JP2537416Y2 - レギュレータハンドル用ドアライニング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はドアライニングに係り、
特にレギュレータハンドルの取付部におけるクッション
材の取着を改良したレギュレータハンドル用ドアライニ
ングに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ウインドウを昇降するレギュレー
タハンドルを取着したドアライニングには、車体パネル
と、ドアライニング基材との間に、ハンドルの軸を囲む
ように、クッション材を配設している。

【０００３】例えば、図５及び図６に示すように、ドア
ライニング基材１にパッド２を介して表面材３を接合
し、さらに装飾目的の布或は皮革等の装飾材４をプレー
ト５でしわの生じないように形状出して配設したものを
車室側に向けて構成している。そしてドアライニングＤ
と、ボディパネルＢとの間には雑音防止や剛性を向上さ
せるための空間を持たせているが、この空間位置にある
レギュレータハンドルＨの回転軸部分には、回転軸（図
示せず）によって生じる雑音や剛性を向上させるためク
ッション材６を配設している。そして、このクッション
材６は直方体や円柱形状のものが一般的であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかし、ドアライニン
グＤの裏側にクッション材６を配設する場合に、例えば
車種が異なる場合や、フロントドアとリヤドアのように
外観形状が異なりドアライニングＤと、ボディパネルＢ
の形状の相違から、図５及び図６，図７及び図８で示す
ように、ドアライニングＤとボディパネルＢとが、用い
られる車種やドアの種類によって異なるために、図６乃
至図８で示すような厚さの異なる複数のクッション材６
を用いていた。

【０００５】このように複数のクッション材６を用いる
と、部品点数の増加となるだけでなく、この種のクッシ
ョン材６は直方体や円柱形状の類似形状が多いために、
他の組付部材との間で誤組付が生じたり、部品の管理に
神経を使うこととなり、商品管理が複雑化するという問
題もあった。

【０００６】本考案の目的は、誤組付を防止し、部品の
共通化が可能で、部品管理が容易なクッション材を用い
たレギュレータハンドル用ドアライニングを提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案に係るレギュレー
タハンドル用ドアライニングは、基材とパッドと表面材
とを備えたドアライニングと車体パネルとの間に位置す
るレギュレータハンドルの回転軸を包囲してクッション
材が配設されたレギュレータハンドル用ドアライニング
であって、前記ドアライニングの基材に所定高さの座面
を前記車体パネルに向けて一体に成形し、前記座面と車
体パネルとの間隙を一定にして、前記座面にクッション
材を接合してなることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】本考案に係るレギュレータハンドル用ドアライ
ニングは、ドアライニングの基材に所定高さの座面を車
体パネルに向けて一体に成形し、座面と車体パネルとの
間隙を一定にしているので、レギュレータハンドルを用
いるドアライニングには常に同一のクッション材を使用
することができ、クッション材を一つにすることができ
るので、誤組付が防止でき、部品の共通化が可能とな
り、部品管理が容易なとなる。

【０００９】

【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材，配置等は本考案を
限定するものでなく、本考案の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。

【００１０】図１は本考案のドアライニングの要部断面
を示すものであり、このドアライニングの構成部材は、
従来例を示す図５乃至図８と同様であるので、同一部材
には同一符号を付してその説明を省略する。

【００１１】ドアライニングＤには、ウインドウ（図示
せず）を昇降するレギュレータハンドルＨが取着される
ように、孔１１が形成されており、このドアライニング
ＤとボディパネルＢとの間には、ハンドルＨの回転軸
（図示せず）を囲むように、クッション材６を配設して
いる。

【００１２】上記座面７は、例えば、ドアライニングＤ
の基材１を形成するときに、射出成形或はスタンピング
成形によって、前記孔１１に所定高さの座面７を、ボデ
ィパネルＢに向けて、一体に成形する。本例の座面７
は、第２図で示すように、円筒体１２と、この円筒体１
２から放射状に延出した板体１３と、この円筒体１２と
板体１３上に支持されて構成されてなるものである。本
例の座面７の場合には、金型にスライド型を用いて、ア
ンダーカット部となる部分を成形している。

【００１３】そしてこのとき、座面７の高さを、ドアラ
イニングＤの基材１とボディパネルＢとの間隙が、常に
一定となるように成形する。この座面７にクッション材
６を接合し、クッション材６とボディパネルＢと接合す
る。

【００１４】本例のクッション材６は、円筒状をしてお
り、図３で示すように、高さ５０ｍｍとして、直径８０
ｍｍ，円筒状空間直径を４０ｍｍとして構成している。
そして、ドアラニングＤの基材１とボディパネルＢとの
間隙からクッション材６の高さを差し引いた高さを座面
の高さになるように形成する。即ちドアラニングＤの基
材１と、ボディパネルＢとの間隙が、例えば７０ｍｍの
場合には、座面７の位置を２０ｍｍとする。また座面の
形状として、図４で示すように、型抜き方向のリブで座
面を形成することにより、アンダーカット部をなくし
て、金型にスライド機構を用いることなく構成すること
ができる。

【００１５】以上のように、本考案によれば、ドアライ
ニングＤの基板に設けた座面の高さを調節することによ
り、クッション材の厚さを所定にすることができる。

【００１６】

【考案の効果】本考案は上記のように構成されているの
で、レギュレータハンドルを用いるドアライニングには
常に同一のクッション材を使用することができ、クッシ
ョン材を一つにすることができるので、誤組付が防止で
き、部品の共通化が可能となり、部品管理が容易なとな
り、コストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す要部断面図である。

【図２】本考案の座面形状を示す斜視図である。

【図３】本考案のクッション材を示す斜視図である。

【図４】本考案の座面の他の例を示す要部側面図であ
る。

【図５】ドアライニングの正面図である。

【図６】図５のＡ−Ａ線断面図である。

【図７】ドアライニングの他の例を示す正面図である。

【図８】図６のＢ−Ｂ線断面図である。

【符号の説明】

１ 基材 ２ パッド ３ 表面材 ６ クッション材 ７ 座面 Ｂ 車体パネル（ボディパネル） Ｄ ドアライニング Ｈ レギュレータ用ハンドル

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基材とパッドと表面材とを備えたドアラ
   イニングと車体パネルとの間に位置するレギュレータハ
   ンドルの回転軸を包囲してクッション材が配設されたレ
   ギュレータハンドル用ドアライニングであって、前記ド
   アライニングの基材に所定高さの座面を前記車体パネル
   に向けて一体に成形し、前記座面と車体パネルとの間隙
   を一定にして、前記座面にクッション材を接合してなる
   レギュレータハンドル用ドアライニング。