JPH0240378A - 新規なテトラチアフルバレン誘導体及びこれを用いた導電性電荷移動錯体 - Google Patents

新規なテトラチアフルバレン誘導体及びこれを用いた導電性電荷移動錯体

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JPH0240378A
JPH0240378A JP18802888A JP18802888A JPH0240378A JP H0240378 A JPH0240378 A JP H0240378A JP 18802888 A JP18802888 A JP 18802888A JP 18802888 A JP18802888 A JP 18802888A JP H0240378 A JPH0240378 A JP H0240378A
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JP
Japan
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tetrathiafulvalene
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JP18802888A
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Inventor
Makoto Mizutani
眞 水谷
Keiji Tanaka
田中 啓治
Kazue Kawabata
和重 川端
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なテトラチアフルバレン誘導体、及びこれ
を用いた導電性電荷移動錯体に関するものである。さら
に詳しくいえば、本発明は、粉末状態でも高い導電性を
もつ電荷移動錯体を与えるなど、電子供与体として極め
て有用な新規なテトラチアフルバレン誘導体、及びこれ
を用いた導電性の良好な電荷移動錯体に関するものであ
る。
[従来の技術] 近年、電子供与体と電子受容体間の電荷移動力によって
2種の分子が結合した電荷移動錯体は、導電性や常磁性
、電子ビームに対する感応性、湿度に対する電気的感応
性などの特性を有し、例えば電子材料やレジスト材料、
あるいは電極活性物質、感湿素子、エレクトロミック表
示素子などとしての応用が可能であることから注目され
、積極的な研究がなされている。
このような電荷移動錯体の中で、特に電子供与体として
、テトラチアフルバレン、テトラメチルテトラチアフル
バレン、ビスエチレンジチオテトラチアフルバレンなど
のフルバレン骨格ヲ有する化合物を用い、これと種々の
電子受容体とから成る錯体は、良好な導電性を示すこと
が知られている「「化学総説」第42巻、第59ページ
(1983年)]。しかしながら、該電荷移動錯体は、
例えば(1)り四ロベンゼンなどの溶媒中に、電子供与
体と電子受容体とを溶解し、その中に白金電極を入れて
lμA程度の電流を流して結晶を成長させる電解結晶成
長法、(2)容器内に仕切り板を設け、溶媒に電子供与
体を溶解させた溶液を一方の室に、溶媒に電子受容体を
溶解した溶液を他方の室に入れたのち、該仕切り板を取
り除いて、両者の拡散により結晶を得る拡散法、(3)
溶媒に電子供与体と電子受容体を少量溶かし、該溶媒を
徐々に蒸発させて結晶を生成させる徐冷法などの結晶成
長法により作製された単結晶体であり、良好な導電性を
有するものの、作製するのに操作が煩雑で、かつ長時間
を要するのを免れないという欠点を有している。
一方、前記電子供与体に、気相又は液相でノ・ロゲン元
素を反応させる直接法によると、容易に短時間で電荷移
動錯体を得ることができるが、この錯体は粉末状であっ
て、電気伝導度が、例えば10−sシーソ21フ 欠点を有している。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような事情のもとで、操作が簡単で、か
つ所要時間の短い直接法によっても良好な導電性を有す
る電荷移動錯体を与えるなど、電子供与体として極めて
有用な新規なテトラチアフルバレン誘導体、及びこれを
用いた導電性の良好な電荷移動錯体を提供することを目
的としてなされたものである。
[課題を解決するt;めの手段] 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、テトラチアフルバレンカルボン酸のN−炭化
水素基置換アンモニウム塩が、電子供与体として、直接
法によっても導電性の良好な電荷移動錯体を与えること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明は、 一般式 %式%() (式中のR1,R2、R3及びR4は、それぞれ水素原
子又はカルボキシル基であるが、それらのすべてが水素
原子となることはない) で表されるテトラチアフルバレンカルボン酸の少なくと
も1つのカルボキシル基が、N−炭化水素基置換アンモ
ニウム塩を形成して成るテトラチアフルバレン誘導体、
及び該テトラチアフルバレン誘導体を電子供与体とし、
これに電子受容体を反応させて成る導電性電荷移動錯体
を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のテトラチアフルバレン誘導体は0.前記一般式
(I)で表されるテトラチアフルバレンカルボン酸の少
なくとも1つのカルボキシル基が、N−炭化水素基置換
アンモニウム塩を形成して成る構造を有している。
このテトラチアフルバレン誘導体は、前記一般式(1)
で表されるテトラチアカルボン酸のアルカリ金属塩と、
一般式 (式中のXはハロゲン原子、R5、R6、R7及びR8
は、それぞれ水素原子又は炭化水素基であり、それらは
同一であってもよいし、たがいに異なっていてもよいが
、それらのすべてが水素原子となることはなく、まI;
それらの少なくとも2つがたがいに結合して窒素原子を
ペテロ原子とする複素環式基を形成してもよい) で表されるN−炭化水素基置換ハロゲン化アンモニウム
塩とを反応させることにより製造することができる。
前記−数式(I)で表されるテトラチアフルバレンカル
ボン酸のアルカリ金属塩は、公知の方法、例えば対応す
るテトラチアフルバレンカルボン酸の低級アルキルエス
テルをアルカリ金属の水酸化物で加水分解することによ
り、あるいはテトラチアフルバレンカルボン酸を酸で加
水分解や一部脱炭酸したのち、アルカリ金属化合物を添
加することにより製造することができる。
前記−数式(I)で表されるテトラチアフルバレンカル
ボン酸としては、例えばテトラチアフルバレン−2,3
,6,7−テトラカルボン酸、テトラチアフルバレン−
2,3,6−トリカルボン酸、テトラチアフルバレン−
2,6又は3.6−ジカルボン酸、テトラチアフルバレ
ン−2,3−ジカルボン酸、テトラチアフルバレン−2
−カルボン酸などが挙げられる。
これらのテトラチアフルバレンカルボン酸のアルカリ金
属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩
、ルビジウム塩、セシウム塩などが挙げられるが、これ
らの中で特にナトリウム塩及びカリウム塩が好適である
一方、前記−数式(…)で表されるN−炭化水素基置換
ハロゲン化アンモニウム塩における炭化水素基としては
、例えば炭素数1〜2oのアルキル基、アルケニル基若
しくはアルキニル基又はフェニル基などであり、また該
窒素原子をヘテロ原子とする複素環式基としては、例え
ばピリジン残基やピペリジン残基を挙げることができる
。さらに、ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭
素原子及びヨウ素原子を好ましく挙げることができる。
このようなN−炭化水素基置換ハロゲン化アンモニウム
塩の具体例としては、テトラメチルアンモニウムクロリ
ド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラプロピ
ルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムク
ロリド、テトラペンチルアンモニウムクロリド、テトラ
ヘキシτ長ンモニウムクロリド、テトラヘプチルアンモ
ニウムクロリド、テトラオクチルアンモニウムクロリド
、テトラノニルアンモニウムクロリド、テトラデシルア
ンモニウムクロリド、テトラウンデシルアンモニウムク
ロリド、テトララウリルアンモニウムクロリド、テトラ
トリデシルアンモニウムクロリド、テトラミリスチルア
ンモニウムクロリド、テトラステアリルアンモニウムク
ロリド、テトラエイコシルアンモニウムクロリド、ステ
アリルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメ
チルアンモニウムクロリド、ピリジニウムクロリド、テ
トラベンジルアンモニウムクロリド、メチルトリベンジ
ルアンモニウムクロリド、メチルトリスチリルアンモニ
ウムクロリド、アリルトリメチルアンモニウムクロリド
、プロパルギルアンモニウムクロリドなど、及びこれら
に対応するプロミドやヨーシトなどを挙げることができ
る。
本発明のテトラチアフルバレン誘導体は水性媒体中にお
いて、前記−数式(I)で表されるテトラチアフルバレ
ンカルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
に、それに対して実質上当量の前記−数式(n)で表さ
れるN−炭化水素基置換ハロゲン化アンモニウム塩とを
、通常常圧下に0〜100℃の範囲の温度において、数
分ないし10時間程度撹拌し、必要ならば酸性になるま
で酸を加え、反応させたのち、析出した沈殿をろ過など
の手段により、取り出し、乾燥することによって製造す
ることができる。この際原料の濃度は0 、01 mm
oll/ fLないし1mon/nの範囲が好ましく、
また、得られた該テトラチアフルバレン誘導体は、通常
精製しなくてもよいが、必要ならば精製してもよい。
このようにして得られた本発明のテトラチアフルバレン
誘導体の代表例としては、以下に示す構造のものを挙げ
ることができる。
このような本発明のテトラチアフルバレン誘導体は新規
な化合物であり、電子供与体としての特性を有している
ので、これに電子受容体を反応させることにより、本発
明の電荷移動錯体を得ることができる。
該電子受容体は有機系及び無機系のいずれであってもよ
く、有機系電子受容体としては、例えば7.7.8.8
−テトラシアノキノジメタン、2−メチル−7,7,8
,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジメチル−
7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−
ジエチル=7 7.8.8−テトラシアノキノジメタン
、2−メトキシ−7,7,8,8−テトラシアノキノジ
メタン、2,5−ジメトキシ−7,7,8,8−テトラ
ンアノキノジメタン、2−メトキシ−5−エトキシ−7
,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2−メトキ
シジヒドロジオキサベンゾ−7,7,8,8−テトラシ
アノキノジメタン、2−クロロ−7,7,8,8−テト
ラシアノキノジメタン、2−プロモーフ 、7.8.8
−テトラシアノキノジメタン、2.5−ジブロモ−7,
7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ショ
ート−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2
−クロロ−5−メチル−7,7,8,8−テトラシアノ
キノジメタン、2−ブロモ−5−メチル−7,7,8,
8−テトラシアノキノジメタン、2−ヨード−5−メチ
ル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、11
,11,12.12−テトラシアノ−2,6−ナフドキ
ノジメタン、1.1.2’、3.4.4−ヘキサシアノ
ブタジェン、ナトリウム13,13,14.14−テト
ラシアノジフェノキノジメタン、テトラシアノエチレン
、0−ベンゾキノン、p−ペンツキノン、2.6−ナフ
ドキノン、ジフェノキノン、テトラシアノエチレン、p
−フルオラニル、テトラクロロジフェノキノンなどが挙
げられる。また、無機系電子受容体としてはヨウ素、臭
素、塩素などのハロゲン元素が挙げられる。
本発明のテトラチアフルバレン誘導体から成る電子供与
体と前記電子受容体との反応は直接法で行うのが望まし
く、この直接法としては気相法及び液相法のいずれの方
法も用いることができる。
気相法においては、電子受容体として臭素、塩素及びヨ
ウ素を用いることができる。電子受容体としてヨウ素を
用い、気相法によってヨウ素と該電子供与体とを反応さ
せる好適な方法の1例について説明すると、まず該電子
供、与体に対して通常1〜100当量倍、好ましくは1
.5〜4当量倍のヨウ素粉末を該電子供与体と共に密閉
容器中に入れ、通常室温ないし50℃の範囲の温度にお
いて、l〜24時間程度反応させたのち、過剰のヨウ素
をメチレンクロリドなどの溶剤を用いて洗い落とし、反
応生成物を乾燥することにより、所望の粉末状電荷移動
錯体が得られる。
一方、液相法においては、電子受容体として、前記の有
機系電子受容体及びヨウ素を用いることができる。電子
受容体としてヨウ素を用い、液相法によってヨウ素と該
電子供与体とを反応させる好適な方法の1例について説
明すると、まず、メチレンクロリドなどの溶媒中に該電
子供与体を溶解し、この溶液と、該電子供与体に対し、
通常1〜100当量倍、好ましくは1.5〜4当量倍の
ヨウ素粉末をメチレンクロリドなどの溶媒に溶解した溶
液とを混合し、通常常圧下、室温にて0.1〜10時間
程時間窓させたのち、析出物をろ過し、メチレンクロリ
ドなどで洗浄後、乾燥することにより、所望の粉末状電
荷移動錯体が得られる。
このようにして得られた本発明の電荷移動錯体は、直接
法により作製したにもかかわらず、通常10−”〜10
−1シーメンス/mの良好な電気伝導度を有している。
なお、直接法により得られた従来の電荷移動錯体の電気
伝導度は、通常1o−5シ一メンス/m以下で、極めて
小さい。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
実施例1 テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸ジ(テトラ−n−ブチルアンモニウム)塩(以下、
TDBA−TTFと略す)の製造。
テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸テトラメチルエステル4.049(9,27mmo
Q)をKOH/!タノール(5,939/150m1)
溶液に懸濁し、2時間還流したのち、ろ過してアセトン
で洗浄後乾燥し、テトラチアフルバレン−2,3,6,
7−テトラカルボン酸カリウム塩を得た。
次に、該カリウム塩1gを純水100mtに溶解したの
ち、撹拌しながら、これにテトラ−n−ブチルアンモニ
ウムプロミド4.8gを加え、塩酸酸性にしたところ、
赤色の沈澱物が生成した。この沈澱物をろ別し、アセト
ン洗浄後乾燥した。
このものについて、融点測定、元素分析及び目C−NM
R(アセトン、loOMHz)分析を行った。元素分析
結果を第1表に、13C−NMRチャートを第1図に、
”C−NMRデータを以下に示す。また、このものの融
点は158°Cであつ!: 。
以上の結果から、このものは次に示す構造のTDBA−
TTFであることが確認された。
目C−NMRデータ σ値(ppm)  帰属 14             a 21           b 25             C 60d 106           e l 41          f l 63           g 実施例2 テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸ジ(テトラエチルアンモニウム)塩(以下、TDE
A−TTFと略す)の製造。
テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸テトラメチルエステル4gを、KOH/エタノール
(5,9y/ 150m(1)溶液中に懸濁して2時間
還流したのち、酸性になるまで塩酸を加え、生成した沈
殿をろ別し、乾燥した。
この沈殿1gを純水100mAに溶解したのち、これに
、撹拌しながら、テトラエチルアンモニウムプロミド4
,8gを加えたところ、紫色の沈殿が生成した。次いで
これをろ別し、アセトン洗浄後、乾燥した。
このものについて、実施例1と同様にして同定を行った
ところ、次に示す構造のTDEA−TTFであることが
確認された。
実施例3 テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルリ
ボン酸ジ(テトラ−n−ヘプチルアンモニウム)塩(以
下、TDHA−TTFと略す)の製造。
実施例1と同様にして、テトラチアフルバレン−2,3
,6,7−テトラカルボン酸カリウム塩を得、このカリ
ウム塩1gを純水1009に溶解したのち、この溶液を
テトラ−n−ヘプチルアンモニウムプロミド6.59を
熱水に溶かしt;溶液中に加え、塩酸酸性にしたところ
、赤紫色の沈殿が生成した。次いで、これをろ別し、ア
セトン洗浄後、乾燥した。
このものについて、実施例1と同様にして同定を行った
ところ、次に示す構造のTDMA−TTFであることを
確認した。
なお、このものの融点は163℃であった。まt;元素
分析結果を第1表に示す。
解したのち、この溶液に塩酸ピリジニウム1.09を加
え、さらに塩酸0.4mlを添加して酸性にしたところ
、沈殿が生成した。次いでこれをろ別し、アセトン洗浄
後、乾燥した。
このものについて、実施例1と同様にして同定を行った
ところ、次に示す構造のTDPr−TTFであることが
確認された。
なお、このものの融点は93℃であった。また元素分析
結果を第1表に、”C−NMRチャートを第2図に示す
実施例4 テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸ジ(ピリジニウム)塩(以下、T D P r −
T T Fと略す)の製造。
実施例1と同様にして、テトラブチルバレ。
ンー2.3.6.7−テトラカルボン酸カリウム塩を得
、このカリウム塩0.29を純水100ajlに溶なお
、このものの融点は300℃以上であった。
また元素分析結果を第1表に示す。
実施例5 テトラチアフルバレン−ジカルボン酸モノ(テトラブチ
ルアンモニウム)塩(以下、DMBA−TTFと略す)
の製造。
テトラチアフルバレン−2,3,6,7〜テトラカルボ
ン酸テトラメチルエステル3−2gを、、tlk塩酸5
0m1、酢酸150m1及び水50m1の混合液中に懸
濁し、3時間還流したのち、固形分をろ別し、乾燥した
。次にこの1.32yを純水50rR1に溶かしたのち
、この溶液に水酸化カリウム0.919を添加して1時
間撹拌し、次いでテトラ−n−ブチルアンモニウムプロ
ミド149を添加し、さらに塩酸で酸性にしたのち、生
成した沈殿をろ別し、アセトン洗浄後、乾燥した。
このものについて、実施例1と同様にして同定を行った
ところ、次に示す構造のDMBA−TTFであることが
確認された。
なお、このものの融点は165℃であった。また元素分
析結果を第1表に示す。
実施例6 テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸ジ(ステアリルトリメチルアンモニウム)塩(以下
、TDSA−TTFと略す)の製造。
実施例1と同様にして得られt;テトラチアフルバレン
−2,3,6,7−テトラカルボン酸カリウム塩1gを
純水toomaに溶解したのち、この溶液を、ステアリ
ルトリメチルアンモニウムブロミドロ、59を熱水に溶
解した溶液中に加え、塩酸酸性にしたところ、紫色の沈
殿が生成した。次いで、これをろ別し、アセトン洗浄後
、乾燥した。
このものについて、実施例1と同様にして同定を行った
ところ、次に示す構造のTDSA−TTFであることが
確認された。
モニウム)塩(以下、TTBA−TTFと略す)の製造
実施例1で得たTDBA−TTF7.を純水300+1
1に溶解したのち、これに、テトラ−n−ブチルアンモ
ニウムヒドロキシドの101L量%水溶液30dを滴下
し、撹拌した。全量溶解し、次いで水を留去したのち、
これにメタノールを加えて溶かし、さらにこれをジエチ
ルエーテル中に再沈させた。この沈殿をろ別し、アセト
ン洗浄後、乾燥した。
このものについて、実施例1と同様にして同定を行った
ところ、次に示す構造のTTEA−TTFであることが
確認された。
なお、このものの融点は157℃であった。また、元素
分析結果を第1表に示す。
実施例7 テトラチアフルバレン−2,3,6,7−テトラカルボ
ン酸テトラキス(テトラ−n−ブチルアンなお、このも
のの融点は164℃であった。また元素分析値を第1表
に示す。
(以下余白) 実施例8 実施例1で得られたTDBA−TTF 1yをメチレン
クロリド20maに溶かし、これにヨウ素1gをメチレ
ンクロリド30m1lに溶解した溶液を添加して、2時
間撹拌したのち、析出物をろ別し、メチレンクロリド洗
浄後、乾燥し、粉末状の電荷移動錯体を得た。
このものについて、次に示す方法により電気抵抗を測定
した。この結果を第2表に示す。
電気抵抗の測定法 粉末状錯体を径1mrr+のガラスセルに入れ、シリン
ダーで圧力約130 kg/ cm2で加圧成形し、径
1 mm、長さ5m+++の電気抵抗測定用の試料とし
た。
この試料に銀ペーストで金電極をつけ、4端子法により
電気抵抗を測定した。なお、定電流源及び電圧測定器は
、それぞれKEITHLEY220.181型を用いl
;。
また、生成錯体の同定については、電気伝導度が高くな
ったこと、メチレンクロリドに対して不溶性になったこ
と及びX線マイクロアナライザーニヨリ、ヨウ素の存在
が認められたことにより、錯体の生成を確認した。
X線マイクロアナライザー(XMA)の測定結果を第3
表に示す。
第3表 XMAによるヨウ素とイオウの強度比(1/S)は、6
698/24550−0.02であった。
このI/S比はヨウ素の存在を定性的に示す指標である
。この値も電気伝導度と共に第2表に示す。
実施例9 実施例1で得られたTDBA−TTF 19をすり栓付
きフラスコに入れ、さらにヨウ素粉末29を入れて密栓
し、40℃で18時間放置した。その後、メチレンクロ
リドで洗浄したのち、室温で3時間真空乾燥し、粉末状
の電荷移動錯体を得た。
このものについて、実施例8と同様にして電気伝導度及
びXMAによるI/S比を求めた。その結果を第2表に
示す。
実施例1O 実施例2で得られたTDEA−TTF 19を用い、実
施例8と同様にして電荷移動錯体を得た。
このものの電気伝導度及びXMAによるI/S比を第2
表に示す。
実施例11 実施例3で得られたTDHA−TTF 19を用い、実
施例8と同様にして、電荷移動錯体を得た。
このものの電気伝導度及びXMAによる■/S比を第2
表に示す。
実施例12 実施例4で得られたTDP r−TTF 19を用い実
施例8と同様にして電荷移動錯体を得た。このものの電
気伝導度及びXMAによるI/S比をM2表に示す。
実施例13 実施例5で得られたDMBA−TTF19を用い実施例
8と同様にして電荷移動錯体を得た。このものの電気伝
導度及びXMAによるI/S比を第2表に示す。
実施例14 実施例6で得られたTDSA−TTF 19を用い、実
施例8と同様にして電荷移動錯体を得た。
このものの電気伝導度及びXMAによるI/S比を第2
表に示す。
実施例15 実施flI7で得られたTTBA−TTF 1gをメチ
レンクロリド20m1に溶かし、これに、ヨウ素1gを
メチレンクロリド30m1に溶かした溶液を加えて、1
2時間静置した。次いで析出した沈殿をろ別し、メチレ
ンクロリド洗浄後、乾燥して粉末状の電荷移動錯体を得
た。このものの電気伝導度及びXMAによるI/S比を
第2表に示す。
比較例1 テトラチアフルバレン1gをすり栓付きフラスコに入れ
、さらにヨウ素粉末2gを入れて密栓し、40°Cで1
8時間放置した。その後、メチレンクロリドで洗浄した
のち、室温で3時間真空乾燥して、粉末状の電荷移動錯
体を得た。このものの電気伝導度及びXMAによりr/
S比を第2表に示す。
比較例2 テトラメチルテトラチアフルバレン19をすり栓付きフ
ラスコに入れ、さらにヨウ素粉末2gを入れて密栓し、
40’Oで18時間放置した。その後メチレンクロリド
で洗浄しI;のち、室温で3時間真空乾燥して、粉末状
の電荷移動錯体を得た。
このものの電気伝導度及びXMAによるI/S比を第2
表に示す。
(以下余白) [発明の効果] 本発明の新規なテトラチアフルバレン誘導体は、操作が
簡単で、かつ所要時間の短い直接法によっても、良好な
導電性を有する電荷移動錯体を与えるなど、電子供与体
として極めて有用である。
また、該テトラチアフルバレン誘導体から成る電子供与
体に、電子受容体を反応させて得られた電荷移動錯体は
、良好な導電性を有し例えば電子部品の導伝性材料など
として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ本発明のテトラチアフル
バレン誘導体の異なった例のl 30−NMRチャート
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中のR^1、R^2、R^3及びR^4は、それぞ
    れ水素原子又はカルボキシル基であるが、それらのすべ
    てが水素原子となることはない) で表されるテトラチアフルバレンカルボン酸の少なくと
    も1つのカルボキシル基が、N−炭化水素基置換アンモ
    ニウム塩を形成して成るテトラチアフルバレン誘導体。 2 請求項1記載のテトラチアフルバレン誘導体を電子
    供与体とし、これに電子受容体を反応させて成る導電性
    電荷移動錯体。
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