
添加するので、添加した石油樹脂がフイルム表面
にブリードアウトして透明感を悪化させたり、フ
イルム等の芳香族系溶媒によつて陛潤したり、溶
け出したりする欠点があつた。 さらにカツター適性に優れたフイルムに描画性
を付与するために、無機化合物を含んだポリマー
層をラミネートすると、透明性が大巾に悪化する
以外に、該表層が劈開して実用に供せないという
欠点もあつた。 〔考案の目的〕 本考案は上記欠点がなく、しかもカツター適
性、手切れ性に優れ、描画性が良好で艷消しされ
た高級イメージ感を有する粘着テープを提供する
ことを目的とするものである。 〔考案の構成〕 かかる目的を達成する本考案は、ポリプロピレ
ン95〜77重量%に、極性基を実質的に含まない石
油樹脂および極性基を実質的に含まないテルペン
樹脂から選ばれた樹脂の1種以上が5〜23重量%
混合されてなり、かつガラス転移温度が10〜80℃
であるポリプロピレンフイルム()の片面に、
表面粗さRmaxが0.15〜20μmの結晶性ポリオレ
フインフイルムが積層され、前記ポリプロピレン
フイルム()の他の面に粘着剤が塗布されてな
ることを特徴とするものである。 以下、本考案の実施例を図面にもとずき説明す
る。 図において、粘着テープTは、中央層のポリプ
ロピレンフイルム()1と、この片面に積層さ
れた結晶性ポリオレフインフイルム2と、ポリプ
ロピレンフイルム()1の他の面に塗布さされ
た粘着剤層3とから形成されている。 ここで、本考案で使用されるポリプロピレン
は、アイソタクチツクインデツクスが85%以上、
好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上
であるのが良い。 また、沸騰テトラリン中で測定した極限粘度
〔η〕は、1.2〜4.0(dl/g〕、好ましくは1.4〜2.8
の範囲である。 〔η〕が1.2未満、好ましくは1.4未満の場合に
は、フイルムが脆くなるのみならず、製膜性が著
しく劣るようになる。 また、〔η〕が4.0(dl/g)、好ましくは2.8
(dl/g)を越える場合には、カツター適性や手
切れ性が非常に劣つたものになり、容易に切断で
きなくなる。 プロピレン以外に、例えばエチレン、ブテン、
ペンテン、ヘキセンなどのコモノマーをランダム
あるいはブロツク状に共重合させても良いが、本
考案の趣旨からしてホモポリマーであることが好
ましい。また、ポリプロピレンに、マレイン酸、
メタクリル酸、アクリル酸、フタル酸、テレフタ
ル酸などの酸およびこれらの酸無水物などをグラ
フト重合させることもできる。 なお、本考案の特性を損なわない範囲で他のポ
リマー、例えばポリエチレン等を混合しても良
い。 本考案における石油樹脂あるいはテルペン樹脂
とは、ガラス転移温度Tgが50℃以上、好ましく
は79℃以上のもので、しかも水酸基、カルボキシ
ル基、ハロゲン基、スルホン基などの極性基を実
質的に含まないものをいう。 また、これらの樹脂に水素を添加して水添率を
90%以上、好ましくは95%とした水添石油樹脂あ
るいは水添テルペン樹脂が本考案においては特に
好ましい。 代表的な石油樹脂としては、ポリジシクロペン
タジエン系で代表される脂環族系石油樹脂を主成
分とする水添率95%以上のポリジシクロペンタジ
エンなどである。 また代表的なテルペン樹脂としては、(C5H8
n、n=2〜10の組成の炭化水素系化合物であ
り、ピネン、カレン、ミレン等に水素添加し、水
添率が90%以上のものなどである。 なお、ポリプロピレンには公知の添加剤、例え
ば結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、すべり剤、
帯電防止剤、ブロツキング防止剤、充填剤、粘度
調整剤、着色防止剤などを添加することもでき
る。 本考案におけるポリプロピレンフイルム()
は、上記のポリプロピレン95〜77重量%、好まし
くは90〜80重量%に、上記石油樹脂およびテルペ
ン樹脂の1種以上を5〜23重量%、好ましくは10
〜20重量%が添加されている。 ここで、この添加量はポリプロピレンと上記樹
脂との和が100重量%になるようにして表したも
のである。 樹脂添加量が23重量%、好ましくは20重量%を
越えると樹脂がフイルム表面にブリードアウトし
て透明性を悪化させたり、フイルム表面が劈開を
起したり、さらには芳香族系溶媒で膨潤したり、
溶出したりし、また、樹脂添加量が5重量%、好
ましくは10重量%未満では、たとえば表層に描画
性層をラミネートしておいても粘着テープとして
のカツター適性や手切れ性が劣つたものになる。 このように本考案におけるポリプロピレンフイ
ルム()では、石油樹脂およびテルペン樹脂の
1種以上の特定量を添加することによつて、ガラ
ス転移温度Tgが10〜80℃、好ましくは12〜60℃
とされている。 Tgが80℃、好ましくは60℃を越えると粘着テ
ープとしての実用強度や透明性が不足し、本考案
の目的には適さないようになる。 また、Tgが10℃未満、好ましくは12℃未満で
は、手切れ性およびカツター適性が改良されな
い。 ポリプロピレンフイルム()の厚さは6〜
66μm、好ましくは12〜50μmの範囲のものが上
記目的のために好ましい。 本考案においては、ポリプロピレンフイルム
()の片面に表面粗さRmaxが0.15〜20μmの結
晶性ポリオレフインフイルムが積層され、ポリプ
ロピレンフイルム()の他の面には粘着剤が塗
布されている。 ここで結晶性ポリオレフインとしては、プロピ
レン、エチレン、ブテン−1,4−メチルペンテ
ン−1、あるいはこれ以外の炭素数10以下のオレ
フインのホモポリマ、コポリマあるいはブロツク
コポリマおよびそれらの混合体であり、本考案の
場合、特にエチレン量15〜50モル%のエチレン・
プロピレンブロツク共重合体およびそれとポリエ
チレンやポリプロピレンとの混合体が好ましく、
極限粘度〔η〕は0.5〜4.0、好ましくは0.7〜2.6
の範囲のものである。 また、この結晶性ポリオレフインフイルムの厚
さは、0.5〜15μm、好ましくは1〜8μmである。 結晶性ポリオレフインフイルムの厚さが0.5μ
m、好ましくは1μmよりも薄いと、本考案テー
プは描画性およびマツト特性の劣つたものとな
り、一方、厚さが15μm、好ましくは8μmを越え
ると任意方向の手切れ性およびカツター適性がな
くなる。 更に本考案における結晶性ポリオレフインフイ
ルムは、その表面粗さが0.15〜20μm、好ましく
は3〜20μmである。 表面粗さが0.15μm、好ましくは3μmよりも小
さいと、マツト効果が得られず、光を散乱せずに
反射するので、描画性は向上するが、コピー適
性、すなわち紙と本発明フイルムとの光線反射率
が異なるために、修正部分が目立つ欠点がある。 表面粗さが20μmを越えると、描画性が低下す
るのみならず、マツト効果も不均一なものにな
る。 結晶性ポリオレフインの表面を粗くする方法と
しては、次のような手法を用いることができる。 (1) ポリオレフイン中に、粒径0.1〜10μm、好ま
しくは0.5〜5μmの無機粒子をポリマ基準で1
〜25%添加、混合する。 適当な無機微粒子の例としては、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
アルミナ、シリカ、珪酸アルミニウム、カオリ
ン、カオリナイト、タルク、クレイ、珪酸土、
ドロマイト、酸化チタン、ゼオライトなどがあ
る。 これら無機微粒子の添加量が上記範囲より少
ないと、添加した効果がほとんどない。 逆に上記範囲より多い量を添加すると、透明
性、コピー適性が不良となるばかりか、表層が
劈開しやすくなる。 (2) ポリオレフイン中に他のポリマ、たとえばポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン−
1、ポリ4−メモルペンテン−1、エチレン・
プロピレンブロツク共重合体、プロピレン・エ
チレンゴム、プロピレン・エチレン・ジエン三
元共重合ゴム、ポリブタジエン、ポリスチレ
ン、ポリエチレンテレフタレートおよびポリε
−カプロラクタムなどをポリマ基準で1〜25重
量%添加する。 (3) ポリオレフインとして、プロピレンと他のオ
レフインとのブロツク共重合体を使用し、延伸
する。 このブロツク共重合体は延伸されることによ
り、表面が粗くなり、描画性を有するようにな
る。他のオレフインとしては、エチレンが最も
好ましく、プロピレンとオレフインとの共重合
割合は95:5〜65:35(重量)の範囲が好まし
い。 プロピレン・エチレンブロツク共重合体を使
用する場合、ブロツク共重合体とランダム共重
合体を見分けるには、720cm-1,731cm-1、の赤
外吸収スペクトルの有無で調べることができ
る。 720cm-1の吸収はエチレンに起因するもの、
731cm-1の吸収はプロピレン連鎖に起因するも
のであるが、実際には両方の吸収が現れる。 そして本考案に適したブロツク共重合体は
720cm-1の吸光度Aと731cm-1の吸光度Bの比
A/Bが0.4〜3.0、好ましくは0.6〜2.0の範囲
のものである。 (4) 上記(3)で述べたブロツク共重合体に前記(1),
(2)で述べた無機粒子および/または他種ポリマ
ーを添加混合する。 (5) 薄膜層の表面にエンボス加工、サンドブラス
ト加工等の機械加工を施す。 本考案の目的である任意方向の手切れ性と、実
用強さを兼ねそなえる範囲は、本考案粘着テープ
の落球衝撃強さでうまく表現することができる。
つまり、任意方向の手切れ性をもつためには、本
考案テープの厚さ範囲内、つまり6〜66μm、好
ましくは12〜50μmの厚さ範囲内において、この
落球衝撃強さが25Kg・cm以下、好ましくは20Kg・
cm以下であることが極めて望ましいことである。 また、逆に実用衝撃強さを持つためには、落球
衝撃強さが2Kg・cm以上、好ましくは5Kg・cm以
上であることが極めて望ましい。 従つて、本考案の目的である任意方向の手切れ
性と実用強さを兼ね備えることを数値で言いかえ
れば、落球衝撃強さが2〜25Kg・cm、好ましくは
5〜20Kg・cmの範囲の値を持つ2層積層ポリプロ
ピレンフイルムと表現することもできる。 本考案におけるポリプロピレンフイルム()
の他の面に塗布される粘着剤とは、公知の天然ゴ
ム、合成ゴム、ボリアクリル酸エステル、ポリビ
ニルエーテルなどで、特に限定されないが、本考
案の場合はポリアクリル酸エステル系のものが、
透明性、外観、塗工作業の点で好ましい。 また、粘着剤を溶かす溶剤としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、アルコールなどの脂肪族系有機溶剤などがあ
る。 一方、この粘着剤を水に微分散させたエマルジ
ヨン液を塗工する方法や、加熱溶融させてコーテ
イングする方法もある。 本考案の場合、エマルジヨン液を塗工する方法
あるいはホツトメルトコーテイング方法の方が、
ポリプロピレンフイルム()を膨潤させたり、
表層を劈開させたりすることなく好ましい。粘着
剤の塗工方法は特に限定されず、溶融溶液あるい
はエマルジヨン状態のものを塗工してから乾燥す
ることが多い。 これらの粘着剤層はかならずしもポリプロピレ
ンフイルム()の一面のみに塗布される必要は
なく、結晶性ポリオレフインの層にも塗布して両
面粘着テープにしてもよい。もちろん、塗布され
るフイルムは、あらかじめシリコン系等の離型剤
をコートされたフイルムでも良く、あるいは粘着
剤層の上に更に離型紙を積層してもよいことは明
らかである。 次に本考案粘着テープの製造方法について説明
する。 (1) ポリプロピレンフイルム()/結晶性ポリ
オレフインフイルムの製造 アイソタクチツクインデツクスが85%以上、極
限粘度〔η〕が1.2〜4.0(dl/g)の範囲にあるポ
リプロピレンポリマー95〜77重量%に石油樹脂お
よび/またはテルペン樹脂を5〜23重量%添加混
合し、樹脂温度が260℃を越えない温度、好まし
くは180〜240℃の温度で融解混合させる。 一方、粒径0.1〜10μmの無機粒子を1〜25%添
加した結晶性ポリオレフインを融解混合し、公知
の共押出方法によつて上記ポリプロピレンと共に
口金から吐出させ、冷却ドラム上にキヤスト冷却
固化させて、ポリプロピレンフイルム()の片
面に結晶性ポリオレフインフイルムを積層した2
層積層フイルムを製造する。 樹脂温度を260℃以下、好ましくは240℃以下に
するのは、樹脂が分解したり、飛散したりするの
みならず、添加した石油樹脂および/またはテル
ペン樹脂がプロピレン樹脂に均一分散しないため
に本考案の優れた特性が得られないためである。 キヤストした上記フイルムを、一軸配向、二軸
配向、あるいは多軸配向させたり、あるいは熱処
理をすることにより更に優れたフイルムにするこ
とができる。 配向を与える方法は任意の公知の方法、例えば
ロール延伸、圧延、テンター延伸、デイスク延
伸、ベルト延伸およびその組合せなどを用いるこ
とができる。 この時、縦方向の延伸倍率は、なるべく高倍率
延伸させた方が少ない樹脂添加量でガラス転移温
度として10〜80℃の高い値が得られるので好まし
く、例えば逐次二軸延伸の場合、最初の縦延伸倍
率は6〜13倍、好ましくは7〜10倍と高くし、次
の横延伸倍率は6〜12倍と多少とも低い目にする
のがよい。 この時、縦方向の延伸倍率は高くするが、縦方
向の配向は低い目(例えば複屈折Δnで0.015以
下)におさえる様な配慮をすることが、本考案テ
ープの原反にとつてふさわしいものである。 もちろん、延伸方式は逐次二軸延伸方式でなく
ても、同時二軸延伸方式でもよいことは明らかで
ある。 (2) 粘着テープの製造 上記得られた2層積層フイルムのポリプロピレ
ンフイルム()の他の面に常温で感圧粘着性を
有する粘着剤層、例えばポリアクリル酸エステル
等の粘着剤層を積層させる。もちろん、積層方法
は、溶液やエマルジヨン液のコーテイング法や、
無溶媒の押出コーテイング法などがあるが、特に
限定されない。 粘着剤を塗布する面と反対面に離型剤をあらか
じめ、あるいは粘着剤塗布後に塗工してもよい。 なお粘着剤の塗布厚さは、特に限定されない
が、通常10〜30μである。 また、粘着剤を塗布するに際し、粘着剤層とフ
イルムとの間にアンカーコート層あるいは変性ポ
リオレフイン層などを介在させてもよいことは明
らかである。また、塗布方法は、リバースロール
法、グラビアロール法、キスロール法、ドクター
ナイフ法、カーテンコーター法、フアウンテイン
コーター法などの任意の方法を用いることができ
る。 〔考案の効果〕 本考案のマツト化粘着テープは、ポリプロピレ
ンに石油樹脂および/またはテルペン樹脂を添加
し、ガラス転移温度Tgを特定範囲に限定したポ
リプロピレンフイルム()の片面に特定の表面
粗さRmaxを有する結晶性ポリオレフインフイル
ムを積層し、ポリプロピレンフイルム()の他
の面に粘着剤を塗布したので、下記のように優れ
た効果が得られる。 (1) 描画性層を積層したので、テープカツター適
性および手切れ性を更に向上させることがで
き、カツター適性と実用強度を広い範囲で両立
さすことができる。 (2) テープ表面は白濁した艷消し状であり、描画
性に優れていて鉛筆やボールペンで筆記するこ
とができ、高級イメージを付与することができ
る。 (3) 本考案では、ポリプロピレンフイルム()
に特定の石油樹脂および/またはテルペン樹脂
が特定量添加され、しかもTgが特定範囲内に
あるので、耐油性を向上させることができ、従
つて粘着剤の塗布工程で問題を起すことがな
く、また結晶性ポリオレフイン層が劈開を起さ
ず、さらに描画性、印刷性などの表面特性を向
上させることができる。 (4) テープ巻の高速(15〜30m/分)巻もどし性
が良好であり、結晶性ポリオレフインの粗面層
が剥離することもない。 (5) 本考案の粘着テープは、長時間(1〜2年)
放置しても、カツター適性、描画性などの品質
が劣化することがない。 なお、本考案で使用した用語および測定方法に
ついて説明する。 (1) アイソタクチツクインデツクス() 試料のフイルムを約1cm平方の大きさに切り、
これをソツクスレー抽出器に入れ沸騰メチルアル
コールで6時間抽出する。 抽出した試料を60℃で6時間真空乾燥する。 これから重量W(mg)の試料をとり、これを再
びソツクスレー抽出器に入れて、沸騰n−ヘプタ
ンで6時間抽出する。次いで、この試料を取り出
し、アセトンで十分洗浄した後、60℃で6時間真
空乾燥した後、重量を測定する。 其の重量をW′(mg)とすると、アイソタクチツ
クインデツクスは次式で求められる。 アイソタクチツクインデツクス(%) =100×W′/W (2) ガラス転移温度(Tg) サンプル10mgを走査型熱量計DSC−型(Per
kin Elmer社製)にセツトし、窒素気流下に昇温
速度40℃/分の速度で−20℃からスタートさせて
サーモグラフを書かせ、ベースラインから吸熱ピ
ークのずれる温度と、もどる温度との算術平均値
をとつた温度をTgとする。 (3) 極限粘度〔η〕 ASTM D1601に従つてテトラリン中で測定し
たもので、dl/g単位で表す。 (4) 表面粗さ(Rmax) JIS B0601−1976に記載されているように、触
針法で測定した所定の長さのチヤートにより求め
る。 (5) 落球衝撃強さ JIS K−6717に従い、25℃で測定した。 (6) カツター適性 巾12mmのテープをテープカツター
(YAMATO−No.500型)にセツトし、水平方向
から下面に30℃の角度で、1m/分の速度で引張
り、切断時の状況により3段階に分類した(測定
温度25℃)。 〇:容易に切断でき、切断面がカツター刃の凹
凸が明確に現れているもの。 △:○と下記×の中間。 △:フイルムが伸びて切断できなかつたり、切
断できても大きな力が必要であつたりして、断面
が不揃いなもの。 (7) 手切れ性 手でテープを切断する時の切断しやすさを感応
的に表現したもので、手はつめを立てずに切断す
る。 〇:容易に切断しうる。 △:切断する確立が50%程度のもの。 ×:手ではほとんど切断不可能なとき。 〔実施例〕 以下、本考案を実施例にもとずき説明する。 実施例 次の2種類のポリマを用意した。 (A) ポリプロピレン(極限粘度〔η〕=1.6、=
96%)に石油樹脂としてポリジシクロペンタジ
エンの完全水添物(エツソ化学社の“エスコレ
ツ”5320,Tg=76℃)を20重量%添加、混合
した。 (B) プロピレン・エチレンブロツク共重合体(エ
チレン含有量23%、赤外線吸収スペクトルにお
ける720cm-1と731cm-1との吸光度比1.36、極限
粘度0.93、融点160℃)に次のものを添加した。 炭酸カルシウム20%、“イルガノツクス1010”
(チバガイギー社)0.05%、ステアリン酸カルシ
ウム:0.05%。 これらポリマ(A)および(B)を2台の別々の押出機
に供給して200℃で溶融押出し、(A)/(B)からなる
2層積層シートを35℃の冷却キヤストドラムに接
触、冷却固化させた。このキヤストフイルムを
145℃に加熱された予熱ロールに接触させて十分
に予熱した後、赤外線ヒータで急速に加熱しつ
つ、長手方向に6.5倍延伸し、直ちに20℃の冷却
ロールに接触させて急冷した。この一軸延伸シー
トを再び150℃の熱風で十分に予熱した後、幅方
向に8倍延伸し、その緊張状態を保つたまま、
155℃の熱風中で5秒間熱処理し、次いで同じ熱
風中でフイルムを元の幅の6%の弛緩を許容しつ
つ、3秒間弛緩熱処理し、次いで再度同じ熱風中
で3秒間の弛緩熱処理をし、しかる後、室温まで
ゆるやかに冷却した。 得られたポリプロピレンフイルム()のガラ
ス転移温度Tgは38℃であり、2軸延伸積層フイ
ルムの全厚さは35μmであり、A層の厚さは30μ
mであり、B層の厚さは5μmであり、B層の表
面粗さRmaxは5μmであつた。 この2軸延伸フイルムをテープ・コーターに導
き、B面にジメチルシリコン系離型剤を0.1μm厚
みにコーテイング・乾燥し、つづいてA面に種成
分としてポリアクリル酸エステル系粘着剤を20μ
m厚みになるようにコーテイング・乾燥して粘着
テープを得た。 得られた粘着テープの特性を下記の表に示す。 比較例 実施例におけるポリプロピレンフイルム()
の代りに、石油樹脂を添加しないポリプロピレン
を使用した以外は、実施例と同様にして粘着テー
プを製造した。この粘着テープの特性を表に併記
する。
【表】 こと。
この表から本考案の粘着テープは、ポリプロピ
レンに特定樹脂が混合され、特定のTgを有する
ので、粘着テープとしての劈開などの機械的特性
り優れ、高速巻きもどし特性や、経日変化に対し
て優れているのみならず、描画性にも優れている
ことが明らかである。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例に係る粘着テープの拡大断
面図である。 1……ポリプロピレンフイルム()、2……
ポリオレフインフイルム、3……粘着剤。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ポリプロピレン95〜77重量%に、極性基を実質
    的に含まない石油樹脂および極性基を実質的に含
    まないテルペン樹脂から選ばれた樹脂の1種以上
    が5〜23重量%混合されてなり、かつガラス転移
    温度が10〜80℃であるポリプロピレンフイルム
    ()の片面に、表面粗さRmaxが0.15〜20μmの
    結晶性ポリオレフインフイルムが積層され、前記
    ポリプロピレンフイルム()の他の面に粘着剤
    が塗布されてなることを特徴とするマツト化粘着
    テープ。
JP1985052813U 1985-04-11 1985-04-11 Expired JPH024110Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985052813U JPH024110Y2 (ja) 1985-04-11 1985-04-11

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985052813U JPH024110Y2 (ja) 1985-04-11 1985-04-11

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61172140U JPS61172140U (ja) 1986-10-25
JPH024110Y2 true JPH024110Y2 (ja) 1990-01-31

Family

ID=30573094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1985052813U Expired JPH024110Y2 (ja) 1985-04-11 1985-04-11

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH024110Y2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56109274A (en) * 1980-02-01 1981-08-29 Mitsubishi Plastics Ind Ltd Adhesive tape and its manufacture
JPS5757770A (en) * 1980-09-24 1982-04-07 Mitsubishi Plastics Ind Ltd Pressure-sensitive adhesive tape and production thereof
JPS5874774A (ja) * 1981-10-27 1983-05-06 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 粘着テ−プ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56109274A (en) * 1980-02-01 1981-08-29 Mitsubishi Plastics Ind Ltd Adhesive tape and its manufacture
JPS5757770A (en) * 1980-09-24 1982-04-07 Mitsubishi Plastics Ind Ltd Pressure-sensitive adhesive tape and production thereof
JPS5874774A (ja) * 1981-10-27 1983-05-06 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 粘着テ−プ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61172140U (ja) 1986-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4393115A (en) Multilayered polypropylene film
US4410582A (en) Multi-layered polyolefin laminated film
US6638637B2 (en) Oriented multilayer polyolefin films
JP3824718B2 (ja) シクロオレフィンポリマー含有ポリオレフィンフィルムとその製法およびその用途
US6682822B2 (en) Multilayer polymeric film
US5283117A (en) Laminate and self-adhesive tape
CA2384132A1 (en) Conformable multilayer films
US6602609B1 (en) Multilayer polymeric film with non-migratory antiblock agent
JPH024110Y2 (ja)
US7175906B2 (en) Cold seal release film with improved scuff resistance
US5182168A (en) Biaxially oriented polypropylene film
JP2001071431A (ja) 多層延伸ポリプロピレン系フィルム
JPH0349952A (ja) ポリプロピレン複合フィルム及び金属蒸着ポリプロピレン複合フィルム
JP5078192B2 (ja) 微細気泡含有ポリエステルフィルム
JPS6210192B2 (ja)
JPH0668031B2 (ja) 二軸延伸ポリプロピレンフイルム
JPS6210555B2 (ja)
JP2001214013A (ja) 樹脂延伸フィルムおよびその製造方法
JPS6123672A (ja) 粘着テ−プ
JPS6358198B2 (ja)
JPH10230547A (ja) オレフィン化粧シートの製造方法及び製造装置
JPH0523940B2 (ja)
JPS61228053A (ja) フイラ−充填ポリプロピレンフイルム
EP3917767A1 (en) Film
JPS61227046A (ja) 超防湿フイルム