JPH0236558Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は模型ヘリコプターのローター軸上端
に取りつけてプロペラ翼を保持させる模型ヘリコ
プターのローターヘツドに関するものである。

〔従来技術とその課題〕

従来使用されたローターヘツドは左右のプロペ
ラ翼が一体に形成されていたので、片方のプロペ
ラ翼が風が受けると他側のプロペラ翼も同様の影
響を受け、飛行に極めて安定性を欠いていた。そ
こで、模型ヘリコプターが安定した飛行をするた
めに、両側のプロペラ翼と直角な方向に補助翼
（スタビライザー）を取り付けるようにしていた
のであるが、その構成は嵩高、コスト高となる欠
点があつた。

この考案は模型ヘリコプターのプロペラ翼を左
右別々に、取りつけることに依つて、片方のプロ
ペラ翼が風にあおられても、他方のプロペラ翼が
安定した回転を続けて補助翼を使用しないで模型
ヘリコプターが安定した飛行を続けることが出来
るローターを構成するのローターヘツドを得るこ
とを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案はいかの
手段を採用している。即ち、模型ヘリコプターの
ローター軸の上端に連結する軸管１の上端に、
「コ」字形の開口部を下にして嵌入したセンター
ハブ２をシーソーピン２１で揺動自在に取り付
け、センターハブ２両端内部に、プロペラ翼６を
取りつけるための側ハブ４を該側ハブ４の内側部
に設けられたハブ軸４１の内端部をフラツピング
ピン４２で上下の方向への揺動自在に取り付け、
軸管１の両側面と、ハブ軸４１内端及び／又はハ
ブ軸４１の上面とセンターハブ２の上板下面との
間にダンパーゴム５を介在させ、上記、側ハブ４
内端の回転方向の前側に操作腕４６を取りつけ
て、ヘリコプターの操作腕１４と連結したもので
ある。

上記センターハブ２のプロペラ翼６方向中心線
よりもハブ軸４１の中心線をプロペラ翼方向に僅
かにずらせるようにするのが好ましい。

〔実施例〕

この考案の構成を図面に付いて説明する。第１
図はこの考案の外観斜視図、第２図は第１図のＡ
−Ａ断面図、第３図はこの考案の側面図、第４図
は第１図の平面図である。

模型ヘリコプターの本体に搭載された原動機で
回転するローター軸の上端に連結する軸管１の上
端に、第５図に示すように左右（プロペラ翼方
向）に肉厚部５０，５０を有し、かつ上記方向に
突出部５１，５１を有するダンパーゴム５を覆せ
る。

次に、両側に断面「コ」字形のハブ軸取り付け
穴２１，２１を設けた、センターハブ２を該
「コ」字の開口部を下にして、中央に軸管１の上
端を嵌入させ、前後の方向にシーソーピン２１で
揺動自在に、即ち、センターハブ２の両側が自由
に昇降出来る様に連結する。更に、上記シーソー
ピン２１を貫通させた位置の下部には下記当たり
板４４のストツパー３を、シーソーピン２１と平
行な止ピン３１で固定して取り付ける。センター
ハブ２の両端のハブ軸取り付け穴２１，２１の内
部に、両側の側ハブ４をセンターハブ２に連結す
るハブ軸４１の内端部をフラツピングピン４２で
上下の方向への揺動を自在に取り付ける。このと
きプロペラ翼６の中心線４３をセンターハブ２の
中心線２２より僅かに、プロペラ翼６の回転方向
の前側に位置させて、回転に依つてプロペラ翼６
の中心線がセンターハブ２の中心線２２より後側
へ退かない様にして取り付けるのが好ましい。す
なわち、回転時にはプロペラ翼６が風圧によつて
反回転方向にしなりプロペラ翼６の中心線がセン
ターハブ２の中心線２２より後方に位置して、推
力、翼力がおちることを防止するものである。

ハブ軸４１内端の回転方向の前側に、上面が凹
円弧面をなす当たり板４４を、軸管１の前後両側
面に沿つて上面がストツパー３の下面に接触する
状態に取り付ける。これによつて、ハブ軸４１外
端、即ち、プロペラ翼６先端の下方への回転垂下
を規制することになり、また、シーソーピン２１
を中心にセンターハブ２が揺動したときに、上記
円弧状の当たり板４４の上面がストッパー３に当
接することになり、上記規制作用を円滑にしてい
る。また、上記フラツピングピン４２によるハブ
軸４１の取り付けは、上記プロペラ翼６の内端が
上記ダンパーゴム５の肉厚部５０，５０に強く押
圧されるように、更に、上記ダンパーゴム５の突
出部５１が、ハブ軸４１の上面とセンターハブ２
の上板の下面との間に挟みこまれるように行い、
これによつて、軸管１の左右の傾きや、ハブ軸４
１の上下の揺動に緩衝作用をさせるようにする。
ハブ軸４１のセンターハブ２より外側へ突出する
部分に、プロペラ翼６を取り付けるための側ハブ
４を、ハブ軸４との間にベアリングあるいはスラ
ストベアリングを介在させて、揺動を自在に嵌め
込んで取り付け、更に、ハブ軸４１外端にビス４
５を締着して、側ハブ４とハブ軸４１との固着が
図られる。

両側の側ハブ４各内端の回転方向の前側に、プ
ロペラ翼６の昇降、回転を操作する操作腕４６を
一定長さ両側へ突出させて取り付け、模型ヘリコ
プターの機体に取り付けた操舵板１４とユニバー
サルボール４７を介して連結することは従来の模
型ヘリコプターに於けると同様にし、側ハブ４の
外端にプロペラ翼６をドラツグピン４８で揺動自
在に取り付けるのである。

上記構成により例えば一方のプロペラ翼が風で
あおりを受けても、他方のプロペラ翼に影響を与
えることがなく、また、ダンパーゴムが風圧の影
響を吸収するので機体に対して与える影響も小さ
くなる。

尚、上記ストツパー３と当たり板４４は必ずし
も設けなくてもヘリコプターの飛行にはさしつか
えがないが、静止時にプロペラ翼６の先端が異常
に垂下するのを防止できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案は２つのプロペ
ラ軸を相互に切り離してセンターハブを用いて、
ロータ軸（ハブ軸）との連結をし、かつ、連結
管、及びセンターハブとロータ軸（ハブ軸）との
間にはダンバーを介在させているので、一方のプ
ロペラに対する風圧等が他方のプロペラに影響を
与えないだかりか、一方のプロペラが受ける風圧
を機体に直接与えることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の外観斜視図、第２図は第１
図のＡ−Ａ断面図、第３図はこの考案の側面図、
第４図は第１図の平面図、第５図はダンパーゴム
の側面図である。 図中、１……軸管、２……センターハブ、４…
…側ハブ、５……ダンパーゴム、６……プロペラ
翼、１４……操作腕、２１……シーソーピン、４
１……ハブ軸、４２……フラツピングピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 模型ヘリコプターのローター軸の上端に連結
   する軸管１の上端に、「コ」字形の開口部を下
   にして嵌入したセンターハブ２をシーソーピン
   ２１で揺動自在に取り付け、センターハブ２両
   端内部に、プロペラ翼６を取りつけるための側
   ハブ４を該側ハブ４の内側部に設けられたハブ
   軸４１の内端部をフラツピングピン４２で上下
   の方向への揺動自在に取り付け、軸管１の両側
   面と、ハブ軸４１内端及び／又はハブ軸４１の
   上面とセンターハブ２の上板下面との間にダン
   パーゴム５を介在させ、上記、側ハブ４内端の
   回転方向の前側に操作腕４６を取りつけて、ヘ
   リコプターの操舵腕１４と連結したことを特徴
   とする模型ヘリコプターのローターヘツド。 (2) センターハブ２のプロペラ翼６方向中心線よ
   りもハブ軸４１の中心線をプロペラ翼方向に僅
   かにずらせたことを特徴とする模型ヘリコプタ
   ーのローターヘツド。