JPH0234561Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は構築物の計測部に吊下げて同部を撮影
し仍つて当該計測部の計測を写真に残す等の用途
に供する広幅巻尺（標尺）等巻尺に関するもので
あつて、外包ケース１の中に巻取リール２を装入
して同巻取リール２の両側に固定状態に設けた支
軸３，３′を外包ケース１の対向端面壁に設けた
軸受４，４′に遊転自在に嵌着し、この巻取リー
ル２の巻軸５に直に若しくは舌状連結片６を介し
て巻尺本体イを捲着し、また外包ケース１の周壁
に巻軸５と平行するスリツト状の引出口７を開設
し、この引出口７を介して巻尺本体イを外に引出
自在とすると共に外包ケース１の一方端面壁１２
の外側に補助室１３を形成し、この補助室１３内
に上記の巻取リール２の一方の支軸３を延長して
当該延長部をゼンマイ１４の巻軸１５とし、また
補助室１３内にゼンマイドラム１６を装入して同
補助室１３の周壁に巻軸１５を中心として回転自
在に支承し、このゼンマイドラム１６の中にゼン
マイ１４を装填して当該ゼンマイ１４の内端を巻
軸１５に同じく外端をドラム１６の周壁に夫々係
止し、更に巻軸１５の先端にツマミを回転不能に
固着すると共にゼンマイドラム１６にラチエツト
１９を、また補助室１３の周壁にラチエツト止め
部材２０およびラチエツト・フリー部材２１を
夫々設け、更に外包ケース１の所要個所に巻取リ
ール２の回転を停止するストツプスイツチ２２を
装備したことを要旨とするものである。

尚、図示せる実施例は横向き円筒状を呈する外
包ケース１の中に巻取リール２を装入して同巻取
リール２の両側に一体に設けた支軸３，３′を外
包ケース１の対向端面壁に設けた軸受４，４′に
遊転自在に嵌着し、この巻取リール２の巻軸５に
後述する舌状連結片６の基端に設けられたＴ字状
掛止部２４の嵌止用受溝２５を窩設すると共に外
包ケース１の周壁に巻軸５と平行するスリツト状
の引出口７を開設し、またこれとは別個に弾性お
よび可撓性を備えた合成樹脂材料を以つて基端に
Ｔ字状掛止部２４を、先端部に標尺本体イの末端
金具９に於ける吊下孔２６およびリベツト２７の
引掛突起２８および嵌止用孔２９を、また先端寄
り個所に別の構造の例えば引掛軸を備えた標尺本
体（図示せず）の引掛鉤３０，３０′と同じく別
の構造の例えば吊下孔も引掛軸も備えていない標
尺本体（図示せず）の挟み止め片３１を夫々一体
に設けた舌状連結片６を構成し、この舌状連結片
６のＴ字状掛止部２４を上記の巻軸５に設けた嵌
止用受溝２５に嵌着して当該舌状連結片６を巻軸
５に取付け、この舌状連結片６の先端を上記の引
出口７を介して外出自在として当該先端部に標尺
本体イの末端を着脱可能に連結すると共に外包ケ
ース１の一方端面壁１２の外側に丸皿状の補助室
１３を一体に形成し、この補助室１３内に上記の
巻取リール２の一方の支軸３を延長して当該延長
部をゼンマイ１４の巻軸１５とし、また補助室１
３内にゼンマイドラム１６を装入して同補助室１
３の周壁に円形レール３３と同形溝３４との嵌合
により巻軸１５を中心として回転自在に支承し、
このゼンマイドラム１６の中に標尺本体巻込用ゼ
ンマイ１４を装填して当該ゼンマイ１４の内端を
巻軸１５に同じく外端をドラム１６の周壁に夫々
係止し、更にドラム１６の外側に補助室１３およ
び同ドラム１６の開放口面を閉塞するツマミ兼用
蓋体１８を捻回自在に冠着し、この蓋体１８の中
央を上記の巻軸１５の先端に回転不能に固着して
当該蓋体１８と巻取リール２とを一体化すると共
にゼンマイドラム１６の底壁外面にラチエツト歯
車１９を、また補助室１３の周壁にラチエツト止
め部材２０およびラチエツト・フリー部材２１を
夫々設け、更に外包ケース１の所要個所に巻取リ
ール２の一方フランジ３５の外側に一体に設けた
摩擦板３６に圧接して巻取リール２の回転を停止
するストツプスイツチ２２を装備したものであ
る。

本考案は叙上の如き構成になるので使用に際し
て標尺本体イを引き出すことによつて巻軸５，１
５を回転させてゼンマイ１４を巻き込み（この時
にはラチエツト止め部材２０によりラチエツト歯
車１９およびゼンマイドラム１６を停止してお
く）仍つて標尺本体イの引き出し長さと同じ分だ
けゼンマイ１４の蓄力を増加せしめると共にスト
ツプスイツチ２０を操作して巻取リール２を停止
して標尺本体イを引出状態に維持し、この維持状
態に於て上記の用途等に供し、また同用途等に使
用したのちはストツプスイツチ２０による巻取リ
ール２の停止を解消し、この解消後は上記ゼンマ
イ１４の蓄力の増加分で自発的に巻き引つ込める
第１用法で供したり、 また、ラチエツト・フリー部材２１を操作して
ゼンマイドラム１６をフリーの状態すなわちゼン
マイ１４の非蓄力の状態とし、この非蓄力状態
（ゼンマイ装置が無いと同様の状態）で標尺本体
イを引き出しツマミ兼用蓋体１８を手で回して巻
き引つ込める第２用法で上記の用途に供したり、 更に、ラチエツト・フリー部材２１を操作して
ゼンマイドラム１６を非フリーの状態とし且つ標
尺本体イを引き出し状態としたのちこれ等状態に
於て、ツマミ兼用蓋体１８を回してゼンマイ１４
および標尺本体イを一緒に巻き込んでゼンマイ１
４に蓄力し、この蓄力状態で上記の第１用法を行
う第３用法で上記の用途に供したり、 また、第３用法に於て標尺本体イの引き出し操
作の途中でゼンマイドラム１６を非フリーの状態
としたのちツマミ兼用蓋体１８を回してゼンマイ
１４および標尺本体イを一緒に巻き込んでゼンマ
イ１４に蓄力することによつて標尺本体イの半分
すなわち主に使用する前半部分を自動巻き込み方
式とする第４用法に供したり、 更にゼンマイドラム１６をフリーの状態として
おいて標尺本体イを途中まで引き出すと共に同途
中でゼンマイドラム１６を非フリーの状態とした
のちに引き続き標尺本体イを最后まで引き出すこ
とによつて標尺本体イの後半部分を自動巻込み方
法とし前半部分を手巻き方式とする第５用法に供
したりする等のことが可能であつて極めて利便で
ある著効があり、また上記の如くゼンマイドラム
１６のフリーの状態または非フリーの状態を任意
に選択することによつて例えば計測作業に於て２
メートルから３メートルの間のみを頻繁に使用す
る等の場合には同間のみを自動巻き方式にする等
のことができるので頗る使い好く重宝である等の
実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案巻尺の実施例を示すものであつて、
第１図は全体を示す斜視図、第２図は第１図Ａ−
Ａ線に沿う断面図、第３図は全体の分解斜視図で
ある。 １……外包ケース、２……巻取リール、３，
３′……支軸、４，４′……軸受、５……巻軸、６
……舌状連結片、７……引出口、イ……標尺本
体、９……末端金具、１２……端面壁、１３……
補助室、１４……ゼンマイ、１５……巻軸、１６
……ドラム、１８……ツマミ兼用蓋体、１９……
ラチエツト、２０……ラチエツト止め部材、２１
……ラチエツト・フリー部材、２２……ストツプ
スイツチ、２４……掛止部、２５……嵌止用受
溝、２６……吊下孔、２７……リベツト、２８…
…引掛突起、２９……嵌止用孔、３０，３０′…
…引掛鉤、３１……挟み止め片、３３……レー
ル、３４……溝、３６……摩擦板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外包ケース１の中に巻取リール２を装入して同
   巻取リール２の両側に固定状態に設けた支軸３，
   ３′を外包ケース１の対向端面壁に設けた軸受４，
   ４′に遊転自在に嵌着し、この巻取リール２の巻
   軸５に直に若しくは舌状連結片６を介して巻尺本
   体イを捲着し、また外包ケース１の周壁に巻軸５
   と平行するスリツト状の引出口７を開設し、この
   引出口７を介して巻尺本体イを外に引出自在とす
   ると共に外包ケース１の一方端面壁１２の外側に
   補助室１３を形成し、この補助室１３内に上記の
   巻取リール２の一方の支軸３を延長して当該延長
   部をゼンマイ１４の巻軸１５とし、また補助室１
   ３内にゼンマイドラム１６を装入して同補助室１
   ３の周壁に巻軸１５を中心として回転自在に支承
   し、このゼンマイドラム１６の中にゼンマイ１４
   を装填して当該ゼンマイ１４の内端を巻軸１５に
   同じく外端をドラム１６の周壁に夫々係止し、更
   に巻軸１５の先端にツマミを回転不能に固着する
   と共にゼンマイドラム１６にラチエツト１９を、
   また補助室１３の周壁にラチエツト止め部材２０
   およびラチエツト・フリー部材２１を夫々設け、
   更に外包ケース１の所要個所に巻取リール２の回
   転を停止するストツプスイツチ２２を装備して成
   る巻尺。