JPH0240871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は内部にシヤワーを装置し、水浴するシ
ヤワーボツクスに関するものであり、特に後発的
に室内、或は一時的に設置するための簡易なシヤ
ワーボツクスに関するものである。

（従来の技術） 後発的に家屋内へ設置したり、一時的に設ける
シヤワーボツクスは、ボツクス体として成形した
ものを搬送して設置したり、各構成部材をボルト
ナツトやビス等で連結してボツクス体に組み立て
て設置している。

又、ボツクス内の出入りは通常の開き扉を用い
ており、ボツクス内の広さを最小限としてあるた
め、出入りを容易とすべく外側開きとしてある。

（考案が解決しようとする問題点） 従来のボツクス状に形成したものを運搬するの
は不便であり、特に家屋内の特定場所への搬入が
困難となる場合がある。

又、組み立て式の場合は運搬持ち込みには支障
ないが、簡単容易に組み立てが出来なければ最終
的設置場所への移動が必要となつて上記と同様の
欠点を生じ、ボルト・ナツト等の止着手段を採る
時は組み立てに手数を要する。

更に、シヤワーボツクスの扉が外側開きである
と、扉内壁に付着した水滴が扉開放時にボツクス
外へ落下し、扉付近の設置床面を濡らす欠点があ
つた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はボルト・ナツト等の別個止着具を使用
することなく、簡単にボツクス状に組み立てれる
と共に、扉がボツクス外へ突出することなく開閉
することができるようにした、床台、天井版、四
隅に立設した支柱、両側及び後方板パネル、及び
扉パネルより構成した六面体のボツクスであつ
て、床台の上面には四隅に支柱嵌入孔を有すると
共に、両側縁部及び後方縁部に前記支柱嵌入孔間
に渉つてパネル落し溝を有し、更に前方縁部にガ
イドバーを設けたこと、天井板の下面には四隅に
支柱嵌合孔を有すると共に、両側縁部及び後方縁
部に前記支柱嵌合孔間に渉つてパネル嵌合溝を有
し、更に扉懸吊用ガイドレールを前方縁部及び一
側の前記パネル嵌合溝内側へ略Ｌ型状に設けたこ
と、床台と天井板の四隅へ立設する支柱の両側対
向面及び後方対向面にはパネル嵌合縦溝を有する
こと、及び扉パネルの上端面両側には前記天井板
の扉懸吊用ガイドレールの前方レール又は側方レ
ールに懸吊される車体を回動可能に軸着し、下端
面の前方レール係止車体下には床台のガイドバー
に緩挿する環体を回動可能に軸着したことを特徴
とするものである。

（作用） 本考案は床台及び天井板の四隅に設けた孔内へ
支柱を嵌合して立設し、両側及び後方板パネルは
支柱、天井板及び床台に設けた溝条で周囲を嵌入
挾持されるため、各部材の結合は強固に維持され
たボツクス状に形成できる。

そして、扉パネルの上端両側に設けた扉パネル
に対して水平方向へ回動可能な車体が、天井板の
前方及び側方へＬ字状に配設したレールに懸吊さ
れ、扉パネルの一端は前方レールにガイドされ横
方向へ移動し、他端は側方レールにガイドされ前
後方向へ移動するから、扉パネルはボツクス内の
前面及び側面をボツクス中央を中心点として回動
するが如く移動し開閉する。

更に、前方レールに懸吊される車体の下方の扉
パネル下端面が環体とガイドバーによつて上端と
同じ動きに規制されるため、扉パネルの下部の揺
動を防止し、スムーズに開閉できるのである。

（実施例） 本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は床台であり、周囲を起立縁２とし、四隅に
支柱嵌入孔３を設けてある。

該支柱嵌入孔３は後述する支柱２１が嵌入挾持
される形状としてある。

４は起立縁２に形成したパネル落し溝であり、
シヤワーボツクスの前面(イ)となる前方部を除き、
両側及び後方部に支柱嵌入孔３間に渉り設けてあ
る。起立縁２は水漏れ防止等に有利であるが、床
台１面を平面として縁部に支柱嵌入孔３等を設け
てもよい。

５は床台１の安定を図る基礎台であつて、四隅
に立設したＬ型片７が嵌合した床台１の支柱嵌入
孔３に突出して、嵌入した支柱２１の内壁と当接
し、支柱２１の支持力を補足している。

６は床台１の前面に架設したガイドバーであ
る。１１は天井板であり、前記床台１と同様に下
面四隅に支柱嵌合孔１２及び床台１に対応したパ
ネル嵌合溝１３が設けてある。

そして、床台１及び天井板１１間の四隅に立設
する支柱２１は支柱嵌入孔３と支柱嵌合孔１２に
嵌着し強固な骨組となり、更に立設した支柱２１
の両側及び後方の対向面にはパネル嵌合縦溝２２
が設けてあつて、両側パネル２３，２４及び後方
パネル２５の周囲を床台１のパネル落し溝４及び
天井板１１のパネル嵌合溝１３と共に嵌着挾持し
てボツクス体を形成することができる。

又、天井板１１の前方部には左右方向に前方レ
ール１４、一側の前後方向に側方レール１５より
成る扉懸吊用ガイドレールが略Ｌ型状に設けてあ
る。該扉懸吊用ガイドレールは断面〓状であり、
前方レール１４及び側方レール１５に扉パネル３
１の上端面両側に設けた車体３２及び３３を挿入
挾持し扉パネル３１を懸吊する。

車体３２及び３３は扉パネル３１の上端面に対
し水平方向へ回動可能に軸着され、〓状の扉懸吊
用ガイドレールの折曲下片に接して回転する小転
子Ａと、側面に接して回転する大転子Ｂより成
り、小転子Ａは懸吊作用を、大転子Ｂはガイド作
用を特に確実に行う。従つて側方レール１５側の
扉パネル３１端を押せば、側方レール１５の車体
３３はボツクス内の後方へ、一方、前方レール１
４の車体３２は横方向へ移動するため、扉パネル
３１は回動し乍ら側方レール１５側の側面パネル
に沿つて入り込むのである（第９図）。

車体３２，３３と扉パネル３１は回動可能に軸
着してあるから、車体３２，３３の一方向移動に
影響なく扉パネル３１は回動でき、且つ扉パネル
３１の両側端は扉懸吊用レールに規制されて動く
のである。

更に、前方レール１６に係合する車体３２を設
けた側の扉パネル３１の下端面には水平方向に回
動可能に環体３４を取り付け、前記床台１のガイ
ドバー６を緩挿して扉パネル３１の下部揺動を防
止して摺動する。

尚、車体３２，３３は実施例のものに限定され
るものでなく、一個の転子だけの車体でもよく、
又扉パネル３１下端のガイド手段は他の方法でも
よい。

（効果） 本考案のボツクス体への組み立ては各部材を嵌
め込み、或は吊設して行うため簡単容易であり、
ボルトナツト等の結着具を用いないから、組み立
て手数も省かれる効果がある。

又、扉の開閉は扉パネル３１の両側端が前方レ
ール１４及び側方レール１５に規制されて動き、
該両レールはボツクス内側に設けられているため
扉パネル３１は開閉時にボツクス外へ突出しない
から、扉パネル３１に付着する水滴がボツクス外
へ落下することを防止できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図
は横断平面図、第３図は基礎台の斜視図、第４図
は床台の斜視図、第５図は天井板の裏面図、第６
図は支柱の一部斜視図、第７図は扉パネルの上端
面図、第８図は同一部下端面図、第９図は扉パネ
ルの動きを示す平面図である。 符号、１は床台、３は支柱嵌入孔、４はパネル
落し溝、６はガイドバー、１１は天井板、１２は
支柱嵌合孔、１３はパネル嵌合溝、２１は支柱、
２２はパネル嵌合縦溝、２３，２４は側パネル、
２５は後方パネル、３１は扉パネル、３２，３３
は車体、３４は環体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床台、天井板、四隅に立設した支柱、両側及び
   後方板パネル、及び扉パネルより構成した六面体
   のボツクスであつて、床台の上面には四隅に支柱
   嵌入孔を有すると共に、両側縁部及び後方縁部に
   前記支柱嵌入孔間に渉つてパネル落し溝を有し、
   更に前方縁部にガイドバーを設けたこと、天井板
   の下面には四隅に支柱嵌合孔を有すると共に、両
   側縁部及び後方縁部に前記支柱嵌合孔間に渉つて
   パネル嵌合溝を有し、更に扉懸吊用ガイドレール
   を前方縁部及び一側の前記パネル嵌合溝内側へ略
   Ｌ型状に設けたこと、床台と天井板の四隅へ立設
   する支柱の両側対向面及び後方対向面にはパネル
   嵌合縦溝を有すること、及び扉パネルの上端面両
   側には前記天井板の扉懸吊用ガイドレールの前方
   レール又は側方レールに懸吊される車体を回動可
   能に軸着し、下端面の前方レール係止車体下には
   床台のガイドバーに緩挿する環体を回動可能に軸
   着したことを特徴とするシヤワーボツクス。