JPH0237141Y2 - - Google Patents
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- JPH0237141Y2 JPH0237141Y2 JP2666782U JP2666782U JPH0237141Y2 JP H0237141 Y2 JPH0237141 Y2 JP H0237141Y2 JP 2666782 U JP2666782 U JP 2666782U JP 2666782 U JP2666782 U JP 2666782U JP H0237141 Y2 JPH0237141 Y2 JP H0237141Y2
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- rotating shaft
- iron
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- shaft
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Landscapes
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔考案の技術分野〕
この考案は例えばテープレコーダのダイレクト
ドライブ用電動機等に好適する電動機の回転軸に
係り、特に回転を安定かつ確実に伝達し得るよう
に改良したものに関する。
ドライブ用電動機等に好適する電動機の回転軸に
係り、特に回転を安定かつ確実に伝達し得るよう
に改良したものに関する。
従来、テープレコーダにおけるダイレクトドラ
イブ機構として第1図に示すように構成されたも
のが知られている。
イブ機構として第1図に示すように構成されたも
のが知られている。
すなわち、これはシヤーシ11に支持された電
動機12の回転軸121に対しテープ21を介し
てピンチローラ22が選択的に圧接されるように
なつている。このピンチローラ22は、図示しな
いテープ定速走行用操作部材の操作に連動して図
中矢印A,B方向に移動可能なスライダ23に植
設された軸24に、図示の如く支持部材25を介
して回転自在に支持されているものである。そし
て、例えばテープ走行停止状態では、スライダ2
3は矢印B方向に移動されており、ピンチローラ
22がキヤプスタンとなる回転軸121から離れ
ているため、テープ走行は行なわれない。この状
態で、前記テープ定速走行用操作部材を操作する
と、その操作に連動してスライダ23が矢印A方
向に移動され、第2図a,bに拡大して示すよう
に、ピンチローラ22がテープ21を介して回転
している回転軸121に圧接されて、ここにテー
プ走行が行なわれるものである。
動機12の回転軸121に対しテープ21を介し
てピンチローラ22が選択的に圧接されるように
なつている。このピンチローラ22は、図示しな
いテープ定速走行用操作部材の操作に連動して図
中矢印A,B方向に移動可能なスライダ23に植
設された軸24に、図示の如く支持部材25を介
して回転自在に支持されているものである。そし
て、例えばテープ走行停止状態では、スライダ2
3は矢印B方向に移動されており、ピンチローラ
22がキヤプスタンとなる回転軸121から離れ
ているため、テープ走行は行なわれない。この状
態で、前記テープ定速走行用操作部材を操作する
と、その操作に連動してスライダ23が矢印A方
向に移動され、第2図a,bに拡大して示すよう
に、ピンチローラ22がテープ21を介して回転
している回転軸121に圧接されて、ここにテー
プ走行が行なわれるものである。
ここにおいて、上記回転軸121がテープ21
を走行させるための駆動力Fは、近似的に次式で
示される。
を走行させるための駆動力Fは、近似的に次式で
示される。
F=(μ1+μ2)P
但し、μ1:テープ21とピンチローラ22との
摩擦係数 μ2:テープ21と回転軸121との摩擦係
数 P:テープ21に対する圧着力 すなわち、テープ走行を安定かつ確実に行なう
ために駆動力Fを大きくとるためには、圧着力P
を一定とすると、摩擦係数μ1,μ2を大きくすれば
よいことがわかる。
摩擦係数 μ2:テープ21と回転軸121との摩擦係
数 P:テープ21に対する圧着力 すなわち、テープ走行を安定かつ確実に行なう
ために駆動力Fを大きくとるためには、圧着力P
を一定とすると、摩擦係数μ1,μ2を大きくすれば
よいことがわかる。
一方、上記回転軸121の電動機12の軸受部
122に支持されている部分は、円滑な回転が望
まれるため、摩擦力を少なくすることが望まれ
る。つまり、上記回転軸121は、軸受部122
に支持される部分は摩擦が少なく、ピンチローラ
22が圧接されるテープ駆動部分は摩擦を大きく
するように形成しなければならない。
122に支持されている部分は、円滑な回転が望
まれるため、摩擦力を少なくすることが望まれ
る。つまり、上記回転軸121は、軸受部122
に支持される部分は摩擦が少なく、ピンチローラ
22が圧接されるテープ駆動部分は摩擦を大きく
するように形成しなければならない。
このため、従来では上記回転軸121を、鉄
(Fe)、クローム(Cr)、ニツケル(Ni)を主成分
とする3元合金であるステンレス鋼で、表面が摩
擦の少ない円滑な面となるように形成し、その後
上記ピンチローラ22が圧接されるテープ駆動部
となる部分に、例えばサンドブラスト処理等を施
すようにしている。このサンドブラスト処理と
は、回転軸121の上記テープ駆動部分に、高速
で硬質(例えばセラミツク等)の微粒子を叩付け
テープ駆動部表面を削り取ることにより、第3図
に示すように粗面部26を形成するようにするこ
とである。このようにすれば、第4図に拡大して
示すように、ピンチローラ22がテープ21を介
して回転軸121に圧接された状態で、テープ2
1とピンチローラ22との摩擦係数μ1及びテープ
21と回転軸121との摩擦係数μ2を大きくする
ことができ、結果として大きな駆動力を得ること
ができるものである。
(Fe)、クローム(Cr)、ニツケル(Ni)を主成分
とする3元合金であるステンレス鋼で、表面が摩
擦の少ない円滑な面となるように形成し、その後
上記ピンチローラ22が圧接されるテープ駆動部
となる部分に、例えばサンドブラスト処理等を施
すようにしている。このサンドブラスト処理と
は、回転軸121の上記テープ駆動部分に、高速
で硬質(例えばセラミツク等)の微粒子を叩付け
テープ駆動部表面を削り取ることにより、第3図
に示すように粗面部26を形成するようにするこ
とである。このようにすれば、第4図に拡大して
示すように、ピンチローラ22がテープ21を介
して回転軸121に圧接された状態で、テープ2
1とピンチローラ22との摩擦係数μ1及びテープ
21と回転軸121との摩擦係数μ2を大きくする
ことができ、結果として大きな駆動力を得ること
ができるものである。
しかしながら、上記のような従来の電動機の回
転軸では、次のような不都合が生じる。すなわ
ち、上記サンドブラスト処理した回転軸121表
面には、第5図の写真(500倍)に示すように、
微細なクラツクや歪等が生じている。このため、
使用頻度に応じてテープ21により上記クラツク
や歪部分が削られ、駆動力が弱くなつてしまい、
初期の性能を長期間維持することができず、耐久
性に乏しいという問題がある。また、特にサンド
ブラスト処理された表面には、上記鉄、クロー
ム、ニツケル等の各成分がランダムに露出してい
ることになるが、クローム、ニツケル等に比して
鉄は軟質であるため、テープ21との摩擦による
消耗がはげしく、この点でも耐久性を悪化させる
要因となつている。さらに、サンドブラスト処理
は、回転軸121のテープ駆動部分に、高速で硬
質の微粒子を叩付け、回転軸121表面を削り取
るものであるから、先に第3図に示したように、
サンドブラスト処理された粗面部26の径はサン
ドブラスト処理されない部分の径よりも小さくな
る。このため、サンドブラスト処理されない部分
の軸心に対し、粗面部26が偏心して形成されて
しまうという不都合もある。
転軸では、次のような不都合が生じる。すなわ
ち、上記サンドブラスト処理した回転軸121表
面には、第5図の写真(500倍)に示すように、
微細なクラツクや歪等が生じている。このため、
使用頻度に応じてテープ21により上記クラツク
や歪部分が削られ、駆動力が弱くなつてしまい、
初期の性能を長期間維持することができず、耐久
性に乏しいという問題がある。また、特にサンド
ブラスト処理された表面には、上記鉄、クロー
ム、ニツケル等の各成分がランダムに露出してい
ることになるが、クローム、ニツケル等に比して
鉄は軟質であるため、テープ21との摩擦による
消耗がはげしく、この点でも耐久性を悪化させる
要因となつている。さらに、サンドブラスト処理
は、回転軸121のテープ駆動部分に、高速で硬
質の微粒子を叩付け、回転軸121表面を削り取
るものであるから、先に第3図に示したように、
サンドブラスト処理された粗面部26の径はサン
ドブラスト処理されない部分の径よりも小さくな
る。このため、サンドブラスト処理されない部分
の軸心に対し、粗面部26が偏心して形成されて
しまうという不都合もある。
この考案は上記事情を考慮してなされたもの
で、回転を安定かつ確実に伝達させることがで
き、耐久性にも優れた極めて良好な電動機の回転
軸を提供することを目的とする。
で、回転を安定かつ確実に伝達させることがで
き、耐久性にも優れた極めて良好な電動機の回転
軸を提供することを目的とする。
すなわち、この考案による電動機の回転軸は、
軟質性金属材料及び硬質性金属材料の合金で形成
されるものにおいて、上記回転軸の周面に対し微
細なクラツクや歪のない粗面部を形成し、該粗面
部の凹状部には上記軟質性金属材料を露呈させ且
つ突状部には上記硬質性金属材料を露呈させてな
ることを特徴としている。
軟質性金属材料及び硬質性金属材料の合金で形成
されるものにおいて、上記回転軸の周面に対し微
細なクラツクや歪のない粗面部を形成し、該粗面
部の凹状部には上記軟質性金属材料を露呈させ且
つ突状部には上記硬質性金属材料を露呈させてな
ることを特徴としている。
以下、この考案の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。第6図及び第7図a,bに
おいて、第3図及び第4図と同一部分には同一記
号を符して説明する。すなわち、電動機12の回
転軸121は、鉄(Fe)等の軟質性金属材料及
びクローム(Cr)、ニツケル(Ni)等の硬質性金
属材料の合金で形成されている。そして、上記回
転軸121は前記ピンチローラ22が圧接される
テープ駆動部分を、例えば機械的に仕上げ研磨し
た後で、後述する表面処理を施すことにより、微
細なクラツクや歪等のない粗面部27を形成する
とともに、該粗面部27の軸心が回転軸121の
回転軸心と一致するようにする。
して詳細に説明する。第6図及び第7図a,bに
おいて、第3図及び第4図と同一部分には同一記
号を符して説明する。すなわち、電動機12の回
転軸121は、鉄(Fe)等の軟質性金属材料及
びクローム(Cr)、ニツケル(Ni)等の硬質性金
属材料の合金で形成されている。そして、上記回
転軸121は前記ピンチローラ22が圧接される
テープ駆動部分を、例えば機械的に仕上げ研磨し
た後で、後述する表面処理を施すことにより、微
細なクラツクや歪等のない粗面部27を形成する
とともに、該粗面部27の軸心が回転軸121の
回転軸心と一致するようにする。
このようにすれば、第7図bに拡大して示すよ
うに、ピンチローラ22がテープ21を介して回
転軸121に圧接された状態で、テープ21とピ
ンチローラ22との摩擦係数μ1及びテープ21と
回転軸121との摩擦係数μ2を大きくすることが
でき、結果的に大きなテープ駆動力を得られると
ともに、微細なクラツクや歪等がないので、長期
間使用しても初期の駆動力が失なわれることなく
耐久性を向上させることができる。
うに、ピンチローラ22がテープ21を介して回
転軸121に圧接された状態で、テープ21とピ
ンチローラ22との摩擦係数μ1及びテープ21と
回転軸121との摩擦係数μ2を大きくすることが
でき、結果的に大きなテープ駆動力を得られると
ともに、微細なクラツクや歪等がないので、長期
間使用しても初期の駆動力が失なわれることなく
耐久性を向上させることができる。
また、ここで上記粗面部27の凹状部分に上記
鉄等の軟質性金属材料が位置し、かつ突状部分に
上記クローム、ニツケル等の硬質性金属材料が位
置するようになつており、実質的に回転軸121
のテープ21と直接接触する部分を全て硬質性金
属材料にすることができるので、耐久性の点で特
に効果的である。
鉄等の軟質性金属材料が位置し、かつ突状部分に
上記クローム、ニツケル等の硬質性金属材料が位
置するようになつており、実質的に回転軸121
のテープ21と直接接触する部分を全て硬質性金
属材料にすることができるので、耐久性の点で特
に効果的である。
そこで、上記粗面部27の凹状及び突状部分に
鉄及びクローム、ニツケルが位置するようにする
手段について説明する。すなわち、これは回転軸
121のテープ駆動部分の表面部を、前述の如く
化学的に活性化し酸と反応させて鉄成分を主に溶
解する如くした表面処理を施すことによつて行な
われる。具体的に言えば、まず回転軸121のテ
ープ駆動部分の表面部には、第8図に示すよう
に、鉄FeとクロームCr、ニツケルNiとが、ラン
ダムに露出している。このときの鉄と例えばクロ
ームとの単位面積当りの成分比は、第9図に示す
ようになつている。第9図は、X線マイクロアナ
ライザーを用いて、鉄とクロームとの単位面積当
りの成分比を分析したもので、鉄がクロームに比
してかなり多いことがわかる。
鉄及びクローム、ニツケルが位置するようにする
手段について説明する。すなわち、これは回転軸
121のテープ駆動部分の表面部を、前述の如く
化学的に活性化し酸と反応させて鉄成分を主に溶
解する如くした表面処理を施すことによつて行な
われる。具体的に言えば、まず回転軸121のテ
ープ駆動部分の表面部には、第8図に示すよう
に、鉄FeとクロームCr、ニツケルNiとが、ラン
ダムに露出している。このときの鉄と例えばクロ
ームとの単位面積当りの成分比は、第9図に示す
ようになつている。第9図は、X線マイクロアナ
ライザーを用いて、鉄とクロームとの単位面積当
りの成分比を分析したもので、鉄がクロームに比
してかなり多いことがわかる。
そして、今、上記のような状態となつている回
転軸121の表面を化学的に活性化して酸と反応
させて鉄成分を溶解すると、上記回転軸121の
表面は、第10図に示すように、その粗面部27
の凹状部分が鉄となり、突状部分にクローム、ニ
ツケル成分が残存することになる。
転軸121の表面を化学的に活性化して酸と反応
させて鉄成分を溶解すると、上記回転軸121の
表面は、第10図に示すように、その粗面部27
の凹状部分が鉄となり、突状部分にクローム、ニ
ツケル成分が残存することになる。
ここで、上記化学的処理の具体的手段について
説明する。すなわち、回転軸121を以下の如く
化学処理する。
説明する。すなわち、回転軸121を以下の如く
化学処理する。
脱脂
回転軸121を抜脂材例えば通称トリクレンに
よつて洗浄し、油類を取除く。
よつて洗浄し、油類を取除く。
マスキング
(1) 第11図に示すように回転軸121の粗面部
27以外の部分をマスキング液(酢酸ビニル)
28中につけて引き上げる。
27以外の部分をマスキング液(酢酸ビニル)
28中につけて引き上げる。
(2) 第12図に示すように、回転軸121をマス
キング治具29の透孔291に、そのマスキン
グ液28をつけた方から挿入し、ストツパ30
にあたる位置まで入れたらゆつくり回しながら
引き抜く。
キング治具29の透孔291に、そのマスキン
グ液28をつけた方から挿入し、ストツパ30
にあたる位置まで入れたらゆつくり回しながら
引き抜く。
(3) 引き抜いた回転軸121を第13図に示すよ
うに乾燥治具31の透孔311にさす。
うに乾燥治具31の透孔311にさす。
乾燥
上記乾燥治具31を逆さにしても回転軸121
が抜け落ちないようになるまで乾燥させる。
が抜け落ちないようになるまで乾燥させる。
ケミカルポーラスエツチング
乾燥終了後、第14図に示すように乾燥治具3
1を逆さにして回転軸121の粗面部27を例え
ばC.P.L(ケミカルポリシングリキツド)液等の
フツ化水素化合物溶液32に略常温程度で約2〜
3分間つけることにより、主に鉄成分を溶解せし
める。
1を逆さにして回転軸121の粗面部27を例え
ばC.P.L(ケミカルポリシングリキツド)液等の
フツ化水素化合物溶液32に略常温程度で約2〜
3分間つけることにより、主に鉄成分を溶解せし
める。
水洗
中和
水洗後炭酸ナトリウム液中に約30秒間つけ中和
する。炭酸ナトリウム(5〜10gr/) 水洗 クロム酸処理 重クロム酸ナトリウム(10gr/)溶液中に常
温で約1分間にわたり上記ケミカルポーラスエツ
チング処理部分を浸漬する。
する。炭酸ナトリウム(5〜10gr/) 水洗 クロム酸処理 重クロム酸ナトリウム(10gr/)溶液中に常
温で約1分間にわたり上記ケミカルポーラスエツ
チング処理部分を浸漬する。
水洗
マスキングの除去
上記乾燥治具31より回転軸121を抜き取り
エチルアルコールでマスキング除去。
エチルアルコールでマスキング除去。
乾燥
上記のような化学処理をした場合、回転軸12
1の表面は、第15図の写真(500倍)に示すよ
うになり、鉄とクロームとの成分比は、第16図
のX線マイクロアナライザーに示すように、第9
図に比して極めて減少していることがわかる。
1の表面は、第15図の写真(500倍)に示すよ
うになり、鉄とクロームとの成分比は、第16図
のX線マイクロアナライザーに示すように、第9
図に比して極めて減少していることがわかる。
次に、上記ケミカルポーラスエツチング処理
工程において、主に鉄成分が溶解する理由につい
て説明する。すなわち、この場合処理液として用
いるフツ化水素化合物溶液32は例えばC.P.L液
で代表されるように、その主成分が硫酸とフツ化
水素酸とを化合したもので、次式のような化学式
で表わされる。
工程において、主に鉄成分が溶解する理由につい
て説明する。すなわち、この場合処理液として用
いるフツ化水素化合物溶液32は例えばC.P.L液
で代表されるように、その主成分が硫酸とフツ化
水素酸とを化合したもので、次式のような化学式
で表わされる。
H2SO4+2HF→HSO3F+H3O+F- ……(1)
このため、かかる溶液中に鉄(Fe)、ニツケル
(Ni)、クロム(Cr)等を主成分とする合金を浸
した場合には、次のような化学反応が予想され
る。
(Ni)、クロム(Cr)等を主成分とする合金を浸
した場合には、次のような化学反応が予想され
る。
(鉄)Fe+2F-→FeF2 ……(2)
(クロム)Cr+2F-→CrF2 ……(3)
(ニツケル)Ni+2F-→NiF2 ……(4)
ところで、この場合(2)式による鉄は常温でも激
しく反応するが、(3),(4)式によるクロムとニツケ
ルは常温では殆ど反応しないで高温に強熱された
状態で反応をはじめることが、それらの性質によ
り裏付けされている。
しく反応するが、(3),(4)式によるクロムとニツケ
ルは常温では殆ど反応しないで高温に強熱された
状態で反応をはじめることが、それらの性質によ
り裏付けされている。
つまり、の工程を略常温(反応熱もあるので
常温より30℃程度までは許容するものとする)で
処理している限りは、実質的に上記(2)式の反応の
みしか起らず、回転軸121の粗面から鉄分のみ
が溶解して用いる溶液中に溶け込むものである。
常温より30℃程度までは許容するものとする)で
処理している限りは、実質的に上記(2)式の反応の
みしか起らず、回転軸121の粗面から鉄分のみ
が溶解して用いる溶液中に溶け込むものである。
なお、塩酸、硫酸、硝酸等の強酸液だけでは、
それらによる金属のイオン化傾向列が次に示す如
く。
それらによる金属のイオン化傾向列が次に示す如
く。
K,Na,Ca,Mg,Al,Zn,Cr,Fe2,Cd,
Co,Ni,Sn,Pb,Fe3,H,Cu,Ag,Hg,Au
……(5) なる関係となつていることにより、Fe,Cr,
Niが近接しているので、フツ化水素化合物溶液
32を用いる場合のような特徴ある溶解反応は得
ることができなかつた。
Co,Ni,Sn,Pb,Fe3,H,Cu,Ag,Hg,Au
……(5) なる関係となつていることにより、Fe,Cr,
Niが近接しているので、フツ化水素化合物溶液
32を用いる場合のような特徴ある溶解反応は得
ることができなかつた。
なお、この考案は上記し且つ図示した実施例の
みに限定されることなく、この考案の要旨を逸脱
しない範囲で種々の変形や適用が可能であること
は言う迄もない。
みに限定されることなく、この考案の要旨を逸脱
しない範囲で種々の変形や適用が可能であること
は言う迄もない。
例えば、以上で述べたダイレクトドライブ用の
外にも第17図、第18図に示すようにベルト3
3またはアイドラ34を介してフライホイール3
5に回転伝達する場合にも適用可能である。
外にも第17図、第18図に示すようにベルト3
3またはアイドラ34を介してフライホイール3
5に回転伝達する場合にも適用可能である。
また、電動機12の回転軸121に第19図に
示すようなモータプーリ123を嵌着させて使用
する場合には、該モータプーリ123の周面に対
して粗面部27′を形成してやればよいもので、
回転軸121の概念にはこのようなモータプーリ
123を嵌着する場合も含んでいるものとする。
示すようなモータプーリ123を嵌着させて使用
する場合には、該モータプーリ123の周面に対
して粗面部27′を形成してやればよいもので、
回転軸121の概念にはこのようなモータプーリ
123を嵌着する場合も含んでいるものとする。
従つて、以上詳述したようにこの考案によれ
ば、回転を安定且つ確実に伝達させることがで
き、耐久性にも優れた極めて良好な電動機の回転
軸を提供することができる。
ば、回転を安定且つ確実に伝達させることがで
き、耐久性にも優れた極めて良好な電動機の回転
軸を提供することができる。
第1図及び第2図a,bはそれぞれダイレクト
ドライブ機構の構成及びその動作を説明する側断
面図、上面図及び側面図、第3図及び第4図はそ
れぞれ従来の電動機の回転軸を拡大して示す側面
図及び上面図、第5図は従来の電動機の回転軸の
表面を拡大して示す写真、第6図及び第7図a,
bはそれぞれこの考案による電動機の回転軸の一
実施例及びそれを用いたダイレクトドライブ機構
を示す側面図及び上面図、第8図及び第9図はそ
れぞれ同実施例の回転軸を仕上げ研磨したときの
表面における鉄とクローム、ニツケル等との位置
関係及び成分比を示す側面図及び特性図、第10
図は同実施例の回転軸を化学処理したときの表面
における鉄とクローム、ニツケル等との位置関係
を示す側面図、第11図乃至第14図はそれぞれ
上記化学処理の工程を説明するための説明図、第
15図は上記化学処理した後のキヤプスタンの表
面を示す写真、第16図は上記化学処理後におけ
る鉄とクロームとの成分比を示す特性図、第17
図乃至第19図は他の実施例を示す構成説明図で
ある。 11……シヤーシ、12……電動機、121…
回転軸、21……テープ、22……ピンチロー
ラ、23……スライダ、24……軸、25……支
持部材、26,27……粗面部、28……マスキ
ング液、29……マスキング治具、30……スト
ツパ、31……乾燥治具、32……フツ化水素化
合物溶液。
ドライブ機構の構成及びその動作を説明する側断
面図、上面図及び側面図、第3図及び第4図はそ
れぞれ従来の電動機の回転軸を拡大して示す側面
図及び上面図、第5図は従来の電動機の回転軸の
表面を拡大して示す写真、第6図及び第7図a,
bはそれぞれこの考案による電動機の回転軸の一
実施例及びそれを用いたダイレクトドライブ機構
を示す側面図及び上面図、第8図及び第9図はそ
れぞれ同実施例の回転軸を仕上げ研磨したときの
表面における鉄とクローム、ニツケル等との位置
関係及び成分比を示す側面図及び特性図、第10
図は同実施例の回転軸を化学処理したときの表面
における鉄とクローム、ニツケル等との位置関係
を示す側面図、第11図乃至第14図はそれぞれ
上記化学処理の工程を説明するための説明図、第
15図は上記化学処理した後のキヤプスタンの表
面を示す写真、第16図は上記化学処理後におけ
る鉄とクロームとの成分比を示す特性図、第17
図乃至第19図は他の実施例を示す構成説明図で
ある。 11……シヤーシ、12……電動機、121…
回転軸、21……テープ、22……ピンチロー
ラ、23……スライダ、24……軸、25……支
持部材、26,27……粗面部、28……マスキ
ング液、29……マスキング治具、30……スト
ツパ、31……乾燥治具、32……フツ化水素化
合物溶液。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 鉄、クロームを主成分とする合金により形成さ
れるもので、被回転体と軸表面が摩擦係合するこ
とにより被回転体を駆動する電動機の回転軸にお
いて、 前記被回転体を駆動する軸表面部は、該軸表面
部が化学的に活性化された後で酸と反応させるケ
ミカルポーラスエツチング処理が施されることに
より、前記鉄成分が主に溶解されて前記クローム
成分が残存する粗面構造とされたことを特徴とす
る電動機の回転軸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2666782U JPS58130117U (ja) | 1982-02-26 | 1982-02-26 | 電動機の回転軸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2666782U JPS58130117U (ja) | 1982-02-26 | 1982-02-26 | 電動機の回転軸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58130117U JPS58130117U (ja) | 1983-09-02 |
JPH0237141Y2 true JPH0237141Y2 (ja) | 1990-10-08 |
Family
ID=30038609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2666782U Granted JPS58130117U (ja) | 1982-02-26 | 1982-02-26 | 電動機の回転軸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58130117U (ja) |
-
1982
- 1982-02-26 JP JP2666782U patent/JPS58130117U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58130117U (ja) | 1983-09-02 |
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