JPH0240286B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0240286B2
JPH0240286B2 JP60050085A JP5008585A JPH0240286B2 JP H0240286 B2 JPH0240286 B2 JP H0240286B2 JP 60050085 A JP60050085 A JP 60050085A JP 5008585 A JP5008585 A JP 5008585A JP H0240286 B2 JPH0240286 B2 JP H0240286B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medium
mushrooms
cultivation
mycelium
mushroom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60050085A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61209531A (ja
Inventor
Masayuki Kanai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP60050085A priority Critical patent/JPS61209531A/ja
Publication of JPS61209531A publication Critical patent/JPS61209531A/ja
Publication of JPH0240286B2 publication Critical patent/JPH0240286B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はきのこの人工栽培方法に関し、一層詳
細には栽培期間を大幅に短縮しうるきのこの人工
栽培方法に関するものである。
(従来の技術およびその問題点) ほんしめじ、なめこ等のきのこは、培地に種菌
を接種して培養したのち、発茸をみるまでは一定
の熟成期間が必要となる。
第6図はほんしめじの人工栽培の栽培日数の概
略を示すものである。
すなわち、ほんしめじの人工栽培の場合、栽培
容器に培地を充填し、殺菌し、さらに種菌を接種
してのち、約40日程で栽培容器の培地内できのこ
の菌糸体が蔓延する。えのき茸などの場合はこの
ように菌糸体が培地内で蔓延したところで菌掻き
することによつてすぐに子実体が発生するが、ほ
んしめじ、なめこ等のきのこでは菌糸体が培地内
で蔓延した後ですぐに菌掻きしても子実体が発生
せず、さらに菌糸体が十分に培地内で充満した後
に菌掻きすることによつてはじめて子実体が発生
する。通常は、培地内で菌糸体が蔓延した後約40
日間程度の培養期間を経過することによつて発茸
可能となり、この時点で、古くなつた種菌を掻き
出す、いわゆる菌掻きを行い、潅水して水分補給
を行い発茸をまつ。そしてこの菌掻きによつて菌
子が傷められることに原因して、菌掻後12〜13日
経過してようやく発茸する。そして10〜11日の発
育期間を経てやつと収穫が可能となる。このよう
にほんしめじの場合全栽培日数が95〜100日の長
期間となる。
発明者は、このように栽培期間が長期間を要
し、その間の生育管理等が厄介であり、コスト高
につながることから、栽培期間が短縮できないか
と鋭意検討を重ねた。
その結果、栽培容器の培地内に菌糸体が蔓延し
た時点で、別途発茸可能な状態まで培養を完了さ
せた培地を新たに前記培地に接種することによつ
て培養期間を大幅に短縮しうることを見出した。
(発明の概要) すなわち本発明の目的とするところは、培地内
のほぼ全体に菌糸体が蔓延するに至つた段階から
さらに培養期間を必要とするきのこの人工栽培方
法において、培地内のほぼ全体に菌糸体が蔓延す
るに至つた段階で、別途培養され、菌床面から発
茸可能の段階まで菌糸体が十分に充満した培地を
砕いて作成した発茸用培地を栽培容器の上部空間
に移植するところにある。
(実施例) 以下本発明の好適な実施例について、ほんしめ
じの人工栽培を例として詳述する。
まず、第1図に示すように、栽培容器10に、
オガ屑を主体とする培地12を通常よりは若干少
なめに充填し、適宜なキヤツプ(図示せず)を施
し、常法により殺菌する。殺菌、冷却後、キヤツ
プを取り種菌14を接種し、再びキヤツプを施し
て培養室に移管し、培養を行う。
この種菌14の接種は、栽培容器10口部の上
部に後記する発茸可能段階になるまで培養を進め
た培地を移植する空間をあけるように、従来より
若干少なめにするとよい。培養条件は従来と同様
であり、約40日で培地内に菌糸体が蔓延する状態
となる。
次にこの菌糸体が蔓延した状態まで培養が進ん
だ状態のときに、あらかじめ発茸可能段階になる
までさらに培養を進めておいた培地を接種する。
すなわち、キヤツプを取り、第2図に示すよう
に、あらかじめ別途発茸可能段階まで培養を進め
た発茸用培地16を、栽培容器10の上部空間に
移植する。なお上記の培地内に菌糸体が蔓延した
状態では、培地上に薄い菌糸膜(白色、もしくは
淡黄色)が生成しているが、上記の発茸用培地1
6を接種するには別段この薄い菌糸膜を除去しな
くともよく、この菌糸膜上に直接発茸用培地16
を移植することができる。
この移植して用いる発茸用培地16は培地に種
菌を接種した後、培地内で菌糸体が蔓延した状態
からさらに培地内で菌糸体が充満して菌床面から
発茸可能となる段階まで培養を進めたものであつ
て、最初の種菌接種から約70日〜80日経過した培
地である。あるいは後記するように、本発明方法
によつて発茸可能段階まで培養が進んだ培地を他
の栽培容器10への発茸用培地として用いてもよ
い。
この発茸用培地16の接種は種菌の接種とほぼ
同様にして行うことができる。すなわち、発茸可
能段階まで培養が進んだ培地を小さなブロツク状
に砕いて所定量を栽培容器10の口部空間内に移
植するのである。なお、栽培容器10の口部にこ
の発茸用培地16を移植した後は、発茸用培地1
6の上面が子実体の発茸面となるから、発茸用培
地16を移植した後、適宜な治具(本実施例にお
いては第3図のように把手棒18先端に押圧板2
0を有する治具22を用いた)を用いて軽く発茸
用培地16の上面を押圧するなどして、平坦な菌
床面に調整するのがよい。なお、ほんしめじ栽培
においては、第4図に示すように、菌床面を中央
が高い円弧面に形成する方法もあるが(従来は菌
掻きをする際に、古い種菌を削り取つて円弧面に
形成した)、本発明においても、凹面を有する治
具で押圧して断面円弧状の菌床面としてもよい。
発茸用培地16を移植後は栽培容器10を生育
室に移管し、通常の生育条件で管理する。
なお、この場合キヤツプや穴あきビニールシー
ト等で栽培容器10上面を覆うことは好ましくな
い。酸素量が不足するおそれがあるからである。
水分補給が必要ならば、霧状に噴霧して行うとよ
い。しかし、種菌を削り取る、いわゆる菌掻きは
行われないから、水分散逸は従来ほど多くはな
く、水分の補給は必ずしも必要というわけではな
い。
発茸用培地の移植後、2〜3日程で発茸用培地
の菌糸体が培地全体に充満し、さらに10日〜11日
程で培地は従来と同様の発茸可能段階まで培養が
進んだ状態となり、そのまますなわち菌掻きを行
わずとも発茸をみる。そして10〜11日程で収穫が
可能となる。
本発明方法による栽培経過日数の概略を第5図
に示す。第6図と比較して明らかに、本発明方法
によると、ほんしめじの場合にあつては全栽培日
数が65〜75日程となり、従来に比較して25〜30日
程短縮される。
この短縮は、通常の栽培方法においては培地内
に菌糸体が蔓延した後、発茸可能状態になるまで
さらに培養を進めるための培養期間が短縮できる
ことによる。すなわち、従来においては培地内に
菌糸体が蔓延した後35〜40日間程さらに培養を進
めることによつて菌床面から発茸可能状態とな
り、その後、菌掻きして12〜13日しないと発茸し
ないのに対し、本発明方法の場合、培地内に菌糸
体が蔓延した後、別途培養して作成した上記発茸
用培地を移植して約13〜14日で培養が完了してし
まい、しかも菌掻きを要せず直ちに発茸すること
による。
このように培養期間が大幅に短縮できるのは、
発茸状態まで培養がすすんだ強力な熟成菌を、菌
糸体が培地内で蔓延した際に移植することによつ
て培地内の菌糸体の培養が積極的に促進されるた
めと考えられる。
なお、収量、品質は従来と大差なかつた。
以上はほんしめじの栽培を例として説明した
が、なめこ、マイタケ、クリタケ等のように培地
内に菌糸体が蔓延した後にさらに発茸可能状態に
なるまで培養することを必要とする全てのきのこ
の人工栽培に適用しうるものである。
ほんしめじの栽培実施例を以下に示す。
実施例 オガ屑、コヌカを主体とする培地を水分含量が
約65%(通常は62%前後であり、通常よりは若干
多めにした)となるように調整した。
この培地を、口径60mmφ中の1100c.c.栽培びんに
約650g充填し、かつ植菌孔を穿設した。培地上
面は栽培びんの首部基部より若干低くなるように
した。これを常法により蒸気殺菌し、種菌を接種
して、温度23〜25℃、湿度50〜60%の条件で培養
したところ約40日で培養が終了した。この時点
で、別途発茸可能状態まで培養が進んでいる発茸
用培地を、栽培びんの上部空間内に移植した。発
茸用培地の上面はびん口よりも約1cm位低くなる
ようにし、かつ発茸用培地上面が平坦になるよう
に軽く押さえ板で押さえた。
これを生育室に移管し、温度14〜15℃、湿度約
98%の条件で放置したところ、12〜13日で培地内
に菌糸体が充満して発茸可能状態まで培養が進
み、そのまま発茸した。
その後10日〜11日で収穫が可能となつた。収量
は1びん当たり平均約95gであつた。
(発明の効果) 以上のように本発明方法によれば、培地内に菌
糸体が蔓延した後、別途発茸可能状態まで培養を
進ませた培地を砕いて得た発茸用培地を新たに移
植することによつて培地の培養が促進され、短期
間で発茸段階までの培養を完了させることができ
る。また、菌掻きを必要としないことと合わせて
栽培期間を大幅に短縮することができ、労力が削
減されるなど、生産能率の向上、コストの低減化
を図ることができるという著効を奏する。
以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。
【図面の簡単な説明】
第1図は種菌を接種した状態の説明図、第2図
は発茸用培地を移植した状態の説明図、第3図は
菌床面を整える治具の一例を示す説明図、第4図
は断面円弧状に整えた菌床面の状態を示す説明
図、第5図は本発明方法によつてほんしめじを栽
培した場合の栽培経過日数を示す概略図、第6図
は従来方法によつてほんしめじを栽培した場合の
栽培経過日数を示す概略説明図である。 10……栽培容器、12……培地、14……種
菌、16……発茸用培地、18……把手棒、20
……押圧板、22……治具。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 培地内のほぼ全体に菌糸体が蔓延するに至つ
    た段階からさらに培養期間を必要とするきのこの
    人工栽培方法において、 培地内のほぼ全体に菌糸体が蔓延するに至つた
    段階で、別途培養され、菌床面から発茸可能の段
    階まで菌糸体が十分に充満した培地を砕いて作成
    した発茸用培地を栽培容器の上部空間に移植する
    ことを特徴とするきのこの人工栽培方法。
JP60050085A 1985-03-13 1985-03-13 きのこ人工栽培方法 Granted JPS61209531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60050085A JPS61209531A (ja) 1985-03-13 1985-03-13 きのこ人工栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60050085A JPS61209531A (ja) 1985-03-13 1985-03-13 きのこ人工栽培方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61209531A JPS61209531A (ja) 1986-09-17
JPH0240286B2 true JPH0240286B2 (ja) 1990-09-11

Family

ID=12849184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60050085A Granted JPS61209531A (ja) 1985-03-13 1985-03-13 きのこ人工栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61209531A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5052066B2 (ja) * 2005-08-05 2012-10-17 株式会社北研 しいたけ菌床の生育方法
JP4647563B2 (ja) * 2005-08-22 2011-03-09 株式会社北研 しいたけ菌床の栽培方法
JP4971644B2 (ja) * 2006-02-13 2012-07-11 中野市農業協同組合 バイリングの栽培方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61209531A (ja) 1986-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1276901C (en) Cultivation of morchella
US4757640A (en) Cultivation of morchella
KR20080105001A (ko) 버섯의 균상 재배방법
KR100483333B1 (ko) 발효톱밥을 이용한 꽃송이버섯 재배방법
US4866878A (en) Cultivation of morchella
US20070101642A1 (en) Cultivation method of agaricus blazei murill mushroom
JPS59173020A (ja) しいたけ人工榾木の製法
JP4778756B2 (ja) きのこの人工栽培方法
JPH0240286B2 (ja)
JP2000209944A (ja) エリンギィの人工栽培方法
JPH10225229A (ja) きのこ栽培法
KR0156997B1 (ko) 느타리버섯 인공 재배방법 및 그에 사용되는 압축 볏짚배지
JPH06245645A (ja) ヤナギマツタケの通年人工栽培方法
KR890002263B1 (ko) 낙면을 이용한 느타리버섯의 재배방법
JP3085332B2 (ja) ハタケシメジの室内栽培法
JPH1056878A (ja) 茸の芽数調整法および溝形成装置
JPH03112417A (ja) 椎茸の菌床栽培方法およびその栽培容器
JP5031237B2 (ja) ハタケシメジの栽培方法
JP3707032B2 (ja) シメジの人工栽培方法
KR101473442B1 (ko) 갈변과정없이 백색을 유지시킨 참송이버섯종균배지로 참송이버섯재배방법
JP2003274754A (ja) きのこ栽培方法
JPH0745A (ja) ハタケシメジの室内栽培法
JPS60172226A (ja) しめじ科のきのこの栽培方法
JPH03117431A (ja) シイタケの人工栽培方法
JPS60153720A (ja) 万年茸の栽培法