JPH0238534Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は送受話器を不使用時に置くために使用
される電話置台に関する。

(ロ) 従来技術 電話機において最近ハンドセツト型の送受話器
にマイクロホンあるいはスピーカ、増幅器、呼出
し音発生器あるいはダイヤル信号装置等電話通話
を行なうに必要な殆んどの電気部品及び電気回路
を内蔵させたものが多く用いられてきている。斯
るものでも不使用時には電話置台に載置する必要
があるが、前記送受話器は不使用時には机上に置
けるようにした方が便利である場合と、壁に掛け
るようにした方が都合がよいことがある。ところ
で不使用時に机上に置けるようにする場合には、
電話置台は送受話器が安定に置ければよく係止手
段があるとかえつて邪魔になる。一方壁に掛ける
ようにする場合は送受話器が落ちることがないよ
うにするため、例えば実公昭55−51092号公報に
記載するごとく係止手段を必要とする。このため
に従来は机上の電話置台と壁掛け用の電話置台と
の両方を用意していたので面倒であつた。

(ハ) 考案の目的 本考案はそこでキヤビネツトに形成した送受話
器の収納室にフツクレバーを設け、机上で使用す
るときには前記フツクレバーのフツク部が収納室
の底面に位置され、送受話器の上げ下げに影響が
なく、壁掛け用として用いるときには前記フツク
レバーのフツク部が浮上されて、送受話器を収納
室に収納したときに前記フツク部で係止されるよ
うにすることによつて据置型としても壁掛け型と
しても利用出来るようにした電話置台を提供する
ものである。

(ニ) 考案の構成 本考案はキヤビネツトに送受話器の送話部及び
受話部に対して収納室を形成し、該収納室の裏面
に第１位置及び第２位置に固定される取付アーム
を設け、該取付アームに先端のフツク部が前記収
納室内に突出されるようにフツクレバーを回動自
在に取付け、前記取付アームを第１位置にさせた
とき、フツク部は収納室の底面に位置させ、取付
アームを第２位置にさせたときはフツク部を底面
より浮上させ送受話器を弾性的に係止させること
を可能にした電話置台に関する。

(ホ) 考案の実施例 以下本考案の電話置台を図面に従つて説明する
と、１は上蓋２と下蓋３とよりなるキヤビネツト
で、上蓋２の上部及び下部を陥没させて送受話器
４の膨出された送話部及び受話部を収納する収納
室５，５を形成している。６は前記上蓋２の裏面
側壁にあるアーム支点７，７にＵ字状溝８，８を
嵌合させることによつて前記収納室５の裏面に回
動自在に取付けられた取付アームで、収納室５上
のボスにねじ止めされたアングル９にて下方に抜
けるので防止されている。又取付アーム６はアン
グル９との間に懸架されたスプリング１０にて一
方に附勢されており、さらに断面Ｖ字状にされた
先端の移動壁１１に螺孔１２が設けられている。
１３は第６図に示すように前記取付アーム６の支
持壁１４，１４の回転軸１５に軸支されたフツク
レバーで、先端のフツク部１７は収納室５内に位
置され、又後端はアーム６上に取付けたワイヤス
プリング１８にて附勢されている。

次に本考案の電話置台の使用方法について説明
する。送受話器４を壁に掛けて使用するときに
は、上蓋２と下蓋３とを結合しキヤビネツト１を
形成し取付アーム６の先端の移動壁１１を押圧す
る。すると取付アーム６は支点７を中心として第
４図に示すように反時計方向に回動され、Ｖ字状
に形成された移動壁１１は下蓋３の先端にある固
定板１９に嵌合される。そして螺子２０を取付ア
ーム６の移動壁１１の孔１２に貫通させ、さらに
下蓋３の前記固定板１９の螺孔２１に螺合させ、
前記取付アーム６を反時計方向に回動させた状態
に保持する。一方取付アーム６が反時計方向に回
動されるに伴い取付アームの回転軸１５は浮上さ
れ、該回転軸１５に取付けられているフツクレバ
ー１３も浮上され、フツク部１７はそれまで収納
室５の底面にある凹部に位置されているのが浮上
され、前記取付アーム６が螺子２０にて固定され
た状態ではフツクレバー１３の後端はワイヤスプ
リング１８にて反時計方向に附勢され、上蓋２の
裏面に軽く接触し、且つフツク部１７は収納室５
の表面に位置される。そして前記下蓋３にある瓢
筆状の孔を壁にある釘等に係合して、キヤビネツ
ト１を壁に固定する。然る状態で不使用時に送受
話器４の受話部を収納室５内に収納させると、送
受話器４の受話部に設けた凹部２２が前記フツク
部１７に係合され、送受話器４はキヤビネツト１
に固定される。次に送受話器４を使用するときに
は、前記送受話器４を手前に引つ張ると、フツク
レバー１３はワイヤスプリング１８の附勢力に抗
し多少時計方向に回動され、フツク部１７が受話
部の凹部２２から脱出され送受話器４は取り出さ
れる。

前記送受話器４を机上で使用するときには螺子
２０を取り去る。すると取付アーム６はスプリン
グ１０にて第３図に示すように収納室５の底面に
あたるまで時計方向に回動される。それによつて
取付アーム６の支持壁１４にある回転軸１５は降
下するので、フツクレバー１３はワイヤスプリン
グ１８の附勢力にて反時計方向に附勢され、フツ
ク部１７を収納室５の底面の凹部に嵌め込まれ
る。従つて不使用時に送受話器４をキヤビネツト
１の上方より下げれば、送話部及び受話部の膨出
部はフツクレバー１３が障害になることがなく収
納室５，５内に収納される。又使用時には送受話
器４はフツクレバー１３に邪魔されることがなく
そのまま持上げられる。

(ヘ) 考案の効果 本考案の電話置台は上述したように、キヤビネ
ツトの一部を陥没させて表面に送受話器の収納室
を形成し、前記収納室の裏面に取付アームを回転
自在に取付け、該取付アームにフツク部が前記収
納室に位置されるフツクレバーを回動自在に設
け、さらに前記取付アームを第１と第２の２つの
位置に固定されるように設け、取付アームが第１
位置に固定されたときにはフツクレバーのフツク
部が収納室の底面に位置され、取付アームが第２
位置に固定されたときには前記フツク部が収納室
の底面より浮上されるようにしたので、据置型と
しても又壁掛け型としても使用できる。又フツク
レバーはワイヤスプリングにて弾性的に附勢され
ているので、壁掛け用として使用しているとき
に、送受話器をフツクレバーのフツク部との係合
よりはずすと引つ張つても送受話器又はフツクレ
バーに無理な力がかからないから破損することが
ない。

【図面の簡単な説明】

図は全て本考案の電話置台に関するもので、第
１図は全体の平面図、第２図は正面図、第３図は
据置状態を示す一部縦断面図、第４図は壁掛け状
態を示す一部縦断面図、第５図は一部拡大裏面
図、第６図は取付アームと上蓋の部分の断面図、
第７図は取付アームとフツクレバー部分の横断面
図である。 １……キヤビネツト、２……上蓋、３……下
蓋、４……送受話器、５……収納室、６……取付
アーム、１３……フツクレバー、１７……フツク
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送受話器の送話部及び受話部を収納させるため
   に一部を陥没させて表側に収納室を形成したキヤ
   ビネツトと、該キヤビネツトの収納室の裏側に回
   転自在に取付けられ第１位置及び第２位置に固定
   される取付アームと、該アームに回動自在に取付
   けられ先端のフツク部が前記収納室内に突出され
   るフツクレバーと、該フツクレバーを附勢するス
   プリング部材とよりなり、前記取付アームが第１
   位置に固定されているときフツク部を収納室の底
   面に位置させ、取付アームが第２位置に固定され
   ているとき前記フツク部を収納室の底面より浮上
   させ送受話器の送話部又は受話部に係合可能にし
   たことを特徴とする電話置台。