JPH0233655Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、圧縮梱包された稲藁、麦藁、牧草ま
たは雑草など（以下、ベールという）をほぐしな
がら細断して、それを家蓄の飼料や敷床または堆
肥などに供するためのベールカツターの回転刃に
関するものである。

従来の技術 一般のベールカツターの回転刃は、第４〜５図
に示す通り、略三角形の平板刃であつて、左右の
両斜辺部１，２を鋭利な刃先面１ａ，２ａに形成
し、底辺部３の側縁に取付け孔４，４を形成し、
各頂部５，６，７を截頭状に形成してある。両方
の斜辺部１，２を刃先面１ａ，２ａに形成してあ
るのは、一方の刃先面１ａが摩耗して切れなくな
つたときに、他方の刃先面２ａを使えるようにし
ておくためである。また、各頂部５，６，７を截
頭状に形成してあるのは、ここをとげておくと、
手をけがしたり、刃物自体が破損して危険である
からであつて、それを防止するための面取りであ
る。

従来におけるこの種の回転刃Ｂは、両斜辺部
１，２の交わる頂部５を、単なる截頭状にしか形
成していなかつた。それは、頂部５が、ベールを
細断するのに必要なところではないと考えていた
からである。

考案が解決しようとする問題点 ところが、単なる截頭状にしか形成していない
頂部５をもつ従来の回転刃Ｂは、圧縮梱包された
ベールを細断するときに、同頂部５がベールを引
つかくだけであつて細断をしないから、細断抵抗
が大きくて細断性能（切れ味）が悪く、ベールカ
ツターの所要動力も大きかつた。

本考案の目的は、そのような従来の問題点を解
決すべく、回転刃の細断性能を良くし、ベールカ
ツターの所要動力も小さくて済むようにすること
にある。

問題点を解決するための手段 本考案の回転刃は、その実施例を示す図面（第
１〜２図）からも理解できるように、略三角形の
平板刃であつて、左右の両斜辺部１，２を鋭利な
刃先面１ａ，２ａに形成するとともに、その両斜
辺部１２の交わる頂部５を截頭状の鋭利な刃先面
５ａに形成したものである。３は底辺部、４，４
は底辺部３の側縁に形成した取付け孔、Ａは回転
刃である。

第３図は、本考案の回転刃Ａを装着した状態の
ベールカツターＣを示すもので、該ベールカツタ
ーＣは、上面に格子状の細断窓１０を形成した台
箱状の機枠１１と、軸周面に本考案に係る多数の
回転刃Ａ…を立設してその刃先（頂部）５が上記
細断窓１０の上面側に突出するよう機枠１１内に
横架装着したカツター軸１２と、上記細断窓１０
に相応してカツター軸１２の回転（縦方向）と直
角方向の回転（横方向）をするよう機枠１１の上
面に装着した立形筒状の供給ホツパー１３と、上
記カツター軸１２と供給ホツパー１３とを回転さ
せるよう機枠１１内に装着した駆動装置１４とか
らなるものである。カツター軸１２に対する回転
刃Ａの取付けは、軸方向に並列して挿着せしめた
多数の鍔１５…に、回転刃Ａの取付け孔４，４を
介して２〜４枚づつネジ止めしてある。

なお、第３図中の符号１６は機枠１１の正面板
を兼ねる開閉蓋、１７は細断物の放出口、１８は
細断物の案内板、１９は供給ホツパー１３の支受
ロール、２０は供給ホツパー１３の伝導ベルト、
Ｄはベールである。

作 用 ベールカツターＣは、駆動装置１４から伝導さ
れて、カツター軸１２が縦方向に高速回転し、供
給ホツパー１３が横方向に底速回転する。この状
態で、ベールＤを供給ホツパー１３に投入する
と、ベールＤは供給ホツパー１３とともに横方向
に回転しながら、回転刃Ａ…によつて縦方向に細
断され、放出口１７より外方へ吹き飛ばされる。

考案の効果 叙上の通り、本考案の回転刃Ａは、截頭状の頂
部５をも鋭利な刃先面５ａとしたものであるか
ら、回転刃Ａの全体が連続した刃先面（１ａ，５
ａ，２ａとなり、細断抵抗が小さくて細断性能
（切れ味）が良くなり、しかもベールカツターＣ
の所要動力も小さくて済むようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図
はその側面図、第３図は使用状態を示すベールカ
ツターの縦断側面図、第４図は従来例を示す正面
図、第５図はその側面図である。 図面符号の説明、Ａ……回転刃、１，２……斜
辺部、５……頂部、１ａ，２ａ，５ａ……刃先
面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略三角形の平板刃であつて、左右の両斜辺部
   １，２を鋭利な刃先面１ａ，２ａに形成するとと
   もに、その両斜辺部１，２の交わる頂部５を截頭
   状の鋭利な刃先面５ａに形成したことを特徴とす
   るベールカツターの回転刃。