JPH0240734Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、下降作動に伴い泥土を植付苗側へ押
圧移動させる土寄せ具を、上下に循環駆動される
植付爪に連係して往復上下駆動される状態で設け
て、機体進行のために植付爪によつて植付苗の後
方に形成される泥土掻き取り孔を土寄せ具によつ
て埋めることにより、植付苗の前記掻き取り孔に
起因する倒状を防止するように構成した歩行型田
植機に関する。

上記田植機において、従来、土寄せ具が下降接
地したり、上昇する際に泥土が跳ね上げられ、こ
の跳ね上り泥土が操従位置まで飛散して作業者に
掛かるトラブルが生じ易くなつていた。

本考案の目的は、土寄せ具による飛散泥土が作
業者に掛かることを防止できるように、しかも、
そのための構成に起因するトラブル発生の回避構
成を構造簡単に得ることを可能にすることにあ
る。

本考案は、目的達成のために、冒記した歩行型
田植機において、前記土寄せ具による操縦位置側
への飛散泥土に対する遮蔽具を、横架された機体
横方向の接地フロート支持杆に取付けてあること
を特徴とする。

すなわち、前記遮蔽具を設けたから、これの作
用により、土寄せ具による跳ね上げ泥土が操縦位
置まで飛ばなくなるので、跳ね上り泥土が作業者
に掛からないようにでき、作業を快適に行えるよ
うにできた。

ちなみに、遮蔽具は植付爪や土寄せ具の作用状
態を操縦位置から見通すことの障害になり易いの
であるが、機体横方向に長いフロート支持杆を遮
蔽具の取付け部材にすることにより、例えば遮蔽
具を摺動可能に取付けるとか、フロート支持杆に
対する分離自在な嵌着式取付部を遮蔽具に備えさ
せる等するだけで、泥跳ねが少ない場合等の必要
に応じ、フロート支持杆をガイドレールや位置変
更して取付ける部材に利用して、前記した見通し
の障害にならない位置に遮蔽具を移動させて取付
けられるようにでき、すなわし、遮蔽具を作用位
置から移動させて植付状態や土寄せ状態を操縦位
置から容易に見通せて、植付不良や土寄せ不良を
発生直後に発見できる等有利なものに構成するこ
とが、特別なガイドレールや取付部材を設けるこ
となく構造簡単に得ることを可能にできた。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図に示すように、左右一対の車輪１，１、
操縦ハンドル２及び予備苗のせ台３等を有した自
走機体の後部に、機体横方向に並列する４つの植
付アーム４……、及び、これら植付アーム４……
に苗供給する苗のせ台５を設け、前記自走機体の
下部に、機体横方向に並列する３個の接地フロー
ト６……を取付け、機体後部の左右両側夫々に、
線引きマーカー７を下降作用状態と上昇格納状態
とに揺動切換え自在に設けると共に、走行時の植
付条が先の走行時の植付条に沿うように機体走行
させるために、マーカー７によつて圃場に形成し
ておいた線に位置合わせする指標８を機体前端部
に設け、もつて、歩行型田植機を構成してある。

第２図及び第３図に示すように、前記指標８を
支柱９に抜き外し自在に取付けると共に、苗のせ
台５の摺動ガイドレール１０に形成された苗供給
口１１に対する装着部１２、及び、植付アーム４
の植付爪４ａ先端の苗供給口１１に対する通過位
置を苗縦送り方向に変更して苗取り量調節するに
際し、植付爪先端を位置合わせして苗取り量を判
断するように構成してある苗取り量ゲージ部１３
の夫々を前記指標８に備えてある。つまり、指標
と苗取り量ゲージとを同一物品にし、苗取り量ゲ
ージとして使用しない時には指標としてこれの所
定の取付位置であるところの支柱９に取付けてお
くように構成して、紛失防止を図つてある。

第４図及び第５図に示すように、４つの前記植
付アーム４の夫々に２本ずつ対応させた計８本の
土寄せ具１４……を一体回動可能に取付けた１本
の回転軸１５を、アーム１６及び１７を介して植
付アーム駆動ケース１８に横架すると共に、押引
きリンク１９及び回動リンク２０を介して、植付
アーム４の一つを駆動する駆動回動リンク２１の
対植付アーム連結軸部２１ａに連動連結して、植
付爪４ａの上下循環苗植え運動に連動して一定の
角度範囲内で往復回動駆動されるように構成し
て、土寄せ具１４が回転軸１５の回転に伴い上下
に往復動し、下降作動に伴い植付苗の後方に在る
泥土を４条の植付苗側に各別に押圧移動させ、植
付アーム４が後方に向かつていることと機体走行
とに起因して植付爪４ａによつて植付苗の後方に
形成される泥土掻き取り孔を埋めるように構成
し、この泥土掻き取り孔に起因する植付苗倒伏を
防止しながら作業できるように構成してある。

第６図に示すように、機体左側の２つの土寄せ
具１４対の後方と機体右側の２つの土寄せ具１４
対の後方に各別に配置した２つの板製遮蔽具２
２，２２の夫々を、植付アーム駆動ケース１８か
ら延出された左右一対は支持パイプ２３，２３に
横架してあつて、３つの接地フロート６……夫々
の後端側をアーム部２４ａを介して支持させると
共に、接地フロート６の取付高さ変更のために回
動操作するように構成してあるパイプ製フロート
支持杆２４に取付けて、土寄せ具１４が下降接地
する際や泥土から上昇する際に泥土を跳ね上げて
も、この跳ね上り泥土が操縦位置側に飛散するこ
とが遮蔽具２２により防止され、跳ね上り泥土が
作業者に掛からないように構成してある。

前記遮蔽具２２，２２の夫々において、第４図
及び第６図に示すように、フロート支持杆２４に
対する取付部２２ａを、フロート支持杆２４に回
動及び摺動自在に外嵌すると共に、取付部２２ａ
の長孔２５に入り込ませた状態でフロート支持杆
２４に固設してあるストツパーピン２６を前記長
孔２５に連通する状態で取付部２２ａに並設して
ある複数個の切欠き２７……の１つに係入させる
ことにより、ストツパーピン２６と取付部２２ａ
との当りによつて、遮蔽具２２のフロート支持杆
２４に対する回動及び摺動が阻止されるように構
成し、植付爪４ａや土寄せ具１４の作用状態の操
縦位置からの見通しを必要に応じて良くすると
か、跳ね上り泥土の飛散方向が変化しても遮蔽具
２２を確実に作用させることを可能にするため
に、遮蔽具２２の取付位置をフロート支持杆２４
をガイドレールとして左右に変更調節できるよう
に構成してある。

第７図は、跳ね上り泥土飛散防止の別実施構成
を示し、予備苗のせ台３に在る苗を取出して苗の
せ台５に供給する際に使用する苗すくい板２８
を、遮蔽具に兼用するべく、フロート支持杆２４
に付設された保持具２９に取外し自在に取付ける
ようにしてある。そして、保持具２９を前記した
遮蔽具取付位置変更構成と同様の構成によつてフ
ロート支持杆２４に位置変更自在に取付けて、苗
すくい板２８の取付位置調節ができるように構成
してある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型田植機の実施例を示
し、第１図は全体側面図、第２図は指標の側面
図、第３図は苗取り量ゲージの使用説明図、第４
図は土寄せ具及び遮蔽具の配設部の一部切欠き側
面図、第５図は土寄せ具配設部の一部切欠き背面
図、第６図は遮蔽具配設部の背面図、第７図は泥
土飛散防止構成の別実施例を示す斜視図である。 ４ａ……植付爪、１４……土寄せ具、２２，２
８……遮蔽具、２４……フロート支持杆、２９…
…保持具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下降作動に伴い泥土を植付苗側へ押圧移動さ
   せる土寄せ具１４を、上下に循環駆動される植
   付爪４ａに連係して往復上下駆動される状態で
   設けた歩行型田植機であつて、前記土寄せ具１
   ４による操縦位置側への飛散泥土に対する遮蔽
   具２２又は２８を、横架された機体横方向の接
   地フロート支持杆２４に取付けてある歩行型田
   植機。 前記遮蔽具２８が前記フロート取付杆２４に
   付設された保持具２９に取外し自在に取付けら
   れた苗すくい板である実用新案登録請求の範囲
   第項に記載の歩行型田植機。