JPH0238624A - 杭上作業装置の杭挟持機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋼矢板等の既設杭上端部分を挾持して杭列上を
移動できる杭上作業装置の挾持機構に関し、特に各クラ
ンプを回動自在とし、かつ各挟持爪を独立して移動可能
に構成することにより曲折した杭列上を自走移動可能と
した杭上作業装置の杭挟持機構に関する。

（従来の技術） 各種土木工事等において、鋼矢板等の鋼杭を地中に連続
的に打設し、その杭列に沿って作業用の各種資材、小型
機械等を運搬移動させるために、杭列上を移動する杭上
作業装置が使用されていた。

この従来の杭上作業装置の各杭挟持機構は、直線状の既
設杭列に対し直交する方向にのみ開閉作動することで既
設杭の挾持と開放を行っており、その挾持方向を変更す
ることはできなかった。

そのため杭挟持の際、既設杭列が直線状の場合は、各挟
持爪は既設杭の上端両側を直角に挾持できるが、第５図
（Ａ）に示すように杭列がカーブしている場合は、杭挟
持機構の挟持爪９０は既設杭Ｐのウェブ９１の表面を直
角に挾持することはできず、挟持爪９０と杭Ｐのウェブ
９１との間に間隙を生じさせたまま挾持していた。

（発明が解決しようとする問題点） 上記のような状態で杭Ｐを挾持すると杭Ｐのウェブ９１
に振力がかかり、杭Ｐ上端が歪曲した。

また、従来の杭挟持機構では、既設杭列が直角に曲折し
ていたり、急なカーブを形成している場合、杭挟持機構
を左右に移動させると杭挟持機構の一部が杭列に接触す
るため、作業装置が自刃でコーナ等を通過することは不
可能であった。そのため、このような場所ではクレーン
等を使って杭上作業装置全体を持ち上げ新しい杭列上に
装着していた。しかし、直角に曲折したコーナが多数あ
る作業現場では作業装置を幾度も杭列上で装着しなおす
ため多大な時間と労力の損失が生じて作業能率が悪くな
った。

本発明はいかなる作業現場においても、能率よく迅速に
作業することを可能とする杭上作業装置の杭挟持機構を
提供することを目的とする。

（問題を解決するための手段） 上記問題点を解決するため、本発明は一側端にマストを
固定したスライドフレームを構成し、該スライドフレー
ムに、前後移動可能かつ回動自在に第１クランプを取付
け、上記マスト下部に第２クランプを回動自在に取付け
たことを特徴としている。

（作用） スライドフレームに前後移動かつ回動自在に取付けられ
た第１クランプと、マスト下部に回動自在に取付けられ
た第２クランプで既設杭の上端部を挾持して杭上作業装
置を既設杭上に保持する。

この初期状態から、第２クランプを開放させて杭上作業
装置を第１クランプのみで杭列上に保持する０次に第１
クランプに対してスライドフレームを摺動させながら杭
上作業装置を前方へ移動させて、第２クランプを第１ク
ランプ近くの机上まで移動させる。

その後、第２クランプを作動させて既設杭を挾持し第１
クランプを杭から開放させ、杭上作業装置を第２クラン
プのみで保持して、スライドフレームに対して摺動させ
前方に移動させる。

移動完了後、第１クランプに再び杭を挾持させて、杭上
作業装置を既設杭上に保持するのである。

以上の作動を繰り返すことにより本発明による杭上作業
装置の杭挟持機構は既設杭上を前進していく。また、上
記と逆の手順を実行すれば後退も可能である。

（実施例） 図面は本発明の一実施例を示し、第１図は杭上作業装置
の正面図、第２図は同側面図、第３図は同平面図、第４
図（Ａ）乃至（Ｈ）は杭上作業装置の各移動段階を示す
平面説明図である。

本実施例による杭上作業装置の杭挟持機構は、−側端に
マスト２０を固定したスライドフレーム１を設け、この
スライドフレーム１下部に前後摺動可能且つ回動自在に
取付けられた第１クランプ１２と上記マスト２ｏ下部に
回動自在に取付けられた第２クランプ２２等からなる。

スライドフレーム１は２本の平行な基枠２からなり、こ
の基枠２の内側には案内レールＳ、５を対向状に設ける
と共に、第１クランプ１２を前後方向（第１図左右方向
）に移動させる前後移動機構１６を基枠２下方に設けて
いる。

この前後移動機構１６はシリンダ１７とロッド１８およ
び前後移動体１ｏからなり、上記ロッド１８の後端部を
マスト２０に固定すると共に、シリンダ１７と前後移動
体１０とを接続し、この前後移動体１ｏに、第１クラン
プ回転機構１３を設けている。

さらに１前後移動体１０の両側には、案内レール５．５
に摺動自在に嵌合する案内溝１１．１１を形成しており
、上記ロッド１８の伸縮により前後移動体１０は案内レ
ール５．５に沿ってスライドフレーム１に対して前後動
するのである。

上記第１クランプ回転機構１３は、モータ１３ａ、ギア
１４　ａ　〜１４　ｄ、回動軸４５よりなり、モータ１
３ａの駆動により第１クランプ１２を回転させる。

該第１クランプ１２は第１クランプ回転機構１３の下端
に配置された一対の挟持爪１２ａ、１２ａよりなり、該
挟持爪１２ａ、１２ａを開閉作動させる開閉機構３６．
３６を有している。この開閉機構３６は、流体圧シリン
ダ３６ａとロッド３６ｂより構成される。このロッド３
６ｂの伸縮により第１挾持爪１２ａ、１２ａを開閉作動
させるのである。

一方、マスト２０内部には第２クランプ回転機構２３を
形成している。この第２クランプ回転機構２３は、モー
タ２３ａ、ギア２４　ａ　〜２４　ｄ、回動軸５５より
構成されており、モータ２３ａの駆動により第２クラン
プ２２を回転させる。

上記第２クランプ回転機構２３の下端に第２クランプ２
２を配置するが、第２クラ゛ンプ２２は一対の第２挾持
爪２２ａ、２２ａよりなり、上部には流体圧シリンダ３
４ａ及びロッド３４ｂより構成される開閉機構３４．３
４を有してなる。

上述のように、第１クランプ１２と第２クランプ２２は
回動可能なため、第５図（Ｂ）に示すように、杭列がカ
ーブしている場合には、第１、第２クランプ１２．２２
を適宜回動させることにより挟持爪１２ａ、２２ａで杭
Ｐを常に直角に挾持できるのである。

またマスト２０両側には、マスト傾き調整用シリンダ７
０を配置してマスト２０及び第２クランプの杭に対する
傾きを一定に保っている。

次に上記構成の杭上作業装置の杭挟持機構の作動原理を
第４図（Ａ）乃至（Ｈ）を参照して以下に説明する。

第４図（Ａ）は第２クランプ２２の挟持爪２２ａ、２２
ａによって杭上作業装置を既設杭上に固定保持した状態
で、第１クランプ１２の挟持爪１２ａ、１２ａは既設杭
を開放している状態を示している。

この状態でマスト２０内の第２クランプ回転機構２３を
作動させる。即ち、モータ２３ａを回転させるとギア２
４が回転し、ギア２４の回転に伴ってスライドフレーム
１およびマスト２０が回動軸５５を中心として机上を旋
回する。こうして第４図（Ｂ）に示すように１本装置は
既設杭列コーナにおいて方向転換を開始する。

第４図（Ｃ）は第２クランプ２２の挟持爪２２ａ、２２
ａが杭Ｐを挾持したまま、前後移動機構１６を前進させ
、かつ第１クランプ回転機構１３を作動せしめて、第１
クランプ１２が直角に曲折した杭列の上方に移動した状
態を示す。移動中、第１挾持爪１２ａ、１２ａを有する
第１クランプ１２は常に開口状態であり、第１クランプ
１２が杭Ｐに接触しないように回動軸４５は適宜必要な
回転を行っている。

次に第４図（Ｄ）に示すように第１クランプ１２が新し
い杭列上に移動完了すると、第１クランプ開閉機構３６
のロッド３６ｂを縮少し、ロッド３６ｂと接続している
第１クランプ１２が杭Ｐを挾持する。第１クランプ１２
が杭Ｐを挾持したまま、第４図（Ｅ）に示すように第２
クランプの開閉機構３４のロッド３４ｂを伸長させて第
２クランプ２２は杭Ｐを開放する。

第４図（Ｆ）に示すように、第１クランプ回転機構１３
を作動して、装置本体を回動させ第２クランプ２２を第
１クランプ１２と同じ杭列へと移動開始させる。このと
き回動軸５５は第２クランプが既設杭Ｐに接触しないよ
う適宜回転を行う。

こうして第４図ＣＧ）に示すように第２クランプ２２が
新しい杭列上に移動を完了するとスライドフレーム１は
新しい杭列と平行な状態となる。

この状態で第２クランプの開閉ロッド３４ｂ、３４ｂを
縮少せしめ、第４図（Ｈ）に示すようにロッド３４ｂ、
３４ｂと接続されている第２クランプ２２が新しい杭列
の杭Ｐを挾持する。

以上の動作を繰り返すことにより杭上作業装置の杭挟持
機構は人手を要することなく直角に曲折した杭列コーナ
を通過することができる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明による杭上作業装置の杭挟
持機構は、杭に対し常に直角方向に挾持力を加えること
ができるため既設杭を歪曲させることなく、また直角に
曲折した杭列コーナを自刃で迅速且つ確実に通過しなが
ら作業を継続することができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例等を示すもので、第１図は杭上
作業装置の正面図、第２図は同側面図、第３図は同平面
図、第４図（Ａ）乃至（Ｈ）は杭上作業装置の各移動段
階を示す平面図、第５図（Ａ）は従来の挾持機構でカー
ブした杭列を挾持する状態の説明図、第５図（Ｂ）は本
発明の挾持機構でカーブした杭列を挾持する状態の説明
図である。 １・・・スライドフレーム　　５・・・案内レール１ｏ
・・・前後移動体 １６・・・前後移動機構 ２２・・・第２クランプ １２・・・第１クランプ ２０・・・マスト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 一側端にマストを固定したスライドフレームを構成し、
   該スライドフレームに第１クランプを前後移動可能かつ
   回動可能に取付け、上記マスト下部に第２クランプを回
   動可能に取付けたことを特徴とする杭上作業装置の杭挾
   持機構。