JPH0235581Y2 - - Google Patents

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JPH0235581Y2
JPH0235581Y2 JP1985064727U JP6472785U JPH0235581Y2 JP H0235581 Y2 JPH0235581 Y2 JP H0235581Y2 JP 1985064727 U JP1985064727 U JP 1985064727U JP 6472785 U JP6472785 U JP 6472785U JP H0235581 Y2 JPH0235581 Y2 JP H0235581Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車等のかじ取り装置に使用される
ステアリングホイールに関する。
(従来の技術) 自動車のかじ取り装置に使用されるステアリン
グホイールは、ホイール芯金と、この芯金を覆う
樹脂製被覆材などを備えて構成される。上記芯金
は、一般にリング状のリム部と、このリム部の回
転中心に位置するボス部と、このボス部とリム部
とを連結するスポーク部とからなり、上記ボス部
にステアリングシヤフトの端部が連結されるよう
になつている。
第4図に従来のボス部付近の構造を示す。この
従来例においては、ホイール芯金1のスポーク部
2を発泡ウレタンなどのように比較的軟質の樹脂
製被覆材3で覆うとともに、ボス部5の下面側に
合成樹脂製の椀状のロアカバー6を取付け、この
ロアカバー6の立上がり壁6aによつてボス部5
の周辺部分を覆うことにより、内部の構造が見え
ないようになつている。
上記ロアカバー6の下面には、ホーンスイツチ
に接続されるスリツプリング8が取着されてい
て、このスリツプリング8は図示しないステアリ
ングコラム側に設けられた電気接点に摺接する。
ロアカバー6は、例えばポリプロピレンなどの比
較的硬質の合成樹脂を射出成形して得たもので、
上記立上がり壁6a以外に取付けボス部6bが形
成されていて、この取付けボス部6bにセルフタ
ツピングねじ9を螺合させることにより、芯金1
に固定される。
〔従来技術の問題点〕
上記構造のステアリングホイールにおいては、
スポーク側被覆材3とロアカバーの立上がり壁6
aは外部から見える部分であるため、外観上の配
慮から被覆材3とロアカバー6の色彩や質感が互
いに同じとなるように、各々材料が選定される。
しかしながら被覆材3は例えば発泡ウレタン
を、またロアカバー6は例えばポリプロピレンの
非発泡体を使用するなど、互いに材質が異なるた
め、色彩や質感を全く同じにするには限度があ
る。しかも被覆材3と立上がり壁6aとの合わせ
部6cがうまく嵌合しない場合があり、この合わ
せ部6cが目立つと外観が悪くなる。また、ステ
アリングホイールのリム部やスポーク部に外力が
加わつて、ステアリングホイールがステアリング
シヤフトの軸方向に変形したとき、ロアカバーの
立上がり壁6aの縁部と被覆材3とが当接して、
被覆材3を傷付けたり、ロアカバー6に無理な力
が作用することがあつた。特に、ロアカバー6に
スリツプリング8が取着されている場合、ロアカ
バー6が変形するとスリツプリング8も変形して
導通不良になることがあるから、ロアカバー6が
変形しないような配慮が必要である。
また、ロアカバー6は一般に射出成形により作
られるが、射出成形用の型は金属ブロツクを機械
加工で削り出すことによつて製作するため、立上
がり壁6aや取付けボス部6bなどの大きな突出
部を有する場合には、成形型の形状がかなり大き
くかつ深いものとなり、パーテイングラインも複
雑になり、さらに立上がり壁6aに別工程でシボ
模様を付ける必要もあり、型費が相当高くつくと
いう問題もある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、スポーク部およびボス部を有するホ
イール芯金と、上記ボス部の下部側に位置して上
記ホイール芯金に固定されかつ下面に上記ボス部
と同心状の導電スリツプリングが取着される樹脂
製ロアカバーと、上記スポーク部を覆いかつ上記
ロアカバーよりも軟質の合成樹脂からなる樹脂製
のスポーク側被覆材とを備え、更にこのスポーク
側被覆材には、上記ロアカバー側に突出すること
によりボス部の周りを囲む筒状部を一体に成形
し、かつこの筒状部の下部側の部分を上記ロアカ
バーに接続したことを特徴とするステアリングホ
イールである。
〔作用〕
上記構成のステアリングホイールは、スポーク
側被覆材と一体に設けられた筒状部によつて、ボ
ス部およびその周辺部が隠される。この筒状部は
スポーク側被覆材と一体に成形されるから、外部
から見える筒状部とスポーク側被覆材との色彩や
質感などを全く同一にすることが簡単にでき、し
かもスポーク側被覆材と筒状部との間には合わせ
部が無く、外見の良いステアリングホイールが得
られる。また、筒状部が弾性変形もしくは座屈変
形可能であるから、被覆材の傷付きを配慮しなく
てもよく、かつロアカバーに無理な力が作用する
こともない。すなわち、スポーク側被覆材と一体
の筒状部によつてロアカバーが押されたり、筒状
部とロアカバーとの当り具合が不均一になつてい
ても、ロアカバーよりも軟らかい樹脂からなる上
記筒状部が変形できることにより、ロアカバーに
は変形等の影響が及ばずにすむ。このため、ロア
カバーのスリツプリング取付部分が変形するなど
の不具合が防止される。しかもロアカバーの周辺
部に従来の立上がり壁を一体成形する必要がなく
なるため、ロアカバー用の型が浅くかつ小さなも
ので済むし、別工程によるシボ模様付けも不要で
ある。従つてこの型を金属ブロツクからの削り出
しによつて作る場合に、型費が大幅に低減する。
〔実施例〕
第1図および第2図に示された一実施例におい
て、ホイール芯金10は、スポーク部11と、こ
のスポーク部11の外端側に連結されるリム部1
2と、このリム部12の回転中心に位置するボス
部13とを備えて構成される。このボス部13の
中心にはセレーシヨンなどの回り止め加工の施さ
れた取付け孔15が形成され、この取付け孔15
に図示しないステアリングシヤフトの端部が固定
される。
また、ボス部13の下部側に位置して樹脂製の
ロアカバー17が設けられている。このロアカバ
ー17は、例えばポリプロピレンなどの比較的硬
質の合成樹脂を射出成形により一体成形して得た
もので、円板状の基部18の上面側に突出する環
状の取付けボス部20を有している。またロアカ
バー17の下面側にはボス部13と同心の環状溝
22が設けられ、この環状溝22に導電性のスリ
ツプリング23が装着されている。スリツプリン
グ23は図示しないステアリングコラムに設けら
れた電気接点に摺接し、ホーンスイツチの通電経
路を構成する。
上記構成のロアカバー17は、セルフタツピン
グねじ25を取付けボス部20にねじ込むことに
より、芯金10に固定される。なお、ボス部13
の図示上面側は、ホーンスイツチの操作部を兼ね
るホーンパツド(図示せず)によつて覆われる。
スポーク部11は被覆材30により覆われる。
このスポーク側被覆材30は、例えば発泡ウレタ
ンなどのように比較的柔軟な合成樹脂をモールド
成形したものであり、リム部12を覆う被覆材3
1と一体に成形される。
このスポーク側被覆材30には、ロアカバー1
7側に突出する短円筒状の筒状部33が一体に成
形されている。筒状部33は上記被覆材30と同
一材質からなり、これらは互いに同一の色彩と質
感をもつている。この筒状部33はボス部13と
その周辺部分を取り囲むことにより、内部が見え
ないように隠している。なお、筒状部33の内部
に適宜の芯材を埋設してあつてもよい。
筒状部33の下面側の部分33aは、ロアカバ
ー17の外周部に接続されている。この接続部分
33aは、筒状部33とロアカバー17とを成形
したのちに接着剤により固定してもよいし、また
は接着せずに単に突合わせたままの状態にしても
よい。あるいは、予めロアカバー17を成形して
おき、被覆材30を発泡成形する際に被覆材30
の型にロアカバー17をセツトすることにより、
被覆材30とロアカバー17とを一体化させても
よい。またこれとは逆に、予め被覆材30を成形
しておき、ロアカバー17を射出成形する際に、
型に被覆材30をセツトしておくことにより、こ
れらを一体化させてもよい。
被覆材30と筒状部33はウレタンなど適宜の
樹脂の発泡体からなるが、その成形時に用いる発
泡型は、電気鋳造法(以下、電鋳と略称する)に
よつて作られる。すなわち母型の周囲に周知の方
法により例えば5mm程度の厚さのめつき層を形成
し、このめつき層を被覆材30と筒状部33の一
体成形型として使用する。電鋳によつて型を作る
場合、筒状部33のように大きく突出する部分が
あつても、被覆材30のみを成形する型の場合と
型費に大差がない。
その反面、ロアカバー17は第4図に示された
従来品に見られるような立上がり部6aを一体成
形せずに済むから、ロアカバー17用の型は小形
で浅いものでよく、パーテイングラインも簡単と
なる。ポリプロピレン等の硬い材質からなるロア
カバー17は一般に射出成形により製作されるた
め、その型は上述したウレタン等の発泡成形型の
場合とは異なり電鋳ではなく金属ブロツクからの
削り出しによるものであるから、本実施例のよう
に型形状が小さく浅くて済む場合には型費が大幅
に安くなる。具体的には、筒状の立上がり部を有
する従来のロアカバー(第4図参照)に比べて、
本実施例のロアカバーの型費は約半分で済む。
そして本実施例のステアリングホイールによれ
ば、ステアリングシヤフトに取付けた状態におい
て外部から見える部分であるスポーク側被覆材3
0と筒状部33とが互いに全く同一素材からな
り、従つてこれらの色彩や質感などを完全に同一
化させることができる。しかもスポーク側被覆材
30と筒状部33とは互いに一体に連なり、合わ
せ部が無いので、外観の良いステアリングホイー
ルが得られるとともに、被覆材30の傷付きやロ
アカバー17への無理な力の作用を防止できる。
なお、筒状部33とロアカバー17との間に接
続部分33aが存在するが、この接続部分33a
はステアリングホイールの最下面に位置するた
め、外観上問題になることはない。この接続部分
33aは、第3図に示されるように段状にしても
よい。
〔考案の効果〕
本考案によれば、外観の良いステアリングホイ
ールが得られるとともに、スリツプリングが取着
されているロアカバーの変形を防止できる。しか
もロアカバーの形状が単純かつ小形になるので、
ロアカバーを例えば射出成形する場合などのよう
に型を金属ブロツクからの削り出しにより作る必
要がある場合に、型費を大幅に下げることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示すステアリング
ホイールの一部の断面図、第2図は第1図に示さ
れたステアリングホイールの一部の斜視図、第3
図はロアカバーと筒状部の接続部分の変形例を示
す断面図、第4図は従来のステアリングホイール
を示す断面図である。 10……ホイール芯金、11……スポーク部、
13……ボス部、17……ロアカバー、30……
スポーク側被覆材、33……筒状部、33a……
下部側の部分。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. スポーク部11およびボス部13を有するホイ
    ール芯金10と、上記ボス部13の下部側に位置
    して上記ホイール芯金10に固定されかつ下面に
    ボス部13と同心状の導電スリツプリング23が
    取着される樹脂製ロアカバー17と、上記スポー
    ク部11を覆いかつ上記ロアカバー17よりも軟
    質の合成樹脂からなる樹脂製のスポーク側被覆材
    30とを備え、更にこのスポーク側被覆材30に
    は、上記ロアカバー17側に突出することにより
    ボス部13の周りを囲む筒状部33を一体に成形
    し、かつこの筒状部33の下部側の部分33aを
    上記ロアカバー17の周縁部に接続したことを特
    徴とするステアリングホイール。
JP1985064727U 1985-04-30 1985-04-30 Expired JPH0235581Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1985064727U JPH0235581Y2 (ja) 1985-04-30 1985-04-30

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JP1985064727U JPH0235581Y2 (ja) 1985-04-30 1985-04-30

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JPS61179167U JPS61179167U (ja) 1986-11-08
JPH0235581Y2 true JPH0235581Y2 (ja) 1990-09-27

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ID=30596081

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1985064727U Expired JPH0235581Y2 (ja) 1985-04-30 1985-04-30

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JP (1) JPH0235581Y2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4940170A (ja) * 1972-08-16 1974-04-15
JPS58180715A (ja) * 1982-04-16 1983-10-22 Tsuchiya Mfg Co Ltd 排気処理装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4940170A (ja) * 1972-08-16 1974-04-15
JPS58180715A (ja) * 1982-04-16 1983-10-22 Tsuchiya Mfg Co Ltd 排気処理装置

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JPS61179167U (ja) 1986-11-08

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