JPH0237526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は丸鋸盤において、切断作業の安全性
を図るためのカバー装置に関する。

（従来の技術） 従来の技術としては例えば実公昭47−31737号
公報がある。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の丸鋸盤において、切断作業時にブレード
の前上部付近を覆蓋するためにブレードケースに
付設されるセフテイカバーはブレードの下動時に
ワーク上面に当接した状態でブレードの回転軸の
回りに回動し、ブレードの下降端付近ではブレー
ドの前部が順次露出されるため、切断作業の安全
性が阻害される問題点があつた。

本考案の目的は上記問題点を解消して切断作業
の安全性を高めうる丸鋸盤におけるカバー装置を
提供することである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は傾動操作可能に支持されたブレードケ
ースとともにブレードが下動したときにワーク上
面に当接してブレードの前部付近を覆蓋するため
に前記ブレードケースに対しブレードの回転軸の
回りへの回動可能に並装されたセフテイカバーに
はブレードが下降端付近へ下動したときにブレー
ドの前端付近を覆蓋するために前記ブレードケー
スに取着されたフロントカバーを重合したカバー
装置を要旨とするものである。

（作用） 本考案装置はワーク上面に当接してブレードの
前上部付近を覆蓋するためにブレードケースに並
装されたセフテイカバー内からブレードの下動に
伴つて露出されるブレードの露出部位を、ブレー
ドが下降端付近へ下動したときにブレードケース
に取着したフロントカバーで覆蓋するように構成
したものである。

（実施例） 次に、本考案の一実施例を図面にしたがつて説
明する。

丸鋸盤Ｍのベース１の中央部にはワークＷを載
置するために平面円形状に形成されたテーブル２
が水平回転可能に設置されるとともに、ベース１
上には図示しないバイスプレートとの間でワーク
Ｗをクランプするためのガイドルール３が立設さ
れている。

下支持アーム４はテーブル２の後端部上面に取
着され、その上端には常には前方へ上傾した姿勢
で保持された上支持アーム５が下方への傾動可能
で上方への弾性復帰可能に枢着されている。そし
て、上支持アーム５の先端部にはギヤケース５ａ
が形成され、さらに、ギヤケース５ａには傾動操
作用のハンドル５ｂが突出形成されるとともに、
ギヤケース５ａの一側面にはモータを収納したモ
ータハウジング６が取着されている。

ギヤケース５ａの他側面に取着されたブレード
ケース７はほぼ中空半円盤状に形成され、このブ
レードケース７およびギヤケース５ａに可転支持
されて前記モータで回転駆動されるブレード軸８
の先端には前後のフランジ９，９間に挟着された
円形のブレード１０が装着され、このブレード１
０の約半身がブレードケース７内に装入されてブ
レードケース７で覆蓋されている。

ブレードケース７を下動操作してブレード１０
を下降端付近へ下動させたときにブレード１０の
前端付近の露出部位を覆蓋するためにブレードケ
ース７の外側に重合されたフロントカバー１１は
ブレードケース７に対しピン１２を介して揺動可
能に枢支され、かつ、その基端部に対しほぼＵ型
状に凹設された係止部１１ａがこの係止部１１ａ
に挿脱される螺頭ボルト１３でブレードケース７
に対し解放可能に締着されてブレードケース７の
前部下端に並着され、さらに、その基端部付近に
はブレード軸８に対置された有蓋円筒状の支持部
１１ｂがブレード１０の回転軸ａと同心状に突出
形成される一方、その外端部１１ｃ付近はブレー
ド１０の刃先円１０ａの前端付近を覆蓋するため
に断面が型状に曲折されかつ側面が刃先円１０
ａに沿つて円弧状に湾曲されて下方へ延長されて
いる。そして、ブレード１０が上動端に保持され
た状態で螺頭ボルト１３を螺退して係止部１１ａ
を解放したときにはフロントカバー１１をピン１
２の回りへ回動して上方へ退避させることができ
る。

ブレード１０の下動時にワーク上面Ｗ１に弾接
してブレード１０の前上部付近を覆蓋するために
ブレードケース７およびフロントカバー１１の外
側に重合された側面ほぼ扇形状のセフテイカバー
１４はその基端部１４ａに貫設された嵌合孔１４
ｂがフロントカバー１１の支持部１１ｂに嵌合さ
れてブレードケース７に対しフロントカバー１１
を介してブレード１０の回転軸ａを中心とする回
動可能に支持されるとともに、その基端部１４ａ
はフロントカバー１１の支持部１１ｂに並着され
た円形状のセンタープレート１６と、フロントカ
バー１１の基端部付近との間に挟持され、また、
その外端部付近はブレード１０の刃先円１０ａ付
近を包囲するように断面コ型状に曲折されてい
る。そして、セフテイカバー１４はその基端部１
４ａの内側面に凹設された環状の溝部１７内に嵌
入されたトーシヨンスプリング１５で常にはブレ
ード１０の回転方向（図示Ｐ方向）へ付勢され、
ブレード１０を上動端に保持したときにはセフテ
イカバー１４がストツパ１８に当接した状態でブ
レード１０の前下部付近を覆蓋し、またフロント
カバー１１の締着状態を解除したときにはセフテ
イカバー１４をフロントカバー１１とともにピン
１２を支点として回動して上方へ退避させること
ができる。

そして、ワークＷの切断加工に際し、ハンドル
５ｂを押下げてブレード１０をブレードケース７
とともに下動操作したときにはセフテイカバー１
４はブレード１０の下動途中でワーク上面Ｗ１に
当接し、ブレード１０の回転軸ａの下動に伴つて
回転軸ａを支点として反Ｐ方向へ相対的に順次回
動し、セフテイカバー１４とワークＷとの接触面
Ｓの上方でブレード１０前部がセフテイカバー１
４で覆蓋されかつブレード１０前部の接触面Ｓの
下方部位が順次セフテイカバー１４内から露出さ
れる。さらに、ブレード１０が下降端付近へ下動
したときにはブレード１０の刃先円１０ａの前端
付近の接触面Ｓの下方部位がセフテイカバー１４
の回動に伴つてセフテイカバー１４内から露出さ
れたフロントカバー１１の外端部１１ｃで覆蓋さ
れる。

続いて、上記構成をもつ実施例の作用と効果を
説明する。

さて、本例では傾動操作可能に支持されたブレ
ードケース７に並装したセフテイカバー１４内に
はブレード１０が下降端付近へ下動したときにセ
フテイカバー１４内から露出されたブレード１０
の前端付近を覆蓋するためにブレードケース７の
前部下端付近に対し上方への退避可能に取着され
たフロントカバー１１を重合してある。

このため、ワークＷの切断加工に際し、ブレー
ド１０が下降端付近へ下動してブレード１０の前
端付近がセフテイカバー１４内から露出されて
も、この露出部位をフロントカバー１１で的確に
覆蓋して切断作業の安全性を高めることができ
る。

また、本例ではブレード１０の交換等に際し、
フロントカバー１１をセフテイカバー１４ととも
に上方へ退避させてブレード１０の露出部位を開
放することができるため、ブレード１０のブレー
ド軸８への脱着作業を簡便化することができる。

（考案の効果） すなわち、本考案は傾動操作可能に支持された
ブレードケースとともにブレードが下動したとき
にワーク上面に当接してブレードの前部付近を覆
蓋するために前記ブレードケースに対しブレード
の回転軸の回りへの回動可能に並装されたセフテ
イカバーにはブレードが下降端付近へ下動したと
きにブレードの前端付近を覆蓋するために前記ブ
レードケースに取着されたフロントカバーを重合
したことによつて、ブレードの下降端付近で露出
されるブレード前端付近の露出部位をフロントカ
バーで的確に覆蓋して切断作業の安全性を高めう
る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は丸鋸盤の側面図、第２図は同じく切断時の側面
図、第３図は同じくブレードの開放状態の側面
図、第４図は第１図のＸ−Ｘ線断面図である。 ７……ブレードケース、１０……ブレード、１
１……フロントカバー、１４……セフテイカバ
ー、Ｗ……ワーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 傾動操作可能に支持されたブレードケースとと
   もにブレードが下動したときにワーク上面に当接
   してブレードの前部付近を覆蓋するために前記ブ
   レードケースに対しブレードの回転軸の回りへの
   回動可能に並装されたセフテイカバーにはブレー
   ドが下降端付近へ下動したときにブレードの前端
   付近を覆蓋するために前記ブレードケースに取着
   されたフロントカバーを重合したことを特徴とす
   る丸鋸盤におけるカバー装置。