JPH0233011Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は高電圧発生装置を備える圧電式ガスラ
イターに係り、更に詳しくは放電ノズルからガス
ノズルに火花放電する際にガスノズルをアース側
に接続する機構部の改良に関するものである。

従来の技術 従来、この圧電式ガスライターとしては第４図
で示すような高電圧発生装置１の絶縁樹脂で形成
された上ケース部２に圧電素子を内蔵し、その圧
電素子の＋極側と上ケース部２で挿通保持する放
電ノズル３の片軸端を接続し、一方、上ケース部
２の下側面から圧電素子の−極側と接続した電極
板４をアース端子として突出させ、この電極板４
でガスノズル５を開閉するバルブテコ６の片端側
を受止め支持すると共に、上ケース部２の側面に
形成した段部７との間にバルブテコ６の片端側を
位置させて構成するものが知られている（実開昭
58−93661号）。

この圧電式ガスライターでは高電圧発生装置１
の上ケース部２を押圧操作するのに伴つて上ケー
ス部２の段部７でバルブテコ６を枢軸回動すると
共に、バルブテコ６の片端側をライターケースの
内部に固定装着される下ケース部８の接続板９と
接触させ、その接続板９を介して電極板４と電気
的な導通を取ることによりガスノズル５を圧電素
子とアース接続し、また、バルブテコ６の他端側
でガス流路を開放するようガスノズル５を多少上
方に引上げてガスノズル５からガスを噴出させる
ことにより圧電素子の＋極，−極に導通された放
電ノズル３とガスノズル５との間に火花放電させ
て着火する如き回路構成が取られている。

考案が解決しようとする課題 然し、上述した圧電式ガスライターではアース
接続側を上ケース部２の側面から突出する電極板
４と下ケース部８から突出する接続板９とで回路
構成するため、電極板４とは別途に接続板９を備
付けねばならないから回路構成が複雑になつてコ
スト高を招く。

茲において、本考案は簡略な回路構成で安価に
組立てできてしかも確実な着火が得られるよう改
良した圧電式ガスライターを提供することを目的
とする。

課題を解決するための手段 本考案に係る圧電式ガスライターにおいては、
高電圧発生装置の上ケース部に上下二つの突起部
を設けてバルブテコの片端側を突起部の間隔内に
位置させると共に、高電圧発生装置の上ケース部
を下降動自在に支持するコンプレツシヨンスプリ
ングを圧電素子の−極側と導通する高電圧発生装
置の構成部材に接触させて組付け、そのコンプレ
ツシヨンスプリングから突出する突子を上ケース
部の突起部で押圧回動するバルブテコの片端側と
当接する位置に配置することによりガスノズルの
アース側が回路構成されている。

作 用 この圧電式ガスライターでは、高電圧発生装置
の上ケース部を下降動自在に支持するコンプレツ
シヨンスプリングを上ケース部の下降動に伴つて
圧電素子の−極側と導通させ、そのコンプレツシ
ヨンスプリングから突出する突子に上ケース部の
突起部で押圧回動するバルブテコの片端側を当接
するから、このバルブテコでガスノズルを開放さ
せてガスを噴出すると共にガスノズルと圧電素子
とを確実にアース接続することができる。従つ
て、少ない部品点数で放電回路を簡略に回路構成
でき、また、バルブテコの片端側を突起部で押圧
ガイドすることによりコンプレツシヨンスプリン
グの突子と正確に当接できるから確実な着火が得
られるようになる。

実施例 以下、第１〜３図を参照して説明すれば次の通
りである。

この圧電式ガスライターは、第１図で示すよう
に圧電素子を内蔵した高電圧発生装置１を備えて
構成されている。その高電圧発生装置１は上ケー
ス部１０と下ケース部１１との間にコンプレツシ
ヨンスプリング１２を介装すると共に、このコン
プレツシヨンスプリング２で上ケース部１０を上
下にストローク動できるよう下ケース部１１をラ
イターケース３の内部に固定装着することにより
組付けられている。また、この高電圧発生装置１
は上ケース部１０がコンプレツシヨンスプリング
２に抗してストローク降下するのに伴つて内部に
収容されたハンマーで圧電素子に衝撃を与えて高
電圧を発生することにより放電ノズル４から火花
放電するものであり、それと同時にガスノズル５
がガス流路が開放されて噴出するガスに着火きる
よう構成されている。

放電ノズル４は絶縁樹脂で形成した上ケース部
１０の上部側に挿通保持され、この片端側を圧電
素子の＋極側に接続することにより他端側を外方
に突出するよう取付けられている。ガスノズル５
は放電ノズル４との間に所定の放電ギヤツプを隔
てガスタンク６から突出位置し、その軸線上には
ガスノズル５を引上げてガス流路を開放するバル
ブデコ７が係合配置されている。このバルブテコ
７は略への字状を呈するレバーアームで形成で
き、そのアーム中心をライターケース３の適宜個
所に支軸で枢着することにより回動自在に取付け
られている。また、このバルブテコ７の片端側７
ａは高電圧発生装置１の上ケース部１０から上下
二つ突出する突起部８，９の間隔内に位置されて
いる。その各突起部８，９は高電圧発生装置１の
上ケース部１０と一体に樹脂成形でき、第２図で
示すように高電圧発生装置１の上ケース部１０が
下降動するのに伴つて上側に位置する突起部８が
バルブテコ７の片端側７ａを押下げ、一方、第３
図で示す如く高電圧発生装置１の上ケース部１０
をコンプレツシヨンスプリング２で上昇動すると
きに下側に位置する突起部９がバルブテコ７の片
端側７ａを押上げるようバルブテコ７の片端側７
ａと夫々当接する位置に設けられている。そのバ
ルブテコ７はガスノズル５を開閉する以外に、ガ
スノズル５を圧電素子の−極側と導通させてアー
ス接続するものとしても組付けられている。この
バルブテコ７にアース接続する部材としては、高
電圧発生装置１の上ケース部１０が下降動するの
に伴つてバルブテコ７の片端側７ａと当接する位
置にコンプレツシヨンスプリング２の端末を延長
することにより突子１２が設けられている。その
突子１２はコンプレツシヨンスプリング２を外周
に接触させて嵌装する下ケース部１１を導電性樹
脂で形成し、この下ケース部１１の内部に収容す
るハンマーやアクシヨンバネ等を介して下ケース
部１１と接触するコンプレツシヨンスプリング２
と共に圧電素子の−極側と導通できるよう設けら
れてる。

このように構成する圧電式ガスライターでは、
高電圧発生装置の上ケース部１０を押圧操作する
のに伴つて圧電素子に生ずる電気エネルギーが放
電ノズル４からガスノズル５に向けて放電すると
き、上ケース部１０から突出した突起部８がバル
ブテコ７の片端側７ａに当接することによりガス
ノズル５を引上げてガスノズル５からガスを噴出
させる。それと同時に、上ケース部１０の突起部
８で押圧ガイドするバルブテコ７の片端側７ａを
コンプレツシヨンスプリング２、突子１２、バル
ブテコ７を介してガスノズル５が圧電素子の−極
側とアース接続されるようになる。この結果、放
電ノズル４から火花放電が生じ、ガスノズル５か
ら噴出する燃料ガスに着火することができる。そ
の着火操作後に高電圧発生装置１から押圧力を解
除すると、今まで圧縮状態にあつたコンプレツシ
ヨンスプリング２が伸張することにより高電圧発
生装置１の上ケース部１０が上昇し、これに伴つ
て上ケース部１０から突出した突起部９がバルブ
テコ７の片端側７ａを上方に押上げしかもコンプ
レツシヨンスプリング２の突子１２から離間動す
るため、バルブテコ７がガスノズル５を元の位置
に下げてガス流路を閉鎖すると共にガスノズル５
のアース接続を解除できるようになる。

考案の効果 以上の如く、本考案に係る圧電式ガスライター
に依れば、コンプレツシヨンスプリングによる高
電圧発生装置のストローク動に伴つて突起部でバ
ルブテコを回動することによりガスノズルを開放
すると共に、その突起部で押圧回動するバルブテ
コをコンプレツシヨンスプリングから突出する突
子に正確に接触させてガスノズルをアース接続す
るから確実な着火が得られしかも放電回路を簡略
な回路構成で安価に組立てることを可能にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る圧電式ガスライターの一
部開被側面図、第２，３図は同ライターの動作説
明図、第４図は従来例に係る圧電式ガスライター
の説明図である。 １：高電圧発生装置、２：コンプレツシヨンス
プリング、４：放電ノズル、５：ガスノズル、
７：バルブテコ、８，９：突起部、１０：上ケー
ス部、１２：突子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁樹脂で形成された上ケース部のコンプレツ
   シヨンスプリングに抗した下降動で高電圧を発生
   する圧電素子を内蔵した高電圧発生装置を備え、
   その高電圧発生装置の圧電素子と＋極側で放電ノ
   ズルを接続し、この放電ノズルのノズル先端を高
   電圧発生装置の上ケース部から外方に突出させて
   ガスノズルのノズル先端と近接位置させ、更に、
   ガスノズルをライターケースの内部に枢着するバ
   ルブテコで開閉自在に構成する圧電式ガスライタ
   ーにおいて、上記高電圧発生装置の上ケース部に
   上下二つの突起部を設けてバルブテコの片端側を
   突起部の間隔内に位置させると共に、上記コンプ
   レツシヨンスプリングを圧電素子の−極側と導通
   する高電圧発生装置の構成部材に接触させて組付
   け、そのコンプレツシヨンスプリングから突出す
   る突子を上ケース部の突起部で押圧回動するバル
   ブテコの片端側と当接する位置に配置したことを
   特徴とする電圧式ガスライター。