JPH023427Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、床面と壁面が交差して成る隅角部を
シヨツトプラストするのに好適な移動式シヨツト
ブラスト装置に関する。

従来、移動しながら隅角部をシヨツトブラスト
するようにしたシヨツトブラスト装置は、シヨツ
トを床面と壁面との交差部分に対し直交する方向
から投射するため、床面に当りはね反つたシヨツ
トが、壁面に当りはね反つてシヨツトと衝突して
研掃面上に落下したり、投射されるシヨツトが、
研掃面に当りはね反つたシヨツトを衝突して研掃
効果が低下する問題があつた。

本考案は上記の問題を解消するためになされた
もので、以下、本考案の一実施例について図面に
基づき詳細に説明する。１は、２枚の板材を所要
の間隔をおいて対向させるとともに該板材の周縁
間を帯板で連結した箱体を成すインペラーハウジ
ングで、該ハウジング１の左斜め下方位置には第
２図に示すようにシヨツトの噴出開口２が形成さ
れており、該噴出開口２はＬ字状を成していて床
面と壁面が交差して成る隅角部に対応できるよう
になつている。そして、該インペラーハウジング
１の板材は、第３図に示すように床面Ａに対し角
度θ₁（45〜80）度で傾斜するとともに第４図に示
すように設けられている。また、インペラーハウ
ジング１内には該ハウジング１の板材に回転軸を
軸支されたインペラー３が回転自在に装着されて
おり、（第５，６図参照）、該インペラー３は、第
１図におけるインペラーハウジング１の右外側面
に装備されたモータ４に連結されている。また、
第１図に示すようにインペラーハウジング１の左
側面下端部には、シヨツト回収筒５が下端で連通
装着されており、該シヨツト回収筒５の下方部分
は、第５図に示すように床面Ａに当り反射したシ
ヨツトが飛行できるように床面Ａに対し所要角度
で傾斜するとともに第６図に示すように壁面Ｂに
当り反射したシヨツトが飛行できるように壁面Ｂ
に対しても所要の角度で傾斜し、シヨツト回収筒
５の中央付近は、第５図に示すように壁面Ｂに当
り反射したシヨツトが、当つて上方に反射するよ
うに形成され、さらに、シヨツト回収筒５の中央
付近から下方部分とインペラーハウジング１の後
方部分（壁面Ｂ寄り部分）は補助回収筒６により
連通されている。そして、該補助回収筒６内に
は、壁面Ｂに当り反射したシヨツトをシヨツト回
収筒５の上方に向けてさらに反射させる複数の反
射板６ａ，６ａが、上下方向に適当な間隔をおい
て固着されている。

また、シヨツト回収筒５の上方部分はインペラ
ーハウジング１の直上方位置に向つて湾曲し、シ
ヨツト回収筒５の上端には回収シヨツトのセパレ
ータ７が、回収シヨツト供給口である上方部で連
通装着されている。そして、セパレータ７の上端
部はダクト２５を介して図示しない吸引型集塵装
置に連通接続され、セパレータ７の放出口はシヨ
ツト流入停止弁８および導入管９を介してインペ
ラー３のシヨツト供給口（図示せず）に臨んでい
る。また、第５図に示すようにインペラーハウジ
ング１の右外側下端位置には吸気機構１０が連通
装着されており、該吸気機構１０は外に向つて広
がる空気導入筒１１と、該導入筒１１の右端に装
着されたフイルタ１３とで構成されている。ま
た、第１図に示すようにシヨツト回収筒５の左外
側面にはブラケツト１４を介して車輪ユニツト１
５が、またインペラーハウジング１の右外側面に
はブラケツト１６を介して車輪ユニツト１７がそ
れぞれ装着されていて、前記インペラーハウジン
グ１、シヨツト回収筒５、セパレータ７等は一体
的に走行できるようになつている。また、ブラケ
ツト１４には支持部材１８を介して減速機付モー
タ１９が装着されており、該モータ１９の出力軸
と前記車輪ユニツト１５の車輪とは伝動機構２０
を介して連結されている。２１はシール部材であ
る。

次にこのように構成された装置の作用について
説明する。セパレータ７内に所定量のシヨツトを
装入したのち、図示しない集塵機構を駆動して、
吸気機構１０から吸気されインペラーハウジング
１及びシヨツト回収筒５内を貫流してセパレータ
７内に流入する気流を発生させ、さらに、シヨツ
ト流入停止弁８を開くとともにモータ４を駆動し
てインペラー３をもつてシヨツトを投射すると、
投射されたシヨツトは噴出開口２から噴出して、
隅角部における床面Ａおよび壁面Ｂに同時に当
る。床面Ａに当つたシヨツトは、インペラーハウ
ジング１の板材が床面Ａに対し角度θ₁で傾斜して
設けられているため、そのままシヨツト回収筒５
内に進入する。一方、壁面Ｂに当つたシヨツト
は、インペラーハウジング１の板材が床面に対し
角度θ₂で傾斜して設けられているため、まず、補
助回収筒６内に進入し、続いて反射板６ａ，６ｂ
に当り反射し、その後、床面Ａに当り反射したシ
ヨツトと合流する。合流したシヨツトは、前記回
収筒５内を貫流する気流をもつてセパレータ７内
に搬送回収され、ここで微粉を除去される。こう
してシヨツトを循環させながらインペラーハウジ
ング１から噴出させ、これと同時に減速機付モー
タ１９を駆動してインペラーハウジング１、イン
ペラー３、回収筒５及び補助回収筒６を隅角部に
沿つて移動させると、この隅角部はシヨツトブラ
ストされることとなる。

以上の説明からも明らかなように本考案は、イ
ンペラーハウジングに隅角部に対応できるシヨツ
ト噴出開口を形成するとともに該ハウジングの板
材を床面および壁面に対しそれぞれ45〜80度の角
度で傾斜させ、さらに、該ハウジングには反射板
を内装したシヨツト回収筒を連通装着した移動式
シヨツトブラスト装置であるから、床面と壁面が
交差して成る隅角部をシヨツトブラストすること
ができる上に、シヨツト同士の衝突による研掃効
果の低下はせず、しかも、投射するシヨツトを自
動的に回収できるなどの優れた実用的効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は一部
断面正面図、第２図はインペラーハウジングが研
掃面に対応する状態を示す正面図、第３図は第２
図の右側面図、第４図は第２図の平面図、第５図
は主要部の縦断面図、第６図は主要部の横断面図
である。 １：インペラーハウジング、２：シヨツト噴出
開口、３：インペラー、５：シヨツト回収筒、
６：補助回収筒、６ａ，６ｂ：反射板、７：セパ
レータ、８：シヨツト流入停止弁、９：導入管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２枚の板材を所要の間隔をおいて対向させると
   ともに該板材の周縁間を帯板で連結した箱体を成
   しかつインペラー３の回転軸を前記板材に軸支し
   て該インペラー３を回転可能に内装したインペラ
   ーハウジング１を、該インペラーハウジング１に
   装着した車輪ユニツト１５，１７を介して移動可
   能に構成し、さらに、前記インペラーハウジング
   １の前記板材が前記床面および壁面に対しそれぞ
   れ45〜80度の角度で傾斜した状態で、床面と壁面
   が交差して成る隅角部に対応できるシヨツト噴出
   開口２を該インペラーハウジング１の下端部に形
   成し、前記インペラーハウジング１の前記シヨツ
   ト噴出開口２付近には、インペラー３により投射
   されて前記隅角部に当り反射したシヨツトがそれ
   ぞれ進行して合流するための通路を形成するとと
   もに上方部分が前記インペラーハウジング１の直
   上方位置に向けて湾曲するシヨツト回収筒５，６
   を下端で連通装着し、該シヨツト回収筒６内に
   は、前記インペラー３により投射された後、前記
   隅角部の壁面を反射したシヨツトを前記回収筒５
   内上方へ向けてさらに反射させる反射板６ａ，６
   ｂを固着し、前記シヨツト回収筒５の上端にはセ
   パレータ７を回収シヨツト供給口で連通装着し、
   該セパレータ７には吸引型集塵装置を連通接続す
   るとともにセパレータ７の放出口をシヨツト流入
   停止弁８および導入管９を介して前記インペラー
   ３のシヨツト供給口に臨ませたことを特徴とする
   移動式シヨツトブラスト装置。