JPH0234269Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は豪雪地方に適用される防火水槽に関する
ものである。

（従来の技術） 防火水槽は火災時の消火活動に使用する水を溜
めておくもので、水槽内の水をポンプ（ポンプ
車）で汲み上げ消火活動を行うものである。

豪雪地帯に在つては防火水槽の上方に雪が積も
つて防火水槽の水を利用できない。そのため第３
図に示すようなものが提案されている。これは水
槽Ａに立ち上がり給水管Ｂを突設し、給水管Ｂに
給水栓Ｃを数個所設けておき、消火時は積雪Ｄよ
り上方へ突出した給水栓Ｃに消火ホースＥを連結
するものである。

（考案が解決しようとする問題点） 前述した豪雪地帯用の防火水槽に於ては、給水
栓Ｃに消火ホースＥを連結し、ポンプ（図示せ
ず）を駆動せしめて水槽水Ｆを吸引し消火活動を
行うものであるが、消火開始時に給水管Ｂの空気
Ｇを一旦吸引した後水槽水Ｆを汲上げることにな
るため、大事な初期消火において時間がかかり過
ぎる欠点がある。また給水管Ｂに設けた各給水栓
Ｃが密閉されていない場合、水槽水Ｆの汲上げが
効率的になされない場合も生ずる。

（問題点を解決するための手段） そこで本案は水槽に開閉口を有する塔部を付設
し、塔内に吊下索を垂設すると共に、水槽に内置
した消火ホースと結着したものである。従つて消
火時には適当な開閉口を開いて吊下索を引き出
し、消火ホースの端部を開閉口より外部に出して
ポンプ車等の消火ホースと連結して水槽水で消火
活動を行うものである。

（実施例） 次に本案の実施例を図面に基づいて説明する。

水槽１は鉄製、コンクリート製等の箱形が一般
的で、内部に消火用水２を溜めてなり、水槽１の
上部適当個所に中空体で且つ水槽１と連通した塔
部３を立設し、塔部３には適当高さ間隔で適宜な
蓋体で閉塞できる開閉口４を形成し、塔部３内に
吊下索５を垂設し、水槽１内に設置した消火ホー
ス６との先端に結着したものである。消火ホース
６は先端に連結金具７を設け、下端に吸水口８を
設けてなるもので、下端部分は水槽１の底面に連
結しておいても良い。

而して積雪９が防火水槽１を覆つても塔部３は
地上に突出していることになるので、消火の際に
は積雪９より上方へ突出した塔部３の開閉口４を
開口し、吊下索５を以て消火ホース６を引き上げ
て、開閉口４より外部へ突出せしめ、ポンプ車
（図示せず）の消火ホース６′と連結して消火用水
２を汲上げて消火活動を行うものである。この際
ホース６中には水が満たされているので、速やか
に放水が可能であり、また開閉口４から水槽１に
空気が流入するので、ポンプによる吸引もスムー
ズになされるものである。

（考案の効果） 本案は以上のように防火水槽に開閉口を有する
塔部を突設し、塔部内に消火ホースを連結した吊
下索を垂設したもので、消火時吊下索を以て開閉
口より消火ホースを取出して消火活動を行うよう
にしたもので、豪雪地帯に在つても速やかに且つ
確実な消火活動を行うことができたものである。

【図面の簡単な説明】

図は本案の実施例を示すもので、第１図は断面
図、第２図は消火時の断面図、第３図は従来の給
水管方式の断面図である。 １……水槽、２……消火用水、３……塔部、４
……開閉口、５……吊下索、６，６′……消火ホ
ース、７……連結金具、８……吸水口、９……積
雪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水槽に塔部を付設し、塔部側面に開閉口を適当
   数形成すると共に、塔部内に吊下索を垂設し、吊
   下索端部を水槽に内置した消火ホースに結着して
   なる防火水槽。