JPH0239808Y2

JPH0239808Y2 -

Info

Publication number: JPH0239808Y2
Application number: JP1981151013U
Authority: JP
Priority date: 1981-10-13
Filing date: 1981-10-13
Publication date: 1990-10-24
Also published as: JPS5855940U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、枚葉紙印刷機において、フイーダボ
ードに沿つて供給される枚葉紙が、所定位置へ正
規状態として供給されたか否かを検出する不正給
紙検出装置に関するものである。

枚葉紙の供給機構は、一般に第１図の要部破断
側面図に示すものとなつており、傾斜状に設けた
フイーダボード１上に沿つて枚葉紙２が図上右方
から左方へ逐次供給され、Ｌ字状の前当３へ枚葉
紙２の前縁が押当して停止するものとなつている
が、枚葉紙２の１枚のみがその前縁全般にわたつ
て前当３へ押当したか否かを検出するため、ラン
プ等の発光素子および受光ダイオード等の受光素
子からなる投受光器４フイーダボード１の下面側
に設けてあると共に、フイーダボード１の前当３
近傍へ穿設した透孔５を通過する投受光器４から
の光線を、枚葉紙２の上面側において受光し、枚
葉紙２の光線透過度を検出するため、受光素子を
有する受光器６が設けてある。

なお、受光器６は、フイーダボード１の上方へ
側方から突出したシヤフト７へ係止される支持具
８により支持されており、支持具８とフイーダボ
ード１との間には枚葉紙２の通過できる間〓が形
成されている。

したがつて、投受光器４による枚葉紙２からの
反射光受光および、受光器６による枚葉紙２の透
過光受光により、枚葉紙２の１枚のみが前当３へ
正規に押当する所定位置へ正常に供給されたか否
かを検出できるものとなつているが、この検出点
としては、従来第２図および第３図の平面図に示
すものが定められていた。

すなわち、第２図においては、前当３の内面と
ほゞ同位置のフイーダボード１における前縁１ａ
の近傍へ前縁１ａと並行に検出点１１，１２を配
置し、これらの検出々力により、枚葉紙２が前当
３に対し曲つた状態として供給された不正給紙状
態の検出、および、枚葉紙２が正規に供給された
ときに、印刷機の印刷用ローラーを胴入れ状態と
する胴入信号の送出を行なつている。

また、第３図においては、検出点１１，１２と
共に、これよりも若干前縁１ａから離れた検出点
１３を配置のうえ、更に、枚葉紙２の後縁が停止
する位置よりやゝ前縁１ａ側へ検出点１４を配置
し、検出点１１，１２においては不正給紙状態の
検出を、検出点１３においては枚葉紙２の重複
を、検出点１４においては胴入信号の発生を行な
つている。

このため、第３図の配置によれば、重複検出と
胴入信号発生とが各個別に行なわれ安定であると
共に、枚葉紙２が前当３よりも更に突出したとき
の乗り越え検出を行なうこともできる。

しかし、従来においては、不正給紙状態が検出
されると、直ちに給紙を停止すると共に、印刷胴
の胴入れを停止し、印刷運転を休止するものとし
ており、運転効率が低下すると同時に、運転休止
後の運転再開時における印刷状態の不安定を生
じ、印刷品質が劣化する等の欠点を生じている。

本考案は、従来のかゝる欠点を一挙に解消する
目的を有し、不正給紙状態大小いずれであるかを
検出し、不正給紙状態が大きいときには、印刷機
の運転と同期して胴抜信号、および、枚葉紙を特
殊な状態として排出する制御信号を送出し、か
つ、不正給紙状態が小のときには印刷機の運転と
同期して前記制御信号のみを送出することによ
り、運転休止の回数を減ずると共に、小さな不正
給紙状態のものは、印刷を行なつたうえ特殊な状
態として排出し、正規なものとの判別を容易とし
た極めて効果的な、不正給紙検出装置を提供する
ものである。

以下、実施例を示す第４図以降により本考案の
詳細を説明する。

第４図は検出点の配置状況を示す平面図であ
り、枚葉紙２の前縁が前当３へ押当して停止する
フイーダボード１の前縁１ａに対し、１〜２mm程
度前縁１ａから離れた両側方へ検出点１１ａ，１
２ａを配すると共に、前縁１ａから３〜3.5mm程
度離れた両側方へ検出点１１ｂ，１２ｂを配して
おり、透過光の受光または反射光の受光により、
枚葉紙２が不正規に給紙された状態の大小いずれ
であるかを検出している。

すなわち、検出点１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１
２ｂにおいて、透過光を受光する場合には、不正
給紙状態が大であれば、検出点１１ａ，１１ｂま
たは１２ａ，１２ｂにおいて検出々力を生ずる
が、不正給紙状態が小であるときには、検出点１
１ａまたは１２ａにおいてのみ検出々力が生ずる
ため、各検出点１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１２ｂ
へ配された受光素子の検出々力に基づいき、枚葉
紙２の不正給紙状態が大小いずれであるかを求め
ることができる。

第５図は、制御回路のブロツク図であり、検出
点１１ａ，１１ｂまは１２ａ，１２ｂのいずれか
一方と対応する回路のみを示しており、検出点１
１ｂまたは１２ｂと対応する発光素子LS₁およ
び、検出点１１ａまたは１２ａと対応する発光素
子LS₂の発光を、これらと対向する受光素子
LR1，LR2が枚葉紙２の先端部を介して受光する
ものとなつており、これらの各検出々力は、増幅
回路A1，A2により各個に増幅されてから、波形
整形回路WF1，WF2へ各個に与えられ、こゝに
おいて波形整形を受けたうえ、ANDゲートG1，
G2へ各々が与えられる。

一方、ANDゲートG1，G2には、各々、印刷機
の運転と同期して生ずる検出タイミング信号
TS1，TS2および、同様に生ずる胴入信号ISが与
えられており、若し、不正給紙状態が小であれ
ば、受光素子LR2のみが検出々力を生ずるため、
検出タイミング信号TS2と胴入信号ISとに同期し
てANDゲートG2が出力を生じ、これがシフトレ
ジスタ等のシフターSFにより、検出タイミング
信号TS2に応じてシフトされ、検出された枚葉紙
２が印刷を受けてから排紙装置へ倒達した時点に
おいて、シフターSFから出力が生じ、これが制
御信号CTとして送出される。

この制御信号は排紙装置へ与えられ、こゝにお
いて不正給紙状態の印刷を受けた枚葉紙２は、正
規なものとは別個の紙積台へ排出される。

また、不正規状態が大であれば、受光素子LR1
も検出々力を生ずるため、検出タイミング信号
TS1および胴入信号ISと同期してANDゲートG1
の出力が生じ、これが胴抜信号DOとして送出さ
れ、これによつて印刷胴の胴入状態が解除され、
枚葉紙２は無印刷のまゝ、正規なものとは別個の
紙積台へ排出される。

なお、受光素子LR1，LR2の検出々力は、表示
灯PL1，PL2の点灯により表示されるものとなつ
ている。

第６図は、他の実施例を示す制御回路のブロツ
ク図であり、この場合には、発光素子LSと受光
素子LRとを、検出点１１ａと１１ｂとのほゞ中
間近傍および、検出点１２ａと１２ｂとのほゞ中
間近傍へ設けるものとしており、不正給紙状態が
大であれば受光素子LRの検出々力が大、この状
態が小であれば同様の検出々力が小となるため、
可変抵抗器RV1により検出基準値を設定のうえ、
受光素子LRの検出々力をトランジスタＱおよび
抵抗器R1からなる増幅回路により増幅し、回り
込み阻止用のダイオードD1，D2および抵抗器
R2，R3を介して比較器CP1，CP2へ各個に与え
ている。

一方、比較器CP1，CP2には、抵抗器R4，R5
および定電圧ダイオードZD1，ZD2により安定化
し、抵抗器R6，R7およびポテンシヨメータ
VR2，VR3によつて分圧した基準電圧が与えら
れており、不正給紙状態の偏差が約３mm以上のと
き比較器CP1が出力を生じ、同様の偏差が約0.5
mm程度のときには比較器CP2が出力を生ずるもの
として基準電圧が設定されている。

なお、その他は第５図と同様の構成となつてい
る。

このため、不正給紙状態が約３mm以上の偏差を
有する大のときには、表示灯PL1が点灯すると共
に、検出タイミング信号TS1および胴入信号ISと
同期してANDゲートG1から、胴抜信号DOが送
出され、不正給紙状態の偏差が0.5mm程度と小の
ときには、表示灯PL2が点灯すると共に、第５図
と同様の制御信号CTのみが送出される。

なお、第５図、第６図のシフターSFは、リセ
ツト信号RSによりリセツトされるものとなつて
いる。

たゞし、受光素子LR，LR1，LR2は、検出点
１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１２ｂ等へ直接配設せ
ず、光フアイバ等により相互間を連絡してもよ
く、更に多数の受光素子を前縁１ａに対し傾斜し
た直線状として配すれば、より検出精度が向上し
好適である。

また、制御信号CTにより、不正給紙状態のも
のに対し識別テープの介挿、マーキングを施す等
の処理を行ない、または、警報を発する等、特殊
な状態として排出するものとすればよく、本考案
は種々の変形が自在である。

以上の説明により明らかなとおり本考案によれ
ば、不正給紙状態が大きい場合には、枚葉紙はそ
のまま印刷胴に供給されるが印刷はされず、制御
信号により正常なものと区別のうえ無印刷状態で
排出され、また、不正給紙状態が小さい場合に
は、枚葉紙は同様に印刷胴に供給され印刷のうえ
正常なものと区別して排出されるため、運転休止
回数が減少し、運転効率の向上、印刷状況の安定
化が実現すると同時に、不正給紙状態のものと正
常なものとの排出後における区分取扱が容易とな
り、各種の枚葉印刷機において多大な効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は枚葉紙の供給機構を示す要部破断側面
図、第２図および第３図は従来における検出点の
配置状況を示す平面図、第４図以降は本考案の実
施例を示し、第４図は検出点の配置状況を示す平
面図、第５図および第６図は制御回路のブロツク
図である。１……フイーダボード、２……枚葉紙、３……
前当、４……投受光器、５……透孔、６……受光
器、１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１２ｂ……検出
点、LS，LS1，LS2……発光素子、LR，LR1，
LR2……受光素子、G1，G2……ANDゲート、
SF……シフター、TS1，TS2……検出タイミン
グ信号、IS……胴入信号、DO……胴抜信号、
CT……制御信号。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】枚葉印刷機のフイーダボードにおける前当近傍
に設けられ、枚葉紙の前当に対する不正給紙状態
が大小いずれであるかを検出する発光素子および
受光素子と、該受光素子の検出々力に基づき前記不正給紙状
態が大きいときには、前記印刷機の運転と同期し
て胴抜信号を送出するとともに、印刷胴に供給さ
れた前記枚葉紙を特殊な状態として排出する制御
信号を送出し、かつ、不正給紙状態が小のときに
は、前記印刷機の運転と同期して前記制御信号の
みを送出する制御回路とを備えたことを特徴とする不正給紙検出装置。